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学期末小隊戦
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「ほら、あの殿下と婚約者の……」
「お似合いよね、本当にそっくりで。」
「……噂を聞いた。あの人が……」
ヒソヒソと容姿の事や、貴族がまるで騎士の様に礼をして私達の方へと向いたのを横目で見て、私は何とも言えない気持ちになる。
「お祖父様とお祖母様に会えて嬉しいわ、最近はユリウスと居たから、それに学園も忙しくて、余り行けなくてすみません。」
「よいよい、気にせんで良い。こうして、元気な姿を見れれば良い。」
「そう、良いのですよ。貴女は私の孫娘なのは殿下と結婚した後も変わらないのですから。」
「ふふっ、ありがとうございます。」
私は久しぶりに二人に会えて嬉しいと思いながら、シャンパンの入った琥珀色のグラスを口つける。
にこやかな笑みを浮かべた二人と会えて良かったと思う。
少しホッとした自分もいて、話していると漠然とした不安が溶けていく。
まだ婚約の身であるが、ユリウスと暮らしている為に、本来ならば公爵家にいた方が良いのだろう。
しかし私は彼と居たいので、ユリウスも欲してくれているし、このままで良いと思う。
「キャロル公爵、お久しぶりです!」
「おお、マルセイユ伯爵。最新作のモンブランも美味しかった。」
「シア、もしなにかあったらすぐに呼びなさい。」
チラリと少し離れた位置にいるユリウスの方に目線を向けているのを理解して、私は頷いた。
マルセイユ伯爵と祖父と祖母が話しているのを見てから私は少し離れて軽食をとりに行き、食べていた。
桃色の髪のメイドがテキパキと減っていた料理を追加してくれて、私はそれを横目で見た後に、ユリウスが駆け寄り、私の所へ戻ってきた。
その事に私は喜び思わず微笑んでしまい、彼がしっとりとした視線を向けて、腕を取られて、手袋越しではあるが握られる。
「……少し酔っているか?」
「少しだけよ、そんなにでしょ。」
「顔が少し赤い。そんな所は家だけにして欲しいな。色白な肌に赤みが差して、まるで……」
「なに?」
彼が口元に手を当てて、彼の少し赤らんでいる顔が愛おしいと感じて、キスしたくなったが、ここは家ではないし、口紅が彼についてしまうのだからと我慢する。
パーティーさえ終われば、後は家に帰れるのだから。
「シア、やはり魔道具を……」
「ユリウス殿下、それにシア。陛下が呼んでいらっしゃるそうだ。」
「ありがとうございます、シア行こうか。」
「えぇ、そうね。」
祖父から聞いた事に、そういえば主役に挨拶をしなくてはと、私はさっきまで彼といたほんわかした気持ちを引き締めてユリウスにスッとホールドされて歩く。
「……私の」
なにか声がして、振り返ろうとしたが、歩く度に視線が私とユリウスに集まり、それ所ではない。
王族や位の高い貴族達が多く歓談している奥の間で、陛下と青いドレスを着た王妃を見て安堵する。
ユリウスの血筋だとわかる似ているからか、どこかユリウスの面影を重ねてしまい、隣にいるのにと私は横を見ると彼と目線が合い、フッと微笑む。
「ご歓談中の所、申し訳ありません両陛下。」
「畏まらなくて良い。」
「はい、ありがとうございます。」
「シア殿、ユリウスを許してやってくれ。わしの方でも止めたのだが、番への想いは全てを犠牲にしても優先してしまうのが我等一族の性だ。」
「そうですね。少しは加減を……願いたい所ですが、私を必要としてくれるのは嬉しいので出来る限りは、善処しますわ。御生誕の日、おめでとうございます。素晴らしい一年になります様にお祈り申し上げます。」
「あら、ありがとうね。シアちゃん今日の耳飾りはユリウスとお揃いなのね?美しいわ、何処かで見た気がするのだけど、何の素材なのかしら?」
王妃様から話しかけられて私はその話題を思い出して照れた。
今日は王妃様の誕生記念パーティー為であり、この素材を手に入れた時の事を思い出して顔に熱が込み上げる。
「星魔石です。ユリウスと色々とすれ違った時に仲直りの証として…竜王国のアリスティア海岸で見つけましたの。それで加工をお願いして貰いまして。」
「まぁ…懐かしいですわ。」
「お、それは良い物だな。私の祖母から聞いた思い出がある。確か昔王城にも飾られていたな。ふむ、懐かしい……幼少期にわしが魔力暴走して壊したと父に聞いてからみてないのだが。」
きゃきゃと黄色い声を上げて王夫妻は二人で今度行きましょうとすっかり二人の世界に入っている。
ざわざわと素材の名前を聞いて、貴族達が話し始めている。
あの海岸の夫妻は大忙しになりそうだなと考えた。
「お似合いよね、本当にそっくりで。」
「……噂を聞いた。あの人が……」
ヒソヒソと容姿の事や、貴族がまるで騎士の様に礼をして私達の方へと向いたのを横目で見て、私は何とも言えない気持ちになる。
「お祖父様とお祖母様に会えて嬉しいわ、最近はユリウスと居たから、それに学園も忙しくて、余り行けなくてすみません。」
「よいよい、気にせんで良い。こうして、元気な姿を見れれば良い。」
「そう、良いのですよ。貴女は私の孫娘なのは殿下と結婚した後も変わらないのですから。」
「ふふっ、ありがとうございます。」
私は久しぶりに二人に会えて嬉しいと思いながら、シャンパンの入った琥珀色のグラスを口つける。
にこやかな笑みを浮かべた二人と会えて良かったと思う。
少しホッとした自分もいて、話していると漠然とした不安が溶けていく。
まだ婚約の身であるが、ユリウスと暮らしている為に、本来ならば公爵家にいた方が良いのだろう。
しかし私は彼と居たいので、ユリウスも欲してくれているし、このままで良いと思う。
「キャロル公爵、お久しぶりです!」
「おお、マルセイユ伯爵。最新作のモンブランも美味しかった。」
「シア、もしなにかあったらすぐに呼びなさい。」
チラリと少し離れた位置にいるユリウスの方に目線を向けているのを理解して、私は頷いた。
マルセイユ伯爵と祖父と祖母が話しているのを見てから私は少し離れて軽食をとりに行き、食べていた。
桃色の髪のメイドがテキパキと減っていた料理を追加してくれて、私はそれを横目で見た後に、ユリウスが駆け寄り、私の所へ戻ってきた。
その事に私は喜び思わず微笑んでしまい、彼がしっとりとした視線を向けて、腕を取られて、手袋越しではあるが握られる。
「……少し酔っているか?」
「少しだけよ、そんなにでしょ。」
「顔が少し赤い。そんな所は家だけにして欲しいな。色白な肌に赤みが差して、まるで……」
「なに?」
彼が口元に手を当てて、彼の少し赤らんでいる顔が愛おしいと感じて、キスしたくなったが、ここは家ではないし、口紅が彼についてしまうのだからと我慢する。
パーティーさえ終われば、後は家に帰れるのだから。
「シア、やはり魔道具を……」
「ユリウス殿下、それにシア。陛下が呼んでいらっしゃるそうだ。」
「ありがとうございます、シア行こうか。」
「えぇ、そうね。」
祖父から聞いた事に、そういえば主役に挨拶をしなくてはと、私はさっきまで彼といたほんわかした気持ちを引き締めてユリウスにスッとホールドされて歩く。
「……私の」
なにか声がして、振り返ろうとしたが、歩く度に視線が私とユリウスに集まり、それ所ではない。
王族や位の高い貴族達が多く歓談している奥の間で、陛下と青いドレスを着た王妃を見て安堵する。
ユリウスの血筋だとわかる似ているからか、どこかユリウスの面影を重ねてしまい、隣にいるのにと私は横を見ると彼と目線が合い、フッと微笑む。
「ご歓談中の所、申し訳ありません両陛下。」
「畏まらなくて良い。」
「はい、ありがとうございます。」
「シア殿、ユリウスを許してやってくれ。わしの方でも止めたのだが、番への想いは全てを犠牲にしても優先してしまうのが我等一族の性だ。」
「そうですね。少しは加減を……願いたい所ですが、私を必要としてくれるのは嬉しいので出来る限りは、善処しますわ。御生誕の日、おめでとうございます。素晴らしい一年になります様にお祈り申し上げます。」
「あら、ありがとうね。シアちゃん今日の耳飾りはユリウスとお揃いなのね?美しいわ、何処かで見た気がするのだけど、何の素材なのかしら?」
王妃様から話しかけられて私はその話題を思い出して照れた。
今日は王妃様の誕生記念パーティー為であり、この素材を手に入れた時の事を思い出して顔に熱が込み上げる。
「星魔石です。ユリウスと色々とすれ違った時に仲直りの証として…竜王国のアリスティア海岸で見つけましたの。それで加工をお願いして貰いまして。」
「まぁ…懐かしいですわ。」
「お、それは良い物だな。私の祖母から聞いた思い出がある。確か昔王城にも飾られていたな。ふむ、懐かしい……幼少期にわしが魔力暴走して壊したと父に聞いてからみてないのだが。」
きゃきゃと黄色い声を上げて王夫妻は二人で今度行きましょうとすっかり二人の世界に入っている。
ざわざわと素材の名前を聞いて、貴族達が話し始めている。
あの海岸の夫妻は大忙しになりそうだなと考えた。
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