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第四章

33.朗報

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「吹野崎ぃー! ファイトー!」
 フェンスの外からコート上の選手たちに声をかける。
 山之辺がサーブを打った。狙いすまされた精度の高いサーブは相手のワイド深くを射抜いたけど、相手もそれに食らいつく。ただサーブの優位は保ったままラリーの主導権は渡さず、最後は前衛の川口が待ってましたとばかりに相手の甘くなった返球をボレーで決めた。
「ナイスボレー! 川口!」
 ポイントを取り、山之辺と川口が笑顔でハイタッチを交わす。その光景を嬉しさ半分、悔しさ半分――いや、悔しさ十割の気持ちで眺める。試合に出られないのってこんなに悔しかったっけ。
 自分が出ない試合をバック側で応援するのはなんか久しぶりな感じがする。1年の時は当たり前だったけど、2年になってからは都大会、新人戦とメンバーに選ばれて試合を戦ってきたから。
 試合に出られる。それってホントはすごいことなんだ。でも俺はそのことを誰よりも知っていたはずだった。このフェンス越しに何度も見てきた先輩たちをかっこいいと思うと同時に、俺もいつか必ずあそこに立つ、と心に誓っていたから。
 だからコートに立つことへの強い憧れを抱いていた者として、コートに立てなかった者たちの気持ちは人一倍分かっていたつもりだった。そんな自分がコートに立つ時はソイツらの気持ちも乗せて全力で戦わなければいけなかった。それがコートに立つ者の責任でもあるからだ。でも俺はそんな大事なことも忘れていた。試合に勝つことよりも、心の奥底にあった赤井への対抗心を満たすことを優先してしまった。監督には自己満足なプレーだって言われたけど、全くもってその通りだ。この前の試合を今の俺が外で見ていたとしたら、きっと同じことを思うに違いない。
「ドンマイ! ドンマイ! まだまだ挽回できるよ!」
 相手にマッチポイントを握られた。でも二人の表情は冷静で、むしろ――
「楽しそうだなぁ」
 言った後で心の声が漏れてしまったことに気づき、慌てて我に返る。
「なに言ってんだよ。瞬の方が試合中楽しそうな顔してるぜ」
 俺の声は他の部員の応援にかき消されたかに思ったけど、隣の太一には聞こえていたみたいだ。
「えっ、そうなの? 俺ってどんな顔してるの?」
「こんな顔」
 太一は両手の親指と人差し指で目を思いっきり開いて、ニッと白い歯を見せて笑った。まるでジブリに出てくるどこかの森の主が満面の笑みを浮かべたような顔だ。
「気持ちわるっ」
「気持ちわるって、マジでこんな顔してるぜ、瞬」
 普通の顔に戻った太一が今度は真顔で俺を指差してきた。
「俺、そんな変な顔で試合してたんだ」
「でも毎回すげぇ楽しいんだなってことは伝わってくるよ。いつも『いいなぁ』って思いながら見てるから」
 太一の言う通り、試合している時はホントに楽しい。楽しくてしょうがないってくらいに。だからこそ――
 歓声が上がった。山之辺たちはがんばって粘っていたけど、最後は再三のマッチポイントを取られてしまった。相手バックは勝利に沸いている。
 その光景を見ながら太一は続ける。
「いつも『いいなぁ』って思いながら見てるって言ったけど、瞬の試合見てるのもそれはそれですごく楽しいんだよね。瞬って一球一球にすげぇ必死に食らいつくからさ、見ていてこっちも興奮するっていうか。だからまた瞬の試合、見せてくれよ」
「うん」
 俺も太一と同じ光景を見ながら頷いた。
 改めて外から試合を見てみるといろんなことを思い出せた気がする。試合に出ることがどれだけすごいことか。外で応援している者たちはどんな気持ちか。そして、試合に出てプレーすることがどれだけ楽しいことか。
 だからこそ、俺はもう一度あそこで試合がしたい。

 吹野崎高校男子テニス部 東京都私立中学高等学校選手権大会 団体の部 ベスト16


「瞬」
 帰りのホームルームが終わった直後、高橋に呼び止められた。
「どうした?」
「いやぁ、瞬には学園祭の準備とかいろいろ手伝ってもらったからさ、お礼をと思って。ありがとう」
 ペコリ、と坊主頭を見せられる。
「いやいやそんな。お礼を言われるほどのことなんてしてないよ」
「でも助かったよ。段ボール取ってきてくれた時とかな。そういえば学園祭の最中にふと瞬のことを見た時、なんだか様子が少し変だなって、学園祭だっていうのにあまり楽しそうじゃないなって思ったんだけど、大丈夫か? それに最近もなんか元気ない感じに見えたけど、俺の勘違いだったか?」
 確かに段ボールを調達した後に鈴木と田所に遭遇したり、学園祭に赤井が乗り込んできたりといろいろあった。
「まぁねぇ、いろいろあってさ。でももう大丈夫! 万事解決したから」
 そうか、と坊主頭はホッとした表情を浮かべた。
「なにかあったら言ってくれよ。喜んで相談に乗るからさ」
「ありがとう。助かるよ」
 俺の周りにはいいヤツらがたくさんいるな。ホント頼もしいや。
「太一ぃー! 南ぃー! しゅーん!」
 廊下から聞こえる声が足音とともに次第に大きくなってくる。
 ガラガラッ。
「準備できたかー?」
「瀬尾! 廊下は走るなっていつも言ってるだろうが」
 勢いよく扉を開けて教室に入ってきたハルを、まだ教卓に残っていた本田先生が一喝する。
「すいません!」
 ハルは先生と同じくらい大きな声で元気よく謝った。その姿を見ていた太一と南は指差して笑っている。
「バカだなぁ、お前は」
「うるせぇ。それより帰る準備はできてんのか?」
「とっくにできてるし、なんならお前待ちだよ。――瞬! ハル来たから行こうぜ」
 分かった、と手を挙げて答える。
「高橋、またな」
「うん」
 高橋に別れを告げて三人と教室を後にした。
 今日は月曜日だけど昨日試合があったから練習はオフ。試合を見てウズウズしていた俺は猛烈に練習したかったんだけどね。でもこれは部の決まり事だから仕方ない。
 その代わり、「インターハイ決勝のビデオ手に入ったから俺の家で見ようぜ」とハルから誘われてハルの家にお邪魔することになった。ハルの家には初めて行くからなんだか楽しみだ。
 インハイ決勝のビデオは監督がくれたらしい。ハルが「どうしても見たい!」って言ったもんだから監督がつてをたどって入手してくれたんだと。でも監督のつてって……あの見た目から想像するとなんか怪しく思えてしまう。
『お邪魔しまーす!』
 はーい! とハルのお母さんが出迎えてくれた。
「いらっしゃい。あら、こんなにたくさん! アンタの部屋に入るかしら」
 ハルに似て明るい雰囲気のお母さんだ。
「大丈夫だよ。俺の部屋、机以外ほぼ物ないし」
「そうだったわね。アンタの部屋、物なさすぎて掃除しやすいくらいだもの」
 アハハハ、と二人で笑い合っている。愉快な家族だ。
「狭いけどゆっくりしていってね」
『ありがとうございます!』
 ハルに連れられて階段を上がろうとした時だった。
「あなたが瞬くんね」
「は、はい」
 ハルのお母さんに呼び止められた。先に行った三人はそのまま階段を上がっていく。
「あの子ったら、いつも瞬くんのことを楽しそうに話すのよ。昔のアキくんみたいに」
 そう言ったお母さんの顔はなんだか嬉しそうに見えた。俺は少し気恥ずかしかったけど。
「これからもあの子をよろしくね」
「はい!」
 ハルのお母さんに一礼してから階段を上がった。
 二階へ上がるとすぐの部屋がハルの部屋だった。他に二つ扉があったけど人がいる気配はしない。
「狭いけど入って入って」
 ハルに促されるまま部屋に入った。ざっと見た感じ広さは六畳くらいあるけど、ベッドや机以外に全然物がないから広く感じる。四人いても全く狭さは感じない。壁に一枚だけテニス選手のポスターが貼ってあるけど、それが誰かは俺には分からなかった。
「へぇ、思ってたより全然きれいじゃん。もっと汚ねぇかと思ってたぜ。なぁ南」
「うん。俺ももっと汚いと思ってたよ。こう、マンガだらけとか」
「二人ともひでぇな。マンガとかは読む時間もなかったし、欲しくもなかったから買ったことないや。暇さえあれば練習だったし。テニス雑誌なら何冊かあるぞ」
 ハルは机の上に平積みされている数種類のテニス雑誌を指差した。それには大量の付箋が貼ってあって驚いた。
「でもこれだけは母ちゃんにお願いして買ってもらったんだ。ジャジャーン。でかいだろ」
 そう言ってハルは自慢げにテレビの縁に手をかけた。確かにハルの言う通りすげぇでかい。50インチはありそうだ。物がない分、部屋の中でテレビだけが異彩を放っている。
「でも、勉強の本も一冊もないってところがミソだよな」
 太一がツッコむ。
「う、うるせぇな。別にいいだろ。ほら、早く試合見ようぜ」
 隣の部屋から持ってきた座布団をテレビの前に四枚敷いて早速観戦開始。インハイ決勝といってもシングルスとダブルスがある。今日見るのはもちろんダブルスだ。試合は兵庫と福岡の学校同士の対決だ。ハルはもう二回は同じ試合を見たと言っていたけど、同じ試合をそう何度も見てよく飽きないなと思う。
 最初のゲームは圧倒的なスピードでサービス側がキープした。俺たちはその時間の早さに驚いた。サーブスピードは以前に見た熊谷のサーブとまではいかないにしろ中々の速さがあった。ファーストが入ればほぼ間違いなく相手のリターンは甘くなり、それを前衛がしっかりと決めるという展開だ。サーブで崩して三球目で決める。ダブルスでは理想的なポイントの取り方だ。
「はやっ! もうサービスキープかよ。一瞬じゃん」
 太一も同じことを思っていたみたいだ。
「びっくりしただろ。気ぃ抜いてると見逃すぜ」
 続く相手側のサーブも中々の速さで、さっきのゲーム同様に淡々とポイントを重ねていく。
「ほぼサーブで決まってるな」
 太一の言う通り、サーブで崩して甘くなったリターンを前衛が決めるという展開が多い。ラリーはあっても1ゲームに二本程度。
「でもセカンドになれば急にリターン側が攻め始めるな」
「ファーストが速くて返球が難しい分、攻略の糸口がそこしかないからね。それに注目すべきはここからなんだよ」
 ハルが強調したのは、両者互いにサービスキープをして迎えた第3ゲームのことだった。
「あれ、この人のサーブあまり速くないな。体が小さいからだと思うけど。でもその後のラリーではちゃんとポイント取ってる」
「おっ、いいところに気づいたね、南くん。なぜだと思う?」
 ハルの問いかけに沈黙が流れる。ハルだけは答えが分かっていると言わんばかりにニヤニヤしている。まるでいつもの勉強会とは真逆の光景だ。
「サーブでしっかりと厳しいコースを突いているからじゃないか? 相手も取りづらそうにしてるし」
「ピンポンピンポーン! サーブのコースはスピードよりも大事だと俺は思ってる。でもそれだけじゃないんだよな」
 それだけじゃない、ということはもしかして……
「サーブを打った後の対応じゃないかな」
「と、言うと?」
「この人、他の人に比べてサーブ打った後の構えが早い気がする。他の人はサーブに力を入れてるからだと思うけど、次への準備が少しだけ遅れている。その分相手からのリターンに対しても反応が若干遅い。でもこの人は準備が早いからリターンに対しても素早く反応できていて、その後のラリーでもサーブでつくった優位を守りつつポイントに結びつけられているんじゃないかな」
『おぉー』
 と三人が同時に息を漏らした。
「なにもつけ足すことはないや。全部瞬の言った通りだよ」
 ニコッと笑ってくれたハルに少し照れる。
「俺が言いたかったのは、たとえ相手より体格が劣っていても、速いサーブが打てなくても、頭を使えばこうやって体格やパワーで勝る選手からポイントを奪えるってことなんだ。これは別にダブルスだけに言えることじゃないと俺は思ってて――」
 ハル先生の教えに熱が入る。テニスに関することはやっぱりハルが一番よく知っている。その教えに普段は教える側の太一と南も頷きながら聞いている。机の上にあるテニス雑誌に付箋がいっぱいついていたことからも分かるけど、こうやって他の人の試合なんかも見たりしながらテニスのいろはを吸収しているんだな。やっぱりハルはすごいや。
「瞬、ちゃんと聞いてる?」
「う、うん! ちゃんと聞いてるよ! 頭を使って戦うんだよね」
「そう! 頭を使って先の展開も予測できるようになるともっといい。少なくとも五球先くらいまでは読めるといいかな」
「五球先も?」
 驚いて声に出してしまった。今までは目の前のボールを追うことに精いっぱいで、先のことを考える余裕なんてなかったから。でもこれからはそれだけじゃダメってことなんだろうな。
「俺たちが今後強敵と対峙する時には必ず必要になってくることだよ」
 強敵。ふと思いついたのはやっぱり白鷹だった。
「ハルの言ってることは勉強にもなるし、確かにそうなんだけどさ――」
 南が首を傾げている。
「そう言ってるハル自身は試合中ホントに頭使ってるのか? どちらかと言うと本能でプレーしているように見えるんだけど」
 その質問には俺も太一も思わず笑ってしまった。それにつられて聞いた南自身も笑い出して、ハルだけがキョトンとしている。確かに南の言う通り、あれだけ力説していたハル自身が一番頭を使っていない気がする。
「それにお前、なによりバカだしな」
 太一が更に腹を抱えて絶倒する。それにはハルも黙っちゃいなかった。
「ちゃんと考えてるんだからな! 試合中は・・・・!」
「じゃあ、授業中は?」
 途端に黙るハル。太一は笑いが止まらない様子だ。
「その情熱を少しでも勉強の方に注げればいいんだけどね」
「う、うるせぇ!」
 南も加勢し始めたもんだから徐々にハルが惨めに見えてきた。
「つ、つまりは、これからもっと厳しいコースにサーブを打ったり、サーブを打った後の動きを早くしたり、先の展開を予測したりしながら、常に考えてプレーしていかなきゃ上には行けないってことだよね?」
「その通り! さすが瞬!」
 二人に言いくるめられていたハルが息を吹き返す。
「そうは言っても、イメージしてるだけじゃ実践でできるのか難しいところだな。実際に練習してみないと分からない」
「じゃあ、練習しに行くか」
 外はもう暗くなり始めていた。でも不思議と「今から?」とか「明日の練習でやればいい」とか言うヤツはいなかった。みんなで目を合わせて一斉に頷く。そして次の瞬間にはもう部屋を出ていた。四人で一斉に階段を駆け下りたもんだから、ハルのお母さんがびっくりして台所から顔を覗かせてきた。右手にお玉を持ちながら。
「親水公園のナイターでちょっと練習してくる」
 今から? というハルのお母さんの声は閉まりかけたドアの向こう側でかすかに響いただけだった。
 四人で夕日の熱さを背中に感じながら走る。三人の表情からも「早く練習したい」っていうワクワクした気持ちが感じられて、同じだって思った。
 後日、ビデオで見たダブルスの試合結果を見たら、ハルが熱弁していた小柄な選手のいるペアが勝利を収めていた。


 スー、ハー。トン、トン、トン。サーブはコースを厳しく攻めて、打ったらすぐに準備――
 昨日に引き続き〝考えながら〟プレーをする。今までもそうやっていたつもりだったけど、「五球先まで読む」ってハルが言っていたのを思うと、やっぱり俺はまだまだなんだと思わされる。俺たちのペアが更に強くなるためにはまず俺がハルと同じ基準まで登っていかなきゃ。
「集合!」
 部員一同監督の元へ集まり整列する。
「今日の練習はこれで終わるが、皆に一つ連絡がある。今月末から開催される選抜戦の出場校が決定した」
 いきなりの監督の発表に一同ざわつく。ハルなんか両手を組んで一生懸命祈っている。
「ほらお前ら、静かにしろ」
 ここはキャプテンとして締め直す。俺も内心ではドキドキしているけど。
「先刻大会本部から連絡があり、我が吹野崎高校の出場が決定した」
「よっしゃー!」
 ハルは組んでいた両手を高らかに上げ、一番に喜びを爆発させた。若干監督の発表に食い気味だったけど。
 吹野崎としては初の選抜戦出場になる。過去、先輩たちも成し得なかったことだ。そんなすごいことを自分たちの代で実現できたなんて夢みたいだ。でも出場するだけで満足はしない。それだけは決してしない。なんてたって俺たちの目標は全国だから。この大会で勝ち進むことに意義がある。
「監督、初戦の相手はどこですか?」
 ハルの質問に監督は少し間をおいてから答えた。
「白鷹高校だ」
 その名前が出た途端、それまでざわついていた空気が一気にピリッとした。やはりその名は全国に轟く強豪というイメージがみんなの中にもあるんだろう。そして特に2年生にとっては、去年の都大会で当時あれだけ粒揃いだった先輩たちが倒された印象が強い。しかも二年連続で夏合宿をともにし、白鷹の強さは他の学校よりも身近で感じている。でも先輩たちの分まで勝ちたいという気持ちはみんな抱いているに違いない。もちろん俺を含めて。
「これから大会のオーダーを発表する。が、その前に――桜庭」
「はい!」
「どうなんだ?」
 たった一言、監督は俺に問いかけた。でも俺はそれだけで監督が問いかけてきた真意をハッキリと理解した。
 私学大会団体戦の一回戦。俺は赤井の言葉に反抗すべく、どんな時でも逃げずに打ち続けることが赤井の言葉を否定することにつながると勘違いをし、結果チームに迷惑をかけてしまった。でも一番大切なことはそんなことじゃない。一番大切なこと、それはチームの勝利のために自分ができるベストを尽くすこと。たとえその中に〝逃げる〟という選択肢があったとしてもだ。
 でもその〝逃げる〟という選択肢を選んだとしても、それは悪いことじゃないってハルのお陰で気づくことができた。それに、たとえ一度逃げたとしてもそれは諦めたことにはつながらない。最終的に勝つためであるなら逃げることも時には必要なんだって分かった。
 監督は俺に一番大切なことがなんなのか、そしてそれを実践できるのかと問うている。そしてその答えはもちろん――
「やれます! やらせてください!」
 俺は監督の目をしっかりと見据えて答えた。
「分かった。お前と瀬尾をD1に入れる。D2は――」
 メンバーに入った。嬉しさはあるけど、でも今は使命感の方が強い。ハルを見るとハルも俺の方を見ていて、目が合うとニコッと笑った。そして口パクで「がんばろう」と言われた。俺は頷いて答えた。
 今度はあんな自己満で不甲斐ないプレーなんて絶対にしない。チームのために俺は戦うぞ。
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