201 / 270
第24章 カタリナの結婚編
2402.都市シジンでの新たな仕事
しおりを挟む
私は、ガーベラとの朝食後に、転移魔法で、ミヤーコ王国の都市シジンに移動した。まず、商業ギルドに顔を出すことにした。
「こんにちは、テラ・ワールドのムーンと言います」
「これは、ようこそ。私は、受付をしているアンジといいます。よろしくお願いいたします」
「今日は、このシジンで、アータキ国との貿易をする店を出したいと思って、来ました」
「どのような商品を取引する予定ですか? 現在、灯油を販売していますね」
「はい、テラ・ワールドがミヤーコ王国の代理として、灯油を販売しています」
「今回は、別の物になるのですか?」
「はい、オルゴールと陶器を考えています」
「オルゴール、陶器ですか? この国には、生産している所はありませんよ」
「はい、知っています。テラ・ワールドが作成して、販売する予定です」
「それなら、このミヤーコ王国で、売る方が良いと思いますよ。裕福な人が多いですから」
「それは、知っていますが、アータキ国は、フラン連合国の中心に位置して、他国との交易の中心になっています。そこで、アータキ国に販売すれば、自然とフラン連合国全体に流通していくと考えたのです」
「そうですか。分かりました。まずは、サンプルを持ってきて貰えますか? その後に、オルゴールや陶器を取り扱っている商店を紹介します」
「はい、分かりました。よろしく、お願いします」
私は、商業ギルドを出て、シジンにあるテラ・ワールドの支店に転移魔法で、移動した。そして、支店の地下に、新たに工房を作った。それから、からくり人形が動くオルゴールと、陶器の臺を3つ造った。それぞれに、模様を施して、3段階の価格帯に対応するようにした。一番高価な臺には、立体的な模様を描き、金で、装飾をした。一番安い臺には、平面的な模様を単色で描いた。
私は、出来上がったアイテムをアイテムボックスに入れて、再度、商業ギルドに移動した。
「すみません。アンジはいますか?」
「あら、ムーンさん、何か、忘れものですか?」
「いえ、サンプルを持ってきました」
「分かりました。拝見します」
私は、アイテムボックスから、オルゴールと3つの臺をテーブルの上に置いた。
「まずは、オルゴールを見てください」
私は、スイッチを入れて、オルゴールを動かした。すると、オルゴールの蓋がゆっくりと開き、中から、人形が出て来た。そして、オルゴールの音に合わせて、その人形が躍り始めた。
「凄いですね。こんなオルゴールは、初めてです。これまでは、音が鳴るだけで、それでも、高価なものだったのに」
「そうですね。これは、テラ・ワールド自慢の商品です」
「いくらで、販売する予定ですか?」
「できれば、金貨600枚で、売りたいのですが、もう少し、安くてもいいですよ」
「いえ、十分ですよ。もっと、高くても売れそうです」
「それから、こちらの臺は、3種類用意しました」
「どれも、見事なものですね。このように、真っ白な陶器は、余りで回っていません。それに、模様がどれも綺麗です」
「こちらは、一番高いもので、金貨300枚を予定しています」
「わかりました。それでは、これらの商品は一度預からせてください。取引先を探します」
「よろしく、お願いします。それから、従業員を募集したいのですが、お願いできませんか?」
「はい、大丈夫ですよ。何か、条件はありますか?」
「できれば、住み込みで来れる人を希望します。それと、経験はなくていいので、若い人をお願いします」
「分かりました。早速、募集を掛けておきます。連絡は、どのようにすれば、いいですか?」
「この街にあるテラ・ワールドの支店に連絡して貰えれば、結構です。それでは、失礼します」
私は、転移魔法で、支店の工房に移動した。そして、早速、オルゴールや陶器を作成するための神具を作った。そして、それには、魔石を埋め込んで、魔力がなくても、起動できるようにした。
それぞれ、5個ずつ作った。売れ行きに応じて、また、作成していく予定だ。一応、仕事の目途が付いたので、転移魔法で、ガーベラの居る城に移動した。
「コン、コン、こんにちは?」
「あら、ムーン、どうしたの? こんなに早くから?」
「予定していた仕事が早く終わったから」
「私は、もう少し掛かってしまうわ。待っていてね」
「いいよ。何をしているの?」
私は、ガーベラの後ろに立ち、机の上の書類を覗き込んだ。ガーベラの長い髪が、私のほほに触れた。いつものラベンダの匂いがした。思わず、うしろから、ガーベラを抱きしめてしまった。
「ムーン、待っていてよ。仕事ができないじゃないの?」
「うん。少し、休憩しない?」
「もう、ムーンたら。仕方ないわね」
ガーベラは、ペンを落ちて、振り向くと、私の唇に優しくキスをした。そして、立ち上がって、私に抱き付いてきた。
私は、ガーベラを抱き上げて、お姫様抱っこで、ベッドまで、運んだ。そして、ベッドの上に優しく鳴かせて、長い髪に顔をうずめた。ラベンダの香りが私を包んでいった。
「こんにちは、テラ・ワールドのムーンと言います」
「これは、ようこそ。私は、受付をしているアンジといいます。よろしくお願いいたします」
「今日は、このシジンで、アータキ国との貿易をする店を出したいと思って、来ました」
「どのような商品を取引する予定ですか? 現在、灯油を販売していますね」
「はい、テラ・ワールドがミヤーコ王国の代理として、灯油を販売しています」
「今回は、別の物になるのですか?」
「はい、オルゴールと陶器を考えています」
「オルゴール、陶器ですか? この国には、生産している所はありませんよ」
「はい、知っています。テラ・ワールドが作成して、販売する予定です」
「それなら、このミヤーコ王国で、売る方が良いと思いますよ。裕福な人が多いですから」
「それは、知っていますが、アータキ国は、フラン連合国の中心に位置して、他国との交易の中心になっています。そこで、アータキ国に販売すれば、自然とフラン連合国全体に流通していくと考えたのです」
「そうですか。分かりました。まずは、サンプルを持ってきて貰えますか? その後に、オルゴールや陶器を取り扱っている商店を紹介します」
「はい、分かりました。よろしく、お願いします」
私は、商業ギルドを出て、シジンにあるテラ・ワールドの支店に転移魔法で、移動した。そして、支店の地下に、新たに工房を作った。それから、からくり人形が動くオルゴールと、陶器の臺を3つ造った。それぞれに、模様を施して、3段階の価格帯に対応するようにした。一番高価な臺には、立体的な模様を描き、金で、装飾をした。一番安い臺には、平面的な模様を単色で描いた。
私は、出来上がったアイテムをアイテムボックスに入れて、再度、商業ギルドに移動した。
「すみません。アンジはいますか?」
「あら、ムーンさん、何か、忘れものですか?」
「いえ、サンプルを持ってきました」
「分かりました。拝見します」
私は、アイテムボックスから、オルゴールと3つの臺をテーブルの上に置いた。
「まずは、オルゴールを見てください」
私は、スイッチを入れて、オルゴールを動かした。すると、オルゴールの蓋がゆっくりと開き、中から、人形が出て来た。そして、オルゴールの音に合わせて、その人形が躍り始めた。
「凄いですね。こんなオルゴールは、初めてです。これまでは、音が鳴るだけで、それでも、高価なものだったのに」
「そうですね。これは、テラ・ワールド自慢の商品です」
「いくらで、販売する予定ですか?」
「できれば、金貨600枚で、売りたいのですが、もう少し、安くてもいいですよ」
「いえ、十分ですよ。もっと、高くても売れそうです」
「それから、こちらの臺は、3種類用意しました」
「どれも、見事なものですね。このように、真っ白な陶器は、余りで回っていません。それに、模様がどれも綺麗です」
「こちらは、一番高いもので、金貨300枚を予定しています」
「わかりました。それでは、これらの商品は一度預からせてください。取引先を探します」
「よろしく、お願いします。それから、従業員を募集したいのですが、お願いできませんか?」
「はい、大丈夫ですよ。何か、条件はありますか?」
「できれば、住み込みで来れる人を希望します。それと、経験はなくていいので、若い人をお願いします」
「分かりました。早速、募集を掛けておきます。連絡は、どのようにすれば、いいですか?」
「この街にあるテラ・ワールドの支店に連絡して貰えれば、結構です。それでは、失礼します」
私は、転移魔法で、支店の工房に移動した。そして、早速、オルゴールや陶器を作成するための神具を作った。そして、それには、魔石を埋め込んで、魔力がなくても、起動できるようにした。
それぞれ、5個ずつ作った。売れ行きに応じて、また、作成していく予定だ。一応、仕事の目途が付いたので、転移魔法で、ガーベラの居る城に移動した。
「コン、コン、こんにちは?」
「あら、ムーン、どうしたの? こんなに早くから?」
「予定していた仕事が早く終わったから」
「私は、もう少し掛かってしまうわ。待っていてね」
「いいよ。何をしているの?」
私は、ガーベラの後ろに立ち、机の上の書類を覗き込んだ。ガーベラの長い髪が、私のほほに触れた。いつものラベンダの匂いがした。思わず、うしろから、ガーベラを抱きしめてしまった。
「ムーン、待っていてよ。仕事ができないじゃないの?」
「うん。少し、休憩しない?」
「もう、ムーンたら。仕方ないわね」
ガーベラは、ペンを落ちて、振り向くと、私の唇に優しくキスをした。そして、立ち上がって、私に抱き付いてきた。
私は、ガーベラを抱き上げて、お姫様抱っこで、ベッドまで、運んだ。そして、ベッドの上に優しく鳴かせて、長い髪に顔をうずめた。ラベンダの香りが私を包んでいった。
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
氷弾の魔術師
カタナヅキ
ファンタジー
――上級魔法なんか必要ない、下級魔法一つだけで魔導士を目指す少年の物語――
平民でありながら魔法が扱う才能がある事が判明した少年「コオリ」は魔法学園に入学する事が決まった。彼の国では魔法の適性がある人間は魔法学園に入学する決まりがあり、急遽コオリは魔法学園が存在する王都へ向かう事になった。しかし、王都に辿り着く前に彼は自分と同世代の魔術師と比べて圧倒的に魔力量が少ない事が発覚した。
しかし、魔力が少ないからこそ利点がある事を知ったコオリは決意した。他の者は一日でも早く上級魔法の習得に励む中、コオリは自分が扱える下級魔法だけを極め、一流の魔術師の証である「魔導士」の称号を得る事を誓う。そして他の魔術師は少年が強くなる事で気づかされていく。魔力が少ないというのは欠点とは限らず、むしろ優れた才能になり得る事を――
※旧作「下級魔導士と呼ばれた少年」のリメイクとなりますが、設定と物語の内容が大きく変わります。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜
西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」
主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。
生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。
その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。
だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。
しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。
そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。
これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。
※かなり冗長です。
説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです
異世界に迷い込んだ盾職おっさんは『使えない』といわれ町ぐるみで追放されましたが、現在女の子の保護者になってます。
古嶺こいし
ファンタジー
異世界に神隠しに遭い、そのまま10年以上過ごした主人公、北城辰也はある日突然パーティーメンバーから『盾しか能がないおっさんは使えない』という理由で突然解雇されてしまう。勝手に冒険者資格も剥奪され、しかも家まで壊されて居場所を完全に失ってしまった。
頼りもない孤独な主人公はこれからどうしようと海辺で黄昏ていると、海に女の子が浮かんでいるのを発見する。
「うおおおおお!!??」
慌てて救助したことによって、北城辰也の物語が幕を開けたのだった。
基本出来上がり投稿となります!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる