キリの異世界探検( Kiri's Otherworldly Exploration)

無似死可

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第2章 領主編

32.隠密チーム

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 2年間の納税の免除が、今回の収穫から、切れる。つまり、初めての納税を受け取ることが出来るわけね。

 住居については、継続して、無料にすることにしたの。各領地から収穫された穀物をすべて購入して、その代金の支払いと共に、納税を受け取ったわ。

 ミユの領主としての統治は、領民が皆喜んでいることから、順調に行われていることがわかる。そして、孤児院や治療院も、旨く管理出来ている。こちらは、収益とは関係がないけどね。でも、治安の安定に大きく寄与しているわ。

 道路の整備や下水道の整備などの公共的な部分の充実と共に、他の領地や他の国からの農民や商人の流入は後を絶たない状況になっているの。その所為で、おそらく、既に、人口は、15万人を超えているのではないかな?

 逆にイーゼル王国の人口は、激減しているみたい。主力商品がなくなったことで、生活基盤を失ったみたい。以前は、8万にいた人口は、もう5万人を切っているみたい。このままいくと、イーゼル王国の国自体が無くなってしまうかもしれないわ。

 これまでで、イーゼル王国の海岸沿いに新たな基地と軍港を建設して、イーゼル王国の収入源を断ち、国力を大きく弱体化させることに成功したわ。でも、今後の戦略は、各国の動向を見ながら立てないといけないわ。
 
 私の直属の部下に隠密チームがあるの。このチームは、闇に隠れて、色々と表沙汰には出来ないような仕事をこなして貰っているわ。でも、今は、余り、人数が居ないの。そこで、優秀な人材を従業員の中から探して、増強していくつもりよ。

 そのために、リーダーを作ることにしたの。これまでも、色々と仕事を任せて、優秀だと分かっているシンビームにもう一つ仕事を与えることにしたの。

 「シンビーム、キリだけど、今、いいかしら?」

 私は、直ぐに、思念伝達でシンビームと連絡を取ったわ。

 「キリ様、急にどうしたのですか? 何か、私、ミスをしましたか?」

 「いいえ、そうではないの。それより、今は、仕事で、手いっぱいの状態かしら?」

 「いいえ、そんなことはありません。軍港の管理と言っても、ほとんどがマナドール兵士なので、簡単な指示をしておくだけで、後は、順調です」

 「それなら、少し、仕事のお願いをしてもいいかしら?」

 「ええ、構いません。どんな仕事ですか?」

 「シンビームは、魔法は、使えるかしら?」

 「少しは、使えます」

 「できれば、魔法が使える人材を集めたいの。但し、若い女性に限るわ」

 「それで、どのような仕事をするのでしょうか?」

 「隠密チームの人材の補充を考えているの」

 「キリ様、その隠密チームって、なんですか? 初めて聞きます」

 「そうね。隠密魔法は知っている?」

 「いえ、それも、初めて聞きます」

 「そうか。仕方ないわね。3日ほど、時間をつくって貰えるかしら?」

 「分かりました。1日、待って下さい。当面の仕事を部下に任せて時間を作ります」

 「それじゃ、時間が作れたら、連絡して貰えるかしら」

 「はい、分りました」

 今は、まだ、作ったばかりの隠密チームだけど、少しずつ組織的に動かしていきたいから、今がちょうどいい時期かもしれないわね。

 私は、シンビームとの思念伝達を切った。そして、カルロスにも、同様の依頼をしておこうと思った。

 「カルロス、キリよ」

 「これは、キリ。久しぶりですね」

 「軍隊の管理は、旨く行っているかしら?」

 「ええ、勿論ですよ。思った以上にマナドール兵士は、使えますよ」

 「それは、よかった。でも、人間のリーダーも、作って欲しいのだけど、こちらの方は、どうかしら?」

 「イーゼル王国の兵士が使えるかと思っていたのですが、とんだ裏切り者で、ガッカリですよ」

 「そうだね。でも、何とかして補充しないといけないわ。マナドール兵士のリーダーは、まだまだ、先の話だから」

 「そうですね。すべてをマナドール兵士で、賄うのは、今は、だめですね」

 「そうだ、トード王国の兵士から集めることは出来ないかしら」

 「そうですね。今は、キリもトード王国の貴族ですからね」

 「それじゃ、急いで、募集を掛けて貰える?」

 「分かりました。急いで、募集します」

 「お願いね」

 私は、カルロスとの思念伝達を切った。これでいいわ。少し待てば、人材が集まりそうね。

 少し仕事も落ち着いて来たので、ミユのいる城に戻って、のんびりすることにしたの。

 転移魔法で、城に転移して、直ぐに、ミユの部屋に直行よ。

 「ミユ、暇?」

 「キリ、どうしたの?」

 「少しのんびりしたいの。いい?」

 「勿論よ。取り敢えず、お茶でも飲む?」

 「いいわね。甘い物も欲しいわ」

 「ちょっと、待ってね」
 
 ミユは、侍女に指示をして、お茶の用意をさせている。いつの間にか、テキパキと指示をして、貴族らしくなったわ。以前は、社交界に出ることを嫌っていたけど、今は、パーティを主宰するようになっている。

 それにしても、ミユは、色んなことをそつなくやってのけるわね。私は、ミユをじっと見つめて、感心していた。

 「キリ、何を見つめているの?」

 「ダメかしら?」

 「私も、キリを見つめるから、いいわね」

 「勿論よ」

 久しぶりに、ミユと一緒にのんびりと過ごせる。幸せな時間。 
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