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573.魔法談義始めます
お土産交換を終えた俺とブレイズは、幸せな気分でふうとひとつ息を吐いた。ちゃんと喜んでもらえたし、達成感がすごい。
そんな俺達を微笑ましそうに見守ってくれていたファリーマさんは、自分の鞄から取り出した果実水を手渡してくれた。
「はい、これ飲んで」
「ありがとうございます」
「ブレイズも、ほら」
「やったーありがとー」
ブレイズはすこしの躊躇もなくすぐに飲み始めたが、申し訳ないけど俺はちょっとだけ躊躇ってしまった。いや、ファリーマさんを信用してないとかじゃないんだよ。でもさすがにここまで蛍光黄色だと…ちょっと怯んでしまう。
この世界に来てだいぶカラフルな果物や野菜にも慣れたと思ったけど、俺はまだまだみたいだ。
「あーおいしいっ!」
ブレイズはぷはっと息を吐くと、嬉しそうにニコニコしている。
「あれ、アキトは飲まないのか?」
もしかして苦手なものだったのかなとでも言いたげなファリーマさんの視線に、俺は慌てて果実水を口に運んだ。見た目に怯んでただけで苦手なわけじゃないですなんて、さすがに言えないからね。
…あ、でも、これ予想以上に美味しいな。見た目はあれだけ派手な色なのに、すっきりした甘さで俺の好きな系統だ。味だけならベリー系に近いのかな。
「っ!ファリーマさん、これ美味しいです!」
「それは良かった。これはスーシェっていう果物を使った果実水だよ」
「スーシェ…覚えておきます!」
「見た目はすごいけど、美味しいだろ?」
ファリーマさんに笑ってそう言われたのには、驚きつつも笑ってしまった。うん、やっぱりこの世界でも蛍光黄色の飲み物は珍しいんだね。
スーシェの果実水を飲みながら、自然と話は魔法の話へと移っていった。ファリーマさんはこの話をするために俺と同じ見張り当番になったんだから、当然の流れだ。
「アキト前にさ、感覚派は想像したもので魔法の威力を変えるって話してくれただろ?」
「あ、はい」
師匠であるドロシーさんに教えてもらった、感覚派の威力調整の仕方だよね。理論派は魔力がどうとか今の風の向きがどうとか、周囲の環境も含めていっぱい計算をしてから魔法を使うって聞いて驚いたのをすごく覚えてる。
俺そこまで数学とか得意じゃなかったから、理論派方式の魔法は使える気がしない。
「あの後、俺も練習してみたんだ」
「ファリーマさんが練習?」
計算しながらでもバンバン魔法を使えるのに?と首を傾げれば、横から楽しそうなブレイズが口を挟んだ。
「感覚派の使い方もできるようになりたいって、頑張ってたんだよ。あーでもあれはさ、練習っていうより特訓とか修行だと俺は思うなぁ」
「そこまでひどかったか?」
「ひどいというかファリーマさん、そういう時って食事も忘れるからね」
「…え、食べてなかったか?」
「自分では食べてなかったよ」
ああ、ファリーマさんって、集中しすぎると食事がおろそかになるタイプなのか。
「待って、自分では?」
「ルセフさんとウォルター兄ちゃんが口につっこんでたー」
さすがに口に入ってきたら咀嚼して飲み下すぐらいはするからねと、ブレイズは慣れた様子で笑っている。
真剣な顔で魔法の事を考えるファリーマさんに、餌付けをするルセフさんとウォルターさんか。うん、それはちょっとだけ見てみたいな。
「そんな話は良いんだよ!」
むっとした顔で文句を言ってるけど、ファリーマさんは耳まで真っ赤だ。照れてるなと分かったけど、俺は指摘したりはせずに普通に尋ねた。
「成功しましたか?」
「最終的には、まあ何とかな」
「じゃあ理論派と感覚派、両方のやり方で魔法が使えるって事ですか?」
それってかなりすごい事だよね。
師匠は理論派の方が調子に波がなくて、いつでも一定の威力の魔法が使えるんだって言ってた。一方感覚派は、調子に波があるけどその人次第、気分次第ですごい威力の魔法が使える事もあるらしいんだけどね。
両方を使いこなせる人はほとんどいないって師匠も言ってたぐらいだし。
「あーまあまだ…何とかぐらいだけどな」
「それでもすごいですよ!」
思わず尊敬の眼差しでファリーマさんを見つめれば、ファリーマさんからは照れくさそうな笑顔が返ってきた。
そんな俺達を微笑ましそうに見守ってくれていたファリーマさんは、自分の鞄から取り出した果実水を手渡してくれた。
「はい、これ飲んで」
「ありがとうございます」
「ブレイズも、ほら」
「やったーありがとー」
ブレイズはすこしの躊躇もなくすぐに飲み始めたが、申し訳ないけど俺はちょっとだけ躊躇ってしまった。いや、ファリーマさんを信用してないとかじゃないんだよ。でもさすがにここまで蛍光黄色だと…ちょっと怯んでしまう。
この世界に来てだいぶカラフルな果物や野菜にも慣れたと思ったけど、俺はまだまだみたいだ。
「あーおいしいっ!」
ブレイズはぷはっと息を吐くと、嬉しそうにニコニコしている。
「あれ、アキトは飲まないのか?」
もしかして苦手なものだったのかなとでも言いたげなファリーマさんの視線に、俺は慌てて果実水を口に運んだ。見た目に怯んでただけで苦手なわけじゃないですなんて、さすがに言えないからね。
…あ、でも、これ予想以上に美味しいな。見た目はあれだけ派手な色なのに、すっきりした甘さで俺の好きな系統だ。味だけならベリー系に近いのかな。
「っ!ファリーマさん、これ美味しいです!」
「それは良かった。これはスーシェっていう果物を使った果実水だよ」
「スーシェ…覚えておきます!」
「見た目はすごいけど、美味しいだろ?」
ファリーマさんに笑ってそう言われたのには、驚きつつも笑ってしまった。うん、やっぱりこの世界でも蛍光黄色の飲み物は珍しいんだね。
スーシェの果実水を飲みながら、自然と話は魔法の話へと移っていった。ファリーマさんはこの話をするために俺と同じ見張り当番になったんだから、当然の流れだ。
「アキト前にさ、感覚派は想像したもので魔法の威力を変えるって話してくれただろ?」
「あ、はい」
師匠であるドロシーさんに教えてもらった、感覚派の威力調整の仕方だよね。理論派は魔力がどうとか今の風の向きがどうとか、周囲の環境も含めていっぱい計算をしてから魔法を使うって聞いて驚いたのをすごく覚えてる。
俺そこまで数学とか得意じゃなかったから、理論派方式の魔法は使える気がしない。
「あの後、俺も練習してみたんだ」
「ファリーマさんが練習?」
計算しながらでもバンバン魔法を使えるのに?と首を傾げれば、横から楽しそうなブレイズが口を挟んだ。
「感覚派の使い方もできるようになりたいって、頑張ってたんだよ。あーでもあれはさ、練習っていうより特訓とか修行だと俺は思うなぁ」
「そこまでひどかったか?」
「ひどいというかファリーマさん、そういう時って食事も忘れるからね」
「…え、食べてなかったか?」
「自分では食べてなかったよ」
ああ、ファリーマさんって、集中しすぎると食事がおろそかになるタイプなのか。
「待って、自分では?」
「ルセフさんとウォルター兄ちゃんが口につっこんでたー」
さすがに口に入ってきたら咀嚼して飲み下すぐらいはするからねと、ブレイズは慣れた様子で笑っている。
真剣な顔で魔法の事を考えるファリーマさんに、餌付けをするルセフさんとウォルターさんか。うん、それはちょっとだけ見てみたいな。
「そんな話は良いんだよ!」
むっとした顔で文句を言ってるけど、ファリーマさんは耳まで真っ赤だ。照れてるなと分かったけど、俺は指摘したりはせずに普通に尋ねた。
「成功しましたか?」
「最終的には、まあ何とかな」
「じゃあ理論派と感覚派、両方のやり方で魔法が使えるって事ですか?」
それってかなりすごい事だよね。
師匠は理論派の方が調子に波がなくて、いつでも一定の威力の魔法が使えるんだって言ってた。一方感覚派は、調子に波があるけどその人次第、気分次第ですごい威力の魔法が使える事もあるらしいんだけどね。
両方を使いこなせる人はほとんどいないって師匠も言ってたぐらいだし。
「あーまあまだ…何とかぐらいだけどな」
「それでもすごいですよ!」
思わず尊敬の眼差しでファリーマさんを見つめれば、ファリーマさんからは照れくさそうな笑顔が返ってきた。
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