50 / 109
第50話 メタリックスライム
しおりを挟む
『おいらはメタリックスライムだよっ。メタリンでもメタランでもメタムンでも好きなように呼んでねっ』
銀色のスライムは人間の言葉で流暢に話しかけてくる。
「すご……本当に喋れるようになったんだな」
実のところ半信半疑だったのだが、メタリックスライムとやらは気持ち悪いくらいに人語を操っていた。
『きみがおいらを喋れるようにしてくれたんだね、ありがとう! っていうか、さっきのおだんごもっとちょうだいっ。すっごく美味しかったんだ!』
「いや、悪い……さっきのだんごはあれ一個だけだ」
『え~、残念っ。でも、まあいっか。おいら人間の言葉を喋れるようになったし』
あっけらかんとメタリックスライムは言う。
『それできみの名前はなんていうの?』
「俺か? 俺は柴木善だけど」
『善っていうのかぁ。じゃあ善、これからよろしくねっ』
ウインクなどしてメタリックスライムは微笑んだ。
「え? これからよろしくってどういう意味だよ」
俺が疑問をぶつけると、
『おいら、善の仲間になることにしたからっ。えへへ』
とメタリックスライムは少し照れたように笑う。
「こらこら、何言ってるんだ、勝手なことを言うな。大体なんで俺の仲間になろうだなんて。俺は人間でお前はモンスターだろ」
『それがどうかしたの?』
メタリックスライムが不思議そうに首をかしげた。
「人間とモンスターは敵同士だろ。それが仲間になるとかおかしいじゃないか」
『でも、善はおいらのことを助けてくれたよね』
「それはそうだけどなぁ……」
スライムには手を出さない。俺は過去の出来事からそう心に決めていた。
その理由をメタリックスライムに説明するのは面倒なのでやめておくが。
『だから今度はおいらが善を助けてあげるよっ』
俺の都合などお構いなしに話を進めるメタリックスライム。
俺はモンスター相手にも言い負かされてしまうのか。
「いや、待て待て。お前が俺を助けるって? さすがにそれは無理だろ。自慢じゃないが俺はかなり強いぞ。仲間なんて必要ないくらいにな。ましてや正直言ってお世辞にも強そうに見えないお前に助けてもらうなんてまずありえないんだが」
少し冷たいような言い方になってしまったが、この際本当のことをばしっと言って諦めてもらうしかない。
そう考え口にしたのだがメタリックスライムにはまるで通じなかったようで、
『大丈夫だって。たしかにおいら強くはないけど、その代わりにすごい特性を持ってるからさっ』
自信満々に言い放つ。
「特性? なんだよそれ?」
『えっへへへ。なんとおいらと仲間になるとねー、善がモンスターを倒した時のモンスターのアイテムドロップ率が2倍に上がるんだー』
「えっ」
メタリックスライムはさらに続けて、
『しかもそれだけじゃなくて、善がモンスターを倒した時の獲得経験値も2倍になるんだよっ。ねっ、すごいでしょっ?』
まるで俺に褒めてもらいたくて仕方ないというように、ドヤ顔で俺の顔を見上げて言った。
銀色のスライムは人間の言葉で流暢に話しかけてくる。
「すご……本当に喋れるようになったんだな」
実のところ半信半疑だったのだが、メタリックスライムとやらは気持ち悪いくらいに人語を操っていた。
『きみがおいらを喋れるようにしてくれたんだね、ありがとう! っていうか、さっきのおだんごもっとちょうだいっ。すっごく美味しかったんだ!』
「いや、悪い……さっきのだんごはあれ一個だけだ」
『え~、残念っ。でも、まあいっか。おいら人間の言葉を喋れるようになったし』
あっけらかんとメタリックスライムは言う。
『それできみの名前はなんていうの?』
「俺か? 俺は柴木善だけど」
『善っていうのかぁ。じゃあ善、これからよろしくねっ』
ウインクなどしてメタリックスライムは微笑んだ。
「え? これからよろしくってどういう意味だよ」
俺が疑問をぶつけると、
『おいら、善の仲間になることにしたからっ。えへへ』
とメタリックスライムは少し照れたように笑う。
「こらこら、何言ってるんだ、勝手なことを言うな。大体なんで俺の仲間になろうだなんて。俺は人間でお前はモンスターだろ」
『それがどうかしたの?』
メタリックスライムが不思議そうに首をかしげた。
「人間とモンスターは敵同士だろ。それが仲間になるとかおかしいじゃないか」
『でも、善はおいらのことを助けてくれたよね』
「それはそうだけどなぁ……」
スライムには手を出さない。俺は過去の出来事からそう心に決めていた。
その理由をメタリックスライムに説明するのは面倒なのでやめておくが。
『だから今度はおいらが善を助けてあげるよっ』
俺の都合などお構いなしに話を進めるメタリックスライム。
俺はモンスター相手にも言い負かされてしまうのか。
「いや、待て待て。お前が俺を助けるって? さすがにそれは無理だろ。自慢じゃないが俺はかなり強いぞ。仲間なんて必要ないくらいにな。ましてや正直言ってお世辞にも強そうに見えないお前に助けてもらうなんてまずありえないんだが」
少し冷たいような言い方になってしまったが、この際本当のことをばしっと言って諦めてもらうしかない。
そう考え口にしたのだがメタリックスライムにはまるで通じなかったようで、
『大丈夫だって。たしかにおいら強くはないけど、その代わりにすごい特性を持ってるからさっ』
自信満々に言い放つ。
「特性? なんだよそれ?」
『えっへへへ。なんとおいらと仲間になるとねー、善がモンスターを倒した時のモンスターのアイテムドロップ率が2倍に上がるんだー』
「えっ」
メタリックスライムはさらに続けて、
『しかもそれだけじゃなくて、善がモンスターを倒した時の獲得経験値も2倍になるんだよっ。ねっ、すごいでしょっ?』
まるで俺に褒めてもらいたくて仕方ないというように、ドヤ顔で俺の顔を見上げて言った。
10
あなたにおすすめの小説
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
風魔法を誤解していませんか? 〜混ぜるな危険!見向きもされない風魔法は、無限の可能性を秘めていました〜
大沢ピヨ氏
ファンタジー
地味で不遇な風魔法──でも、使い方しだいで!?
どこにでもいる男子高校生が、意識高い系お嬢様に巻き込まれ、毎日ダンジョン通いで魔法検証&お小遣い稼ぎ! 目指せ収入UP。 検証と実験で、風と火が火花を散らす!? 青春と魔法と通帳残高、ぜんぶ大事。 風魔法、実は“混ぜるな危険…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる