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解放編-28

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ついにきました!


今日は引っ越しパーティ(婚約パーティ)の日です!


みんなの都合を聞いて集まれそうな日を第一候補として選んでいたら、
すでに結構な日にちがたっていたよw

まぁいいか

「ジアン様、マキアちゃんあらためて、おめでとう!」

「この度は、およびいただきありがとうございます。」

リッタさんとノックスが花束を持ってきてくれた

「リッタさん、ノックス!ありがとうございます!」

天気が良かったので、庭園でパーティをすることにした

立食にして、椅子をあちこちに設けて食べたり、
おしゃべりを楽しんでもらおうと思っていろいろと準備した

「いっぱい食べて行ってくださいね」

「まぁ!見たことのないお菓子がたくさんあるわ!!」

リッタさんは誘われるようにテーブルへ吸い込まれていったw


今日はカーラも手伝ってくれているし、ジアンのお屋敷からシェフもきてくれている

DULCISもカフェもお休みにして、みんな参加してもらった

食べ放題飲み放題で、さらにお土産付き!
お菓子は、リンクもびっくりするだろう内容がてんこ盛りだ


なのに

「リンク・・・こないね??」
一番に来そうだと思ったのに

「あいつ、張り切っていたからすぐにくるぜ」
そう??ならいいんだけど

「マキアちゃん、この度はおめでとうございます」

「シェイク!」

かけよればジアンがくっついてく

「フフフ・・・ジアン、だれも連れ去ったりしませんよ」

「・・・わかっている」

「ジアン、こちら癒の魔石を加工したものです。どうしますか?」

「ああ・・・執務室へ頼む。マキア、ちょっと外すな」

「はーい!いってら~」
あれかな?訓練で大量に作った魔石かな??

「マーキーアーーーー!!!」

おぉ・・来た来たw

「リンク!いらっしゃい!」

遅れちゃったよ・・・と周りを見渡している

「大丈夫!まだまだたくさん料理あるよ!」

「お菓子は?!」
お菓子の心配かww

「あっちのテーブルにあるよ~」

「ちょっとみてくる~」
風のように過ぎ去っていったw


いい天気だし、みんな知っている顔の人たちばかり

こんなにいい日が来るなんて思ってもみなかった
ジアンのおかげかな

「マキア様、遅れてしまい申し訳ありません」

「ああ!ローアンさん!!」

久しぶりですと挨拶をすれば、何やらお疲れのご様子

「大丈夫ですか??なんか顔色が・・・」

「お気遣いいただきありがとうございます。マキア様の顔が見れてうれしいです」

「お忙しいんですね。何か手伝えることがあれば言ってくださいね!」

「はい。ありがとうございます」

にっこりと笑ってくれた

もういい年なんだからほどほどにしないと

「ローアンさん、リッタさんはあちらですよ」

「!!は!はい。では、ちょっと挨拶に・・・行ってまいりますね」
テレテレで向かってる

かわいいなローアン

「リッタ、お久しぶりです」と声をかけて一緒に並んで談笑している
いい感じいい感じ

ラブラブなればいいのにな

でもあれだね~そんな状態から番見つかったとかなったら、悲しいもんね
今ジアンがいなくなったらきっとあたしも死ぬほどつらいと思うし


「マキア、ちょっといいか?」
??ジアンだ

「はーい」
かけよるとシェイクと並んで待っている

イケメン二人・・かっちょいいな

「どうしたの??」

「お前、訓練で魔石に癒の魔力入れてたんだろ?」

「うん。訓練の一環?でこの間20個くらいできたよね?」
シェイクもいたからわかるだろう

「はい。とても上手に封入できていましたね」
へへへ

「お前の魔力に関しては王宮に報告しているんだけど、これのことも報告したんだよ」
魔石の?報告?

「マキアちゃん、こちらの魔石を王宮で買い取りたいといわれました」
へ・・?

「王宮で?」
どういうことだ?

「この精度のいい魔石を活用しないのはもったいないしな」

詳しく聞くと、珍しい癒の魔石は高額なために市場ではなかなか出回らない

またこの量を定期的に市場に出した場合の癒の魔石の価値に関しての変動がよめない
なんなら、封入している魔力保持者を捕まえて、魔力だけ抜かれるってことになっても困るといわれた

・・・ナニソレ怖い

なので、王宮で買い取り、討伐部隊や護衛、また王宮直属の加工ショップでの販売をするといわれた

そのほうが、名前を出すことなく、さらに適切に使われ、値段は常に一律で販売できる

「うん、まかせるよ!」よくわかんないしw

「では、私が担当しますので、これから封入したものはガロに渡しておいてくださいね」

「はーい」

「では、ジアンこちらの書類にサインを」

「収益はすべてお前の口座なマキア」
書類にサインをしながらさらっといっているけど

「え!!いらないから!!そういうのもういいよ!」
DULCISの収益やらリンクのハーブせっけんの収益やら・・・

高価な癒の魔石なんていったいいくらの金額になるか

「ではマキアちゃん、この間はなしていた違う地区へのDULCIS二号店なんていいんじゃないですか?」
それは考えなくもないんだけど・・・

「あたしは別にいいんだけど、どうしたらいいのかわからないし」

「ああ、じゃぁそれも俺がやっとくから」

って、全部丸投げだけどww
ジアンは忙しいでしょうが

「大丈夫なの?」

「大丈夫だ。全部まかせておけ」

「ふふふ、マキアちゃんよかったですね」

いや~なんかこれ以上いろいろと大きくなっていくのは・・・どうなんだろう

あまり目立ちたくないし、どうせならゆっくりと人生すごしたいんだけどw
まぁ・・・みんな喜んでくれるならいい?



「ほら、ピアノ弾いてこい」
・・・う・・・

「はーい」
今日のため外にまで運んでもらった



うう~この人数の前で弾くのはちょっと緊張するな
でも、この緊張感もまたいいんだよね~

今日は練習してきた曲ですよ
ピアノの前に立って、ペコリとお辞儀をする

「今日は来ていただき、ありがとうございます。ぜひ楽しんでいってください」
みんな待ってましたとばかりの拍手をくれる

練習していた曲を披露する

「アラベクス第一番」流れるような曲で、しっとりとした感じが好きだったんだよね

もう楽譜とかないけど、指はおぼえているものだわ


~~~♪

~~~♪

知っている曲を忘れないように楽譜に起こしておこうかな

~~~♪

~~~♪

暇な時にでも五線譜つくろう

~~~♪

~~~♪



ああ、いい曲

とても天気が良くて、みんないて、好きな人もいて
祝福してくれて、こんな幸せなことってある?


前世のころとは全く違うな
前は毎日を生きるのが大変だった


こんな幸せなら、転生してよかったと心から思える
神様ありがとう







・・・ドクン・・・






・・?あれ・・・今のなんだ
なんか変な・・感じしなかった??




パチパチパチ!!!!

「はっ!あ、ありがとうございました!!」
弾き終わってたw

立ち上がってペコリとお辞儀をする

「マキアちゃんもっと聞きたいわ」
リッタさんがアンコールしてくれた

恥ずかしいな

「じゃぁ、BGMに弾いていますので、皆さんおしゃべりして食べながら聞き流していてください」
それからたくさん弾いた

いろんな曲を弾いた

この世界にあった楽譜は変な曲調なものがおおくて、癖があったけど
まぁ楽譜ってそれしかないしと思って弾いてみたりもしたけど

ずっと弾いていたから、あたしは前世の時の曲が弾きやすいかな





「今日はありがとうございました」
帰る人が出始める時間には、ジアンと二人でお礼に回る

「あのジアン様が・・・幸せそうでなによりです」
ジアンのお屋敷にいた執事さんが泣きそうにハンカチを握りしめている

「あのってどれだよ」

「本日は間に合いませんでしたが、ジアン様のお父様も参加したかったとおっしゃっておりました。
戻られましたら、ぜひお屋敷に遊びに来てくださいませ」

「はい!もちろんです!」
ジアンの両親か・・・

両親への挨拶ってやつか
緊張するぜ



帰る人にはお土産を渡して帰る

引き出物みたいだな

「ああ!マキア!!これも一緒に渡してほしい!」
??リンクが大きな箱を持ってきた

「なになに?」

「作ったハーブせっけんだよ~小さいサイズで作ったんだ」
なるほど試供品サイズね

「ちゃんとラッピングされててかわいい~」

「でしょ!こういうのならもらってもうれしいし、使ってもうれしいし」
売れる予感しかしないって腹黒い感じが見えるよリンクw

「一応、来月から販売するから、その販売先とか使用方法とかも書いていたし」

「うれしい!みんなに使ってもらいたかったし」

「今日いる客ってお世話になった人なんだろ。優先的に配ろうぜ」

すげーリンク
めっちゃ気が使える子だったのねww

「広告も兼ねてね~」
賢いな・・・

さすが経営手腕は並じゃなかった

「もう来月発売か?」
ジアンがのぞき込んでくる

「そうだよ~昨日ダッシュで行って許可無理やりもらってきた」
無理やりっておい

「もう小さな工場を抑えて、大量生産の体制に入っているからまかせて」

「工場!?」

「え・・・なにもしかして、一つ一つ手作りで作る気だったの?」

え・・ソウデスヨネ・・

いや、やることがでかいな
よかった関わらなくてw

「ま、まかせまーす」

「いろんなハーブで作ってみたから、マキアにもあるから」

って指さした方向にはデカイ段ボールが・・・
まさか、これ全部か・・・

「癒の効果はないから、自分とかジアンの分は、マキアが暇な時にでも手作りたらいいよ」

リンクががさこそと出してくる

「すごい!!かわいいね!」

色がきれいに出ていたり、濃厚な香りがあったり
小さな丸形をたくさん詰めて瓶にいれたものもある

これは・・すごいおしゃれ!
女子が食いつきそう

「あたしの作った貧相な石鹸とはおおちがいだわな・・」
愕然とする女子スキルの差がww

「売るなら設けないとだめだよ」
リンクってすごかったわ

帰る人は新作や販売していないお菓子のはいったお土産と、リンクの作った石鹸を渡した




リンクは販売していないお菓子にいたく感動していたし
これもあれも・・・食べたことがない

幸せだ・・・って泣きそうだったな






今日はいい日だ・・・
ここにきて、一番いい日だったな


祝福されるって幸せ

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