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278.怒れるメロウさん
じっくりと時間をかけてウロスの鑑定を終えたメロウさんは、にっこりと笑ってハルに詰め寄った。
「倒してもらった事には感謝しますが、何故、昨日のうちに、報告しなかったんですか?」
ぐいぐいと近づいていくメロウさんに、ハルも押され気味だ。
「それは…」
「答えなくて結構ですよ。どうせ手紙の件で私に捕まると思ったからでしょう?」
メロウさんはふんっと鼻を鳴らすと、ハルをじろりと睨みつけた。
「あ、あの、昨日はトライプールに帰って来たのは夜だったんです」
思わずそう助け船を出した俺に、メロウさんはおやと目を見張った。トライプールに帰ってきたのは本当に夜だから、別に嘘は言ってない。
メロウさんがこちらを見ている間に、ハルは声を出さずに口だけを動かしてありがとうと感謝の言葉を伝えてきた。メロウさんにバレたら、確実に怒られるからやめた方が良いと思うよ、ハル。
「そう、ですか」
「ああ、だが夜でも報告はした方が良かったな、悪かった」
「いえ、私も勘違いで責めてしまってすみませんでした」
自分の非を認めつつ重ねて謝ったハルに、メロウさんもそれ以上怒るのは止めてくれたみたいだ。ああ、良かった。怒ってるメロウさんって、違和感が凄いし本気で怖かったからね。怒らせないように気をつけよう。
「二人組の冒険者に助けられたと報告が来ていましたが…それが貴方たちでしたか」
「多分そうだろうな」
メロウさんは真剣な表情に戻ると、制服のポケットから手帳と筆記用具を取り出した。
「発見した状況を教えて頂けますか?」
「あーそれが…キニーアの森から引き連れて走り回った奴らがいてな」
「ああ、それも報告は入っていますが…名前は分かりますか?」
迷惑行為で報告が来ていると、メロウさんはさらりと情報を明かしてくれた。
「顔は覚えてるが名前までは分からないな。三人組の冒険者が引き連れてきたんだが」
「三人組ですか…性別は?」
「男三人で、三人とも前衛っぽかった」
え、あの状況であの三人組が前衛か後衛かまでちゃんと見てたのか。さすがハルだなと感心していると、メロウさんは朗らかに笑って答えた。
「前衛ばかりの男三人組――思い当るのは一組だけなので、後で聞いてみますね」
笑ってるけど、目は一切笑ってない。ハルに怒ってた時以上に怒ってるのが分かってしまった。三人組さん、お気の毒に。
「パーティー登録をしたと聞きましたが、アキトさんは本当にハルさんと組むので良かったんですか?」
「おい、やめろ」
「どうせハルさんが誘ったんでしょう?」
ハルは不機嫌そうな顔でメロウさんを睨んでいるけど、ほんの一瞬だけ不安そうに俺を見た。俺は俺の意思でハルとパーティーを組んだんだから、心配なんてしなくて良いのに。
「俺の意思で、ハルと一緒にいたいから組みました」
「そうですか…」
「アキト、ありがとう」
気づけば俺の手はハルの手に握りしめられていた。
「えーと…この甘い空気は一体…?」
「ああ、改めて紹介しようか?俺の最愛の恋人アキトだ」
満面の笑みを浮かべたハルは、嬉しそうに幸せそうにそう宣言した。
「…アキトさん?」
こんな事を言ってますが、本当ですか?と言いたげなメロウさんの目を俺はまっすぐに見つめ返した。
「えーと、こちら俺の恋人のハルです」
ハルは感極まった様子で、座ったままの俺にぎゅっと抱き着いてきた。面白がってハルの言葉に乗ってしまったけど、人前でいちゃつく趣味は無い。そんな事はできれば二人きりの時にお願いします。
慌てて体を離そうとする俺と、離すまいとするハルを見つめていたメロウさんは、呆れた様子でハアと大きく一つ息を吐いた。
「倒してもらった事には感謝しますが、何故、昨日のうちに、報告しなかったんですか?」
ぐいぐいと近づいていくメロウさんに、ハルも押され気味だ。
「それは…」
「答えなくて結構ですよ。どうせ手紙の件で私に捕まると思ったからでしょう?」
メロウさんはふんっと鼻を鳴らすと、ハルをじろりと睨みつけた。
「あ、あの、昨日はトライプールに帰って来たのは夜だったんです」
思わずそう助け船を出した俺に、メロウさんはおやと目を見張った。トライプールに帰ってきたのは本当に夜だから、別に嘘は言ってない。
メロウさんがこちらを見ている間に、ハルは声を出さずに口だけを動かしてありがとうと感謝の言葉を伝えてきた。メロウさんにバレたら、確実に怒られるからやめた方が良いと思うよ、ハル。
「そう、ですか」
「ああ、だが夜でも報告はした方が良かったな、悪かった」
「いえ、私も勘違いで責めてしまってすみませんでした」
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「二人組の冒険者に助けられたと報告が来ていましたが…それが貴方たちでしたか」
「多分そうだろうな」
メロウさんは真剣な表情に戻ると、制服のポケットから手帳と筆記用具を取り出した。
「発見した状況を教えて頂けますか?」
「あーそれが…キニーアの森から引き連れて走り回った奴らがいてな」
「ああ、それも報告は入っていますが…名前は分かりますか?」
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「顔は覚えてるが名前までは分からないな。三人組の冒険者が引き連れてきたんだが」
「三人組ですか…性別は?」
「男三人で、三人とも前衛っぽかった」
え、あの状況であの三人組が前衛か後衛かまでちゃんと見てたのか。さすがハルだなと感心していると、メロウさんは朗らかに笑って答えた。
「前衛ばかりの男三人組――思い当るのは一組だけなので、後で聞いてみますね」
笑ってるけど、目は一切笑ってない。ハルに怒ってた時以上に怒ってるのが分かってしまった。三人組さん、お気の毒に。
「パーティー登録をしたと聞きましたが、アキトさんは本当にハルさんと組むので良かったんですか?」
「おい、やめろ」
「どうせハルさんが誘ったんでしょう?」
ハルは不機嫌そうな顔でメロウさんを睨んでいるけど、ほんの一瞬だけ不安そうに俺を見た。俺は俺の意思でハルとパーティーを組んだんだから、心配なんてしなくて良いのに。
「俺の意思で、ハルと一緒にいたいから組みました」
「そうですか…」
「アキト、ありがとう」
気づけば俺の手はハルの手に握りしめられていた。
「えーと…この甘い空気は一体…?」
「ああ、改めて紹介しようか?俺の最愛の恋人アキトだ」
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「…アキトさん?」
こんな事を言ってますが、本当ですか?と言いたげなメロウさんの目を俺はまっすぐに見つめ返した。
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