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1107.キースくんとジルさん
その場で立ち止まって待っていると、キースくんとジルさんは急ぎ足でこちらへと向かってきてくれた。先に俺達の所まで辿り着いたのは、今日も元気いっぱいのキースくんだ。
「おはよう!ハル兄!アキトくん!」
両腕で俺とハルの片足に器用に抱き着いてきたキースくんに、俺達も笑顔で挨拶を返す。
「キースくん、おはよう」
「ああ、おはよう」
ニコニコ笑顔のキースくんは、きちんとメイドさんたちにも向き直って朝の挨拶をする。うん、良い子。メイドさんたちも、嬉しそうに挨拶を返している。
癒しの光景だなとハルと二人でその様子を眺めている間に、ジルさんが追いついてきた。
「アキトさん、ハルさん、おはようございます」
「ジルさん、おはようございます」
「おはようございます」
メイドさんたちにも会釈をしたジルさんは、俺とハルの顔を順番にじーっと見つめてからおもむろに口を開いた。
「うん、アキトくんもハルさんも、昨日はよく眠れたみたいですね」
「はい、すっごく良く眠れました!うっかり寝坊したぐらいなので…」
苦笑しながら答えれば、ジルさんはふわりと優しい笑みを浮かべた。
「腕の中にアキトがいたら、びっくりするぐらいよく眠れました。俺の方がアキトよりも遅くまで寝てましたからね…」
恥ずかしそうにそう答えたハルに、ジルさんは嬉しそうに頷いた。
「きっとお二人とも疲れてたんでしょう。ゆっくり眠れたなら良かったです」
「僕も今日は寝坊したよ」
「キースくんも疲れてたんですよ。誰にも怒られなかったでしょう?」
優しいジルさんの声に、キースくんはむしろメイドさんには褒められたよーと笑顔で答えている。和む会話だなと思いつつ聞いていると、不意にハルが口を開いた。
「ジルさんは、もう起きていて良いのか?探索隊にも殲滅隊にも参加してくれてたんだから、ジルさんこそ疲れてるんじゃないのか?」
あ、そうだ。ジルさんも探索隊に参加してくれてた人の一人なんだから、当然あの盗賊団のアジトにも行ってたって事だよね。
キースくんと一緒にいる姿があまりにも自然過ぎて、全く気づいてなかったよ。
「私は大丈夫ですよ」
「でも…ジルさんも明け方に帰ってきたんですよね?」
恐る恐るそう尋ねた俺の隣で、キースくんも不安そうにジルさんを見上げながら尋ねる。
「ジルさん、寝不足…?」
「確かに明け方に帰ってはきましたが。使用人のみなさんがすでに眠れる用意をきっちりとしてくれていましたからね。すぐに眠れましたから」
それに普段から私は早起きなのでと、珍しくも自慢げに続けたジルさんは、まあウィルはまだ眠ってましたがと苦笑しながら続けた。
浮かんでる表情は苦笑なんだけど、言い方がすっごく愛おしそうだったよ。もしここにウィリアムさんがいたら、俺も愛してると言い出しそうな表情だ。
「無理はしないでくださいね」
ハルがそう言えば、ジルさんは頷きながら笑顔を見せてくれた。
「ハル兄とアキトくんは…どこかに行く所だったの?もしかして…邪魔しちゃった?」
心配そうなキースくんの質問に、俺とハルはすぐにぶんぶんと首を振った。
「今日は庭でご飯にしないか?ってラスさんからの提案があってね、今はそこに案内してもらってる所だったんだ」
「お庭でご飯…?」
「ああ。もうすぐリームの花が見ごろだと、庭師が言っていましたね。それででしょうか」
「花の名前までは聞いていないですが、たしかに花が見ごろだと言われてますね」
「あの花は咲いている期間がそれほど長くないので、見てもらいたかったんでしょう」
綺麗な花ですよとジルさんが教えてくれたんだけど、それに答えるよりも前にキースくんがぽつりと呟いた。
「いいなぁ…お庭でご飯」
俺とハルとジルさん、それにメイドさんたちからもじっと見つめられている事に気づいたキースくんは、慌てた様子で手を振った。
「あ、あの、ごめんなさい。今のは…その…思ってた事が口からこぼれただけだから!急すぎてご飯が足りなくなるのは嫌だし!」
だから気にしないでと言うキースくんに、我慢なんてさせたくない。
さっとメイドさんたちに視線を向ければ、言いたい事は分かってますとばかりにすぐさま頷いてから口を開いてくれた。
「キース様。料理長からは、今日はもしかしたら誰かが一緒に食べるかもしれないからと、かなり多めに料理を詰めていると言われております」
「え…そうなの?」
「はい、料理の心配は必要ありません」
「それじゃあキース、ジルさん、俺たちと一緒に食事にしませんか?」
「…いいの!?」
「ああ、もちろん。こっちが誘ってるんだから」
「俺もキースくんとジルさんと一緒に食べたいな」
「…私もお腹が空いてきましたね」
お、ジルさんからも援護射撃が来た。
キースくんは俺達全員の顔を見てから、嬉しそうにうんっと声をあげた。
「おはよう!ハル兄!アキトくん!」
両腕で俺とハルの片足に器用に抱き着いてきたキースくんに、俺達も笑顔で挨拶を返す。
「キースくん、おはよう」
「ああ、おはよう」
ニコニコ笑顔のキースくんは、きちんとメイドさんたちにも向き直って朝の挨拶をする。うん、良い子。メイドさんたちも、嬉しそうに挨拶を返している。
癒しの光景だなとハルと二人でその様子を眺めている間に、ジルさんが追いついてきた。
「アキトさん、ハルさん、おはようございます」
「ジルさん、おはようございます」
「おはようございます」
メイドさんたちにも会釈をしたジルさんは、俺とハルの顔を順番にじーっと見つめてからおもむろに口を開いた。
「うん、アキトくんもハルさんも、昨日はよく眠れたみたいですね」
「はい、すっごく良く眠れました!うっかり寝坊したぐらいなので…」
苦笑しながら答えれば、ジルさんはふわりと優しい笑みを浮かべた。
「腕の中にアキトがいたら、びっくりするぐらいよく眠れました。俺の方がアキトよりも遅くまで寝てましたからね…」
恥ずかしそうにそう答えたハルに、ジルさんは嬉しそうに頷いた。
「きっとお二人とも疲れてたんでしょう。ゆっくり眠れたなら良かったです」
「僕も今日は寝坊したよ」
「キースくんも疲れてたんですよ。誰にも怒られなかったでしょう?」
優しいジルさんの声に、キースくんはむしろメイドさんには褒められたよーと笑顔で答えている。和む会話だなと思いつつ聞いていると、不意にハルが口を開いた。
「ジルさんは、もう起きていて良いのか?探索隊にも殲滅隊にも参加してくれてたんだから、ジルさんこそ疲れてるんじゃないのか?」
あ、そうだ。ジルさんも探索隊に参加してくれてた人の一人なんだから、当然あの盗賊団のアジトにも行ってたって事だよね。
キースくんと一緒にいる姿があまりにも自然過ぎて、全く気づいてなかったよ。
「私は大丈夫ですよ」
「でも…ジルさんも明け方に帰ってきたんですよね?」
恐る恐るそう尋ねた俺の隣で、キースくんも不安そうにジルさんを見上げながら尋ねる。
「ジルさん、寝不足…?」
「確かに明け方に帰ってはきましたが。使用人のみなさんがすでに眠れる用意をきっちりとしてくれていましたからね。すぐに眠れましたから」
それに普段から私は早起きなのでと、珍しくも自慢げに続けたジルさんは、まあウィルはまだ眠ってましたがと苦笑しながら続けた。
浮かんでる表情は苦笑なんだけど、言い方がすっごく愛おしそうだったよ。もしここにウィリアムさんがいたら、俺も愛してると言い出しそうな表情だ。
「無理はしないでくださいね」
ハルがそう言えば、ジルさんは頷きながら笑顔を見せてくれた。
「ハル兄とアキトくんは…どこかに行く所だったの?もしかして…邪魔しちゃった?」
心配そうなキースくんの質問に、俺とハルはすぐにぶんぶんと首を振った。
「今日は庭でご飯にしないか?ってラスさんからの提案があってね、今はそこに案内してもらってる所だったんだ」
「お庭でご飯…?」
「ああ。もうすぐリームの花が見ごろだと、庭師が言っていましたね。それででしょうか」
「花の名前までは聞いていないですが、たしかに花が見ごろだと言われてますね」
「あの花は咲いている期間がそれほど長くないので、見てもらいたかったんでしょう」
綺麗な花ですよとジルさんが教えてくれたんだけど、それに答えるよりも前にキースくんがぽつりと呟いた。
「いいなぁ…お庭でご飯」
俺とハルとジルさん、それにメイドさんたちからもじっと見つめられている事に気づいたキースくんは、慌てた様子で手を振った。
「あ、あの、ごめんなさい。今のは…その…思ってた事が口からこぼれただけだから!急すぎてご飯が足りなくなるのは嫌だし!」
だから気にしないでと言うキースくんに、我慢なんてさせたくない。
さっとメイドさんたちに視線を向ければ、言いたい事は分かってますとばかりにすぐさま頷いてから口を開いてくれた。
「キース様。料理長からは、今日はもしかしたら誰かが一緒に食べるかもしれないからと、かなり多めに料理を詰めていると言われております」
「え…そうなの?」
「はい、料理の心配は必要ありません」
「それじゃあキース、ジルさん、俺たちと一緒に食事にしませんか?」
「…いいの!?」
「ああ、もちろん。こっちが誘ってるんだから」
「俺もキースくんとジルさんと一緒に食べたいな」
「…私もお腹が空いてきましたね」
お、ジルさんからも援護射撃が来た。
キースくんは俺達全員の顔を見てから、嬉しそうにうんっと声をあげた。
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