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679.朝の食堂
二人で身支度を整えて部屋を出る。そのまま階下の食堂へと向かうと、優しい笑顔のルタスさんが出迎えてくれた。レーブンさんの代わりに受付をするって言ってたけど、今朝の食堂も担当だったのか。
「おっ、おはよう。ハルにアキト!」
「おはよう、ルタス」
「おはようございます」
二人して笑顔でそう答えれば、ルタスさんはじーっと俺達の顔を観察してから、おもむろに口を開いた。
「うん、二人とも特に問題なく元気そうだな」
「ああ、まあな」
「はい、元気ですよ…?」
「いやだってお前ら、昨日かなり飲んだんだろ?しかもレーブンさんとローガンさんと一緒にさ」
こそりと囁いてきたルタスさんに、ハルが苦笑しながら確かに人生で一番飲んだかもしれないよと答える。うん、俺も多分人生で一番飲んだと思うよ。ただ無理に勧めてきたりしないし、ちょくちょく体調を気にしてくれてたから、本当に自分が飲みたくて飲んだんだけどね。
「それでもう動けるってすげぇな…レーブンさんもさ、朝早くから起きてきて元気いっぱいで食堂の朝食仕込んでたぜ」
「え…?」
今日の朝食もレーブンさんが作ったやつなの?びっくりして思わずじっと見つめれば、ルタスさんからはびっくりだよなーと軽い言葉が返ってきた。
「そんなに早くから起きてきたのか…ルタスの依頼では食堂もまかせるって言われてなかったか?」
「依頼の上ではそうなんだけどな。何かやる気が湧いてきて仕方なくて、色々試したいんだーってすごい勢いだったからさ」
あーうん。そのレーブンさんは想像できるな。きっと昨日の食事会の時にメモしてたアレンジとかレシピとか、そういう事を試したくてうずうずしてたんだろうな。
レーブンさんは料理が大好きだから。
「あれだけ飲んだのにか…すごいな」
「な、俺もあれぐらい酒に強くなりたいわ」
思いっきり飲めるの羨ましいと笑い混じりで呟いたルタスさんは、不意にハッとした様子で顔をあげた。
「悪い、引き留めちゃったな。二人分の朝食持って来るよ」
適当に座っててくれと言い置いて、ルタスさんはすぐに食堂の奥へと消えていった。
「行っちゃったね」
「ああ、お言葉に甘えて座って待とうか」
「そうだね」
今日も明るく挨拶してくれる給仕役の冒険者に挨拶を返しつつ、俺達は食堂の奥へと足を向けた。
ここ黒鷹亭の食堂はささっと食べて出ていく人が多いからか、入口近くの席が人気なんだよね。だから奥の方が空いてるんだ。
すっかり定位置になってきた一番奥の席に、俺達は向かい合って腰を下ろした。
「それにしてもレーブン…すごいな」
ハルは感心した様子で呟いた。
「うん、すごいね!」
「ああ、何が恐ろしいって、俺達が部屋に戻る時もまだ飲んでたんだよな…」
しかもレーブンさんとローガンさんは気に入ったお酒があるとぐいぐいと何杯も飲んでたから、俺達の比じゃない量を飲んでるんだよね。
すごい以外の感想が出てこないな。
がやがやと賑わっていた食堂が、何の前触れもなく急にしんと静まり返った。
え、何?と慌てて視線を向ければ、食堂の入口には満面の笑みを浮かべたレーブンさんが立っていた。朗らかな笑みを浮かべたレーブンさんの両手には、二人分の朝食の載ったトレイがある。
あれはたぶん俺達の朝食なんだろうな。
しんと静まり返った食堂の中を気にもかけず、レーブンさんはすたすたと俺達の方へと近づいてきた。
「アキト、ハル、おはよう!」
心なしか声まで普段よりも明るく元気な気がする。
「おはようございます」
「おはよう」
「うん、二人とも元気そうだな!」
「レーブンさんも…」
「ああ、まあな。料理がしたくて目が覚めたんだ!」
いつになくハイテンションだし、やっぱり顔には満面の笑みが浮かんでいる。
「特にこのスープはな、昨日思いついた作り方に変えてみたんだ。良ければ感想を教えてくれ」
そう言うと、レーブンさんは俺達の前にトレイを並べて去っていった。うん、美味しそうな香りがしてる。
「あの笑顔…やっぱり天変地異の前触れじゃないか?」
「いや、あれは毒キノコを食べたのかもしれん」
「よりによってあのレーブンが、毒キノコに気づかないなんて事があるかよ!」
「でもいつも以上に朝食はうまかったぞ?」
「「「ああ、確かにそうだな」」」
そんな会話が後ろの方から漏れ聞こえてくる。
「あいつらはもうちょっとレーブンの笑顔に慣れるべきだな」
笑いながらのハルの言葉に、俺も笑いながら頷いた。
「おっ、おはよう。ハルにアキト!」
「おはよう、ルタス」
「おはようございます」
二人して笑顔でそう答えれば、ルタスさんはじーっと俺達の顔を観察してから、おもむろに口を開いた。
「うん、二人とも特に問題なく元気そうだな」
「ああ、まあな」
「はい、元気ですよ…?」
「いやだってお前ら、昨日かなり飲んだんだろ?しかもレーブンさんとローガンさんと一緒にさ」
こそりと囁いてきたルタスさんに、ハルが苦笑しながら確かに人生で一番飲んだかもしれないよと答える。うん、俺も多分人生で一番飲んだと思うよ。ただ無理に勧めてきたりしないし、ちょくちょく体調を気にしてくれてたから、本当に自分が飲みたくて飲んだんだけどね。
「それでもう動けるってすげぇな…レーブンさんもさ、朝早くから起きてきて元気いっぱいで食堂の朝食仕込んでたぜ」
「え…?」
今日の朝食もレーブンさんが作ったやつなの?びっくりして思わずじっと見つめれば、ルタスさんからはびっくりだよなーと軽い言葉が返ってきた。
「そんなに早くから起きてきたのか…ルタスの依頼では食堂もまかせるって言われてなかったか?」
「依頼の上ではそうなんだけどな。何かやる気が湧いてきて仕方なくて、色々試したいんだーってすごい勢いだったからさ」
あーうん。そのレーブンさんは想像できるな。きっと昨日の食事会の時にメモしてたアレンジとかレシピとか、そういう事を試したくてうずうずしてたんだろうな。
レーブンさんは料理が大好きだから。
「あれだけ飲んだのにか…すごいな」
「な、俺もあれぐらい酒に強くなりたいわ」
思いっきり飲めるの羨ましいと笑い混じりで呟いたルタスさんは、不意にハッとした様子で顔をあげた。
「悪い、引き留めちゃったな。二人分の朝食持って来るよ」
適当に座っててくれと言い置いて、ルタスさんはすぐに食堂の奥へと消えていった。
「行っちゃったね」
「ああ、お言葉に甘えて座って待とうか」
「そうだね」
今日も明るく挨拶してくれる給仕役の冒険者に挨拶を返しつつ、俺達は食堂の奥へと足を向けた。
ここ黒鷹亭の食堂はささっと食べて出ていく人が多いからか、入口近くの席が人気なんだよね。だから奥の方が空いてるんだ。
すっかり定位置になってきた一番奥の席に、俺達は向かい合って腰を下ろした。
「それにしてもレーブン…すごいな」
ハルは感心した様子で呟いた。
「うん、すごいね!」
「ああ、何が恐ろしいって、俺達が部屋に戻る時もまだ飲んでたんだよな…」
しかもレーブンさんとローガンさんは気に入ったお酒があるとぐいぐいと何杯も飲んでたから、俺達の比じゃない量を飲んでるんだよね。
すごい以外の感想が出てこないな。
がやがやと賑わっていた食堂が、何の前触れもなく急にしんと静まり返った。
え、何?と慌てて視線を向ければ、食堂の入口には満面の笑みを浮かべたレーブンさんが立っていた。朗らかな笑みを浮かべたレーブンさんの両手には、二人分の朝食の載ったトレイがある。
あれはたぶん俺達の朝食なんだろうな。
しんと静まり返った食堂の中を気にもかけず、レーブンさんはすたすたと俺達の方へと近づいてきた。
「アキト、ハル、おはよう!」
心なしか声まで普段よりも明るく元気な気がする。
「おはようございます」
「おはよう」
「うん、二人とも元気そうだな!」
「レーブンさんも…」
「ああ、まあな。料理がしたくて目が覚めたんだ!」
いつになくハイテンションだし、やっぱり顔には満面の笑みが浮かんでいる。
「特にこのスープはな、昨日思いついた作り方に変えてみたんだ。良ければ感想を教えてくれ」
そう言うと、レーブンさんは俺達の前にトレイを並べて去っていった。うん、美味しそうな香りがしてる。
「あの笑顔…やっぱり天変地異の前触れじゃないか?」
「いや、あれは毒キノコを食べたのかもしれん」
「よりによってあのレーブンが、毒キノコに気づかないなんて事があるかよ!」
「でもいつも以上に朝食はうまかったぞ?」
「「「ああ、確かにそうだな」」」
そんな会話が後ろの方から漏れ聞こえてくる。
「あいつらはもうちょっとレーブンの笑顔に慣れるべきだな」
笑いながらのハルの言葉に、俺も笑いながら頷いた。
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