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927.レシュの湖
どんどんダンジョンの下層へと下りていくとさすがに瞬殺とはいかなくなったのか、周囲の冒険者達が戦っている魔物の姿もすこしずつ見えるようになってきた。
失礼にならない程度に周りを観察してみて分かったのは、ダンジョンは階層によって出てくる魔物がまったく違っているという事だった。
例えば、森の階層なら狼系やトレント系が多いけど、鉱山の階層なら岩みたいなゴツゴツとした魔物が多い。
そんな風に階層によって、それぞれ湧いてくる魔物が違うみたいなんだ。
「うわー…武器の素材に使いたいのに、やっぱりメドロの魔石がでてねぇ…」
「そう簡単に出るかよー」
「よし、もう一回端まで回ってみようぜ」
「あー…すまん、助かる…」
途中でそんな会話をしている冒険者達も見かけたたから、もしかしたら欲しい素材によって階層を選んで同じ場所を回るなんて人も多いのかもしれない。
「あ、ハル!こっちに階段あったよ」
偶然ひょこっと覗いた壁の向こうに、また階段があった。
「本当だね、それじゃあ下りようか」
そんな風に会話をしている間にも、近くで戦っている冒険者の剣と魔物の牙がぶつかり合ってキィンッと高い音を立てていたりするんだけどね。
そんな状況にも、すっかり慣れちゃったよね。あんまり慣れたら駄目なんだろうけど。
「うん、行こう!」
魔物と戦っている冒険者達の隣をすり抜けて、俺達は階段を下へ下へと下り続けた。
10階層目を超えたあたりから、さすがに冒険者の数よりも魔物の数の方が多い状況がちょっと増えてきたかな。
とはいっても、まだハルが一撃で倒せてしまうぐらいの魔物がパラパラとしかでてこないんだけどね。ハルによると強いダンジョンだと魔物側も同時に数体現れたり、何なら連携して攻撃してくるような魔物も出てくるらしい。
それはかなり怖い。
あ、ちなみに俺も、ちゃんと警戒は続けているんだよ。何ならいつでも魔法を放てるように、ずっと魔力も練り続けてるんだけどどうやらまだまだ出番は無さそうだ。
ハルが強すぎるからね。さすがハルだ。
「アキト!ついに次が14階層だよ」
俺を振り返ったハルは、楽し気に笑いながらそう教えてくれた。
あー、うん。何の活躍もできてない俺からしたら、『ついに』というよりは『もう』14階層かって感じなんだけどね。ここまで順調に来れたのは間違いなくハルのおかげだから、言わないけど。
「14階層ってたしか、湖があるっていってた階層だよね?」
そして俺達の今日の目的地だったはず。
「ああ、そうだよ。14階層にある湖はレシュの湖って呼ばれているんだ」
「へぇ、レシュの湖っていうんだ!」
そういえば湖の名前までは聞いてなかったな。
なんでもオ・アレシュの名前からもじって、いつの間にかそう呼ばれるようになっていたらしい。何というか辺境の名づけ方って結構豪快だよね。そういう所も無骨な感じがして格好良いんだけど。
「レシュの湖はね、その湖見たさにダンジョンに潜る人がいるぐらいには綺麗な場所だよ」
「そうなんだ、それは楽しみ!」
そんな会話を交わしながら二人並んで階段を下りていけば、不意に一気に視界が開けた。
「うわぁー」
透き通った水をたたえた美しいその湖は、太陽の光ならぬダンジョンの不思議な光を反射して、キラキラと輝いている。揺れる水面が本当に綺麗で、ついつい見惚れてしまうほどの美しさだった。
ダンジョンの中でこんなに見事な自然の美しさが見れるとは、正直思ってなかった。
「アキト、気に入った?」
「うん、これはすごいね!」
階段を最後まで下りきってしまえば、もうレシュの湖は目の前だった。
「綺麗だ…」
「ああ、アキトに見せられて嬉しいよ」
ふふと笑ったハルによると、レシュの湖の景色なら湖が好きな俺にぴったりだとずっと思ってくれていたらしい。
そんな事を言われると、それだけでよりいっそう綺麗に見えてくる気がするから不思議だ。
満足するまで湖の景色を堪能してから、俺達は湖の湖畔に沿ってぐるりと歩き出した。
失礼にならない程度に周りを観察してみて分かったのは、ダンジョンは階層によって出てくる魔物がまったく違っているという事だった。
例えば、森の階層なら狼系やトレント系が多いけど、鉱山の階層なら岩みたいなゴツゴツとした魔物が多い。
そんな風に階層によって、それぞれ湧いてくる魔物が違うみたいなんだ。
「うわー…武器の素材に使いたいのに、やっぱりメドロの魔石がでてねぇ…」
「そう簡単に出るかよー」
「よし、もう一回端まで回ってみようぜ」
「あー…すまん、助かる…」
途中でそんな会話をしている冒険者達も見かけたたから、もしかしたら欲しい素材によって階層を選んで同じ場所を回るなんて人も多いのかもしれない。
「あ、ハル!こっちに階段あったよ」
偶然ひょこっと覗いた壁の向こうに、また階段があった。
「本当だね、それじゃあ下りようか」
そんな風に会話をしている間にも、近くで戦っている冒険者の剣と魔物の牙がぶつかり合ってキィンッと高い音を立てていたりするんだけどね。
そんな状況にも、すっかり慣れちゃったよね。あんまり慣れたら駄目なんだろうけど。
「うん、行こう!」
魔物と戦っている冒険者達の隣をすり抜けて、俺達は階段を下へ下へと下り続けた。
10階層目を超えたあたりから、さすがに冒険者の数よりも魔物の数の方が多い状況がちょっと増えてきたかな。
とはいっても、まだハルが一撃で倒せてしまうぐらいの魔物がパラパラとしかでてこないんだけどね。ハルによると強いダンジョンだと魔物側も同時に数体現れたり、何なら連携して攻撃してくるような魔物も出てくるらしい。
それはかなり怖い。
あ、ちなみに俺も、ちゃんと警戒は続けているんだよ。何ならいつでも魔法を放てるように、ずっと魔力も練り続けてるんだけどどうやらまだまだ出番は無さそうだ。
ハルが強すぎるからね。さすがハルだ。
「アキト!ついに次が14階層だよ」
俺を振り返ったハルは、楽し気に笑いながらそう教えてくれた。
あー、うん。何の活躍もできてない俺からしたら、『ついに』というよりは『もう』14階層かって感じなんだけどね。ここまで順調に来れたのは間違いなくハルのおかげだから、言わないけど。
「14階層ってたしか、湖があるっていってた階層だよね?」
そして俺達の今日の目的地だったはず。
「ああ、そうだよ。14階層にある湖はレシュの湖って呼ばれているんだ」
「へぇ、レシュの湖っていうんだ!」
そういえば湖の名前までは聞いてなかったな。
なんでもオ・アレシュの名前からもじって、いつの間にかそう呼ばれるようになっていたらしい。何というか辺境の名づけ方って結構豪快だよね。そういう所も無骨な感じがして格好良いんだけど。
「レシュの湖はね、その湖見たさにダンジョンに潜る人がいるぐらいには綺麗な場所だよ」
「そうなんだ、それは楽しみ!」
そんな会話を交わしながら二人並んで階段を下りていけば、不意に一気に視界が開けた。
「うわぁー」
透き通った水をたたえた美しいその湖は、太陽の光ならぬダンジョンの不思議な光を反射して、キラキラと輝いている。揺れる水面が本当に綺麗で、ついつい見惚れてしまうほどの美しさだった。
ダンジョンの中でこんなに見事な自然の美しさが見れるとは、正直思ってなかった。
「アキト、気に入った?」
「うん、これはすごいね!」
階段を最後まで下りきってしまえば、もうレシュの湖は目の前だった。
「綺麗だ…」
「ああ、アキトに見せられて嬉しいよ」
ふふと笑ったハルによると、レシュの湖の景色なら湖が好きな俺にぴったりだとずっと思ってくれていたらしい。
そんな事を言われると、それだけでよりいっそう綺麗に見えてくる気がするから不思議だ。
満足するまで湖の景色を堪能してから、俺達は湖の湖畔に沿ってぐるりと歩き出した。
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