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復活編
復活4
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グレーの髪色でショートカット。透き通るような白い肌で、アイドルグループに所属してますと言われても納得してしまう程の美少女だ。
それにしても、どこかで見たことがある気がするんだけど……。もう少し近くで見れば思い出すか?
「……あの、何でしょうか?」
ある程度近付くと彼女の方から話しかけてきた。当たり前だが若干警戒されているのがわかる。イケメンでも警戒されるんだなぁ。ということは前世の俺なら通報レベルか。
「あ、いや、すみません。同じくらいの年齢かなと思いまして、気になって少し見てしまいました」
「そうですか」
それだけ言うと彼女はまたどこか遠くの景色に視線を戻した。
そうだ! どこで見たかわかったぞ。思い出した。転生して目を覚ます前に見た謎の夢だ! この子は最後首をはねられて死んだ子だ。
え、ということは、あの夢はどういうことだ。ただの夢ではないと思っていたけど……夢ではないとしたらなんだ。
例えば誰かが見た光景を俺も同時に見ていた……なわけないよな。確実にあれは死んでいたし。とすると、普通に考えればこれから起こる未来ってことだよな。予知夢的なやつか?
もう少し彼女のことを知る必要があるな。
「あの……もし今お時間あるなら、少し色々教えてもらってもいいでしょうか」
「……色々ですか?」
遠くを見ている彼女に話しかけると、またゆっくりとこちらの方へ振り返ってくれた。ミステリアスな雰囲気も相まって、どういう風に話題を広げていくか悩む。前世の俺はそもそも女性とは用事がある時以外に話しをしたことがないし経験値不足感が否めない。
「なんというか、実はこの世界のことあまりわかってないというか……。見た目はこんなんだけど、実際生きてたのは5歳くらいというか……」
もっと正確に言うと40歳だけどね。そこはとりあえず置いといて。
「どういう意味ですか?」
言い方としては怪しさ満点だったが、一応こちらの興味をもってくれたようだ。先程よりもきちんとこちらを見てくれている気がする。
「えーと、詳しく言うと、幼いときに魔王軍に襲撃?されて、その魔法で意識不明になりまして、つい最近目覚めたので……言葉通りの意味なんです」
「数十年眠らすことができる魔法なんてあるのかな。まあでも、四天王クラスならできてもおかしくはないか……」
彼女は真剣な眼差しで聞いてくれた。ついでに魔王軍に四天王がいるってこともわかった。あの謎の夢はやはり予知夢っぽいよなぁ。
「とりあえず私でわかることであればお答えします。なんでも聞いてください」
よし、とりあえず最初の警戒心はといてくれたようだ。最初は何についてを聞くのがよいだろうか。まあ、根本的なことだよな。
「ありがとうございます。早速なんですが、この世界って、皆が魔法とか使えて、人類の敵である魔王を倒そうって感じですか?」
「そうですね、人類の敵は魔王ジーリックで間違いはないですね。その下に魔王軍四天王という物凄く強い配下がいて、人類は今この瞬間も攻防を繰り広げています」
なるほど、やはりそういう世界なのか。典型的なファンタジーの世界を想像すれば良さそうかな。
「人類の敵は魔王軍なのは紛れもない事実なのですが、最近は人類同士での対立が激しくなり、闘和機構が魔王軍と賞金首の両方を相手にしてます」
「闘和機構?」
「えーと、簡単に言うと、プロの戦闘組織集団……でしょうか」
「へー、そんな組織があるんですね。皆さん強いんですか?」
俺がそう言うと、よくぞ興味を持ってくれました、と言わんばかりに彼女の目が輝いたように感じた。
「はい、もちろんです。秩序と統制を重んじて世界平和を目標に掲げて尽力している組織です。一人一人のレベルも高く、全員命をかけて悪に立ち向かってます。そしてそのトップクラスは魔王軍四天王にも引けをとりません」
「なるほど。戦いたい人は全員闘和機構に入らないといけないんですか?」
「いえ、そういうわけではなく、闘和機構に属せず戦っている人もいますよ。その中には強い人も多くいるので時に共同戦線を張ったりしています。しかし賞金首達も年々増加しておりレベル自体も上げてきているため、圧倒的に平和にするための人手が足りてないのです。なので世の悪事を減らすことはできず、魔王軍の侵攻も食い止められずです」
とても深刻な顔をしている。言い方やその雰囲気的に闘和機構の関係者なのだろうか。先程からただの一般人という感じはしない。
「あの……違ってたらすいません。もしかして何かの関係者なんですか?」
「あ、申し遅れました。私はシエノって言いまして、闘和機構所有の育成組織、闘和学園の生徒副会長をやってます」
予想通りただの一般人ではなかった。学園ってことは附属の高校とかをイメージすれば良いのかな。
それにしても、どこかで見たことがある気がするんだけど……。もう少し近くで見れば思い出すか?
「……あの、何でしょうか?」
ある程度近付くと彼女の方から話しかけてきた。当たり前だが若干警戒されているのがわかる。イケメンでも警戒されるんだなぁ。ということは前世の俺なら通報レベルか。
「あ、いや、すみません。同じくらいの年齢かなと思いまして、気になって少し見てしまいました」
「そうですか」
それだけ言うと彼女はまたどこか遠くの景色に視線を戻した。
そうだ! どこで見たかわかったぞ。思い出した。転生して目を覚ます前に見た謎の夢だ! この子は最後首をはねられて死んだ子だ。
え、ということは、あの夢はどういうことだ。ただの夢ではないと思っていたけど……夢ではないとしたらなんだ。
例えば誰かが見た光景を俺も同時に見ていた……なわけないよな。確実にあれは死んでいたし。とすると、普通に考えればこれから起こる未来ってことだよな。予知夢的なやつか?
もう少し彼女のことを知る必要があるな。
「あの……もし今お時間あるなら、少し色々教えてもらってもいいでしょうか」
「……色々ですか?」
遠くを見ている彼女に話しかけると、またゆっくりとこちらの方へ振り返ってくれた。ミステリアスな雰囲気も相まって、どういう風に話題を広げていくか悩む。前世の俺はそもそも女性とは用事がある時以外に話しをしたことがないし経験値不足感が否めない。
「なんというか、実はこの世界のことあまりわかってないというか……。見た目はこんなんだけど、実際生きてたのは5歳くらいというか……」
もっと正確に言うと40歳だけどね。そこはとりあえず置いといて。
「どういう意味ですか?」
言い方としては怪しさ満点だったが、一応こちらの興味をもってくれたようだ。先程よりもきちんとこちらを見てくれている気がする。
「えーと、詳しく言うと、幼いときに魔王軍に襲撃?されて、その魔法で意識不明になりまして、つい最近目覚めたので……言葉通りの意味なんです」
「数十年眠らすことができる魔法なんてあるのかな。まあでも、四天王クラスならできてもおかしくはないか……」
彼女は真剣な眼差しで聞いてくれた。ついでに魔王軍に四天王がいるってこともわかった。あの謎の夢はやはり予知夢っぽいよなぁ。
「とりあえず私でわかることであればお答えします。なんでも聞いてください」
よし、とりあえず最初の警戒心はといてくれたようだ。最初は何についてを聞くのがよいだろうか。まあ、根本的なことだよな。
「ありがとうございます。早速なんですが、この世界って、皆が魔法とか使えて、人類の敵である魔王を倒そうって感じですか?」
「そうですね、人類の敵は魔王ジーリックで間違いはないですね。その下に魔王軍四天王という物凄く強い配下がいて、人類は今この瞬間も攻防を繰り広げています」
なるほど、やはりそういう世界なのか。典型的なファンタジーの世界を想像すれば良さそうかな。
「人類の敵は魔王軍なのは紛れもない事実なのですが、最近は人類同士での対立が激しくなり、闘和機構が魔王軍と賞金首の両方を相手にしてます」
「闘和機構?」
「えーと、簡単に言うと、プロの戦闘組織集団……でしょうか」
「へー、そんな組織があるんですね。皆さん強いんですか?」
俺がそう言うと、よくぞ興味を持ってくれました、と言わんばかりに彼女の目が輝いたように感じた。
「はい、もちろんです。秩序と統制を重んじて世界平和を目標に掲げて尽力している組織です。一人一人のレベルも高く、全員命をかけて悪に立ち向かってます。そしてそのトップクラスは魔王軍四天王にも引けをとりません」
「なるほど。戦いたい人は全員闘和機構に入らないといけないんですか?」
「いえ、そういうわけではなく、闘和機構に属せず戦っている人もいますよ。その中には強い人も多くいるので時に共同戦線を張ったりしています。しかし賞金首達も年々増加しておりレベル自体も上げてきているため、圧倒的に平和にするための人手が足りてないのです。なので世の悪事を減らすことはできず、魔王軍の侵攻も食い止められずです」
とても深刻な顔をしている。言い方やその雰囲気的に闘和機構の関係者なのだろうか。先程からただの一般人という感じはしない。
「あの……違ってたらすいません。もしかして何かの関係者なんですか?」
「あ、申し遅れました。私はシエノって言いまして、闘和機構所有の育成組織、闘和学園の生徒副会長をやってます」
予想通りただの一般人ではなかった。学園ってことは附属の高校とかをイメージすれば良いのかな。
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