生まれつき幽霊が見える俺が異世界転移をしたら、精霊が見える人と誤解されています

根古川ゆい

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391.色気過多※

 早く触れて欲しいという気持ちでいっぱいだった俺は、ベッドに下ろされるなりもぞもぞと服を脱ぎだした。パパッと手際よく脱いでしまいたいんだけど、転がったままだとどうしても脱ぎ難いんだよね。

 胸元までたくし上げた服をどうやって脱ごうかと身じろいだ瞬間、ハルの笑い声が上から降ってきた。

「アキト、自分で脱ごうとしてくれたの?」

 クスクスと笑いながら尋ねてくるその声があまりにも優しくて、寝転がったままの俺も自然と笑って答えた。

「そうなんだけど…失敗した」
「うん。でもこれはこれで可愛いけどね」
「ハル、ここからどうしよう?」

 笑い混じりにそう尋ねれば、ハルは悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「そうだね…じゃあこうしようか」

 ハルの器用な手はスルスルと動いて、手際よく俺の服を脱がしていく。一枚ずつ服を脱がしてもらいながら、俺はそっとハルの服に手を伸ばした。

 前に脱がせてほしいって言ってたから頑張ろうと思ったんだ。でも上のシャツのボタンを外している間に、もうハルの作業は終わってしまったみたいだ。これだけでもと慌ててシャツを脱がしたら、ハルは楽しそうに口を開いた。

「下も脱がせてくれる?」

 そう声をかけながら見下ろしてくるハルの大人の男の色気たっぷりな笑みに、俺はフルフルと小刻みに首を振った。

「ごめん、ハル。下は…まだ、無理」
「あ、まだ無理なんだ?」

 じゃあ次の楽しみにしておくよと笑ったハルは、あっさりと全ての服を脱ぎ捨ててからベッドの上へと上がってきた。

 キュッと軽く抱きしめられるだけでも、触れ合う素肌の感触が気持ち良い。ハルは筋肉質だからか俺より体温が高めなんだよね。抱きしめられると何だかほっとする温度なんだ。

「アキト…口開けて」

 囁くようなハルの声に、俺はあーと口を開いて舌を突き出した。ハルはよくできましたと言いたげに俺の頭を一撫ですると、すぐに唇を重ねてきた。ぬるりと絡みついてくる分厚いハルの舌に、俺も必死になって舌を絡める。

「んっ…っ」

 相変わらず息はすぐに上がってしまうけど、最初の時よりは少しは慣れたって言えるんだろうか。

 そんな事をぼんやりと熱のこもった頭で考えていると、不意にハルの指が俺の胸元を探り始めた。乳首に触れるか触れないかぐらいの距離を保つもどかしいようなその指の動きに、ぞわぞわと背筋が震えた。

「わっ…ハルっ…」
「やっぱりここは嫌?」

 心配そうに尋ねられて思いだした。そういえば、前に俺の乳首をし、仕込みたいとか言ってたよね。あれって本気だったのか。

「嫌ってわけじゃない…けど…」
「アキトが嫌じゃないなら、もう少しだけ触らせて?」

 そんな風に可愛くお願いされてしまうと嫌とは言えない。言えないけど、やっぱり気持ち良いとは思えないんだよね。今も触られてるって感触はあるんだけど、背筋が変にぞわぞわするだけだ。

「でも、やっぱり気持ち良くは無いんだけど…それでも良いの?」

 せっかく触ってくれてるのに何の反応もできないんだけどとボソボソと告げれば、ハルは楽しそうに笑って答えた。

「うん、さすがにそんなにすぐには変わらないと思うよ」
「…でもするの?」
「アキトが良いなら、俺はしたいな」

 感じなくてもしたいんだ。

「今は感じなくても、これからどうなるかは分からないし…ね?」

 ああ、もう。そういう事を大人の色気たっぷりの顔で言うのは、出来ればやめてほしい。普段は滅多に見せないのに色気全開な今のハルには、正直めちゃくちゃ似合ってるけどね。

 あまりに格好良すぎて、俺の心臓に悪い。

「じっくり仕込みたいっていったでしょう?」
「あー…うん。じゃあハルの好きにして良いよ…」

 格好良さにやられながらの俺の答えに、ハルは楽しそうに笑っていた。
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