【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中

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第5話 遭遇(三ヶ月前)

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北原や梶谷らと別れた俺は海沿いを歩いていた。
一人になれたことに心から安堵し、自然と足取りも軽くなる。

誤解してほしくないが俺は決して人が嫌いというわけではない。単に人付き合いが苦手なのだ。
変に気を遣ってしまったり、必要以上に相手の立場になって考えてしまったり、相手に嫌われたくないという思いが空回りしたり、とにかく他人といると気の休まる暇がない。
それが原因で俺は小学生の頃にいぼ痔と慢性的な下痢を併発している。

だからいっそ初めから他人と関わらなければいい。

中学生になった俺は自分にそう言い聞かせ、それ以来俺は他人には干渉せずに生きてきた。
おかげで俺は中学、高校と健康体で過ごすことが出来て、皆勤賞までもらうことが出来た。
しかし友達らしい友達が一人もいなかったので、楽しかった思い出はない。

そんな自分の過去を振り返り、一人寂しく嘲笑していた時だった。
足元に青色の光を反射しているバレーボール大の物体を発見した。

「ん、なんだこれ?」

何かはわからないが、きれいなそれを見て思わず立ち止まる。
そして確認しようと腰を曲げ手を伸ばした瞬間――

『ピュイー!』

突如青色の物体が奇声を発しながら垂直に跳び上がった。

「うおっ!? なんだっ」

驚きのあまり後ろに転倒しそうになるもなんとか体勢を立て直す俺。
地面に落ちたそれを今度は少し距離を取り注意深く観察する。

『ピュイー、ピュイー!』

鳥の鳴き声のようにも聴こえるが、青色のそれがくるりと横に半回転した時、俺はそれの正体が鳥などではなくもっとずっと奇怪で、それでいてある意味親しみのある生物だと認識させられた。

「な、な……なんだよ、嘘だろっ!? こいつは――」

俺の足元で全身を揺らしながらニコニコと笑っているその生物は――

「――スライムっ!?」

RPGでおなじみの最弱モンスターであるスライムそのものだった。
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