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478.気になる屋台
ハルが選んだ肉の串焼きと俺が選んだシャルの果実水で小腹を満たしてから、俺達はまたのんびりと屋台の間を歩き出した。
「限定100個のパンだよー見てってー!」
「朝一前通った時も言ってたよね、それ」
「いや、本当に100限定だから!」
そんな気の抜けるやりとりが聞こえてくる中を、俺達は笑いながら突っ切って歩いていく。
ハルの温かい手が優しく誘導してくれるのに甘えながら、俺はキョロキョロと周りを見回してみた。
うん、やっぱり恋人同士や伴侶同士で出掛けている人が圧倒的に多いみたいだ。
たぶんその次に多いのが、数人ずつの子どもたちの集団かな。一人でうろうろしてる子はさすがにいないみたいだけど。
「本当に人多いよね」
「ああ、さすがに今日は朝から出掛ける人が多いから、余計に混んでるのかもしれないね」
折角のお祭りだから、夜だけでかけるんじゃもったいないって思う人が多いんだと思うよと、ハルはそう教えてくれた。
ああ、なるほど、そういう理由もあるのか。
「それで明らかに恋人同士や伴侶同士が多いんだね」
「ん?伴侶同士と伴侶候補同士は腕輪と指輪で分かるけど……恋人同士ってよく分かったね?」
少し不思議そうな表情を浮かべて、ハルはそう尋ねてきた。
え、結構分かりやすいと思うんだけどな。
人目があるからか、目に見えて分かりやすくいちゃついてる人はさすがにいない。それなのに、どことなく甘い雰囲気を漂わせてたりするから、多分恋人同士なんだろうなって分かっちゃうんだよね。
そう説明すれば、ハルは納得してくれたみたいだ。
会話を楽しみながらゆっくりと歩いていた俺の視界の端で、不意に何かがキラリと光を反射した。つられるようにそっと視線を戻してみれば、一つの屋台が目に留まった。
どうやらその屋台の売り物は、小さな袋や瓶に入っているらしい。
まじまじと観察してみたら、どうやら正体不明の四角い何かが小分けにして詰めてあるみたいだ。
しかも、大人も子どもも、皆が笑顔を浮かべて大事そうに買っていくから余計に気になる。
一つ一つの四角の大きさは、どれもそんなに大きくは無い。だいたい一センチ角ぐらいかな?とにかくカラフルな四角い何かがみっしりと詰められているのが気になった。
「ねえ、ハル…」
口を開きかけた俺は、そっと言葉を飲み込んだ。
もしこれがこの世界では誰もが知ってて当たり前の物だったら、こんな人混みで尋ねたら困るよね。異世界人バレは避けたい。
そう考えた俺は、とりあえずそっとハルの手を引いてみた。
「ん?どうしたの?」
しっかりと俺の方を見てくれたハルに、俺は軽く背伸びをしながら耳元で小さな声でこそっと尋ねた。
「あそこの屋台で売ってるのって何?」
「ん?どれ?」
俺と同じようにひそめた声応じてくれたハルは、俺の視線の先にある屋台に気づくとああと普通の声の大きさに戻して答えた。
「あれは果物飴っていうんだ」
あ、この反応からして、常識的に知ってないと駄目ってものじゃないんだな。ちょっとホッとした。
「果物飴?」
えーっと、つまり、材料に果物を使った飴…なのかな?それにしては形がちょっと不思議なんだけど。異世界の飴は丸じゃなくて四角にするって決まってたりするんだろうか。
「そう、果物の果肉を切り出したものを飴で覆ってあるんだよ」
「へー果汁を使ってるとかじゃないんだ?」
「うん、これはそういう飴とは、味も食感も全く違う物だよ」
そう続けたハルは『トライプールでは滅多に見かけないから、知らなくて当然だよ』と優しく教えてくれた。
俺が知らなくてもおかしく無い物なのか。こういう時にさらりと先回りして教えてくれるのが、ハルだよな。そういう所も大好きだよ、ハル。
うーん、それにしても俺の知ってるフルーツ飴ってりんご飴といちご飴くらいなんだよね――あ、ぶどうのも見た事はあるな。食べた事は無いけど。
あれはまるごとだったけど、これは切り分けてから飴をかけてるって事だよね?味の想像が全くできない。
「ね、ハルはあれ食べた事ある?」
「ああ、あるよ」
「どうだった?」
「美味しかったよ。アキトはきっと好きな味だと思うから…見に行かない?」
「限定100個のパンだよー見てってー!」
「朝一前通った時も言ってたよね、それ」
「いや、本当に100限定だから!」
そんな気の抜けるやりとりが聞こえてくる中を、俺達は笑いながら突っ切って歩いていく。
ハルの温かい手が優しく誘導してくれるのに甘えながら、俺はキョロキョロと周りを見回してみた。
うん、やっぱり恋人同士や伴侶同士で出掛けている人が圧倒的に多いみたいだ。
たぶんその次に多いのが、数人ずつの子どもたちの集団かな。一人でうろうろしてる子はさすがにいないみたいだけど。
「本当に人多いよね」
「ああ、さすがに今日は朝から出掛ける人が多いから、余計に混んでるのかもしれないね」
折角のお祭りだから、夜だけでかけるんじゃもったいないって思う人が多いんだと思うよと、ハルはそう教えてくれた。
ああ、なるほど、そういう理由もあるのか。
「それで明らかに恋人同士や伴侶同士が多いんだね」
「ん?伴侶同士と伴侶候補同士は腕輪と指輪で分かるけど……恋人同士ってよく分かったね?」
少し不思議そうな表情を浮かべて、ハルはそう尋ねてきた。
え、結構分かりやすいと思うんだけどな。
人目があるからか、目に見えて分かりやすくいちゃついてる人はさすがにいない。それなのに、どことなく甘い雰囲気を漂わせてたりするから、多分恋人同士なんだろうなって分かっちゃうんだよね。
そう説明すれば、ハルは納得してくれたみたいだ。
会話を楽しみながらゆっくりと歩いていた俺の視界の端で、不意に何かがキラリと光を反射した。つられるようにそっと視線を戻してみれば、一つの屋台が目に留まった。
どうやらその屋台の売り物は、小さな袋や瓶に入っているらしい。
まじまじと観察してみたら、どうやら正体不明の四角い何かが小分けにして詰めてあるみたいだ。
しかも、大人も子どもも、皆が笑顔を浮かべて大事そうに買っていくから余計に気になる。
一つ一つの四角の大きさは、どれもそんなに大きくは無い。だいたい一センチ角ぐらいかな?とにかくカラフルな四角い何かがみっしりと詰められているのが気になった。
「ねえ、ハル…」
口を開きかけた俺は、そっと言葉を飲み込んだ。
もしこれがこの世界では誰もが知ってて当たり前の物だったら、こんな人混みで尋ねたら困るよね。異世界人バレは避けたい。
そう考えた俺は、とりあえずそっとハルの手を引いてみた。
「ん?どうしたの?」
しっかりと俺の方を見てくれたハルに、俺は軽く背伸びをしながら耳元で小さな声でこそっと尋ねた。
「あそこの屋台で売ってるのって何?」
「ん?どれ?」
俺と同じようにひそめた声応じてくれたハルは、俺の視線の先にある屋台に気づくとああと普通の声の大きさに戻して答えた。
「あれは果物飴っていうんだ」
あ、この反応からして、常識的に知ってないと駄目ってものじゃないんだな。ちょっとホッとした。
「果物飴?」
えーっと、つまり、材料に果物を使った飴…なのかな?それにしては形がちょっと不思議なんだけど。異世界の飴は丸じゃなくて四角にするって決まってたりするんだろうか。
「そう、果物の果肉を切り出したものを飴で覆ってあるんだよ」
「へー果汁を使ってるとかじゃないんだ?」
「うん、これはそういう飴とは、味も食感も全く違う物だよ」
そう続けたハルは『トライプールでは滅多に見かけないから、知らなくて当然だよ』と優しく教えてくれた。
俺が知らなくてもおかしく無い物なのか。こういう時にさらりと先回りして教えてくれるのが、ハルだよな。そういう所も大好きだよ、ハル。
うーん、それにしても俺の知ってるフルーツ飴ってりんご飴といちご飴くらいなんだよね――あ、ぶどうのも見た事はあるな。食べた事は無いけど。
あれはまるごとだったけど、これは切り分けてから飴をかけてるって事だよね?味の想像が全くできない。
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「ああ、あるよ」
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「美味しかったよ。アキトはきっと好きな味だと思うから…見に行かない?」
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