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3.癖が強すぎる晩餐会
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「しかし、そのガネットさん、という方も、突然身体が小さくなっただなんて、さぞ驚かれたことでしょう」
「団長に迷惑をかけたくないようで、自分で治そうとして、勝手にあちこち探索に行くんですよね。それでもっと厄介事になったら困るんで、早いうちに手を打とうとしてるんですが、なかなか……」
「今日の食事にも来ませんでしたし、またどこかウロウロしてるのかもしれません」
団員たちの話を頭で整理したナターシャは、答えを導き出した。
どうやらナターシャと遭遇した女児は、ガネットで間違いないようだ。
……となれば、彼女の呪いを解いて差し上げれば、伯爵の信頼もさらに厚くなりここで快適な生活が約束され――ませんわぁあぁ!!
名案だと思ったそれがすぐに愚策だと気づいたナターシャは、しとやかな顔のまま内心激しく嘆いた。
――そんなことしたらわたくしの能力がバレて……ああ、もう、本当に……なんてめんどくさいんですのわたくしの人生!!
ナターシャが心の中で自身の運命に毒づいているなど、誰も想像しないだろう。
なかなか一筋縄ではいかないと思ったナターシャは、とりあえず話を合わせることにした。
「それは心配ですわね、わたくしもなんとかお助けすることができないか、努力してみますわ」
「無理でしょう」
ここで口を挟んだのは、アリストに罵倒され絶頂から帰還したパトリック。
「その場凌ぎに適当なことを言わないでください、底辺聖女がどうがんばっても無駄ですよ。そんなこと言ってる暇があったら、風呂にでも入ってさっさと寝てください」
「あら、お風呂に入らせていただけますの?」
「入りたくないんですか?」
「いいえっ、喜んで入らせていただきますわ!」
部屋と食事を与えてもらった上、お風呂まで入らせてもらえるなんて。お金がかからない分、そこいらの宿よりずっといいではないかとナターシャは喜んだが。
「だけど着替えはありませんよ? 荷物を失くしてしまったんだから仕方ないですよねーぇ?」
パトリックは三日月型の目でナターシャを見下ろしながら、心底バカにした口調で言ってくる。
――このド変態野郎、今すぐ討ち取って差し上げましょうか。
ナターシャが顔で笑って心でブチギレていると、チョンチョンと誰かの指先で肩をつつかれる。
振り向いたそこには、勇気を振り絞って自己主張するアリストの姿。
「よ、よかったら、その……ぼ、ボクの、ローブ……」
「まあ、貸していただけるんですの? お優しいんですのね!」
アリストの気持ちを察したナターシャは、彼の顔を覗き込むように近づき、胸の前で手指を組んで喜びを露わにした。
別にお風呂上がりに今の服をまた着てもいいし、こっそりカバンを元のサイズに戻して、その中に入っている新しい服に着替えてもいいのだが。
ナターシャはアリストの気持ちが嬉しかったので、素直に好意を受け止めることにした。
ナターシャに急接近されたアリストは、耳まで真っ赤になって、顔からシューと湯気を立てている。
その様子を見たパトリックは、白目を剥いて倒れそうになった。
「パトリック、おい、しっかりしろ!」
「戻ってこーい!」
ナターシャに嫌味を言ったつもりが、かえってアリストと親しくなるチャンスを与えてしまうとは……。
団員たちに支えられるパトリックをよそに、ナターシャとアリストは確実に距離を縮めていた。
「団長に迷惑をかけたくないようで、自分で治そうとして、勝手にあちこち探索に行くんですよね。それでもっと厄介事になったら困るんで、早いうちに手を打とうとしてるんですが、なかなか……」
「今日の食事にも来ませんでしたし、またどこかウロウロしてるのかもしれません」
団員たちの話を頭で整理したナターシャは、答えを導き出した。
どうやらナターシャと遭遇した女児は、ガネットで間違いないようだ。
……となれば、彼女の呪いを解いて差し上げれば、伯爵の信頼もさらに厚くなりここで快適な生活が約束され――ませんわぁあぁ!!
名案だと思ったそれがすぐに愚策だと気づいたナターシャは、しとやかな顔のまま内心激しく嘆いた。
――そんなことしたらわたくしの能力がバレて……ああ、もう、本当に……なんてめんどくさいんですのわたくしの人生!!
ナターシャが心の中で自身の運命に毒づいているなど、誰も想像しないだろう。
なかなか一筋縄ではいかないと思ったナターシャは、とりあえず話を合わせることにした。
「それは心配ですわね、わたくしもなんとかお助けすることができないか、努力してみますわ」
「無理でしょう」
ここで口を挟んだのは、アリストに罵倒され絶頂から帰還したパトリック。
「その場凌ぎに適当なことを言わないでください、底辺聖女がどうがんばっても無駄ですよ。そんなこと言ってる暇があったら、風呂にでも入ってさっさと寝てください」
「あら、お風呂に入らせていただけますの?」
「入りたくないんですか?」
「いいえっ、喜んで入らせていただきますわ!」
部屋と食事を与えてもらった上、お風呂まで入らせてもらえるなんて。お金がかからない分、そこいらの宿よりずっといいではないかとナターシャは喜んだが。
「だけど着替えはありませんよ? 荷物を失くしてしまったんだから仕方ないですよねーぇ?」
パトリックは三日月型の目でナターシャを見下ろしながら、心底バカにした口調で言ってくる。
――このド変態野郎、今すぐ討ち取って差し上げましょうか。
ナターシャが顔で笑って心でブチギレていると、チョンチョンと誰かの指先で肩をつつかれる。
振り向いたそこには、勇気を振り絞って自己主張するアリストの姿。
「よ、よかったら、その……ぼ、ボクの、ローブ……」
「まあ、貸していただけるんですの? お優しいんですのね!」
アリストの気持ちを察したナターシャは、彼の顔を覗き込むように近づき、胸の前で手指を組んで喜びを露わにした。
別にお風呂上がりに今の服をまた着てもいいし、こっそりカバンを元のサイズに戻して、その中に入っている新しい服に着替えてもいいのだが。
ナターシャはアリストの気持ちが嬉しかったので、素直に好意を受け止めることにした。
ナターシャに急接近されたアリストは、耳まで真っ赤になって、顔からシューと湯気を立てている。
その様子を見たパトリックは、白目を剥いて倒れそうになった。
「パトリック、おい、しっかりしろ!」
「戻ってこーい!」
ナターシャに嫌味を言ったつもりが、かえってアリストと親しくなるチャンスを与えてしまうとは……。
団員たちに支えられるパトリックをよそに、ナターシャとアリストは確実に距離を縮めていた。
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