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転移魔法
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テレナリーサが王家の影だと分かってから、俺達の意見が分かれている。
オーリアとクレラインは、テレナリーサが信用できなくても問題ないという態度を取っている。これに対してルビーは、俺がすぐにでもテレナリーサと別れることを主張している。
その為、皆、口数が減って、黙りがちになっている。
野営のときにも、前のように笑い声が上がることが無くなった。
そんな気不味い雰囲気が続いたある日、山の民の村の一つに着いた。
サイツが村の長と交渉し、俺達は村で泊めてもらえることになった。
サイツが、俺達が誘拐された子供を探して旅をしていると説明してくれたので、村人達は好意的だった。
「子供が少し大きくなるとすぐに攫われてな。その為に、山の民はどんどん数を減らしてしもうた」
と村長が、サイツと同じ様な話をする。
「攫われるところを見た者はいないのか?」とルビーが聞く。
「それが、見た者がおらないのじゃ」
「攫われた子供がどうなったかも分からないのか?」
「攫われるのが、3歳から6歳ぐらいまでの子供じゃから、もし、奴隷にされた後で大人になっても、自分がどこで生まれたか分からないのじゃろう。我らも、仮に街で大きくなった者を見かけても分からんしな」
「なるほど、足が付かないように周到に考えているな」とクレライン。
「大きくなった子供は攫われないのか?」とルビー。
「10歳にもなると攫われることはなくなるんじゃが、大きくなったら、今度は、人頭税の替わりに、領主様に奴隷として献上しなければならないのじゃ。1つの村で毎年、1人の子供を差し出さねばならなくてな。それもあって、山の民は減るばかりじゃ」
村長の話を聞き終えて、俺達にあてがわれた寝室に戻ったが、直ぐに眠る気にはならなかった。
「酷い話だな」と俺が漏らすと、
「この伯爵家は、何があっても潰さないといけない」とクレライン。
「ご主人、潰してしまおうぜ」とルビー。
オーリアは、その様子をニヤニヤしながら眺めている。
「この伯爵の尻尾を絶対に掴もうぜ」と俺が気勢を上げると、3人とも頷いた。
村長の話を聞いたことで、俺達の間にあったわだかまりが解けて、また、1つのチームに戻ることが出来た。
とはいえ、子供達がどうやって誘拐されたかという問題が解決していない。
アンデッドになった元貴族のシャズオに問いただしてみたが、誘拐のことは知らないということだった。
誘拐のパターンは、この村だけでも幾つかあった。
家の横にある薪を取りに行ったり、井戸水を組みに行ったりして、親が目を離した僅かな間に誘拐されていた。ある家では、子供が家の奥に寝ているのにも関わらず誘拐されていた。
前にも考えてみたが、もう一度、こういった誘拐に必要なスキルを考えてみる。
まず、外から屋内の様子を探る気配察知を持っているだろう。夜に誘拐されていることが多いので夜目も持っているのだろう。
次に、周囲の者に姿を見られていないのは、隠密の熟練度が高いのだろう。
しかし、問題は、隠密では攫った子供を隠せないことだ。
攫った子供を気付かせないようにするには、熟練度の高い精神干渉が考えられる。
インビジブルマントも考えたが、高価な物を使うとは考えられないので、一旦、考慮から外した。
次の日、村人に協力してもらって、精神干渉で、村人に見つからずに子供を攫うことが出来るのか実験をすることにした。
精神干渉は俺も持っているが、俺と違って、ルビーが固有スキルとして精神干渉を持っているので、ルビーのスキルの方が強力なはずだ。
そこで、ルビーに誘拐犯の役をやってもらうことにした。
サイツに攫われる子供の役をやらせ、ルビーに誘拐犯の役をやらせたところ、村人達には、ルビーの姿は認識できなかったが、誰かに引っ張られていくサイツの姿がはっきりと見えていたということだった。
「精神干渉じゃなかったんだな」と俺。
「いや、犯人は精神干渉を使っていて、子供をインビジブルマントでくるんで抱えていたのかもしれない」とクレライン。
「しかし、この領地のいろんな場所で誘拐をしているとするなら、かなりの数のインビジブルマントが必要になる。伯爵家といえども、それだけの数を揃えるのは無理だろう」と俺。
「そうなると未知のスキルか?未知のスキルなら、もう一度、こいつに聞くしかないな」と、アンデッドのシャズオに聞くことにした。
「自分以外の者の姿を消すことができるか?」
『出来る』
アンデッドは話すことが出来ないので、ルージュが返答を念話で伝えてくれる。
「どうやって姿を消す?」
『インビジブル魔法を使う』
「そんな魔法があるのか?」
『トラディション伯爵家の秘伝中の秘伝だ』
「お前は使えるのか?」
『使えない』
「基礎になっている魔法は何だ?」
『空間魔法と光魔法だ』
「そんな魔法属性を持って生まれて来る奴がいるのか?」
『持って生まれて来る者はいない』
「では、どうやって身に付ける?」
『秘密にされている。自分は知らない』
ここで、オーリアが横から口を出して
「その魔法を封じ込めた魔道具はあるのか?」
『ある』
そこで、俺が思い付いたことを質問した。
「空間魔法があるということは、転移魔法もあるのか?」
『ある』
この世界に転移魔法があるというのは衝撃だった。転移魔法があれば、誘拐のやり方が根本的に変わってくる。
そして、ふと思い付いて聞いたことにも衝撃を受けた。
「魔法とスキルの違いは何だ?」
『大きな違いは無い』
「スキルは魔法化出来るのか?
『出来る』
「それなら、魔法もスキル化出来るのか?」
『出来る』
確認しておかなければならないことが、もう1つあった。
「今度の件で動いている奴は、お前以外に誰がいる?」
『他には誰もいない』
「お前がいなくなったら、誰かが探しに来るのか?」
『一族のものがが来る』
「そいつらはどんなスキルを使う?」
『分からない』
オーリアとクレラインは、テレナリーサが信用できなくても問題ないという態度を取っている。これに対してルビーは、俺がすぐにでもテレナリーサと別れることを主張している。
その為、皆、口数が減って、黙りがちになっている。
野営のときにも、前のように笑い声が上がることが無くなった。
そんな気不味い雰囲気が続いたある日、山の民の村の一つに着いた。
サイツが村の長と交渉し、俺達は村で泊めてもらえることになった。
サイツが、俺達が誘拐された子供を探して旅をしていると説明してくれたので、村人達は好意的だった。
「子供が少し大きくなるとすぐに攫われてな。その為に、山の民はどんどん数を減らしてしもうた」
と村長が、サイツと同じ様な話をする。
「攫われるところを見た者はいないのか?」とルビーが聞く。
「それが、見た者がおらないのじゃ」
「攫われた子供がどうなったかも分からないのか?」
「攫われるのが、3歳から6歳ぐらいまでの子供じゃから、もし、奴隷にされた後で大人になっても、自分がどこで生まれたか分からないのじゃろう。我らも、仮に街で大きくなった者を見かけても分からんしな」
「なるほど、足が付かないように周到に考えているな」とクレライン。
「大きくなった子供は攫われないのか?」とルビー。
「10歳にもなると攫われることはなくなるんじゃが、大きくなったら、今度は、人頭税の替わりに、領主様に奴隷として献上しなければならないのじゃ。1つの村で毎年、1人の子供を差し出さねばならなくてな。それもあって、山の民は減るばかりじゃ」
村長の話を聞き終えて、俺達にあてがわれた寝室に戻ったが、直ぐに眠る気にはならなかった。
「酷い話だな」と俺が漏らすと、
「この伯爵家は、何があっても潰さないといけない」とクレライン。
「ご主人、潰してしまおうぜ」とルビー。
オーリアは、その様子をニヤニヤしながら眺めている。
「この伯爵の尻尾を絶対に掴もうぜ」と俺が気勢を上げると、3人とも頷いた。
村長の話を聞いたことで、俺達の間にあったわだかまりが解けて、また、1つのチームに戻ることが出来た。
とはいえ、子供達がどうやって誘拐されたかという問題が解決していない。
アンデッドになった元貴族のシャズオに問いただしてみたが、誘拐のことは知らないということだった。
誘拐のパターンは、この村だけでも幾つかあった。
家の横にある薪を取りに行ったり、井戸水を組みに行ったりして、親が目を離した僅かな間に誘拐されていた。ある家では、子供が家の奥に寝ているのにも関わらず誘拐されていた。
前にも考えてみたが、もう一度、こういった誘拐に必要なスキルを考えてみる。
まず、外から屋内の様子を探る気配察知を持っているだろう。夜に誘拐されていることが多いので夜目も持っているのだろう。
次に、周囲の者に姿を見られていないのは、隠密の熟練度が高いのだろう。
しかし、問題は、隠密では攫った子供を隠せないことだ。
攫った子供を気付かせないようにするには、熟練度の高い精神干渉が考えられる。
インビジブルマントも考えたが、高価な物を使うとは考えられないので、一旦、考慮から外した。
次の日、村人に協力してもらって、精神干渉で、村人に見つからずに子供を攫うことが出来るのか実験をすることにした。
精神干渉は俺も持っているが、俺と違って、ルビーが固有スキルとして精神干渉を持っているので、ルビーのスキルの方が強力なはずだ。
そこで、ルビーに誘拐犯の役をやってもらうことにした。
サイツに攫われる子供の役をやらせ、ルビーに誘拐犯の役をやらせたところ、村人達には、ルビーの姿は認識できなかったが、誰かに引っ張られていくサイツの姿がはっきりと見えていたということだった。
「精神干渉じゃなかったんだな」と俺。
「いや、犯人は精神干渉を使っていて、子供をインビジブルマントでくるんで抱えていたのかもしれない」とクレライン。
「しかし、この領地のいろんな場所で誘拐をしているとするなら、かなりの数のインビジブルマントが必要になる。伯爵家といえども、それだけの数を揃えるのは無理だろう」と俺。
「そうなると未知のスキルか?未知のスキルなら、もう一度、こいつに聞くしかないな」と、アンデッドのシャズオに聞くことにした。
「自分以外の者の姿を消すことができるか?」
『出来る』
アンデッドは話すことが出来ないので、ルージュが返答を念話で伝えてくれる。
「どうやって姿を消す?」
『インビジブル魔法を使う』
「そんな魔法があるのか?」
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「お前は使えるのか?」
『使えない』
「基礎になっている魔法は何だ?」
『空間魔法と光魔法だ』
「そんな魔法属性を持って生まれて来る奴がいるのか?」
『持って生まれて来る者はいない』
「では、どうやって身に付ける?」
『秘密にされている。自分は知らない』
ここで、オーリアが横から口を出して
「その魔法を封じ込めた魔道具はあるのか?」
『ある』
そこで、俺が思い付いたことを質問した。
「空間魔法があるということは、転移魔法もあるのか?」
『ある』
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そして、ふと思い付いて聞いたことにも衝撃を受けた。
「魔法とスキルの違いは何だ?」
『大きな違いは無い』
「スキルは魔法化出来るのか?
『出来る』
「それなら、魔法もスキル化出来るのか?」
『出来る』
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「今度の件で動いている奴は、お前以外に誰がいる?」
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『一族のものがが来る』
「そいつらはどんなスキルを使う?」
『分からない』
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