れいぞうこさんの願い

れいぞうこさんの願い

ジメジメした梅雨が明けた。
今日から、初夏の始まりだ！
どこからともなく、悲鳴らしき声が聞こえる。
最近家の中で「ブーン。」と言う音が、僕の耳を通り抜けた。
最初は何の音？と耳で確認、音の在り処を耳で探った。冷蔵庫からのモーター音が鳴っている。
それと同時に「暑いよ～」と聞こえてきた。冷蔵庫がしゃべった？
冷蔵庫に導かれるように冷蔵庫を開けた。
うわぁ、大変だぁ・・・食べ物で埋め尽くされている。
これじゃ、冷蔵庫も悲鳴を上げるはずだよ。
冷蔵庫から尚も暑すぎて、「冷やせないよー」
怒りなのか、悲鳴なのか叫び声が聞こえた。
「食べもの入れすぎだよぉ～。」冷蔵庫は精一杯の
パワーを出して室内を冷やしていた。
このままでは、僕（冷蔵庫）が壊れてしまう・・・
冷凍庫も冷や汗ヒートアップ気味・・・
冷凍庫の中にある「冷凍食品」「アイス」「冷凍野菜」
達も食物として「安心で安全な状態で、皆に食べられたい。」と願っていた。
冷蔵庫の気持ちを聞いて、どんどん詰めた食料品を
自分で調理をし、常温物は冷蔵庫から出した。
「冷蔵庫」に聞いてみた。「ア～軽くなったよ。」
僕は冷蔵庫の気持ちに寄り添った。冷蔵庫は平常心
を取り戻し、「ブーン。」モーター音も静かになった
冷凍庫の「冷凍品」も安定して安定した冷やし方になった。あと少し冷蔵庫を放置すると故障するところだった。
夏本番！冷蔵庫が大活躍する。
「今年の夏も暑くなるぞー」と、僕は冷蔵庫に話しかけた。
振り返り冷蔵庫を見たら少し安心した様子で僕を見ているよう。
今日も冷蔵庫は快調なり・・・