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1146.厩舎での話
そういえばハルもちらっと言ってたけど、いま俺達がいるこの一室は厩舎の中でもかなり奥に位置しているんだって。
そのおかげもあって、ここは滅多に人が来ないような場所らしい。
もしここに人が来るとしたらこちらから用があって呼び出した時か、もしくはものすごく緊急の用事がある時ぐらいだそうだ。
つまりこの部屋は俺とハル、キースくんにギュームさんの四人と、シュリくんとタユさんの二頭の馬で貸切状態って事だ。
それならのんびりと話ができるなと、俺達は自然と会話を楽しみだした。
最初はさすがに緊張した様子だったギュームさんも、喋ってるうちに慣れてきてくれたみたいで色んな話をしてくれたよ。
「え、外で食事をしてきたんですか…?」
何気なくハルが告げた食事の話に、ギュームさんは驚いた様子でそう食いついた。すっごくお洒落で洗練されたガーデンパーティーって感じだったけど、やっぱり領主城では滅多にない事なんだな。
「ああ、ラスと庭師たちからの提案でな、良い経験だったよ」
な?とこちらを見たハルに、キースくんが満面の笑顔で頷いた。
「うん!外で食べるの楽しかったよねーアキトくん」
「うん。すっごく楽しかったね、キースくん」
ニコニコと笑い合うキースくんと俺のやりとりに、ギュームさんは嬉しそうに笑って続けた。
「ああ!そういえば、ぺスカから珍しい花が見ごろだと聞きましたね。たしか…リームの花でしたか…?」
「ああ、まさにそのリームの花を見て欲しいって話だったよ」
ハルがそう答えている間にキースくんがこっそりと教えてくれたんだけど、いま名前が出たぺスカさんって人が、ギュームさんの伴侶の庭師さんなんだって。
へぇーぺスカさんっていう人なのか。いったいどの人なんだろうな。庭師の人は何人かなら顔は知ってるんだけど、名前までは知らない人ばっかりなんだよね。
お部屋に飾って欲しいとお花をくれた庭師さんとか、いつも笑顔で声をかけてくれる庭師さんたちとか色んな人の顔がぼんやりと浮かんでくる。
もし次庭師さんに会ったら、ハルがこっそり教えてくれそうではあるけどな。そんな事を考えていると、不意にギュームさんの視線が俺とキースくんに向いた。
「リームの花は、いかがでしたか?」
「たくさんのリームの花が満開で…とっても綺麗でした!見惚れてしまうぐらいの景色でしたよ」
「うん、本当にすっごく綺麗だった。僕も見れて良かったよ!」
「…そうですか、それはきっとぺスカも喜びます」
ふふとどこか誇らし気に笑ったギュームさんは、律儀にもペスカや他の庭師に皆さんの感想を伝えても良いですか?と尋ねてきた。
もちろんと、俺達は三人揃ってすぐに頷いておいたよ。
色んな事を話したけど、タユさんも普通に会話に参加しだした時は、正直ちょっと驚いたよね。
元々ギュームさんに伝えたい事が、タユさんにはいくつかあったみたいなんだ。
馬側はほとんどが人の言葉を理解してるらしいんだけど、馬側からの返答は俺達には全く理解できないからね。
いや、ギュームさんは何となくなら言いたい事が分かるらしいけど、やっぱり詳しい事までは伝わらない。つまり普段はいくら伝えたくても、どうやっても伝えられないって事だ。
でも今は、ここに人の言葉が普通に話せるシュリくんがいる。だからシュリくんに自分の言葉を通訳してもらえば良いって思ったらしいよ。
役に立てるなら嬉しいって、シュリくんも張り切っているみたいだ。タユさんから頼まれたんだけどと切り出したシュリくんは、嬉しそうに色んな事を伝え始めた
「ああ。なるほど、この前ディルウが食事をしなかったのは、出された食べ物の中に嫌いな豆が入っていたからだったんですね」
「うん、ディルウはまめはすきだけど、あれだけはにがてなんだって」
「教えてくれてありがとうございます、タユ。それにシュリ様、通訳をしていただいて助かります」
丁寧に感謝の言葉を告げられたシュリくんは、へへーと嬉しそうにその場で足踏みをしている。照れる姿も可愛い。
ちなみにタユさんも満更では無いみたいで、ちいさくいなないた。
「えっとねータユが、ほかにきになることはある?ってきいてる」
「…そうですね…先日放牧場の柵が壊れていたのは、人の仕業でしょうか…それともウマがやった事ですか?」
「んっとねーそのさく?をこわしたのはイワンだって、タユがいってる」
「イワンが壊したんですか?」
大人しい子なのにと驚いた様子で呟いたギュームさんだったけど、タユさんとシュリくんのおかげで、虫が耳の近くを飛んでいたからだっていう理由が分かったりもしたよ。
「人ではないなら良かったです」
ギュームさんはそう言うと、ホッとした様子で肩の力を抜いた。
そのおかげもあって、ここは滅多に人が来ないような場所らしい。
もしここに人が来るとしたらこちらから用があって呼び出した時か、もしくはものすごく緊急の用事がある時ぐらいだそうだ。
つまりこの部屋は俺とハル、キースくんにギュームさんの四人と、シュリくんとタユさんの二頭の馬で貸切状態って事だ。
それならのんびりと話ができるなと、俺達は自然と会話を楽しみだした。
最初はさすがに緊張した様子だったギュームさんも、喋ってるうちに慣れてきてくれたみたいで色んな話をしてくれたよ。
「え、外で食事をしてきたんですか…?」
何気なくハルが告げた食事の話に、ギュームさんは驚いた様子でそう食いついた。すっごくお洒落で洗練されたガーデンパーティーって感じだったけど、やっぱり領主城では滅多にない事なんだな。
「ああ、ラスと庭師たちからの提案でな、良い経験だったよ」
な?とこちらを見たハルに、キースくんが満面の笑顔で頷いた。
「うん!外で食べるの楽しかったよねーアキトくん」
「うん。すっごく楽しかったね、キースくん」
ニコニコと笑い合うキースくんと俺のやりとりに、ギュームさんは嬉しそうに笑って続けた。
「ああ!そういえば、ぺスカから珍しい花が見ごろだと聞きましたね。たしか…リームの花でしたか…?」
「ああ、まさにそのリームの花を見て欲しいって話だったよ」
ハルがそう答えている間にキースくんがこっそりと教えてくれたんだけど、いま名前が出たぺスカさんって人が、ギュームさんの伴侶の庭師さんなんだって。
へぇーぺスカさんっていう人なのか。いったいどの人なんだろうな。庭師の人は何人かなら顔は知ってるんだけど、名前までは知らない人ばっかりなんだよね。
お部屋に飾って欲しいとお花をくれた庭師さんとか、いつも笑顔で声をかけてくれる庭師さんたちとか色んな人の顔がぼんやりと浮かんでくる。
もし次庭師さんに会ったら、ハルがこっそり教えてくれそうではあるけどな。そんな事を考えていると、不意にギュームさんの視線が俺とキースくんに向いた。
「リームの花は、いかがでしたか?」
「たくさんのリームの花が満開で…とっても綺麗でした!見惚れてしまうぐらいの景色でしたよ」
「うん、本当にすっごく綺麗だった。僕も見れて良かったよ!」
「…そうですか、それはきっとぺスカも喜びます」
ふふとどこか誇らし気に笑ったギュームさんは、律儀にもペスカや他の庭師に皆さんの感想を伝えても良いですか?と尋ねてきた。
もちろんと、俺達は三人揃ってすぐに頷いておいたよ。
色んな事を話したけど、タユさんも普通に会話に参加しだした時は、正直ちょっと驚いたよね。
元々ギュームさんに伝えたい事が、タユさんにはいくつかあったみたいなんだ。
馬側はほとんどが人の言葉を理解してるらしいんだけど、馬側からの返答は俺達には全く理解できないからね。
いや、ギュームさんは何となくなら言いたい事が分かるらしいけど、やっぱり詳しい事までは伝わらない。つまり普段はいくら伝えたくても、どうやっても伝えられないって事だ。
でも今は、ここに人の言葉が普通に話せるシュリくんがいる。だからシュリくんに自分の言葉を通訳してもらえば良いって思ったらしいよ。
役に立てるなら嬉しいって、シュリくんも張り切っているみたいだ。タユさんから頼まれたんだけどと切り出したシュリくんは、嬉しそうに色んな事を伝え始めた
「ああ。なるほど、この前ディルウが食事をしなかったのは、出された食べ物の中に嫌いな豆が入っていたからだったんですね」
「うん、ディルウはまめはすきだけど、あれだけはにがてなんだって」
「教えてくれてありがとうございます、タユ。それにシュリ様、通訳をしていただいて助かります」
丁寧に感謝の言葉を告げられたシュリくんは、へへーと嬉しそうにその場で足踏みをしている。照れる姿も可愛い。
ちなみにタユさんも満更では無いみたいで、ちいさくいなないた。
「えっとねータユが、ほかにきになることはある?ってきいてる」
「…そうですね…先日放牧場の柵が壊れていたのは、人の仕業でしょうか…それともウマがやった事ですか?」
「んっとねーそのさく?をこわしたのはイワンだって、タユがいってる」
「イワンが壊したんですか?」
大人しい子なのにと驚いた様子で呟いたギュームさんだったけど、タユさんとシュリくんのおかげで、虫が耳の近くを飛んでいたからだっていう理由が分かったりもしたよ。
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