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第16章五つの玉錚々のレクイエム

錚々のレクイエム#24

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小屋の前でフルミは立ち止まり、お爺さんの腕を強く掴み、勢いよく小屋に入った。

「遅くなった!戻ったぞ!」

フルミの目に映った物は、想像を絶する光景が立ち塞がっている。

「あ…え?どうしたんだ!その姿は!」

光沢感が視線を奪い、その甲骨な風貌は心配とは別の感情を生み出し困惑させた。

「ぎゃ!ブルミ…ブルミ…」

元の面影は全くなく、どちらがどっちすら分からない程、変わってしまった2人はジッとフルミの名を言い続けている。

「おい!爺さん!これ治るよな?頼むから治してくれ…」

必死にお爺さんに頼むが、その答えは絶望を更に増す事になるとは思いもしなかったそうな…続く
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