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1124.好物
「ジルさん、まかせてもらったとは言え、相談もせずに勝手に給仕を下がらせてすみません」
向かい側に座っているジルさんにハルは申し訳なさそうにそう声をかけたけど、ジルさんはふふと嬉しそうに笑ってから答えた。
「いえ、私たちだけで食事を楽しむと言うのも楽しそうです。メイドたちの給仕無しで庭で食事をしたと知ったら、ウィルには羨ましがられるかもしれませんが…」
あーうん。何それ楽しそう!俺もそこにいたかったなーって羨ましがるウィルさんの姿が、簡単に想像できちゃったな。
「あの、すみません。ハルは俺が給仕に慣れてないからって気を使ってくれたんです」
「ああ、そうなんですか。別に謝る必要はありませんよ」
給仕がいない食事にも私は慣れていますからねと、ジルさんはさらりと笑って答えてくれた。騎士団で動いている時は、誰も給仕なんてしないからと言われれば確かにそうなんだろうな。
「キースも、すまないな」
今度はハルはキースくんに向かってそう声をかけた。
「ううん。僕はメイドさんたちがいて給仕をしてもらっても特に何も思わないけど―――でも、アキトくんが苦手な事を黙って我慢してるのは、嫌だな」
真剣な目をしてまっすぐに俺の目を見ながらそう言ってくれるキースくんに、俺はすぐに笑顔で答えた。
「ありがとう、キースくん」
「ううん。でも――もしそういうのがあったら、今度はこっそり教えてね」
「うん、分かった。約束する」
はっきりと約束すると口にすれば、キースくんは嬉しそうにまたニコニコ笑顔に戻った。
「さて、話しも終わった事ですし、庭園を眺めながらの食事会を楽しみましょうか」
ジルさんの言葉に皆で笑って頷き合ってから、俺達は揃ってもう一度豪華な料理へと視線を向けた。
うん、やっぱりどれもすっごく美味しそうだ。いつもの料理よりも、食べやすく小ぶりにしてくれているものが多い感じがする。普段ならそのままの料理が小さな串に刺さってたりね。
大きなお皿に乗せられているけど、まるでお弁当のおかずみたいな雰囲気のものまである。
「食べやすそうな料理が多いですね」
「確かにそうですね」
「外で食べる用に、色々考えてくれたんだろうな」
ラスはそういう気配りが自然とできる人だからと、ジルさんとハルが自然にラスさんを褒め始めた。確かにラスさんはすごい人だよね。
思わずうんうんと頷いていると、料理を見ていたキースくんが、すこし大きな声をあげた。
「あ!スープのなかの一種類は、ヌキプルのスープだ!」
キースくんが大好物のヌキプルを使ったスープに、気づいた声だった。
「ああ、ヌキプルのスープか」
「たしかにこれは美味しそうですね―――そういえば、アキトさんはヌキプルの実物は見れたんですか?」
「はい!見ました!」
陽の光を反射して輝いて見える、あのすっごく派手なゲーミング野菜――だよね。市場でみかけたあの野菜は一度見たら忘れられないぐらいのインパクトがあったから、すぐに頭の中で名前と見た目が一致したよ。
いやでもあの野菜のおかげでケンと友達になれたんだから、ヌキプルには感謝しないといけないかな。
「それは良かった。アキトさんの感想はいかがでしたか?」
「えっと、すっごく派手だなと思いました」
「あれキラキラで面白いよねー」
頭の中で思い浮かべているのか、キースくんも楽しそうな表情を浮かべている。
「うん、たしかに面白かったねー」
ニコニコと笑い合っていると、ハルがアキトと声をかけてきた。
「ん?」
「ほら、ハーレを使った料理もあるよ」
「あ、本当だ!ハーレ!」
俺が好きな茄子に似たハーレは、どんな料理にも合う野菜だ。だからラスさんの料理にも、比較的よく使われている食材だと思う。
でも今日のハーレの料理は、俺も初めて見るものだ。ハーレを薄切りにして、肉と野菜が入った具材をぐるりと巻いて焼き上げられている。上にかかってるのは、何のソースだろう。
「わー美味しそう!」
「ね、とりあえず食べよう」
ハルはそう言うと、笑顔でいただきますと声をあげた。すかさずジルさんとキースくんもいただきますと続けてくれた。
普通にみんないただきますって言ってくれるんだ。
じわじわと湧いてくる嬉しさのせいですこしだけ出遅れてしまったけど、俺も笑顔でいただきますと声をあげた。
向かい側に座っているジルさんにハルは申し訳なさそうにそう声をかけたけど、ジルさんはふふと嬉しそうに笑ってから答えた。
「いえ、私たちだけで食事を楽しむと言うのも楽しそうです。メイドたちの給仕無しで庭で食事をしたと知ったら、ウィルには羨ましがられるかもしれませんが…」
あーうん。何それ楽しそう!俺もそこにいたかったなーって羨ましがるウィルさんの姿が、簡単に想像できちゃったな。
「あの、すみません。ハルは俺が給仕に慣れてないからって気を使ってくれたんです」
「ああ、そうなんですか。別に謝る必要はありませんよ」
給仕がいない食事にも私は慣れていますからねと、ジルさんはさらりと笑って答えてくれた。騎士団で動いている時は、誰も給仕なんてしないからと言われれば確かにそうなんだろうな。
「キースも、すまないな」
今度はハルはキースくんに向かってそう声をかけた。
「ううん。僕はメイドさんたちがいて給仕をしてもらっても特に何も思わないけど―――でも、アキトくんが苦手な事を黙って我慢してるのは、嫌だな」
真剣な目をしてまっすぐに俺の目を見ながらそう言ってくれるキースくんに、俺はすぐに笑顔で答えた。
「ありがとう、キースくん」
「ううん。でも――もしそういうのがあったら、今度はこっそり教えてね」
「うん、分かった。約束する」
はっきりと約束すると口にすれば、キースくんは嬉しそうにまたニコニコ笑顔に戻った。
「さて、話しも終わった事ですし、庭園を眺めながらの食事会を楽しみましょうか」
ジルさんの言葉に皆で笑って頷き合ってから、俺達は揃ってもう一度豪華な料理へと視線を向けた。
うん、やっぱりどれもすっごく美味しそうだ。いつもの料理よりも、食べやすく小ぶりにしてくれているものが多い感じがする。普段ならそのままの料理が小さな串に刺さってたりね。
大きなお皿に乗せられているけど、まるでお弁当のおかずみたいな雰囲気のものまである。
「食べやすそうな料理が多いですね」
「確かにそうですね」
「外で食べる用に、色々考えてくれたんだろうな」
ラスはそういう気配りが自然とできる人だからと、ジルさんとハルが自然にラスさんを褒め始めた。確かにラスさんはすごい人だよね。
思わずうんうんと頷いていると、料理を見ていたキースくんが、すこし大きな声をあげた。
「あ!スープのなかの一種類は、ヌキプルのスープだ!」
キースくんが大好物のヌキプルを使ったスープに、気づいた声だった。
「ああ、ヌキプルのスープか」
「たしかにこれは美味しそうですね―――そういえば、アキトさんはヌキプルの実物は見れたんですか?」
「はい!見ました!」
陽の光を反射して輝いて見える、あのすっごく派手なゲーミング野菜――だよね。市場でみかけたあの野菜は一度見たら忘れられないぐらいのインパクトがあったから、すぐに頭の中で名前と見た目が一致したよ。
いやでもあの野菜のおかげでケンと友達になれたんだから、ヌキプルには感謝しないといけないかな。
「それは良かった。アキトさんの感想はいかがでしたか?」
「えっと、すっごく派手だなと思いました」
「あれキラキラで面白いよねー」
頭の中で思い浮かべているのか、キースくんも楽しそうな表情を浮かべている。
「うん、たしかに面白かったねー」
ニコニコと笑い合っていると、ハルがアキトと声をかけてきた。
「ん?」
「ほら、ハーレを使った料理もあるよ」
「あ、本当だ!ハーレ!」
俺が好きな茄子に似たハーレは、どんな料理にも合う野菜だ。だからラスさんの料理にも、比較的よく使われている食材だと思う。
でも今日のハーレの料理は、俺も初めて見るものだ。ハーレを薄切りにして、肉と野菜が入った具材をぐるりと巻いて焼き上げられている。上にかかってるのは、何のソースだろう。
「わー美味しそう!」
「ね、とりあえず食べよう」
ハルはそう言うと、笑顔でいただきますと声をあげた。すかさずジルさんとキースくんもいただきますと続けてくれた。
普通にみんないただきますって言ってくれるんだ。
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