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1047.【ハル視点】調査へ
クレット以外の全員から一斉に見つめられた形になった俺は、その予想外の反応にゆっくりと首を傾げた。
「…なんだ?どうかしたか?…」
「えっと…」
「ここにいるみんなは、アキトが幽霊を見れる事は既に知っていただろう?」
だから別に驚く事じゃないだろうと不思議に思いながらそう尋ねると、三人は口々に知ってはいたけど…と言いつつ続けた。
「まさかアキトくんの事まで話すとは思っていなかったから、ちょっと驚いたんだ」
最初にそう答えてくれたのはファーガス兄さんだ。ああ、そういう事か。俺がいきなりクレットにアキトの体質について話した事に、驚いていたらしい。
「そうだよー!ここでハルがその話しをするなんて思ってもいなかったからさー驚きもするって」
ファーガス兄さんの言葉に頷きながら、ウィル兄もそう教えてくれた。
「アキトくんがここにいて自分から話したなら、まだ分かるんだが…正直かなり驚いたよ」
そう言った父さんは、勝手に話してしまって良かったのか?と少し心配そうにそう尋ねてきた。
「アキトは幽霊相手には、何も隠してないからね。さすがに人目がある場所で声はかけないけど、人が少ない場所なら積極的に自分から声をかけてるよ」
さすがアキトくん優しいなとか、そうなのか?と驚く声を聞いていると、不意にクレットが震える声で尋ねてきた。
「ハル様の伴侶候補のアキト様も……幽霊が見えるんですか?」
「ああ、見つけたリスリーロの前で途方に暮れてたら、そこに偶然アキトが来てね。道に迷ってたアキトに普通に声をかけられた時は、それこそ驚いたよ」
「…でしょうね」
「ああ、でもアキトは俺が幽霊だって伝えても動じずに、本当だー気づかなかったと普通に返事してきてね。しかもリスリーロの事を伝えて貰おうとしたら、俺が持っていくよーなんて言ってくれて」
「…良い方なんですね」
「ああ、俺が惚れ込んでしまうのも分かるだろ?」
「はい、その時のハル様の気持ちだけは分かります」
そう答えたクレットは、微笑ましそうにうっすらと笑いながら俺を見つめていた。
うん、その時の俺の気持ちは分かるが、自分も惚れるかもとは答えないんだな。そんなつもりじゃなかったんだが、さすが伴侶への感情が重い俺達家族の事をよく知ってるんだなな。
「ハル様、そんなに大事な人なら今すぐにでも動きたいんでしょう?…私の事はどうぞ気にせずに先に調査を続けてください」
「ああ、ありがとう、クレット。色々な話しは、後でアキトも一緒に三人で改めてしような」
「…はい」
感慨深げにこくりと頷いてくれたクレットから、皆の方へとさっと視線を向ければ、父さんも兄たち二人もすっかり真剣な表情に変わっていた。
どうやら俺たちの会話も雰囲気で伝わってはいたのか、今回はきちんと橋渡しをしろと怒られる事も無かった。
「よし、二人の話しがひと段落したなら、調査の方針から決めようか」
父さんの言葉に、俺達は揃ってひとつ頷いた。
「一つ目は川の下流の隠し洞窟、二つ目がムレングダンジョンの北に位置する廃村フォール村の地下、三つ目がルティルーの森の奥地にある元別荘か…」
これは手分けした方が早いだろうなと続けた父さんに、ファーガス兄さんが答えた。
「ちょうど衛兵が街道の方へ、騎士がダンジョンの方へと向かっていたよな?」
「うん、そうだねー!」
陰護衛組も騎士隊に数人は混ざっていると聞いているから、そっちから騎士に連絡を取れないかやってみようと言ってくれた。
「じゃあ、俺の方は衛兵に連絡だねー」
「ああ、頼んだ」
俺が答えるなり、二人はすぐに魔道具を手に取ってくれた。これで、少しでも進展があると良いんだが。
見回りに行っている騎士たちにも衛兵たちにも、何とか無事に連絡をつける事ができた。
牙蛇盗賊団のアジトの情報なんてものをいったいどこからか入手してきたんだと、かなり驚かれはしたが全員が張り切ってアジトへと向かってくれた。
その結果、騎士が向かった廃村フォール村の地下にある元食料倉庫では、偶然にも何故か揃って酔いつぶれていた七名の盗賊を全員無傷で確保する事ができた。
「なんで酔いつぶれてたんだ…?」
「分からないけど、何かお祝い事でもあったのかーってぐらい、いっぱい飲んだみたいだったらしいよ」
転がってた瓶や樽からの予想らしいから、たぶん合ってるよとウィル兄は苦笑しながら答えた。
「そうか…。まあ、こちら側に怪我が無かったなら良い事だな」
「…そう…だな。うん」
「…なんだ?どうかしたか?…」
「えっと…」
「ここにいるみんなは、アキトが幽霊を見れる事は既に知っていただろう?」
だから別に驚く事じゃないだろうと不思議に思いながらそう尋ねると、三人は口々に知ってはいたけど…と言いつつ続けた。
「まさかアキトくんの事まで話すとは思っていなかったから、ちょっと驚いたんだ」
最初にそう答えてくれたのはファーガス兄さんだ。ああ、そういう事か。俺がいきなりクレットにアキトの体質について話した事に、驚いていたらしい。
「そうだよー!ここでハルがその話しをするなんて思ってもいなかったからさー驚きもするって」
ファーガス兄さんの言葉に頷きながら、ウィル兄もそう教えてくれた。
「アキトくんがここにいて自分から話したなら、まだ分かるんだが…正直かなり驚いたよ」
そう言った父さんは、勝手に話してしまって良かったのか?と少し心配そうにそう尋ねてきた。
「アキトは幽霊相手には、何も隠してないからね。さすがに人目がある場所で声はかけないけど、人が少ない場所なら積極的に自分から声をかけてるよ」
さすがアキトくん優しいなとか、そうなのか?と驚く声を聞いていると、不意にクレットが震える声で尋ねてきた。
「ハル様の伴侶候補のアキト様も……幽霊が見えるんですか?」
「ああ、見つけたリスリーロの前で途方に暮れてたら、そこに偶然アキトが来てね。道に迷ってたアキトに普通に声をかけられた時は、それこそ驚いたよ」
「…でしょうね」
「ああ、でもアキトは俺が幽霊だって伝えても動じずに、本当だー気づかなかったと普通に返事してきてね。しかもリスリーロの事を伝えて貰おうとしたら、俺が持っていくよーなんて言ってくれて」
「…良い方なんですね」
「ああ、俺が惚れ込んでしまうのも分かるだろ?」
「はい、その時のハル様の気持ちだけは分かります」
そう答えたクレットは、微笑ましそうにうっすらと笑いながら俺を見つめていた。
うん、その時の俺の気持ちは分かるが、自分も惚れるかもとは答えないんだな。そんなつもりじゃなかったんだが、さすが伴侶への感情が重い俺達家族の事をよく知ってるんだなな。
「ハル様、そんなに大事な人なら今すぐにでも動きたいんでしょう?…私の事はどうぞ気にせずに先に調査を続けてください」
「ああ、ありがとう、クレット。色々な話しは、後でアキトも一緒に三人で改めてしような」
「…はい」
感慨深げにこくりと頷いてくれたクレットから、皆の方へとさっと視線を向ければ、父さんも兄たち二人もすっかり真剣な表情に変わっていた。
どうやら俺たちの会話も雰囲気で伝わってはいたのか、今回はきちんと橋渡しをしろと怒られる事も無かった。
「よし、二人の話しがひと段落したなら、調査の方針から決めようか」
父さんの言葉に、俺達は揃ってひとつ頷いた。
「一つ目は川の下流の隠し洞窟、二つ目がムレングダンジョンの北に位置する廃村フォール村の地下、三つ目がルティルーの森の奥地にある元別荘か…」
これは手分けした方が早いだろうなと続けた父さんに、ファーガス兄さんが答えた。
「ちょうど衛兵が街道の方へ、騎士がダンジョンの方へと向かっていたよな?」
「うん、そうだねー!」
陰護衛組も騎士隊に数人は混ざっていると聞いているから、そっちから騎士に連絡を取れないかやってみようと言ってくれた。
「じゃあ、俺の方は衛兵に連絡だねー」
「ああ、頼んだ」
俺が答えるなり、二人はすぐに魔道具を手に取ってくれた。これで、少しでも進展があると良いんだが。
見回りに行っている騎士たちにも衛兵たちにも、何とか無事に連絡をつける事ができた。
牙蛇盗賊団のアジトの情報なんてものをいったいどこからか入手してきたんだと、かなり驚かれはしたが全員が張り切ってアジトへと向かってくれた。
その結果、騎士が向かった廃村フォール村の地下にある元食料倉庫では、偶然にも何故か揃って酔いつぶれていた七名の盗賊を全員無傷で確保する事ができた。
「なんで酔いつぶれてたんだ…?」
「分からないけど、何かお祝い事でもあったのかーってぐらい、いっぱい飲んだみたいだったらしいよ」
転がってた瓶や樽からの予想らしいから、たぶん合ってるよとウィル兄は苦笑しながら答えた。
「そうか…。まあ、こちら側に怪我が無かったなら良い事だな」
「…そう…だな。うん」
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