ざまぁ短編集

業 藍衣

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ロバと犬と猫と鶏と

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ある日、年老いたロバが荷馬車を引くことに疲れて道の真ん中で、立ち往生。

「こら!働かんか!」

飼い主がロバを鞭で何回も叩くが、ロバは、加齢と疲労で動けません。

それでも飼い主は叩き続けたので、ロバの皮膚は捲れ上がり、血が吹き出して来ました。

それを見かねた神様が、ロバに力を与えます。

するとロバはたちまち巨大なモンスターとなり、飼い主に、お返しとばかりに殴りかかり、グシャグシャと音を立てて、食べてしまいた。

「全く酷いことしやがる!」

ロバは呟くと、歩き始めました。すると、向こうから猟犬が大慌てで逃げてきます。

「どうした?犬さん?」

「わ、私のご主人が、年老いて使い物にならないからと、私を撃ち殺そうとするのです!」

すると、道の向こうから銃を構えた猟師がやって来ます。

これは大変と、ロバは駆け出し、猟師を一撃で殴り殺します。

「さぁ、これで安心だ。」

ロバは猟犬に猟師を喰わせると、先へ進みます。

すると、川の方から助けを呼ぶ声がします。

川のそばで、お婆さんが猫を川に沈めて殺そうとしていました。

「た、助けて、ネズミをとることはできませんが他能古となら何でもしますから!」

「ふん!ネズミの取れない猫なぞいらん!ぺきゃ!」

間一髪ロバはお婆さんの頸を蹴り飛ばし、猫を助けます。

「大丈夫かい?猫さん?」

「ああ、助かったありがとう。」

お婆さんを三匹で仲良く食べていると、遠くの方から鶏が朝でもないのにひっきりなしに鳴いています。

皆で向かうと、塀のうえで雄鶏がヒツウナ表情で鳴いています。

「どうしたの?雄鶏さん?」

「私は明日、この家に来るお客様に出すご馳走の為に殺されるのです。だから、死ぬ前に鳴けるだけ鳴いておきたいのです。」

「そうなんですね。では私がなんとかしましょう。」

ロバは雄鶏の飼い主の家へ行くと、一家を皆殺しにして、四匹で食べてしまいました。

こうして、ロバはだれもが恐れる魔物に成り、犬と猫と、鶏は人間をたべて立派なモンスターに進化しました。

















    
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