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1150.気配探知
ハルが予想してくれた三か所の場所を、とりあえず順番に回ってみよう。
そう決めて領主城に戻ってきた俺達三人だけど、一番近いからと最初に立ち寄った会議室代わりの応接室とやらで、あっさりと目的を達成できてしまった。
辿り着いた応接室の前に、侍従さんは立っていなかったんだ。だから俺とキースくんは誰もいないんだと思ったんだけど、ハルにちょっと待ってと言われたんだ。
「うん、中に人がいるね。この気配は…ファーガス兄さんとマティさん、それにウィル兄さんとジルさんだね」
「え、そこまで分かるんだ」
俺も慌てて気配探知を使ってみたんだけど、中にいるのが誰なのか分からないどころか、中にいる人数すらよく分からなかったよ。
「俺に分かるのは誰かいるなーぐらいの情報だけだよ」
ハルの気配探知とはレベルが違うのは分かってるんだけど、それでもやっぱりちょっとは落ち込むよね。
「ううん、アキトくんは誰かいるって事が分かるんだから十分すごいよ!僕なんて、いるような気がするなーって雰囲気が分かるぐらいだよ」
キースくんはそう言うなり、落ち込んだ様子でしょんぼりと肩を落とした。
グレースさんに気配探知のコツを教わってから、俺もキースくんも絶賛気配探知を訓練中なんだよね。
ただまあ、やっぱりそう簡単に上達するわけじゃない。ちょっと成長したかなって思っても、まだまだ上があるんだよね。
俺とキースくんが目指してるのが、ハルだっていうのもあるかもしれないけど。
「落ち込まないで。二人ともかなり上達はしてるよ」
気配探知に向いてない人は、その雰囲気すら感じられないからねとハルは笑顔で続けた。
「そうかな?」
「そうなの?」
キースくんと二人でそう尋ねれば、ハルは二人に嘘はつかないよと笑って答えてくれた。騎士さんとかでも向いてないと気配探知は諦める人も、普通にいるんだって。
そっか。うん、これからもちょっとずつ頑張らないといけないなと考えていると、不意にドアの方から楽し気な声が聞こえてきた。
「三人が来たなーと思ってジルと話してたのになかなか入って来ないから、待ちくたびれてこっちから開けちゃったよー?」
悪戯っぽく笑いながらそう声をかけてきたのは、ウィリアムさんだ。ドアにもたれるようにして立つウィリアムさんの後ろから、ジルさんもこっそりと心配そうにこちらを覗いている。
「すまない。アキトとキースと話していたんだ」
「謝らなくて良いんだけどねーちなみにその会話も聞いちゃったよ」
俺達が気配探知について話してたのを、ウィリアムさんも聞いてたのか。
いや別に聞かれて困る内容じゃないから問題は無いんだけど、いったいいつから聞いてたんだだろう。ドアが開いた事にすら気づかないって、気配探知以前の話だよね。
密かにそう反省していると、ジルさんが心配そうに口を開いた。
「あの…アキトさん、キースくん。気配探知というのは、段階的に徐々に成長するものなんです。だからお二人はそのまま訓練を続けていけば、大丈夫ですよ。きっといつかハルさんのようにできる日が来ますからね」
ちなみに私も上達するまでは、かなりの時間がかかりましたからね。ジルさんは遠い目をしながら、そう教えてくれた。
俺達が落ち込んでたのを気にしてくれてたんだな。クールな人に見えるけど、ジルさんは本当に優しい人だ。
「うん!ありがとう、ジルさん」
「ジルさん、励ましてくれてありがとうございます」
これからも頑張りますと伝えた俺と、絶対に諦めないよと伝えたキースくんに、ジルさんはふわりと優しい笑みを見せてくれた。
「あーアキトくんとキースに優しいジルも良いなーその優しい笑みがたまらないんだよねー」
「そういうのは良いので、ほら中に入りますよ」
「はーい!」
ニコニコ笑顔でジルさんの後を追ったウィリアムに続いて、俺達も部屋の中へと入らせてもらった。
「アキトくん、キース、ハルも、おはよう」
「みんな、おはよう」
「おはようございます」
「おはよう、ファーガス兄さん」
「おはよー!」
ファーガスさんとマチルダさんは、俺達に気づくなりそう声をかけてくれた。
ちゃんと眠れたかとか、食事はしたのかとか色々と聞かれたんだけど、心配してくれてるんだなーって胸があったかくなったよ。
そう決めて領主城に戻ってきた俺達三人だけど、一番近いからと最初に立ち寄った会議室代わりの応接室とやらで、あっさりと目的を達成できてしまった。
辿り着いた応接室の前に、侍従さんは立っていなかったんだ。だから俺とキースくんは誰もいないんだと思ったんだけど、ハルにちょっと待ってと言われたんだ。
「うん、中に人がいるね。この気配は…ファーガス兄さんとマティさん、それにウィル兄さんとジルさんだね」
「え、そこまで分かるんだ」
俺も慌てて気配探知を使ってみたんだけど、中にいるのが誰なのか分からないどころか、中にいる人数すらよく分からなかったよ。
「俺に分かるのは誰かいるなーぐらいの情報だけだよ」
ハルの気配探知とはレベルが違うのは分かってるんだけど、それでもやっぱりちょっとは落ち込むよね。
「ううん、アキトくんは誰かいるって事が分かるんだから十分すごいよ!僕なんて、いるような気がするなーって雰囲気が分かるぐらいだよ」
キースくんはそう言うなり、落ち込んだ様子でしょんぼりと肩を落とした。
グレースさんに気配探知のコツを教わってから、俺もキースくんも絶賛気配探知を訓練中なんだよね。
ただまあ、やっぱりそう簡単に上達するわけじゃない。ちょっと成長したかなって思っても、まだまだ上があるんだよね。
俺とキースくんが目指してるのが、ハルだっていうのもあるかもしれないけど。
「落ち込まないで。二人ともかなり上達はしてるよ」
気配探知に向いてない人は、その雰囲気すら感じられないからねとハルは笑顔で続けた。
「そうかな?」
「そうなの?」
キースくんと二人でそう尋ねれば、ハルは二人に嘘はつかないよと笑って答えてくれた。騎士さんとかでも向いてないと気配探知は諦める人も、普通にいるんだって。
そっか。うん、これからもちょっとずつ頑張らないといけないなと考えていると、不意にドアの方から楽し気な声が聞こえてきた。
「三人が来たなーと思ってジルと話してたのになかなか入って来ないから、待ちくたびれてこっちから開けちゃったよー?」
悪戯っぽく笑いながらそう声をかけてきたのは、ウィリアムさんだ。ドアにもたれるようにして立つウィリアムさんの後ろから、ジルさんもこっそりと心配そうにこちらを覗いている。
「すまない。アキトとキースと話していたんだ」
「謝らなくて良いんだけどねーちなみにその会話も聞いちゃったよ」
俺達が気配探知について話してたのを、ウィリアムさんも聞いてたのか。
いや別に聞かれて困る内容じゃないから問題は無いんだけど、いったいいつから聞いてたんだだろう。ドアが開いた事にすら気づかないって、気配探知以前の話だよね。
密かにそう反省していると、ジルさんが心配そうに口を開いた。
「あの…アキトさん、キースくん。気配探知というのは、段階的に徐々に成長するものなんです。だからお二人はそのまま訓練を続けていけば、大丈夫ですよ。きっといつかハルさんのようにできる日が来ますからね」
ちなみに私も上達するまでは、かなりの時間がかかりましたからね。ジルさんは遠い目をしながら、そう教えてくれた。
俺達が落ち込んでたのを気にしてくれてたんだな。クールな人に見えるけど、ジルさんは本当に優しい人だ。
「うん!ありがとう、ジルさん」
「ジルさん、励ましてくれてありがとうございます」
これからも頑張りますと伝えた俺と、絶対に諦めないよと伝えたキースくんに、ジルさんはふわりと優しい笑みを見せてくれた。
「あーアキトくんとキースに優しいジルも良いなーその優しい笑みがたまらないんだよねー」
「そういうのは良いので、ほら中に入りますよ」
「はーい!」
ニコニコ笑顔でジルさんの後を追ったウィリアムに続いて、俺達も部屋の中へと入らせてもらった。
「アキトくん、キース、ハルも、おはよう」
「みんな、おはよう」
「おはようございます」
「おはよう、ファーガス兄さん」
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