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垣根を越えた日
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ある朝、学校の通学にバスを利用した
並んでいる列の中に、盲導犬を連れ並んでいるご婦人が居た。後ろに並んでいた私は、可愛さのあまり犬を触ろうとした。その時前の婦人が、「触らないで!」と阻止してきた。
その声にびっくりして、触りそうな手を引っ込めた。
そして婦人は続けた。
「この犬は目の代わりになる犬で愛眼犬ではない。普通に可愛がることで、この犬本来の仕事をしなくなる事もあるから。」と諭された。
そんな時も、犬は冷静である。状況を把握し必要ないことに手出しはしない。
一般的にも盲導犬と言うだけで、行動範囲を著しく狭くさせられることがあるらしい。
規約では行動範囲は許される基準で入店しているのに「入店お断り!」にされる場合がある。
ふとそんなことを思い出した。・・・
そんなある日、点字サークルで知り合った一人の青年と待ち合わせた。
その青年は無口だった。だから僕から質問を投げかけることが多かった。
サークルの中ではディスかションの中でコミュニケーションが取れるけど、二人になると話しが進まない。
「何か困ってることない?」唐突にこう切り出した。
「君は健常者だから、そう聞くも知れないけど、僕の日常だから、その場に来て不具合が生じるだけだよ。」
当たり前に答えられたので、戸惑った。青年と盲導犬は何も変わらない日常を送っていた。
いつもの変わらない風景の中で、行きつけの店に入った。
いつもの大将が「いつものでいいですか?」
青年は微笑みながら頷いた。僕も同じものを頼んだ
彼も久々の店の味に「やっぱりこの味だな」と言った。
僕もうまい味に共感し、「この味だな」と答えた。
あたりは夕刻の時間になっていた、僕たちは店を出た。
青年と盲導犬は当たり前のように一体化し、歩いていった。
そして僕たちは、垣根を超えたと思えた。
並んでいる列の中に、盲導犬を連れ並んでいるご婦人が居た。後ろに並んでいた私は、可愛さのあまり犬を触ろうとした。その時前の婦人が、「触らないで!」と阻止してきた。
その声にびっくりして、触りそうな手を引っ込めた。
そして婦人は続けた。
「この犬は目の代わりになる犬で愛眼犬ではない。普通に可愛がることで、この犬本来の仕事をしなくなる事もあるから。」と諭された。
そんな時も、犬は冷静である。状況を把握し必要ないことに手出しはしない。
一般的にも盲導犬と言うだけで、行動範囲を著しく狭くさせられることがあるらしい。
規約では行動範囲は許される基準で入店しているのに「入店お断り!」にされる場合がある。
ふとそんなことを思い出した。・・・
そんなある日、点字サークルで知り合った一人の青年と待ち合わせた。
その青年は無口だった。だから僕から質問を投げかけることが多かった。
サークルの中ではディスかションの中でコミュニケーションが取れるけど、二人になると話しが進まない。
「何か困ってることない?」唐突にこう切り出した。
「君は健常者だから、そう聞くも知れないけど、僕の日常だから、その場に来て不具合が生じるだけだよ。」
当たり前に答えられたので、戸惑った。青年と盲導犬は何も変わらない日常を送っていた。
いつもの変わらない風景の中で、行きつけの店に入った。
いつもの大将が「いつものでいいですか?」
青年は微笑みながら頷いた。僕も同じものを頼んだ
彼も久々の店の味に「やっぱりこの味だな」と言った。
僕もうまい味に共感し、「この味だな」と答えた。
あたりは夕刻の時間になっていた、僕たちは店を出た。
青年と盲導犬は当たり前のように一体化し、歩いていった。
そして僕たちは、垣根を超えたと思えた。
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