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901.俺の過去
レイさんが入れてくれたお茶も飲み終わり話がひと段落した所で、今度は俺達が今日買ったばかりの果実水の瓶を取り出した。
急におしかけてもてなされるだけってのもなと思ってハルにこっそり聞いてみたら、客側が何か飲み物や食べ物を渡すのはこの世界では普通の事だって言われたからね。
それならここは試飲して美味しかった、スーラさんのあの果実水にしようと思ったんだ。
「あ、スーラさんの所のやつだ!」
瓶につけられているタグを見ただけで、ケンは嬉しそうに笑みを浮かべた。スーラさんのお店を知っているみたいだ。
「ああ、これ美味いよな」
レイさんもふわりと笑みを浮かべて嬉しそうな表情だ。良かった。どうやらレイさんも甘い物は嫌いじゃないみたいだ。
「良かった、皆で飲も!」
さくらんぼらしき風味のほんのり甘いさっぱり果実水を飲んで一息ついていると、不意にケンが俺に向かって尋ねてきた。
「なあ、さっき俺の話にかなり怒ってくれてたけどさ…アキトは隣国で召喚されたってわけじゃないのか?」
一年前だったらもう隣国の召喚は終わってる頃だよなと聞かれた俺は、コクリとすぐに頷いた。
「俺はねーバイト帰りに自販機に寄って、ふと気づいたら森の中に立ってたんだ」
「うわ、自販機懐かしい」
久しぶりに聞いたわと笑うケンの後ろで、レイさんはん?と首を傾げた。
「森の中って…どこの森だ?」
それによって話は変わってくるよなと冷静に続けたレイさんに、俺は笑顔で答えた。
「ナルクアの森だよ」
そう答えた瞬間、レイさんは一気に顔色を変えた。血の気が引いた顔ってこういうのを言うんだろうなと思う変わりっぷりだった。
「はっ!?ナルクアの森!?」
「わ、びっくりした!レイ、どうしたの急に?」
「あー悪い。ナルクアの森ってのは…今の俺でも一人では入りたくないなと思うぐらいの、すごく危険な場所なんだよ」
「え、そうなの?」
知らなかったんだけどと慌てた様子のケンの質問に、俺はそうらしいねと苦笑しながら答えた。だっていきなりあそこにいたから、あの場所がどれぐらい危険かもあの時は知らなかったし。
「俺はそこでハルに会ったんだ」
ハルが幽霊だった事は…今はまだ言わなくて良いかな。ケンとレイさんを信じてないってわけじゃないけど、これを言うと説明が無駄に長くなりそうだしね。
「はーなるほど…それはハロルド様にそこで会えて幸運だったな」
ナルクアの森にハルがいたって事には、詳しそうなレイさんでも動揺しないんだな。なるほど。次に誰かに説明する時のためにも、ちゃんと覚えておこう。
「うん、ナルクアの森にハルがいてくれてすっごく幸運だったと思ってるよ」
「もちろん俺もな。おかげでアキトに会えたんだ」
ふふと笑ったハルの眩い笑顔に、ケンとレイさんはちらりと顔を見合わせた。なんだろ、ハルの笑顔の破壊力にびっくりしたのかな。気持ちは分かるけど。
「そっか、じゃあアキトは何かのきっかけで、たまたまこっちに来ちゃったって感じなのかな?」
「うーん、少なくとも足元に魔法陣は無かったよ」
まあ詳しい事は分からないけどとしか言えないんだけどね。だって自分がどうやってこっちの世界に来たのかなんて、全く分かってないし。
「それでアキトはこっちの世界では何をしてるんだ?」
「いや、服装見たら分かるだろ」
だいぶ落ち着いてきたみたいで、レイさんとケンは市場でみたような自然なやりとりを繰り広げている。仲良しみたいで何より。
「え、服装…ファンタジー映画風っていうかゲームのキャラ風っていうか?」
あーうん、俺も最初に冒険者装備見た時はそう思ったな。
「いやいや、これは冒険者の装備だろ…ですよね?」
俺とハルを見てそう尋ねてくるレイさんに、俺とハルはコクリと頷いた。
「え、アキトって、冒険者なの!?」
「うん、後衛の魔法使いだよ」
「うっわ、しかも魔法使いなの?魔法使えるってすごいな!憧れの魔法!!」
一気にテンションの上がったケンは、残念ながら魔力がかなりすくない方らしい。だから魔法に憧れがあるけど、攻撃魔法は使えないんだって。頑張って生活魔法がちょっと使えるぐらいらしい。
「へへ、ありがとう。俺も魔法使えるってなった時はテンション上がったよ」
「そりゃあ上がるよな!な、どんな魔法が得意とかあるのか!?」
「えっとねー」
急におしかけてもてなされるだけってのもなと思ってハルにこっそり聞いてみたら、客側が何か飲み物や食べ物を渡すのはこの世界では普通の事だって言われたからね。
それならここは試飲して美味しかった、スーラさんのあの果実水にしようと思ったんだ。
「あ、スーラさんの所のやつだ!」
瓶につけられているタグを見ただけで、ケンは嬉しそうに笑みを浮かべた。スーラさんのお店を知っているみたいだ。
「ああ、これ美味いよな」
レイさんもふわりと笑みを浮かべて嬉しそうな表情だ。良かった。どうやらレイさんも甘い物は嫌いじゃないみたいだ。
「良かった、皆で飲も!」
さくらんぼらしき風味のほんのり甘いさっぱり果実水を飲んで一息ついていると、不意にケンが俺に向かって尋ねてきた。
「なあ、さっき俺の話にかなり怒ってくれてたけどさ…アキトは隣国で召喚されたってわけじゃないのか?」
一年前だったらもう隣国の召喚は終わってる頃だよなと聞かれた俺は、コクリとすぐに頷いた。
「俺はねーバイト帰りに自販機に寄って、ふと気づいたら森の中に立ってたんだ」
「うわ、自販機懐かしい」
久しぶりに聞いたわと笑うケンの後ろで、レイさんはん?と首を傾げた。
「森の中って…どこの森だ?」
それによって話は変わってくるよなと冷静に続けたレイさんに、俺は笑顔で答えた。
「ナルクアの森だよ」
そう答えた瞬間、レイさんは一気に顔色を変えた。血の気が引いた顔ってこういうのを言うんだろうなと思う変わりっぷりだった。
「はっ!?ナルクアの森!?」
「わ、びっくりした!レイ、どうしたの急に?」
「あー悪い。ナルクアの森ってのは…今の俺でも一人では入りたくないなと思うぐらいの、すごく危険な場所なんだよ」
「え、そうなの?」
知らなかったんだけどと慌てた様子のケンの質問に、俺はそうらしいねと苦笑しながら答えた。だっていきなりあそこにいたから、あの場所がどれぐらい危険かもあの時は知らなかったし。
「俺はそこでハルに会ったんだ」
ハルが幽霊だった事は…今はまだ言わなくて良いかな。ケンとレイさんを信じてないってわけじゃないけど、これを言うと説明が無駄に長くなりそうだしね。
「はーなるほど…それはハロルド様にそこで会えて幸運だったな」
ナルクアの森にハルがいたって事には、詳しそうなレイさんでも動揺しないんだな。なるほど。次に誰かに説明する時のためにも、ちゃんと覚えておこう。
「うん、ナルクアの森にハルがいてくれてすっごく幸運だったと思ってるよ」
「もちろん俺もな。おかげでアキトに会えたんだ」
ふふと笑ったハルの眩い笑顔に、ケンとレイさんはちらりと顔を見合わせた。なんだろ、ハルの笑顔の破壊力にびっくりしたのかな。気持ちは分かるけど。
「そっか、じゃあアキトは何かのきっかけで、たまたまこっちに来ちゃったって感じなのかな?」
「うーん、少なくとも足元に魔法陣は無かったよ」
まあ詳しい事は分からないけどとしか言えないんだけどね。だって自分がどうやってこっちの世界に来たのかなんて、全く分かってないし。
「それでアキトはこっちの世界では何をしてるんだ?」
「いや、服装見たら分かるだろ」
だいぶ落ち着いてきたみたいで、レイさんとケンは市場でみたような自然なやりとりを繰り広げている。仲良しみたいで何より。
「え、服装…ファンタジー映画風っていうかゲームのキャラ風っていうか?」
あーうん、俺も最初に冒険者装備見た時はそう思ったな。
「いやいや、これは冒険者の装備だろ…ですよね?」
俺とハルを見てそう尋ねてくるレイさんに、俺とハルはコクリと頷いた。
「え、アキトって、冒険者なの!?」
「うん、後衛の魔法使いだよ」
「うっわ、しかも魔法使いなの?魔法使えるってすごいな!憧れの魔法!!」
一気にテンションの上がったケンは、残念ながら魔力がかなりすくない方らしい。だから魔法に憧れがあるけど、攻撃魔法は使えないんだって。頑張って生活魔法がちょっと使えるぐらいらしい。
「へへ、ありがとう。俺も魔法使えるってなった時はテンション上がったよ」
「そりゃあ上がるよな!な、どんな魔法が得意とかあるのか!?」
「えっとねー」
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