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第16章五つの玉流星群が降り注ぐ星

流星群が降り注ぐ星#12

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「えい!えい!」

老人の剣さばきは徐々に凄みを増していく、それを見た一同は言葉を失っていた。

「あの!おじいさん、少しお聞きしたいんですけど…」

「なんじゃ御主らは、今は集中してる所だ!邪魔しないでおくれ」

老人は、手を休めずに隕石を切り続けている。

「おじいさん!ハウスダスト大丈夫?マスクして無いみたいだけど…」

この話で遂に手を止めた老人は、こう言ったそうな。

「何がハウスダストじゃ!ここは外じゃぞ、そんなもん飛んどらんわ!ゴホンッ!ゴホンッ!オェッ!」

気付かずうちに蝕むハウスダストの影響は、老人を酷く咳き込ませていた。

「ほら!こんな所に居たら死んでしまうわ!マスク余ってるから早く着けて!ところでおじいさんは、何処に住んでいるの?辺りを見渡しても建物らしき物は見当たらないけど…」

人生で初めて優しくされたのだろう、老人は涙乍らにマスクを着け、とぼとぼ歩き出し何処かへ向かう、その背後を黙ってついて行くのであった…続く
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