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第21章 カタリナ社交界デビュー編
2101.寒い冬
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私は、リンダに思念伝達で、連絡をした。
「リンダさんですか? ムーンです」
「どうしたの? 久しぶりね」
「この度、社交界にデビューすることになりました」
「そうか。いよいよだね。折角、侯爵になったんだから。使わないと勿体ないよ」
「ありがとうございます。これからも、よろしく」
「あれ、それだけで連絡してきたの?」
「実は、ヘノイ王国の灯油の価格を1割上げようと思っています。それを、事前に伝えたかったのです。最終的には、5割アップになります」
「それって、どういうこと? これから、灯油の販売が増えてくる時期よ。その時に、価格をあげるの?」
「はい。でも、これは、ヘノイ王国だけです。他の国の分はそのままです」
「何故、ヘノイ王国だけ、値上げするの?」
「実は、テラ・ワールドの国にするつもりです。最終的には、ヘノイ王国を買い取ります」
「そんなこと、できるの? 国を買い取るって、ムーン、あなた、国王にでもなるつもり?」
「国王にはなりませんよ。すべての面で、テラ・ワールドの支配下にこの国を置くだけです。実権を握るだけです。
すでに、テラ・ワールドの支店が全ての街に配置されており、商業面では、テラ・ワールドの独占的な販売になりつつあります。次に、経済面で、テラ・ワールドの支配下に置きたいのです」
「わかったは、あなたの好きにやって貰っていいよ。でも、ガーベラにも伝えておいてね。いい」
「はい、ガーベラ宰相の了承を得てから実行に移します。それでは、失礼します」
私は、リンダとの思念伝達を切って、ガーベラに会うために、転移魔法で、ガーベラのいる王宮に移動した。
「コン、コン。ムーンです」
「どうぞ、入って来て」
私は、ガーベラの部屋に入って行った。
「実は、少し、報告があります」
「あら、改まった言い方ね。ここには、誰もいないわよ」
「そうだね。この喋りが癖になって来たみたい」
「それは、困ったことね。もっと、私の部屋に遊びに来てよ。そしたら、その癖、治ると思うよ」
「そうだね。ぼくも、もっと来たいんだけどね」
「そうだ!我慢してるってわけ?」
「また、言っているの、しつこいよ」
「は、は、冗談よ。ところで、今日はどうしたの?」
「実は、リンダに言われたんだ。何か、実行する前に、ガーベラの了承を取っておけってね」
「何よ、それって。私が怖い小姑とみたいね」
「そうだね。怖いっていうのは、正解だね」
「あら、ムーン、そんなこと、言っていいの?ホントに、怖くなるわよ」
「ごめん、優しくしてよ。あっ、そういう意味じゃないからね」
ガーベラは、私に抱き付こうと、近づいて来ようとしていた。まあ、そういう意味でもいいけどね。
「あら、違うの。でも、どうせ、するでしょ。ムーンも、テラみたいに、好きだから」
「当然、同じぐらい、好きだよ。ガーベラのことがね」
「まあ、それは、後にして、話を聞かせて」
「いよいよ、ヘノイ王国を支配しようと思っているんだ。それの手始めとして、灯油の価格を高騰させて、ヘノイ王国の経済をがたがたにする予定だ。それを始めていいかな?」
「テラ・ワールドは、元々、貴方の物よ。私は、それについて、何も言わないわ。これからも、私の了承なんか、取らなくていいわよ。好きにしてよ」
「本当に、好きにしていい?」
「あら、どっちの意味なの。まあ、両方で、いいけどね」
私は、ガーベラを抱いて、ベッドに連れて行った。私も、テラぐらいには、好きだから。
私は、ガーベラを抱きながら、ナターシャに思念伝達で、連絡を取った。
そして、ヘノイ王国についての指示を出した。ナターシャは、忠実に私の指示を実行に移していった。その合間に、私の社交界デビューも無事終えた。
ヘノイ王国の国民は、灯油の高騰に困り果てて、他国に灯油を買いに行ったり、挙句の果てには、移住を始めた。貧しいものほど、移動は早かった。それだけ、生活が苦しくなってきたのだろう。
流石に、5割増しになった時には、貴族さえも移住を考え始めた。取り敢えず、この冬の間だけでも他国で暮らそうと旅行を計画する者も多数いた。
テラ・ワールドは、移住を計画した者の後押しをしていった。すなわち、土地を買い占めた。家具などを買い叩いた。
灯油に合わせて、すべての物が値上がりを始めた。移住者は、更に増えて行った。広い領土を持っていない貴族は、旅行を止めて、移住を計画し始めた。
テラ・ワールドは、貴族の屋敷も買い占めた。そして、商店からは、従業員の引き抜きも行っていった。当然、貴族の屋敷からは、執事や侍女も積極的に雇っていった。
一部の貴族には、高利で金を貸して、借金で、身動きが取れないようにしていった。半年ほどかかったが、ヘノイ王国の経済を支配することが出来た。しかも、貴族の服従というおまけつきだ。
最後の仕上げをしていくことにした。それは、王族の取り込みだ。これは、復讐も兼ねて、じっくりと取り組むことにした。でも、これは、まだまだ、先のお話だけどね。
「リンダさんですか? ムーンです」
「どうしたの? 久しぶりね」
「この度、社交界にデビューすることになりました」
「そうか。いよいよだね。折角、侯爵になったんだから。使わないと勿体ないよ」
「ありがとうございます。これからも、よろしく」
「あれ、それだけで連絡してきたの?」
「実は、ヘノイ王国の灯油の価格を1割上げようと思っています。それを、事前に伝えたかったのです。最終的には、5割アップになります」
「それって、どういうこと? これから、灯油の販売が増えてくる時期よ。その時に、価格をあげるの?」
「はい。でも、これは、ヘノイ王国だけです。他の国の分はそのままです」
「何故、ヘノイ王国だけ、値上げするの?」
「実は、テラ・ワールドの国にするつもりです。最終的には、ヘノイ王国を買い取ります」
「そんなこと、できるの? 国を買い取るって、ムーン、あなた、国王にでもなるつもり?」
「国王にはなりませんよ。すべての面で、テラ・ワールドの支配下にこの国を置くだけです。実権を握るだけです。
すでに、テラ・ワールドの支店が全ての街に配置されており、商業面では、テラ・ワールドの独占的な販売になりつつあります。次に、経済面で、テラ・ワールドの支配下に置きたいのです」
「わかったは、あなたの好きにやって貰っていいよ。でも、ガーベラにも伝えておいてね。いい」
「はい、ガーベラ宰相の了承を得てから実行に移します。それでは、失礼します」
私は、リンダとの思念伝達を切って、ガーベラに会うために、転移魔法で、ガーベラのいる王宮に移動した。
「コン、コン。ムーンです」
「どうぞ、入って来て」
私は、ガーベラの部屋に入って行った。
「実は、少し、報告があります」
「あら、改まった言い方ね。ここには、誰もいないわよ」
「そうだね。この喋りが癖になって来たみたい」
「それは、困ったことね。もっと、私の部屋に遊びに来てよ。そしたら、その癖、治ると思うよ」
「そうだね。ぼくも、もっと来たいんだけどね」
「そうだ!我慢してるってわけ?」
「また、言っているの、しつこいよ」
「は、は、冗談よ。ところで、今日はどうしたの?」
「実は、リンダに言われたんだ。何か、実行する前に、ガーベラの了承を取っておけってね」
「何よ、それって。私が怖い小姑とみたいね」
「そうだね。怖いっていうのは、正解だね」
「あら、ムーン、そんなこと、言っていいの?ホントに、怖くなるわよ」
「ごめん、優しくしてよ。あっ、そういう意味じゃないからね」
ガーベラは、私に抱き付こうと、近づいて来ようとしていた。まあ、そういう意味でもいいけどね。
「あら、違うの。でも、どうせ、するでしょ。ムーンも、テラみたいに、好きだから」
「当然、同じぐらい、好きだよ。ガーベラのことがね」
「まあ、それは、後にして、話を聞かせて」
「いよいよ、ヘノイ王国を支配しようと思っているんだ。それの手始めとして、灯油の価格を高騰させて、ヘノイ王国の経済をがたがたにする予定だ。それを始めていいかな?」
「テラ・ワールドは、元々、貴方の物よ。私は、それについて、何も言わないわ。これからも、私の了承なんか、取らなくていいわよ。好きにしてよ」
「本当に、好きにしていい?」
「あら、どっちの意味なの。まあ、両方で、いいけどね」
私は、ガーベラを抱いて、ベッドに連れて行った。私も、テラぐらいには、好きだから。
私は、ガーベラを抱きながら、ナターシャに思念伝達で、連絡を取った。
そして、ヘノイ王国についての指示を出した。ナターシャは、忠実に私の指示を実行に移していった。その合間に、私の社交界デビューも無事終えた。
ヘノイ王国の国民は、灯油の高騰に困り果てて、他国に灯油を買いに行ったり、挙句の果てには、移住を始めた。貧しいものほど、移動は早かった。それだけ、生活が苦しくなってきたのだろう。
流石に、5割増しになった時には、貴族さえも移住を考え始めた。取り敢えず、この冬の間だけでも他国で暮らそうと旅行を計画する者も多数いた。
テラ・ワールドは、移住を計画した者の後押しをしていった。すなわち、土地を買い占めた。家具などを買い叩いた。
灯油に合わせて、すべての物が値上がりを始めた。移住者は、更に増えて行った。広い領土を持っていない貴族は、旅行を止めて、移住を計画し始めた。
テラ・ワールドは、貴族の屋敷も買い占めた。そして、商店からは、従業員の引き抜きも行っていった。当然、貴族の屋敷からは、執事や侍女も積極的に雇っていった。
一部の貴族には、高利で金を貸して、借金で、身動きが取れないようにしていった。半年ほどかかったが、ヘノイ王国の経済を支配することが出来た。しかも、貴族の服従というおまけつきだ。
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