キリの異世界探検( Kiri's Otherworldly Exploration)

無似死可

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第2章 領主編

37.イーゼル王国の影の国王

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 私は、イーゼル王国の国王との交渉をしながら、思念伝達で指示を出していた。それは、イーゼル王国とリーツ王国の境界を封鎖することだ。

 私は、思念伝達でカルロスに連絡を取った。

 「カルロス、キリだけど。ちょっと、お願いがあるの」

 「キリ、何だい?」

 「これから、イーゼル王国の国王と会うのだけど、イーゼル王国とリーツ王国の境界を封鎖して欲しいの」

 「どうして?」

 「交渉内容によっては、難民に紛れて、イーゼル王国の貴族や王族が逃げ出すかもしれないから、それらの人々を捕らえて欲しいの」

 「分かった。難民以外の者達を捕らえればいいのだね」

 「お願いね」

 私は、カルロスとの思念伝達を切った。

 これでいいわ。交渉がどうのようになっても、最悪の状態は、避けれるわ。

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 イーゼル王国の国王の静止を振り切って、私達は、一度、城に戻った。

 城に戻った私は、報告を兼ねて、トード王国の国王に思念伝達で連絡を取った。

 「国王、交渉は決裂しました」

 「そうか。それで、今後は、どうする?」

 「国王に確認したいことがあります」

 「何かね」

 「それは、イーゼル王国の名前を残しても良いのか、あるいは、トード王国の領地として、制圧した方がいいのか、どちらでしょうか?」

 「そうだね。名前は残しておいた方が、他国とのトラブルを避けれるだろう」

 「分かりました」

 「それでは、後日もう一度交渉に行きます。よろしいですか?」

 「勿論、お願いする」

 私は、トード王国の国王との思念伝達を切った。

 それから、後日の交渉で有利になるように、アーカネにマナドール兵士を使って王宮以外の場所の制圧を依頼した。アーカネは、マナドール兵士を指示を出して、直ぐに行動に出た。

 大量のマナドール兵士が、軍港から出て来て、あっという間に、すべての街を制圧してしまった。そして、王宮の周りをマナドール兵士が取り囲んだ。

 イーゼル王国の国王は、マナドール兵士が王宮を取り囲んでいるのを見て、直ぐに、もう一度交渉したいとトード王国の国王に連絡を入れた。

 それを受けて、トード王国の国王から、私に、交渉の依頼が来た。

 そうだわ。少し待たせておいて、不安にさせておこうかしら。

 私は直ぐに移動できたのだけど、2日放っておいたわ。

 すると、また、イーゼル王国の国王が、トード王国の国王に連絡を入れたようで、トード王国の国王から、交渉の開始を催促されたわ。

 仕方がないので、前回と同じメンバーで、交渉に向かうことにしたの。

 今回は、王宮に到着すると、直ぐに、交渉を始めたわ。

 「キリ殿、ご苦労様です。前回は、申し訳なかった。現状把握が足らなかったようだ」

 「それで、どのように進めますか?」

 「キリ殿の提案をそのまま、受け入れるつもりだ」

 「あら、それでいいのですか?」

 「うん、どういうことだね」

 「いえ、国王一人で決めてもいいのかと思って、お伺いしたのです」

 「何の事か、分からないが、ここで、決めて問題ない」

 「分かりました。まず、国名は残します。ですから、国王も、王族もそのままの肩書です」

 「ありがたい。私は、それだけで、十分だ」

 「それから、当然ですが、権限は、剥奪します。ですから、名前だけの国王・王族となります」

 「それは、よく分かっている。経済的にはどうなる?」

 「私的な部分では、以前とほぼ同じと思ってください。但し、権限が無くなっていますので、そういう方面のお金は、ありません」

 「分かった。それから、残っている貴族は、どうなる?」

 「基本的には、他国へ移民して貰います。つまり、貴族の称号は無くなります。そして、領土も没収です。ただし、現在持っている財産は、そのまま、持っていいって結構です。それと、没収する領土に相当する保証をします」

 「分かった。それでは、よろしくお願いする」

 今回は、こちらの思ったように交渉が進んだ。やはり、王宮をマナドール兵士が取り囲んだのが、効いたようだ。

 私は、転移魔法で、城に戻ってから、トード王国の国王に思念伝達で連絡を取った。

 「今回は、交渉がまとまりました」

 「そうか。それで、どのようになった?」

 「国王の希望通り、国名と王族の肩書は残しました。そして、私的な給与を以前程度保証しました」

 「分かった。それでいい」

 「それから、現在の貴族はすべて排除しました」

 「そうか。それなら、新たに貴族を任命する必要があるな」

 「はい。でも、それは、イーゼル王国の国王に任命させる必要があります」

 「そうだな。それでいい」

 「最後に、イーゼル王国の管理は、どのようにしますか?」

 「今の所、我の希望はない。キリ殿が、管理してくれ。何かあれば、その都度、指示をする。それで、いいか?」

 「私の管理の仕方を事前に国王に確認をとる必要はありますか?」

 「それは、いらない。キリ殿に任す。但し、他国に影響が出るようなことは、事前に報告を頼む」

 「勿論ですとも。それ以外でも、重大な事については、国王に事前に確認を取ります」

 「それでは、よろしく頼むぞ」

 「はい」

 私は、トード王国の国王との連絡を切った。まずは、私をイーゼル王国の貴族にして貰い、宰相の役職を貰うことにした。ついでに、元帥にもなっておこうっと。
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