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1042.【ハル視点】クレットの情報
「ですがその珍しい魔道具も、他国のとあるダンジョンからは出てくる確率が少しだけ高いんです。とはいっても、もちろん、ぽんぽんと出てくるというわけでは無いんですが」
あくまで比較的出やすい程度ですと、クレットは丁寧にそう教えてくれた。
「そうなのか。それも知らなかったな…」
思わずボソリとそう口にすれば、もの言いたげなウィル兄にジトッと横目で見つめられてしまった。俺とクレット二人だけで納得するなと、そう言いたいんだろうな。
ちらりと視線を向けてみれば、父さんもファーガス兄さんもじっと俺を見つめていた。
「あー…すまない」
「別に謝らなくても良いんだけどさ、ハルが中継してくれないと俺達にはクレットの言葉は分からないんだからねー?」
「ああ、そうだよな。気を付ける」
うん、そうしてねーとあっさりと俺の謝罪を受け入れると、ウィル兄はそれでクレットは何だって?と改めて尋ねた。
「他国のとあるダンジョンでは、あの魔道具が出てくる確率がほんの少しだけ上がるんだという話しを教わっていた」
「ああ、ダンジョンごとに、出る魔道具は少し偏るものだな」
「何なら国ことにも、偏りはあるぞ」
父さんとファーガス兄さんは、うんうんと頷きながらそう教えてくれた。よくダンジョンに潜っている二人なだけあって、その辺りには詳しいらしい。
クレットは、さすがケイリー様とファーガス様だとキラキラと目を輝かせている。嬉しそうで何よりだ。
「そうなんだ。俺はダンジョンや魔道具関係にはあまり詳しくないからな。そんな事は全く知らなかったよ」
「ああ、ハルはダンジョンにはあまり潜ってはいないからな、それは仕方ないさ」
気にするなとさらりと慰めてくれた父さんは、ちなみにうちの国では魔導収納鞄や魔導収納袋が比較的出やすいが、容量に関係なく空間魔法系の魔道具が一切出ないという国もあるぞと教えてくれた。
「それは…大変だろうな」
ダンジョンから手軽に手に入る魔導収納鞄や魔導収納袋は、騎士や衛兵、冒険者はもちろん、旅人の荷物を運ぶためや一般市民の買い出しにまで広く使われている。それが一切手に入らないとなれば、国としては間違いなく損失だろう。
「まあそういう国にも他国から商人が持ち込んだりはしているから、全く無いというわけじゃないんだが…どうしても高値にはなってしまうな」
容量が大きくない物でもその国に持ち込めば高値になるからと、商人の中では夢のある販路だと言われているらしい。
「でもねー、あの国に辿り着くのは簡単じゃないんだよー」
「そうなのか?」
「ああ、砂漠地域と、火山地帯を超えないと辿り着けない国だな」
あっさりとそう答えたファーガス兄さんの言葉を聞きながら、俺は頭の中で地図を思い浮かべた。その条件に当てはまる国はと考えかけて、今はそれどころじゃなかったなとクレットに視線を向けた。
「すまない、脱線した」
「いえ、お気になさらず。国によっては手に入りやすいとだけ知っていて頂ければ」
「ああ、分かった」
頷いた俺達をぐるりと見回してから、クレットは続けた。
「私は個人的に、他国産のあの魔道具を買い集めていた魔道具技師を知っているんです」
あまりにも予想外な言葉に思わず凝視してしまったが、クレットは本当ですと言いたげにコクリと頷いた。
「それは…」
「待って待ってーだから、ちゃんと俺達にもわかるように説明してー!」
割り込むように告げられたウィル兄の言葉に、俺はすまないと謝ってから口を開いた。
「クレットが…他国産のあの魔道具を買い集めていた魔道具技師を知っている、と…」
「ほう、そんな奴がいたのか」
「ではそいつが犯人なのか…?」
「手がかりにはなりそうだよねー」
父さんと兄たちは、ニヤリと笑って殺気を滲ませながら頷き合っている。ああ、今すぐにも飛び出して捕まえに行きそうな顔をしているな。
「あ、いえ、違います!その魔道具技師は、その魔道具を解析しいつか罠としてでは無く転移魔法の魔道具を自分の手で作ってみせるという研究目的でした…っ!あの、ハル様、説明をお願いします!」
大慌てでそう口にしたクレットに、俺は安心させるようにひとつ頷いてから父と兄たちに向かって口を開いた。
「皆が殺気を出すから、クレットが慌ててるぞ」
「あ、すまない」
「すまんな」
「まだ話しの途中だったもんねー」
殺気をすっと消し去った三人の姿に、クレットはフーッと大きく息を吐いた。心配させてすまないな。
「その魔道具技師は、あくまでも新しい魔道具を作るための研究に使用するために購入していたらしい」
「そうなのか…実現すれば確かにすごい魔道具にはなるな」
「ああ、実現すればな」
あくまで比較的出やすい程度ですと、クレットは丁寧にそう教えてくれた。
「そうなのか。それも知らなかったな…」
思わずボソリとそう口にすれば、もの言いたげなウィル兄にジトッと横目で見つめられてしまった。俺とクレット二人だけで納得するなと、そう言いたいんだろうな。
ちらりと視線を向けてみれば、父さんもファーガス兄さんもじっと俺を見つめていた。
「あー…すまない」
「別に謝らなくても良いんだけどさ、ハルが中継してくれないと俺達にはクレットの言葉は分からないんだからねー?」
「ああ、そうだよな。気を付ける」
うん、そうしてねーとあっさりと俺の謝罪を受け入れると、ウィル兄はそれでクレットは何だって?と改めて尋ねた。
「他国のとあるダンジョンでは、あの魔道具が出てくる確率がほんの少しだけ上がるんだという話しを教わっていた」
「ああ、ダンジョンごとに、出る魔道具は少し偏るものだな」
「何なら国ことにも、偏りはあるぞ」
父さんとファーガス兄さんは、うんうんと頷きながらそう教えてくれた。よくダンジョンに潜っている二人なだけあって、その辺りには詳しいらしい。
クレットは、さすがケイリー様とファーガス様だとキラキラと目を輝かせている。嬉しそうで何よりだ。
「そうなんだ。俺はダンジョンや魔道具関係にはあまり詳しくないからな。そんな事は全く知らなかったよ」
「ああ、ハルはダンジョンにはあまり潜ってはいないからな、それは仕方ないさ」
気にするなとさらりと慰めてくれた父さんは、ちなみにうちの国では魔導収納鞄や魔導収納袋が比較的出やすいが、容量に関係なく空間魔法系の魔道具が一切出ないという国もあるぞと教えてくれた。
「それは…大変だろうな」
ダンジョンから手軽に手に入る魔導収納鞄や魔導収納袋は、騎士や衛兵、冒険者はもちろん、旅人の荷物を運ぶためや一般市民の買い出しにまで広く使われている。それが一切手に入らないとなれば、国としては間違いなく損失だろう。
「まあそういう国にも他国から商人が持ち込んだりはしているから、全く無いというわけじゃないんだが…どうしても高値にはなってしまうな」
容量が大きくない物でもその国に持ち込めば高値になるからと、商人の中では夢のある販路だと言われているらしい。
「でもねー、あの国に辿り着くのは簡単じゃないんだよー」
「そうなのか?」
「ああ、砂漠地域と、火山地帯を超えないと辿り着けない国だな」
あっさりとそう答えたファーガス兄さんの言葉を聞きながら、俺は頭の中で地図を思い浮かべた。その条件に当てはまる国はと考えかけて、今はそれどころじゃなかったなとクレットに視線を向けた。
「すまない、脱線した」
「いえ、お気になさらず。国によっては手に入りやすいとだけ知っていて頂ければ」
「ああ、分かった」
頷いた俺達をぐるりと見回してから、クレットは続けた。
「私は個人的に、他国産のあの魔道具を買い集めていた魔道具技師を知っているんです」
あまりにも予想外な言葉に思わず凝視してしまったが、クレットは本当ですと言いたげにコクリと頷いた。
「それは…」
「待って待ってーだから、ちゃんと俺達にもわかるように説明してー!」
割り込むように告げられたウィル兄の言葉に、俺はすまないと謝ってから口を開いた。
「クレットが…他国産のあの魔道具を買い集めていた魔道具技師を知っている、と…」
「ほう、そんな奴がいたのか」
「ではそいつが犯人なのか…?」
「手がかりにはなりそうだよねー」
父さんと兄たちは、ニヤリと笑って殺気を滲ませながら頷き合っている。ああ、今すぐにも飛び出して捕まえに行きそうな顔をしているな。
「あ、いえ、違います!その魔道具技師は、その魔道具を解析しいつか罠としてでは無く転移魔法の魔道具を自分の手で作ってみせるという研究目的でした…っ!あの、ハル様、説明をお願いします!」
大慌てでそう口にしたクレットに、俺は安心させるようにひとつ頷いてから父と兄たちに向かって口を開いた。
「皆が殺気を出すから、クレットが慌ててるぞ」
「あ、すまない」
「すまんな」
「まだ話しの途中だったもんねー」
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「ああ、実現すればな」
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