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685.【ハル視点】 レーブンの気づき
「酔ったアキトも可愛いのは確かだが、それにしても結構な量を飲んでたからな…」
「ああ、もし具合が悪そうなら、ちゃんと良いポーションも用意してあるぞ」
心配そうにそう言いながらレーブンが取り出したポーションは、自分で良いポーションと言うだけあってかなり良いものだった。
効き目は最高だが、その分入手し難いやつだ。ただ金を積めば買えるというものではなく、人脈や伝手が無いと買えない種類のものだな。
レーブンがアキトのためにわざわざこれを用意したとなると、俺が思っている以上にアキトは気に入られているんだろうな。
「特に具合が悪そうでは無かったけど…あ、いつの間にか寝てるな」
そっと視線を向ければ、俺の肩に頭をもたれさせたアキトは、すーすーと幸せそうな寝息を立てていた。顔はやっぱり真っ赤なままだが、今も特に具合が悪そうでは無いな。
「この感じだと問題は無さそうだな」
「そうか、まあこれは良ければ貰ってくれ」
どうせアキトのために用意したものだしと、レーブンはあっさりとその入手困難なポーションを差し出してきた。
受け取るべきか一瞬だけ悩んだが、今回は使わずに済んだとしても、持っていればいつか役に立つかもしれない。アキトのためにというなら、ありがたく受け取るべきだろうとすぐに思い直した。
「ありがとう」
「ああ、気にすんな」
「はーそれにしても安心しきった寝顔だな」
「ハロルドは愛されてるな」
微笑ましそうにアキトの寝顔を覗き込む二人を、俺はじろりと睨みつけた。
「あまり見るなよ」
「なんだよ、俺達相手に妬くなよ」
「あー…アキトの父親と叔父代わりなんだから…ある程度は仕方ないか」
でも減るから覗きこんでまでアキトの寝顔を見るなと続ければ、二人はハルも変わったなと笑いながら距離をとってくれた。
「アキトの事、大事にしろよ」
ローガンの言葉に、俺は即座に頷いた。
「ああ、当然だな」
「まあそうだよな、普段からあんなに大事そうにしてるんだから」
二人で笑い合っていると、不意にレーブンが口を開いた。
「…なあ、アキトってこういう酔い方をするのか?」
「あー俺もここまで酔った所は初めてみたけど…?」
レーブンは俺の返答を聞くなり、ぐっと眉間にしわを寄せた。
「難しい顔してどうしたんだ、レーブン?」
不思議そうにローガンがそう尋ねれば、レーブンはおもむろに口を開いた。
「前にアキトが一人で酔って帰って来た事があったんだ」
「なんだ、そうなのか?」
「…その時は、こんな酔い方じゃなかったなと思ってな?」
レーブンの前でアキトが酔った時なんて、心あたりは一度しかない。
思わせぶりに俺を見つめてくるレーブンに反応するつもりは無かったのに、気づけば肩が揺れてしまっていた。酔ってないつもりだったが、俺もさすがに酔ってるみたいだ。
「その反応…あの時もお前はアキトと一緒にいたんだよな?」
もしこれが何らかの悪意を持って聞き出そうとしている相手なら、俺はいくら酔っていても絶対に答えなかっただろう。けれどこの質問の根底にあるのは、アキトへの心配や想いだと分かるだけに、拒絶もできなかった。
「…ああ」
「今が普通に酔ったアキトだとしたら、あの時は何があったのか吐け」
威圧感を全開にして詰め寄ってきたレーブンの隣で、ローガンは不思議そうに首を傾げた。
「一人でって言ったのにハロルドも一緒にいたとか、気になる事は色々あるんだが…尋問みたいになってるぞ、レーブン?」
「こいつが言わないならそうなるかもな」
今のレーブンならやりかねないな。俺は苦笑しながら口を開いた。
「分かった。話すからその威圧感はやめろ。アキトが起きるだろう?」
視線だけでアキトを刺せば、レーブンは慌てた様子で威圧感を消した。
「悪かった…起きてないか?」
「まだ大丈夫そうだな。あと、ローガンに先になんで一人のアキトと一緒にいたのかの説明から…だな」
「あ…もしかして、俺やらかしたか?」
自分の失言のせいでアキトの幽霊が見える体質について説明する事になったと気づいたレーブンは、分かりやすくうろたえた。
「いや、アキトはあの体質については本気で隠してないからな」
「そうなのか?」
「ああ、信頼できる相手には話してるから、アキトの友人も知ってるし、メロウも知ってるぞ」
「それでも後で謝らないとな…」
レーブンは申し訳なさそうに、眠ったままのアキトをじっと見つめた。
「ああ、もし具合が悪そうなら、ちゃんと良いポーションも用意してあるぞ」
心配そうにそう言いながらレーブンが取り出したポーションは、自分で良いポーションと言うだけあってかなり良いものだった。
効き目は最高だが、その分入手し難いやつだ。ただ金を積めば買えるというものではなく、人脈や伝手が無いと買えない種類のものだな。
レーブンがアキトのためにわざわざこれを用意したとなると、俺が思っている以上にアキトは気に入られているんだろうな。
「特に具合が悪そうでは無かったけど…あ、いつの間にか寝てるな」
そっと視線を向ければ、俺の肩に頭をもたれさせたアキトは、すーすーと幸せそうな寝息を立てていた。顔はやっぱり真っ赤なままだが、今も特に具合が悪そうでは無いな。
「この感じだと問題は無さそうだな」
「そうか、まあこれは良ければ貰ってくれ」
どうせアキトのために用意したものだしと、レーブンはあっさりとその入手困難なポーションを差し出してきた。
受け取るべきか一瞬だけ悩んだが、今回は使わずに済んだとしても、持っていればいつか役に立つかもしれない。アキトのためにというなら、ありがたく受け取るべきだろうとすぐに思い直した。
「ありがとう」
「ああ、気にすんな」
「はーそれにしても安心しきった寝顔だな」
「ハロルドは愛されてるな」
微笑ましそうにアキトの寝顔を覗き込む二人を、俺はじろりと睨みつけた。
「あまり見るなよ」
「なんだよ、俺達相手に妬くなよ」
「あー…アキトの父親と叔父代わりなんだから…ある程度は仕方ないか」
でも減るから覗きこんでまでアキトの寝顔を見るなと続ければ、二人はハルも変わったなと笑いながら距離をとってくれた。
「アキトの事、大事にしろよ」
ローガンの言葉に、俺は即座に頷いた。
「ああ、当然だな」
「まあそうだよな、普段からあんなに大事そうにしてるんだから」
二人で笑い合っていると、不意にレーブンが口を開いた。
「…なあ、アキトってこういう酔い方をするのか?」
「あー俺もここまで酔った所は初めてみたけど…?」
レーブンは俺の返答を聞くなり、ぐっと眉間にしわを寄せた。
「難しい顔してどうしたんだ、レーブン?」
不思議そうにローガンがそう尋ねれば、レーブンはおもむろに口を開いた。
「前にアキトが一人で酔って帰って来た事があったんだ」
「なんだ、そうなのか?」
「…その時は、こんな酔い方じゃなかったなと思ってな?」
レーブンの前でアキトが酔った時なんて、心あたりは一度しかない。
思わせぶりに俺を見つめてくるレーブンに反応するつもりは無かったのに、気づけば肩が揺れてしまっていた。酔ってないつもりだったが、俺もさすがに酔ってるみたいだ。
「その反応…あの時もお前はアキトと一緒にいたんだよな?」
もしこれが何らかの悪意を持って聞き出そうとしている相手なら、俺はいくら酔っていても絶対に答えなかっただろう。けれどこの質問の根底にあるのは、アキトへの心配や想いだと分かるだけに、拒絶もできなかった。
「…ああ」
「今が普通に酔ったアキトだとしたら、あの時は何があったのか吐け」
威圧感を全開にして詰め寄ってきたレーブンの隣で、ローガンは不思議そうに首を傾げた。
「一人でって言ったのにハロルドも一緒にいたとか、気になる事は色々あるんだが…尋問みたいになってるぞ、レーブン?」
「こいつが言わないならそうなるかもな」
今のレーブンならやりかねないな。俺は苦笑しながら口を開いた。
「分かった。話すからその威圧感はやめろ。アキトが起きるだろう?」
視線だけでアキトを刺せば、レーブンは慌てた様子で威圧感を消した。
「悪かった…起きてないか?」
「まだ大丈夫そうだな。あと、ローガンに先になんで一人のアキトと一緒にいたのかの説明から…だな」
「あ…もしかして、俺やらかしたか?」
自分の失言のせいでアキトの幽霊が見える体質について説明する事になったと気づいたレーブンは、分かりやすくうろたえた。
「いや、アキトはあの体質については本気で隠してないからな」
「そうなのか?」
「ああ、信頼できる相手には話してるから、アキトの友人も知ってるし、メロウも知ってるぞ」
「それでも後で謝らないとな…」
レーブンは申し訳なさそうに、眠ったままのアキトをじっと見つめた。
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