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718.【ハル視点】照れるアキトの可愛さ
ゆっくりと振り返った俺の視界に飛び込んできたのは、真っ赤な顔をして立ち尽くしているアキトの姿だった。
胸当てやマントなどの装備はきちんと解除してあるみたいだが、まだリボンタイをほどいたぐらいで服装は何も変わっていないな。
普段ならもう少し楽な恰好に着崩すのに、どうしたんだろう?
「え、アキト、どうしたの?大丈夫?さっきまでは元気だったし、ご飯もちゃんと食べれてたのけど…急に具合が悪くなったりした?もしかして急に熱でも出たのかな」
俺は早口でまくしたてながら、一気にアキトとの距離を詰めた。
さっと顔を覗き込んだ俺は、すぐにアキトの頬に手を伸ばした。手のひら全体で頬を包むようにそっと触れてみる。
「うん、かなり熱いね。やっぱり熱かな…」
これはもしかしてポーションを飲んでもらうべきだろうか。何種類かは常備しているからポーション自体は選べるぐらいあるんだが、今のアキトに合うものを選ぶのが結構難しい。
ポーションは症状に合うものをきちんと選んだ方が、効きやすくなるというのはこの世界の常識だ。アキトの顔が熱い原因が、何なのかにもよるよな。
表情から少しでも情報を得ようと、俺はじっとまっすぐにアキトの目を見つめた。
手に伝わってくる熱は普段よりもかなり熱いし、頬どころか耳までが赤い。息苦しそうでは無いな。目はすこし潤んでいるが、これは熱があってというよりも――涙目に見える。
そこまで観察したところで、俺はアキトの様子に違和感を覚えた。どうみても具合が悪そうには見えないな。これはむしろ――恥ずかしがっている…ような?
まじまじと見つめていると、アキトは急にブンブンと首を振ってから躊躇いがちに口を開いた。
「あの、大丈夫だよ。別に具合が悪いとかじゃない…から…」
恥ずかしそうなアキトは、そこで不意に言葉を途切れさせた。具合が悪いわけじゃないなら、俺がさっき思った通り恥ずかしがっているのかもしれない。
俺は頬に手を触れたまま、アキトをまじまじと見つめた。
アキトがこんな反応をする事なんて、一つしか思いつかないんだよな。
少しだけ考えてから、俺はゆっくりと口を開いた。
「あー…アキト、もしかして昨夜の事、思い出したの?」
多分いきなり服を脱いで誘惑した事を思い出したんだろうと予想して尋ねれば、アキトはコクリとひとつ頷いた。
「そうか、それで恥ずかしくてそんな風に…」
その時、俺の胸に湧いてきたのは、たまらないほどの愛おしさだった。
酔った自分のした事だから関係ないと誤魔化す事も、覚えてないと誤魔化し続けることもできた筈なのに、思い出すなりこんなに素直な反応をしてしまうんだな。
悪い大人に付け入られるよと、少しだけ心配にもなった。
「…かわいいね、アキト」
思わず顔を近づけて耳元でそう囁けば、アキトはぐっと息をのんだ。ああ、耳まで真っ赤で更に可愛くなった。
「普段は格好良いのに、こういう時は可愛いんだから…たまらない」
自分が誘惑した事を思い出しただけでこんなに可愛くなるなんて、俺以外に知っている奴はいないんだよな。そういう所もたまらなく愛おしい。
「うう…」
うつむいて小さく呻いていたアキトは、不意にそーっと視線をあげた。ぱちりと視線の合った俺の目を見ながら、そのまま申し訳なさそうに話し出す。
「あの…俺、昨日ひどかったよね」
「ひどかった…かな?」
「俺、恥ずかしい事…した後、勝手に寝落ちしたし」
どんどん小さくなっていくアキトの声は、恥ずかしさで消え入りそうだ。
「ああ、それが気になってたのか」
服を脱いだことでもキスをした事でもなく、誘惑したのに寝落ちしてしまった事の方を気にしてたのか。
そんなに申し訳なさそうな反応をしなくても良いんだけどな。
「うん…呆れたかなーって」
「呆れては無いよ」
そもそもあそこでアキトが寝落ちしてなかったら、俺は我慢できずに確実に手を出していたからな。
あれだけ酔っていたら、きっとアキトは何も覚えてはいなかっただろう。後になって何があったのかと不安になるくらいなら、あの時寝落ちしてくれて良かったと素直にそう思える。
誘惑されたのは事実だから、酔ってないアキトを抱きたいとは思うんだけどな。
「ああ、あと本音を言うとね」
「うん」
「アキトが誘惑しながら脱いでいくのを見るのは、結構嬉しかったな」
まあこれはアキトが眠ってしまって、冷静になってから気づいただけなんだけどな。あの瞬間はそんな事を考える余裕なんてかけらもなかったから。
胸当てやマントなどの装備はきちんと解除してあるみたいだが、まだリボンタイをほどいたぐらいで服装は何も変わっていないな。
普段ならもう少し楽な恰好に着崩すのに、どうしたんだろう?
「え、アキト、どうしたの?大丈夫?さっきまでは元気だったし、ご飯もちゃんと食べれてたのけど…急に具合が悪くなったりした?もしかして急に熱でも出たのかな」
俺は早口でまくしたてながら、一気にアキトとの距離を詰めた。
さっと顔を覗き込んだ俺は、すぐにアキトの頬に手を伸ばした。手のひら全体で頬を包むようにそっと触れてみる。
「うん、かなり熱いね。やっぱり熱かな…」
これはもしかしてポーションを飲んでもらうべきだろうか。何種類かは常備しているからポーション自体は選べるぐらいあるんだが、今のアキトに合うものを選ぶのが結構難しい。
ポーションは症状に合うものをきちんと選んだ方が、効きやすくなるというのはこの世界の常識だ。アキトの顔が熱い原因が、何なのかにもよるよな。
表情から少しでも情報を得ようと、俺はじっとまっすぐにアキトの目を見つめた。
手に伝わってくる熱は普段よりもかなり熱いし、頬どころか耳までが赤い。息苦しそうでは無いな。目はすこし潤んでいるが、これは熱があってというよりも――涙目に見える。
そこまで観察したところで、俺はアキトの様子に違和感を覚えた。どうみても具合が悪そうには見えないな。これはむしろ――恥ずかしがっている…ような?
まじまじと見つめていると、アキトは急にブンブンと首を振ってから躊躇いがちに口を開いた。
「あの、大丈夫だよ。別に具合が悪いとかじゃない…から…」
恥ずかしそうなアキトは、そこで不意に言葉を途切れさせた。具合が悪いわけじゃないなら、俺がさっき思った通り恥ずかしがっているのかもしれない。
俺は頬に手を触れたまま、アキトをまじまじと見つめた。
アキトがこんな反応をする事なんて、一つしか思いつかないんだよな。
少しだけ考えてから、俺はゆっくりと口を開いた。
「あー…アキト、もしかして昨夜の事、思い出したの?」
多分いきなり服を脱いで誘惑した事を思い出したんだろうと予想して尋ねれば、アキトはコクリとひとつ頷いた。
「そうか、それで恥ずかしくてそんな風に…」
その時、俺の胸に湧いてきたのは、たまらないほどの愛おしさだった。
酔った自分のした事だから関係ないと誤魔化す事も、覚えてないと誤魔化し続けることもできた筈なのに、思い出すなりこんなに素直な反応をしてしまうんだな。
悪い大人に付け入られるよと、少しだけ心配にもなった。
「…かわいいね、アキト」
思わず顔を近づけて耳元でそう囁けば、アキトはぐっと息をのんだ。ああ、耳まで真っ赤で更に可愛くなった。
「普段は格好良いのに、こういう時は可愛いんだから…たまらない」
自分が誘惑した事を思い出しただけでこんなに可愛くなるなんて、俺以外に知っている奴はいないんだよな。そういう所もたまらなく愛おしい。
「うう…」
うつむいて小さく呻いていたアキトは、不意にそーっと視線をあげた。ぱちりと視線の合った俺の目を見ながら、そのまま申し訳なさそうに話し出す。
「あの…俺、昨日ひどかったよね」
「ひどかった…かな?」
「俺、恥ずかしい事…した後、勝手に寝落ちしたし」
どんどん小さくなっていくアキトの声は、恥ずかしさで消え入りそうだ。
「ああ、それが気になってたのか」
服を脱いだことでもキスをした事でもなく、誘惑したのに寝落ちしてしまった事の方を気にしてたのか。
そんなに申し訳なさそうな反応をしなくても良いんだけどな。
「うん…呆れたかなーって」
「呆れては無いよ」
そもそもあそこでアキトが寝落ちしてなかったら、俺は我慢できずに確実に手を出していたからな。
あれだけ酔っていたら、きっとアキトは何も覚えてはいなかっただろう。後になって何があったのかと不安になるくらいなら、あの時寝落ちしてくれて良かったと素直にそう思える。
誘惑されたのは事実だから、酔ってないアキトを抱きたいとは思うんだけどな。
「ああ、あと本音を言うとね」
「うん」
「アキトが誘惑しながら脱いでいくのを見るのは、結構嬉しかったな」
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