452 / 1,447
451.【ハル視点】イーシャルの大門
しおりを挟む
襲撃未遂の奴らを解放した後、俺達は目的地である領都までの道をのんびりと歩いて移動する事に決まった。
距離的に急がなくても夜になるまでには着くからってのもあったし、何よりクリスとカーディさんが二人は戦闘後なんだから無理はするなと言って譲らなかったからだ。
全く疲れてない俺はともかくアキトに無理をさせたくは無かったから、その気持ちは嬉しいんだけどな。
だから俺達は時々休憩も挟みながら、のんびりと移動する事になった。
「アキトさん、疲れてはいないですか?」
「大丈夫です」
「クリス、俺には聞かないのか?」
「え、ハルも聞いて欲しいんですか?」
必要ないのに?と笑うクリスに、カーディさんも笑いながら確かにと答えている。俺が余裕なのは、二人にはばっちりバレているらしい。別に気づかってほしいわけじゃないんだが、アキトが俺には聞かないのかなって気にしてるんだよ。
「え、すごい人…」
前方に見えてきた人だかりに、アキトはそう声をあげた。
「ああ、あれは領都前の馬車乗り場だよ」
「馬車乗り場?」
「ええ、馬車で移動した人達はあそこで下りてから、街へ入るんです」
「へーそうなのか。トライプールと一緒だな」
「たぶんだけど、ちょうど何台か馬車が到着した所なんだろうね」
イーシャル領都の馬車乗り場は、南門の前であるここにしかない。つまりここは各地からやってくる馬車を一手に引き受けている場所だ。
時間帯によってはひと気が少ない事もあるんだが、今はたまたまいくつかの馬車が到着したところみたいだ。
「それであんなに人がいるのか」
アキトは俺達の説明に納得した様子で、興味深そうに人混みが進んでいく道の先へと視線を向けた。つられるようにそちらを見れば、イーシャルの大門が見えている。
「じゃああの先の大門が…?」
「そう、あそこがイーシャル領都だよ」
人の流れに乗るようにして街道を進んでいくと、やがて衛兵達が警備するこの街の入口へと辿り着いた。
手続きとかあるの?とすこし心配そうに聞いてきたアキトに、俺は笑ってトライプールと同じ方式だよと答えた。
怪しい動きさえしなければ滅多に声はかけられないし、もしかけられたとしても別室で目的を確認されるぐらいのものだ。疑いが晴れなければギルドの昇級試験で受けるあの魔道具での確認は受けさせられるだろうが、犯罪歴が無ければ問題は無い。
そう気楽に構えて歩いていた俺は、不意にびりっと張り詰めた衛兵達の空気に正直に入れば驚いた。これほど警戒するなんて、誰か怪しい奴でも紛れ込んでいるのか。
そう思いながら周囲を警戒した次の瞬間、衛兵が口を開いた。
「そこの人、ちょっとこちらへ」
アキトが自分かなと顔を上げたが、衛兵はふるふると首を横に振った。
次の瞬間、アキトの前を歩いていた商人らしき男が、バッと俺達の方を振り返った。慌てて逃げようとしたその男は邪魔だと言いたげにアキトを突き飛ばそうとしたが、俺の目の前でそんな事をさせるわけが無い。
俺は素早くアキトの身体を引き寄せた。
「待てっ!」
「止まれっ!」
衛兵達の真剣な声が飛んでくる。ここまで必死で逃げるって事は指名手配されているか、それとも禁制の品でも持ち込んでいるかどちらだろうな。
そんな事を考えながら、俺は走り出した男の足の前にさっと足を差し出した。
「うわっ!」
油断しきっていたらしい男は、そのまま顔から地面に転がった。今のは結構痛いだろうな。アキトを突き飛ばして騒ぎを起こそうとしたんだから、それぐらいの代償は我慢してもらおうか。
「何をするっ!」
そう叫び声を上げて睨みつけてきた男を、俺は全力で睨みつけた。ビクリと身体を揺らした男を、衛兵達は容赦なく抑え込んでいった。
「離せっ!」
「話は別室で聞きますからね」
男は必死になって暴れていたが、衛兵たちにズルズルと引きずられていった。
あの男が走り出して悲鳴があがった辺りで、周りの人はほとんどが逃げ出している。周りに人がいない分、遠くからゆっくりと近づいてくる厳つい衛兵の姿はよく見えた。あれは…もしかして。
「ご協力感謝します」
律儀に礼を言いにきたらしいその衛兵は、俺の顔を見ると一瞬だけ目を見開いた。ああ、やっぱりティーか。ティーは、かつて俺が指導をしていた衛兵見習いの一人だ。明るくて気の良い奴だが、お調子者なんだよな。
「…いや、当然の事をしたまでだ」
「それでも、助かりました。ありがとうございます」
周りの衛兵の目を気にしてか口調こそ丁寧だったが、ニヤニヤと笑うその表情が全てを物語っている。俺はそっと視線を反らしながら、小さく文句を言う。
「ニヤニヤするな、ティー」
「それは申し訳ありません。こちらには任務ですか依頼ですか?」
つまりそれはハロルドか、ハルかという質問だな。
「依頼だ」
「そうでしたか」
じゃあハルだなと呟いたティーは、俺に腰を抱かれたままのアキトをじっと見つめた。
「おい、ティー」
あまり見るな、アキトが減る。
そう思って声をかけたが、ティーは俺の言葉を綺麗に無視して更に観察を続けた。
じろじろとアキトを見つめていた視線は、アキトの腕輪でぴたりと止まった。ティーは食い入るようにアキトの腕輪を見つめたと思ったら、今度は慌てた様子で俺の腕輪に視線を向ける。
「まじか…ハルの伴侶候補?」
お揃いの伴侶候補の腕輪に気づいたティーは、心底驚いたという顔で俺を見た。
「ああ、俺の伴侶候補だ」
「えーそれは予想外だ……まじか…おめでとう」
「ああ、ありがとう……なあ口調崩れてるぞ、ティー」
呆れた口調で続けた俺に、ティーは慌てて周りを見渡した。
「はー良かった…今の衛兵総隊長は口調にうるせーんだよ」
「そうか、それならちゃんとしろ」
揶揄い混じりにそう口にはしたが、他の衛兵が近づいてこないって事はこいつもそれなりの立場にいるんだろう。そう思えば教え子の成長が嬉しくもあった。
「わかってるよ…またどっかで会ったら喋ろうな」
「ああ」
「元気で良かったわ」
さらりと告げられたその言葉は、本音だと分かった。
「ありがとな」
「えー…それでは、ようこそ、水のイーシャル領都へ」
朗らかな笑みを浮かべたティーの言葉に見送られる形で、俺達はやっと領都の中へと足を踏み入れた。
距離的に急がなくても夜になるまでには着くからってのもあったし、何よりクリスとカーディさんが二人は戦闘後なんだから無理はするなと言って譲らなかったからだ。
全く疲れてない俺はともかくアキトに無理をさせたくは無かったから、その気持ちは嬉しいんだけどな。
だから俺達は時々休憩も挟みながら、のんびりと移動する事になった。
「アキトさん、疲れてはいないですか?」
「大丈夫です」
「クリス、俺には聞かないのか?」
「え、ハルも聞いて欲しいんですか?」
必要ないのに?と笑うクリスに、カーディさんも笑いながら確かにと答えている。俺が余裕なのは、二人にはばっちりバレているらしい。別に気づかってほしいわけじゃないんだが、アキトが俺には聞かないのかなって気にしてるんだよ。
「え、すごい人…」
前方に見えてきた人だかりに、アキトはそう声をあげた。
「ああ、あれは領都前の馬車乗り場だよ」
「馬車乗り場?」
「ええ、馬車で移動した人達はあそこで下りてから、街へ入るんです」
「へーそうなのか。トライプールと一緒だな」
「たぶんだけど、ちょうど何台か馬車が到着した所なんだろうね」
イーシャル領都の馬車乗り場は、南門の前であるここにしかない。つまりここは各地からやってくる馬車を一手に引き受けている場所だ。
時間帯によってはひと気が少ない事もあるんだが、今はたまたまいくつかの馬車が到着したところみたいだ。
「それであんなに人がいるのか」
アキトは俺達の説明に納得した様子で、興味深そうに人混みが進んでいく道の先へと視線を向けた。つられるようにそちらを見れば、イーシャルの大門が見えている。
「じゃああの先の大門が…?」
「そう、あそこがイーシャル領都だよ」
人の流れに乗るようにして街道を進んでいくと、やがて衛兵達が警備するこの街の入口へと辿り着いた。
手続きとかあるの?とすこし心配そうに聞いてきたアキトに、俺は笑ってトライプールと同じ方式だよと答えた。
怪しい動きさえしなければ滅多に声はかけられないし、もしかけられたとしても別室で目的を確認されるぐらいのものだ。疑いが晴れなければギルドの昇級試験で受けるあの魔道具での確認は受けさせられるだろうが、犯罪歴が無ければ問題は無い。
そう気楽に構えて歩いていた俺は、不意にびりっと張り詰めた衛兵達の空気に正直に入れば驚いた。これほど警戒するなんて、誰か怪しい奴でも紛れ込んでいるのか。
そう思いながら周囲を警戒した次の瞬間、衛兵が口を開いた。
「そこの人、ちょっとこちらへ」
アキトが自分かなと顔を上げたが、衛兵はふるふると首を横に振った。
次の瞬間、アキトの前を歩いていた商人らしき男が、バッと俺達の方を振り返った。慌てて逃げようとしたその男は邪魔だと言いたげにアキトを突き飛ばそうとしたが、俺の目の前でそんな事をさせるわけが無い。
俺は素早くアキトの身体を引き寄せた。
「待てっ!」
「止まれっ!」
衛兵達の真剣な声が飛んでくる。ここまで必死で逃げるって事は指名手配されているか、それとも禁制の品でも持ち込んでいるかどちらだろうな。
そんな事を考えながら、俺は走り出した男の足の前にさっと足を差し出した。
「うわっ!」
油断しきっていたらしい男は、そのまま顔から地面に転がった。今のは結構痛いだろうな。アキトを突き飛ばして騒ぎを起こそうとしたんだから、それぐらいの代償は我慢してもらおうか。
「何をするっ!」
そう叫び声を上げて睨みつけてきた男を、俺は全力で睨みつけた。ビクリと身体を揺らした男を、衛兵達は容赦なく抑え込んでいった。
「離せっ!」
「話は別室で聞きますからね」
男は必死になって暴れていたが、衛兵たちにズルズルと引きずられていった。
あの男が走り出して悲鳴があがった辺りで、周りの人はほとんどが逃げ出している。周りに人がいない分、遠くからゆっくりと近づいてくる厳つい衛兵の姿はよく見えた。あれは…もしかして。
「ご協力感謝します」
律儀に礼を言いにきたらしいその衛兵は、俺の顔を見ると一瞬だけ目を見開いた。ああ、やっぱりティーか。ティーは、かつて俺が指導をしていた衛兵見習いの一人だ。明るくて気の良い奴だが、お調子者なんだよな。
「…いや、当然の事をしたまでだ」
「それでも、助かりました。ありがとうございます」
周りの衛兵の目を気にしてか口調こそ丁寧だったが、ニヤニヤと笑うその表情が全てを物語っている。俺はそっと視線を反らしながら、小さく文句を言う。
「ニヤニヤするな、ティー」
「それは申し訳ありません。こちらには任務ですか依頼ですか?」
つまりそれはハロルドか、ハルかという質問だな。
「依頼だ」
「そうでしたか」
じゃあハルだなと呟いたティーは、俺に腰を抱かれたままのアキトをじっと見つめた。
「おい、ティー」
あまり見るな、アキトが減る。
そう思って声をかけたが、ティーは俺の言葉を綺麗に無視して更に観察を続けた。
じろじろとアキトを見つめていた視線は、アキトの腕輪でぴたりと止まった。ティーは食い入るようにアキトの腕輪を見つめたと思ったら、今度は慌てた様子で俺の腕輪に視線を向ける。
「まじか…ハルの伴侶候補?」
お揃いの伴侶候補の腕輪に気づいたティーは、心底驚いたという顔で俺を見た。
「ああ、俺の伴侶候補だ」
「えーそれは予想外だ……まじか…おめでとう」
「ああ、ありがとう……なあ口調崩れてるぞ、ティー」
呆れた口調で続けた俺に、ティーは慌てて周りを見渡した。
「はー良かった…今の衛兵総隊長は口調にうるせーんだよ」
「そうか、それならちゃんとしろ」
揶揄い混じりにそう口にはしたが、他の衛兵が近づいてこないって事はこいつもそれなりの立場にいるんだろう。そう思えば教え子の成長が嬉しくもあった。
「わかってるよ…またどっかで会ったら喋ろうな」
「ああ」
「元気で良かったわ」
さらりと告げられたその言葉は、本音だと分かった。
「ありがとな」
「えー…それでは、ようこそ、水のイーシャル領都へ」
朗らかな笑みを浮かべたティーの言葉に見送られる形で、俺達はやっと領都の中へと足を踏み入れた。
247
あなたにおすすめの小説
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
30歳まで独身だったので男と結婚することになった
あかべこ
BL
4年前、酒の席で学生時代からの友人のオリヴァーと「30歳まで独身だったら結婚するか?」と持ちかけた冒険者のエドウィン。そして4年後のオリヴァーの誕生日、エドウィンはその約束の履行を求められてしまう。
キラキラしくて頭いいイケメン貴族×ちょっと薄暗い過去持ち平凡冒険者、の予定
【完結】父を探して異世界転生したら男なのに歌姫になってしまったっぽい
御堂あゆこ
BL
超人気芸能人として活躍していた男主人公が、痴情のもつれで、女性に刺され、死んでしまう。
生前の行いから、地獄行き確定と思われたが、閻魔様の気まぐれで、異世界転生することになる。
地獄行き回避の条件は、同じ世界に転生した父親を探し出し、罪を償うことだった。
転生した主人公は、仲間の助けを得ながら、父を探して旅をし、成長していく。
※含まれる要素
異世界転生、男主人公、ファンタジー、ブロマンス、BL的な表現、恋愛
※小説家になろうに重複投稿しています
植物チートを持つ俺は王子に捨てられたけど、実は食いしん坊な氷の公爵様に拾われ、胃袋を掴んでとことん溺愛されています
水凪しおん
BL
日本の社畜だった俺、ミナトは過労死した末に異世界の貧乏男爵家の三男に転生した。しかも、なぜか傲慢な第二王子エリアスの婚約者にされてしまう。
「地味で男のくせに可愛らしいだけの役立たず」
王子からそう蔑まれ、冷遇される日々にうんざりした俺は、前世の知識とチート能力【植物育成】を使い、実家の領地を豊かにすることだけを生きがいにしていた。
そんなある日、王宮の夜会で王子から公衆の面前で婚約破棄を叩きつけられる。
絶望する俺の前に現れたのは、この国で最も恐れられる『氷の公爵』アレクシス・フォン・ヴァインベルク。
「王子がご不要というのなら、その方を私が貰い受けよう」
冷たく、しかし力強い声。気づけば俺は、彼の腕の中にいた。
連れてこられた公爵邸での生活は、噂とは大違いの甘すぎる日々の始まりだった。
俺の作る料理を「世界一美味い」と幸せそうに食べ、俺の能力を「素晴らしい」と褒めてくれ、「可愛い、愛らしい」と頭を撫でてくれる公爵様。
彼の不器用だけど真っ直ぐな愛情に、俺の心は次第に絆されていく。
これは、婚約破棄から始まった、不遇な俺が世界一の幸せを手に入れるまでの物語。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる