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転生編-8

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目の前に料理が運ばれてくるとすごい食欲がわいてくる

食べていいですか??とローアンに聞いてフォークで食べ始める
初めて食べる異世界料理・・

・・・ナニコレ・・味ない!!

ちょっと変な感覚だったけど、すごく空腹で味より満腹感が優先のような味わい方になっている

「時間はありますので、ゆっくり召し上がってくださいね」

ローアンとデートみたいな・・・感じはしない
もうがっつきすぎている
上品に食べるとか人の目を気にして食べるとか無理なほど口に入れているけど、止まらない

半分ほど食べて、すごい満腹感になった

ええ~まだ食べられそうなのに・・・残したくないな・・
食べたスピードがおちた私をみてローアンはにっこりと笑ってくれた

「無理に食べるとおなかがいたくなります。
そのくらいにして、あとはデザートでもいいかとおもいますよ」

ええ!!デザートあるの?!
それならいいかと、食事は数口食べてギブ

ローアンといると気を使わなくていいな~とゆっくり飲み物を飲みながらデザートがくるのをまっているとローアンから話してくれた

「どうですか?記憶は戻ってきましたか??」

そういえば少しすれば戻るって言っていたけど
全然戻る気配もない

ここはなんていっていいのか

「え・・っと全然もどりません」

ローアンは悲しい顔をして耳も若干垂れている
きっと尻尾もたれていることだろう

そんな顔もイケメンだと似合う・・・

別に私としては元いた世界の記憶があるわけで、
人間だったころの記憶といわれても何がなんだか・・・って感じだし

ケロっとしているとローアンは書類を出してきた

「マキア様、よく聞いてください。転化とは種族を変更することを意味します。
昔は今と違ってそうそうと転化することはできませんでした。
とても危険で転化をしても後遺症が残ったり、転化しきれずに死亡したりするケースがあったからです」

ええ~それって何年前の話・・?

「そして、現在の段階においても本当に数パーセントの確率で転化に失敗する場合がございます」

へ~そりゃそうだよね
日本の医療でも高水準だけど、100パーセントはないし

「もしかしたら、マキア様はその数パーセントに当たる可能性もあります。」

え・・・さらっていっているけど・・・

「このまま記憶が戻らない可能性もあるということです」

つまり、ローアンは記憶が戻らない私のことを転化による失敗だと思っているわけね

いや、でも記憶も何も・・
このマキア・リゾーレストとしての記憶はないけども
元の世界の記憶はあるしな


・・・どうしようか

これは説明すべきなのか
でも自分が異世界から来たなんて話をしても
ちょっと頭がおかしいって思われてもいやだし


もう少し様子をみてみるか・・・


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