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41.危険すぎる幽霊
今朝も自力で起きられなかった俺は、ハルに目覚まし係をさせてしまった。元々はアラームが鳴る前に起きれるぐらいだったのに、最近気が緩んでるのかな。
俺はどうせ寝ないんだし、アキトが慣れない冒険で疲れてるからだと思うよなんて、優しくフォローまでさせてしまった。本当に申し訳ない。
黒鷹亭の朝食は、冒険者のためにかなり早朝から開けてくれているので、依頼を受けに行く前でもちゃんと食べる事ができる。美味しい朝食をいただいた俺は、元気いっぱいでギルドへと向かった。
「好きなのを選んで良いよ」
ハルにそういわれた俺は、今日の依頼にミーヤの花の納品を選んだ。
暇つぶしに図鑑を見てた時に、気になっていた花だ。薄暗い洞窟の中にしか咲かない花なんだって。太陽の光が無いのに咲くって全く想像が出来なくて、咲いてるところが見てみたくなったんだ。
「そういえば気になるって言ってたね。じゃあ目的地は洞窟だね」
ふふと笑ったハルは、ついでに受けるならこれだねと一枚の依頼を指差した。おすすめされたのは、オルン茸というキノコの納品依頼だった。
二枚分の依頼書を外していると、なんだか視線を感じる気がする。
何故かさっきから周りの冒険者たちが俺の事をチラチラ見ながら、何か話してるんだよね。精霊とか加護とか聞こえてくるから、異世界人だってバレたわけじゃないと思うんだけど。
一瞬だけ視線を向けてみると、ハルは何故か満足そうに笑ってるし、一体何なんだろう。ちょっとだけ考えてみたけど、害がないならまあいいかと割り切ることにした。
ミーヤの花とオルン茸が採れるという洞窟は、前にも訪れたキニーアの森の外れに位置していた。あの巨大黒キノコを採った所よりも、更に奥だった。
「アキト、着いたよ」
「案内ありがと、ハル」
ではさっそくと、洞窟へと足を踏み入れた。
中は洞窟と聞いて想像していたような、おどろおどろしい雰囲気では無い。たしかに薄暗いんだけど、壁には光る線が一本ずーっと続いているみたいだ。
「これって何?」
思わず聞いてみたら、ハルはきちんと説明してくれた。
これは発光魔法を付与したインクを使って書いたもので、明かりを使わなくても周りの様子が分かるようにと冒険者ギルドが整備した証なんだって。
逆にこの線が引かれていない大きな洞窟を見つけたら、ギルドに報告すると新しい採取地候補として調査が入るそうだ。有用な採取地だったら、報奨金が貰えるらしいよ。
「もし洞窟内で道が分からなくなったら、これを辿って上っていけば外に出れるからね」
「分かった」
洞窟の中の通路は、俺とハルが並んで歩くので精一杯くらいの広さだった。緩やかにくだり続けている道には、まだまだ先がありそうだ。
「思ったより深いんだね」
「ああ、初めてくると驚くかもしれないね」
二人で話しながらゆっくりとくだっていくと、大きめの空間に出た。
見渡してみるとコケに覆われてる場所や、キノコが生えてる場所、水が湧き出ている場所と見ているだけでもなかなか楽しい。
「ここはこうやって大きな空間を、通路でつないだような形なんだ」
「へーこれはすごいね」
「ミーヤの花もオラン茸も、次の大空洞まで下りたらあるから」
「楽しみだなーミーヤの花ー!」
光の線を辿りながらゆっくりと通路をくだっていると、突然背筋がぞくりと寒くなった。この感覚はと視線を巡らせれば、目的地でもある大空洞の入口に一体の霊がたたずんでいるのが見えた。
これだけ距離があっても背筋が寒くなるなんて、一体どれだけの恨みを持っているんだろう。あれは駄目だ。
「あ、あった!」
近くに転がっていた石を、さもずっと探していたかのように呟いてから、俺は床にしゃがみこんだ。ハルをこのまま進ませないためには、そうするのが一番だと思ったからだ。ああいう奴は自分を認識していると分かると執着してくるから、自然に立ち止まる事が必要だった。
ハルは怪訝そうな顔をしたまま、俺の方へと近づいてきてくれた。
「アキト?」
「ハル、このまま進んじゃ駄目だ」
出来る限り声をひそめてそう伝える。ハルもすぐに声をひそめてくれた。
「一体どうしたんだ?」
「あそこにいる奴、これだけ離れていても分かる。気配からして危険すぎる」
ハルは俺の方に体を向けたまま、器用に視線だけでその霊を確認したようだ。
「そうか…今日の依頼は明日までの期日だったな?」
「うん。両方明日まで」
「採取できる場所は他にもあるから、ここは諦めて帰ろう」
「分かった。ただ、もし動ける幽霊だったら追いかけてくるかもしれないんだ」
俺が元の世界で追いかけられた厄介な奴らも、今と同じくらい背筋が寒くなった。父も危険な奴に出会った時にはそうなるって言ってたから、これは俺たち見える人の危機回避能力とかなんだろうか。
「そうなったら全力で逃げるから、ハルもちゃんとついてきてね」
「ああ、分かった。気を付けて」
ハルは心配そうな顔で、俺の耳元にそう囁いた。
「よっし!採取完了!」
あえて独り言をつぶやいてみる。
視界の端に見えている男の霊は、こちらを見てはいないみたいだ。もし気づかれても採取が終わったから帰るんだと思ってくれるように、俺はゆっくりと元来た道を戻り始めた。
あいつに聞かれる可能性があるから、ハルと話すこともできない。背後を気にしながら無言で戻る道は、来た時の何倍も長く感じた。
ひとつ手前の大空洞まで辿り着くと、ハルは無言のまま指だけでこのまま出口に向かおうと指示をくれた。こくんと頷いた俺は、そのまま光る線を追いかけて狭い通路を上り続けた。
洞窟から出て明るい太陽の日差しを浴びると、はーっと思わず息が漏れた。
そっと背後を伺ってみても、どうやら追って来てはいないようだ。追ってこれない種類なのか、それともこちらに気づかなかったのか。それは分からないけれど、逃げられたことだけは確かだ。
「ハル、大丈夫みたい」
「そうだね、アキト、お疲れ様」
「ハルもお疲れ様ー。今日はもう帰ろうか?」
「うん、そうだね」
俺は喋りながらじっとハルを見つめた。まっすぐに俺を見つめ返してくれたハルには、なんの異常も無さそうだ。あれほどの恨みを持つ霊は、周りの霊の感情にまで影響を及ぼす事がある。
本当に無事で良かった。しみじみそう思っていると、ハルが恐る恐る口を開いた。
「危険と言っていたが、一体どう危険なんだ?」
「あー…えっとねあれだけ恨みを貯めてると、人じゃなくて霊に影響するんだ」
「霊に?」
「うん。考え方が暗くなったり、憎しみやつらい思い出を思い出したりするんだ」
「じゃあ…俺のために慌ててたのか?」
「だってハルがつらい思いするの嫌だったから」
素直にそう言うと、ハルはびっくり顔で固まってしまった。何かおかしなこと言ったかな。そう考えていると、ハルは紫の綺麗な瞳を細めてふわりと微笑んだ。イケメンの笑顔の破壊力すごい。
「それにしてもアキトは、いつもあんなのに追いかけられてたのかい?」
「あーまあたまに?」
「そうか…大変な目にあっていたんだな…」
心なしかいつもよりしょんぼりとしたハルに、俺はにっと笑ってみせる。
「カルツさんの遺品を取る時、俺、木に登ってただろ?」
「ああ、得意というだけあって上手かったな」
「あれはああいうのから逃げるために身につけた技術なんだ」
「そうなのか?」
「友達だった霊たちが、あっちから来てるから、その木なら見つからないとか教えてくれてさー。町中使った追いかけっこだったよ」
助けてくれる奴だっていたし、ある程度大きくなってからは鬼ごっこと割り切って楽しんでたくらいなんだよな。結局捕まったことは一度しか無かったし、俺の逃げ足もなかなかだと思うんだ。
そう伝えると、ハルはクスクスと笑いだした。
「アキトらしいな」
「どういう意味だよー」
軽口を叩きながら歩く森の中は、やっぱり楽しくてあっという間に時間が過ぎていった。
俺はどうせ寝ないんだし、アキトが慣れない冒険で疲れてるからだと思うよなんて、優しくフォローまでさせてしまった。本当に申し訳ない。
黒鷹亭の朝食は、冒険者のためにかなり早朝から開けてくれているので、依頼を受けに行く前でもちゃんと食べる事ができる。美味しい朝食をいただいた俺は、元気いっぱいでギルドへと向かった。
「好きなのを選んで良いよ」
ハルにそういわれた俺は、今日の依頼にミーヤの花の納品を選んだ。
暇つぶしに図鑑を見てた時に、気になっていた花だ。薄暗い洞窟の中にしか咲かない花なんだって。太陽の光が無いのに咲くって全く想像が出来なくて、咲いてるところが見てみたくなったんだ。
「そういえば気になるって言ってたね。じゃあ目的地は洞窟だね」
ふふと笑ったハルは、ついでに受けるならこれだねと一枚の依頼を指差した。おすすめされたのは、オルン茸というキノコの納品依頼だった。
二枚分の依頼書を外していると、なんだか視線を感じる気がする。
何故かさっきから周りの冒険者たちが俺の事をチラチラ見ながら、何か話してるんだよね。精霊とか加護とか聞こえてくるから、異世界人だってバレたわけじゃないと思うんだけど。
一瞬だけ視線を向けてみると、ハルは何故か満足そうに笑ってるし、一体何なんだろう。ちょっとだけ考えてみたけど、害がないならまあいいかと割り切ることにした。
ミーヤの花とオルン茸が採れるという洞窟は、前にも訪れたキニーアの森の外れに位置していた。あの巨大黒キノコを採った所よりも、更に奥だった。
「アキト、着いたよ」
「案内ありがと、ハル」
ではさっそくと、洞窟へと足を踏み入れた。
中は洞窟と聞いて想像していたような、おどろおどろしい雰囲気では無い。たしかに薄暗いんだけど、壁には光る線が一本ずーっと続いているみたいだ。
「これって何?」
思わず聞いてみたら、ハルはきちんと説明してくれた。
これは発光魔法を付与したインクを使って書いたもので、明かりを使わなくても周りの様子が分かるようにと冒険者ギルドが整備した証なんだって。
逆にこの線が引かれていない大きな洞窟を見つけたら、ギルドに報告すると新しい採取地候補として調査が入るそうだ。有用な採取地だったら、報奨金が貰えるらしいよ。
「もし洞窟内で道が分からなくなったら、これを辿って上っていけば外に出れるからね」
「分かった」
洞窟の中の通路は、俺とハルが並んで歩くので精一杯くらいの広さだった。緩やかにくだり続けている道には、まだまだ先がありそうだ。
「思ったより深いんだね」
「ああ、初めてくると驚くかもしれないね」
二人で話しながらゆっくりとくだっていくと、大きめの空間に出た。
見渡してみるとコケに覆われてる場所や、キノコが生えてる場所、水が湧き出ている場所と見ているだけでもなかなか楽しい。
「ここはこうやって大きな空間を、通路でつないだような形なんだ」
「へーこれはすごいね」
「ミーヤの花もオラン茸も、次の大空洞まで下りたらあるから」
「楽しみだなーミーヤの花ー!」
光の線を辿りながらゆっくりと通路をくだっていると、突然背筋がぞくりと寒くなった。この感覚はと視線を巡らせれば、目的地でもある大空洞の入口に一体の霊がたたずんでいるのが見えた。
これだけ距離があっても背筋が寒くなるなんて、一体どれだけの恨みを持っているんだろう。あれは駄目だ。
「あ、あった!」
近くに転がっていた石を、さもずっと探していたかのように呟いてから、俺は床にしゃがみこんだ。ハルをこのまま進ませないためには、そうするのが一番だと思ったからだ。ああいう奴は自分を認識していると分かると執着してくるから、自然に立ち止まる事が必要だった。
ハルは怪訝そうな顔をしたまま、俺の方へと近づいてきてくれた。
「アキト?」
「ハル、このまま進んじゃ駄目だ」
出来る限り声をひそめてそう伝える。ハルもすぐに声をひそめてくれた。
「一体どうしたんだ?」
「あそこにいる奴、これだけ離れていても分かる。気配からして危険すぎる」
ハルは俺の方に体を向けたまま、器用に視線だけでその霊を確認したようだ。
「そうか…今日の依頼は明日までの期日だったな?」
「うん。両方明日まで」
「採取できる場所は他にもあるから、ここは諦めて帰ろう」
「分かった。ただ、もし動ける幽霊だったら追いかけてくるかもしれないんだ」
俺が元の世界で追いかけられた厄介な奴らも、今と同じくらい背筋が寒くなった。父も危険な奴に出会った時にはそうなるって言ってたから、これは俺たち見える人の危機回避能力とかなんだろうか。
「そうなったら全力で逃げるから、ハルもちゃんとついてきてね」
「ああ、分かった。気を付けて」
ハルは心配そうな顔で、俺の耳元にそう囁いた。
「よっし!採取完了!」
あえて独り言をつぶやいてみる。
視界の端に見えている男の霊は、こちらを見てはいないみたいだ。もし気づかれても採取が終わったから帰るんだと思ってくれるように、俺はゆっくりと元来た道を戻り始めた。
あいつに聞かれる可能性があるから、ハルと話すこともできない。背後を気にしながら無言で戻る道は、来た時の何倍も長く感じた。
ひとつ手前の大空洞まで辿り着くと、ハルは無言のまま指だけでこのまま出口に向かおうと指示をくれた。こくんと頷いた俺は、そのまま光る線を追いかけて狭い通路を上り続けた。
洞窟から出て明るい太陽の日差しを浴びると、はーっと思わず息が漏れた。
そっと背後を伺ってみても、どうやら追って来てはいないようだ。追ってこれない種類なのか、それともこちらに気づかなかったのか。それは分からないけれど、逃げられたことだけは確かだ。
「ハル、大丈夫みたい」
「そうだね、アキト、お疲れ様」
「ハルもお疲れ様ー。今日はもう帰ろうか?」
「うん、そうだね」
俺は喋りながらじっとハルを見つめた。まっすぐに俺を見つめ返してくれたハルには、なんの異常も無さそうだ。あれほどの恨みを持つ霊は、周りの霊の感情にまで影響を及ぼす事がある。
本当に無事で良かった。しみじみそう思っていると、ハルが恐る恐る口を開いた。
「危険と言っていたが、一体どう危険なんだ?」
「あー…えっとねあれだけ恨みを貯めてると、人じゃなくて霊に影響するんだ」
「霊に?」
「うん。考え方が暗くなったり、憎しみやつらい思い出を思い出したりするんだ」
「じゃあ…俺のために慌ててたのか?」
「だってハルがつらい思いするの嫌だったから」
素直にそう言うと、ハルはびっくり顔で固まってしまった。何かおかしなこと言ったかな。そう考えていると、ハルは紫の綺麗な瞳を細めてふわりと微笑んだ。イケメンの笑顔の破壊力すごい。
「それにしてもアキトは、いつもあんなのに追いかけられてたのかい?」
「あーまあたまに?」
「そうか…大変な目にあっていたんだな…」
心なしかいつもよりしょんぼりとしたハルに、俺はにっと笑ってみせる。
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「ああ、得意というだけあって上手かったな」
「あれはああいうのから逃げるために身につけた技術なんだ」
「そうなのか?」
「友達だった霊たちが、あっちから来てるから、その木なら見つからないとか教えてくれてさー。町中使った追いかけっこだったよ」
助けてくれる奴だっていたし、ある程度大きくなってからは鬼ごっこと割り切って楽しんでたくらいなんだよな。結局捕まったことは一度しか無かったし、俺の逃げ足もなかなかだと思うんだ。
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