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528.顔合わせ
「あーすまん。和んでるとこ悪いんだが、俺のためにもう一回だけ自己紹介してもらっても良いか?」
申し訳なさそうにカーディが口にした言葉に、クリスさんはハッと顔をあげた。私とした事がカーディにこんな事を言わせてしまってと思ってるんだろうな。しょんぼりと肩を落としたクリスさんの頭を、カーディの手がくしゃりと撫でた。あ、復活した。
「こちらこそ気が付かなくてすまないな」
すぐにそう答えたルセフさんが言葉を続ける前に、カーディはそっと手をあげた。
「まずは俺から自己紹介するな。俺の名前はカーディ。元C級の冒険者で今はストファー魔道具店で働いてる、よろしくな」
「ちなみに彼が、私の最愛の伴侶です」
大事な事だからときっちりそう付け加えたクリスさんに、その場にいた全員が思わず苦笑を浮かべた。あーうん、クリスさんは誰の前でもぶれないんだな。
「丁寧にありがとう。俺がこのパーティーのリーダーをやってる、前衛で剣士のルセフだ。よろしくな」
そう口にしたルセフさんの視線が、ちらりとウォルターさんに向かう。
「俺は前衛、盾使いのウォルターだ。頑丈さには自信があるぜ」
にやりと笑ったウォルターさんは、隣のファリーマさんへとひらりと手を揺らめかせる。
「後衛の魔法使い、ファリーマだ。アキトがいるなら、もし時間があればぜひとも俺に魔法の話をさせて欲し…」
「ファリーマ?」
低い声でルセフさんに名前を呼ばれたファリーマさんは、軽く肩をすくめるとちらりとブレイズの方へと視線を向けた。
「俺は後衛、弓使いのブレイズ。命中力には自信があるよ!よろしくお願いしまーす!」
元気に自己紹介をしたブレイズは、ニコニコと満面の笑みを浮かべている。うん、今日もブレイズはワンコっぽくて可愛いな。高速で振られてる尻尾が見える気がする。
自己紹介と挨拶が無事にが終わると、クリスさんとカーディは馬車の中へと消えていった。今から積み込んである荷物の最終確認をするんだそうだ。
俺とハルも一緒に馬車の中へ行こうとしたんだけど、クリスさんが折角友人に会えたんだからお話して待ってて下さいって言ってくれたんだ。
「まさか二人がここにいるとは思わなかったよ、元気だったか?」
ルセフさんにそう話しかけられたハルは、笑顔で答えた。
「ああ、二人とも体調には問題なかったよ。そっちは?」
「全員元気だし、依頼も順調だったよ」
「それは何よりだな」
「最近は何を倒したんだ?」
「一番最近は…」
和やかに笑い合いながらも情報交換を始めたハルとルセフさんの隣で、俺はブレイズと二人で向き合ってた。
最初はファリーマさんが魔法の話をって隣で騒いでたんだけど、折角の友人との時間を邪魔してやるなって叱ったウォルターさんにズルズルと引きずられていったんだ。
多分そういう優しい気づかいを出来る所が、ブレイズのウォルター兄ちゃん呼びに繋がってるんだと思うんだ。
「なあ、アキトはトリク祭りだって知ってて来たのか?」
「ううん、お祭りの前日にイーシャルに着いてね、来てから知ったんだ。ブレイズは?」
「俺達も知らなかったよ。もう少し南で依頼があってさ、その依頼を受けようとしたらメロウさんからこの護衛の話を聞いたんだ」
「そうなんだ」
「折角だから受けるべきだってルセフさんが言うから受けたんだけど…受けて良かったなーアキトと一緒にトライプールに戻れるなんて!」
好意が前面に押し出されたキラキラした目で見つめられると、なんだかちょっと恥ずかしい。恥ずかしいけど、俺も嬉しいよととりあえずそう返した。
「あーそれにしてもまさかこっちに来てるとは思ってなかったからさ。俺、アキトにお土産買っちゃったんだけどなー」
ちょっと残念そうにそう口にしたブレイズに、俺は驚きつつもすぐに答えた。
「あ、俺もブレイズにお土産買ったよ!」
「え、本当に?」
「うん、パーティーの皆の分もあるよ」
「えーそうなのか?」
びっくり顔をしていたブレイズは、次の瞬間ふにゃりと笑った。
「俺さ、誰かからお土産貰うのって滅多に無いんだ」
パーティーメンバーとは常に一緒に行動してるから、お土産の必要なんて無いからなとブレイズは笑った。それに地元の村ならともかく、トライプールには友人と呼べる人もそんなにいないらしい。
「だからさ、アキトが俺のためにお土産買ってくれてるのすごい嬉しい」
選ぶのも楽しかったけど選んでもらうのも嬉しいもんなんだなーと照れ笑いを浮かべたブレイズに、気づけば俺も自然と笑みを浮かべていた。
「ね、ブレイズ。そのお土産さ、後で交換しない?」
「ああ、良いな」
「どこで買ったんだとかいっぱい話しながら交換したら、それも楽しそうだよね」
「うん、やろうやろう!」
楽しそうだなと笑い合っている間に、クリスさんとカーディは馬車の中から顔を出した。
「荷物に問題は無かったです。それじゃあ、そろそろ出発しますか」
「はい」
「はーい!」
「分かった」
「御者は予定通り俺がやるな」
「ああ、頼んだぞ、リーダー」
申し訳なさそうにカーディが口にした言葉に、クリスさんはハッと顔をあげた。私とした事がカーディにこんな事を言わせてしまってと思ってるんだろうな。しょんぼりと肩を落としたクリスさんの頭を、カーディの手がくしゃりと撫でた。あ、復活した。
「こちらこそ気が付かなくてすまないな」
すぐにそう答えたルセフさんが言葉を続ける前に、カーディはそっと手をあげた。
「まずは俺から自己紹介するな。俺の名前はカーディ。元C級の冒険者で今はストファー魔道具店で働いてる、よろしくな」
「ちなみに彼が、私の最愛の伴侶です」
大事な事だからときっちりそう付け加えたクリスさんに、その場にいた全員が思わず苦笑を浮かべた。あーうん、クリスさんは誰の前でもぶれないんだな。
「丁寧にありがとう。俺がこのパーティーのリーダーをやってる、前衛で剣士のルセフだ。よろしくな」
そう口にしたルセフさんの視線が、ちらりとウォルターさんに向かう。
「俺は前衛、盾使いのウォルターだ。頑丈さには自信があるぜ」
にやりと笑ったウォルターさんは、隣のファリーマさんへとひらりと手を揺らめかせる。
「後衛の魔法使い、ファリーマだ。アキトがいるなら、もし時間があればぜひとも俺に魔法の話をさせて欲し…」
「ファリーマ?」
低い声でルセフさんに名前を呼ばれたファリーマさんは、軽く肩をすくめるとちらりとブレイズの方へと視線を向けた。
「俺は後衛、弓使いのブレイズ。命中力には自信があるよ!よろしくお願いしまーす!」
元気に自己紹介をしたブレイズは、ニコニコと満面の笑みを浮かべている。うん、今日もブレイズはワンコっぽくて可愛いな。高速で振られてる尻尾が見える気がする。
自己紹介と挨拶が無事にが終わると、クリスさんとカーディは馬車の中へと消えていった。今から積み込んである荷物の最終確認をするんだそうだ。
俺とハルも一緒に馬車の中へ行こうとしたんだけど、クリスさんが折角友人に会えたんだからお話して待ってて下さいって言ってくれたんだ。
「まさか二人がここにいるとは思わなかったよ、元気だったか?」
ルセフさんにそう話しかけられたハルは、笑顔で答えた。
「ああ、二人とも体調には問題なかったよ。そっちは?」
「全員元気だし、依頼も順調だったよ」
「それは何よりだな」
「最近は何を倒したんだ?」
「一番最近は…」
和やかに笑い合いながらも情報交換を始めたハルとルセフさんの隣で、俺はブレイズと二人で向き合ってた。
最初はファリーマさんが魔法の話をって隣で騒いでたんだけど、折角の友人との時間を邪魔してやるなって叱ったウォルターさんにズルズルと引きずられていったんだ。
多分そういう優しい気づかいを出来る所が、ブレイズのウォルター兄ちゃん呼びに繋がってるんだと思うんだ。
「なあ、アキトはトリク祭りだって知ってて来たのか?」
「ううん、お祭りの前日にイーシャルに着いてね、来てから知ったんだ。ブレイズは?」
「俺達も知らなかったよ。もう少し南で依頼があってさ、その依頼を受けようとしたらメロウさんからこの護衛の話を聞いたんだ」
「そうなんだ」
「折角だから受けるべきだってルセフさんが言うから受けたんだけど…受けて良かったなーアキトと一緒にトライプールに戻れるなんて!」
好意が前面に押し出されたキラキラした目で見つめられると、なんだかちょっと恥ずかしい。恥ずかしいけど、俺も嬉しいよととりあえずそう返した。
「あーそれにしてもまさかこっちに来てるとは思ってなかったからさ。俺、アキトにお土産買っちゃったんだけどなー」
ちょっと残念そうにそう口にしたブレイズに、俺は驚きつつもすぐに答えた。
「あ、俺もブレイズにお土産買ったよ!」
「え、本当に?」
「うん、パーティーの皆の分もあるよ」
「えーそうなのか?」
びっくり顔をしていたブレイズは、次の瞬間ふにゃりと笑った。
「俺さ、誰かからお土産貰うのって滅多に無いんだ」
パーティーメンバーとは常に一緒に行動してるから、お土産の必要なんて無いからなとブレイズは笑った。それに地元の村ならともかく、トライプールには友人と呼べる人もそんなにいないらしい。
「だからさ、アキトが俺のためにお土産買ってくれてるのすごい嬉しい」
選ぶのも楽しかったけど選んでもらうのも嬉しいもんなんだなーと照れ笑いを浮かべたブレイズに、気づけば俺も自然と笑みを浮かべていた。
「ね、ブレイズ。そのお土産さ、後で交換しない?」
「ああ、良いな」
「どこで買ったんだとかいっぱい話しながら交換したら、それも楽しそうだよね」
「うん、やろうやろう!」
楽しそうだなと笑い合っている間に、クリスさんとカーディは馬車の中から顔を出した。
「荷物に問題は無かったです。それじゃあ、そろそろ出発しますか」
「はい」
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「ああ、頼んだぞ、リーダー」
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