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1185.情報は
「クレットから情報をもらったあの会議の後、アキトとキースの助けになれるかもしれないと、俺たちよりも先に一人で本拠地に向かってくれていたらしいんだ」
「なんと、そうだったのか!」
驚きつつも感心した様子のケイリーさんがそう言えば、ファ―ガスさんは良い判断だとうっすらと笑みを浮かべている。
「私たちにも幽霊の言葉が聞こえれば良かったんだが…」
マチルダさんは残念そうに苦笑しながら、ぽつりとそう呟いた。
ジルさんはというと、ウィリアムさんの隣の席で誇らし気に胸を張っている。クレットさんの行動が、嬉しかったんだろうなと分かる表情だ。
「あーなるほど、それはクレットらしいなー」
ニコニコ笑顔を浮かべたウィリアムさんは、やけにあっさりいなくなったと思ってたんだとさらりと続けた。
うーん、これはさすが隊長って言いたくなるな。いや別に俺の隊長ってわけじゃないけどさ。
みんなに褒められたクレットさんは照れくさそうな、でも誇らしいような複雑な表情で笑っている。
「あ、でも俺達がまだ眠っていたからって情報を集めてくれている間に、俺達は勝手に脱出しちゃったみたいなんですけど…」
申し訳ない気持ちで思わずそう言えば、クレットさんから無事に逃げられたならそれが一番なので気にしないでくださいと言われてしまった。
「それにしても…隠し通路の倉庫か…」
話題の軌道修正をしてくれたのは、ウィリアムさんだった。
「たしかそこの倉庫の中も確認したと、報告が来ていましたね」
そこで言葉を切ったジルさんは、自分の鞄の中から書類の束を取り出した。かなりの厚みのあるその束を、パラパラと軽快にめくっていく。
「ああ、ありました。そこの倉庫に保管されていたのは、食料品が主だったと記載されていますね。ただ隠し通路の奥のボスの部屋の隣に、そんな倉庫があるのは不自然だとも記されています」
「さすが情報収集に長けているウィリアムとジルの隊の隊員だな。うちの隊の隊員ならきっとその違和感にすら気づかずに流しているだろう」
感心を隠さないファーガスさんの言葉に、ウィリアムさんは笑顔で答えた。
「褒めてくれてありがと。ファグ兄に褒められたよーってあとで隊員たちに言っておくよ。ね、ジル」
「ええ、きっとみな喜んで更に努力してくれるでしょうね」
誇らし気に笑ったジルさんは、書類にもう一度目線を落とした。
「その後、不審感を抱いた数人で倉庫内を調べたそうですが、何も発見はできなかったと報告を受けていますね」
「でも、クレットはそこで何かを見つけたんだよねー?」
ワクワクしている様子のウィリアムさんがそう尋ねれば、クレットさんははいとすぐに口を開いた。
「酒の瓶が無造作に入れられている木箱を全て動かすと、そこにドアがありました」
「…そんな所に?」
思わずと言った様子で、ハルが尋ねた。
「はい、あれは自分も生身の頃なら気づかなかったと思います」
壁を抜けられるから気付けただけだと、クレットさんはそう教えてくれた。
それにしても隠し通路内にある倉庫の中に、更に厳重に隠されているドアか。いったい、中には何があるんだろう。
「ハル。クレットが何を言ったのか…ちゃんと俺達にも説明してくれないか?」
焦れたようなケイリーさんの言葉に、ハルはハッと顔をあげた。
「すまない。その倉庫にある酒瓶が無造作に入った木箱を全て動かすと、そこにドアがあると言っている」
「ドアが…?」
「クレットは壁を抜けられるから気付く事が出来ただけで、もし生身なら気付けなかっただろうって言ってるよ」
「なるほど。つまりクレットは、しっかり中も確認したって事だよねー?」
ウィリアムさんの言葉に、クレットさんはこくりと頷いた。
「クレット、そのドアの中には、いったい何があったんだ?」
みんなを代表するようにそう尋ねてくれたケイリーさんの顔は、これ以上ないぐらい真剣な表情だった。話題が話題だから仕方ないんだけど、真剣な表情をしてると英雄感が強くなるななんて思ってしまった。
「衛兵詰め所の地下にある転移魔法陣やダンジョンの転移魔法陣に似たものが刻まれた、不審な魔道具がありました」
ハルは大きく目を見開きながらも、何とかみんなにクレットさんの言葉を伝えた。
「なんと、そうだったのか!」
驚きつつも感心した様子のケイリーさんがそう言えば、ファ―ガスさんは良い判断だとうっすらと笑みを浮かべている。
「私たちにも幽霊の言葉が聞こえれば良かったんだが…」
マチルダさんは残念そうに苦笑しながら、ぽつりとそう呟いた。
ジルさんはというと、ウィリアムさんの隣の席で誇らし気に胸を張っている。クレットさんの行動が、嬉しかったんだろうなと分かる表情だ。
「あーなるほど、それはクレットらしいなー」
ニコニコ笑顔を浮かべたウィリアムさんは、やけにあっさりいなくなったと思ってたんだとさらりと続けた。
うーん、これはさすが隊長って言いたくなるな。いや別に俺の隊長ってわけじゃないけどさ。
みんなに褒められたクレットさんは照れくさそうな、でも誇らしいような複雑な表情で笑っている。
「あ、でも俺達がまだ眠っていたからって情報を集めてくれている間に、俺達は勝手に脱出しちゃったみたいなんですけど…」
申し訳ない気持ちで思わずそう言えば、クレットさんから無事に逃げられたならそれが一番なので気にしないでくださいと言われてしまった。
「それにしても…隠し通路の倉庫か…」
話題の軌道修正をしてくれたのは、ウィリアムさんだった。
「たしかそこの倉庫の中も確認したと、報告が来ていましたね」
そこで言葉を切ったジルさんは、自分の鞄の中から書類の束を取り出した。かなりの厚みのあるその束を、パラパラと軽快にめくっていく。
「ああ、ありました。そこの倉庫に保管されていたのは、食料品が主だったと記載されていますね。ただ隠し通路の奥のボスの部屋の隣に、そんな倉庫があるのは不自然だとも記されています」
「さすが情報収集に長けているウィリアムとジルの隊の隊員だな。うちの隊の隊員ならきっとその違和感にすら気づかずに流しているだろう」
感心を隠さないファーガスさんの言葉に、ウィリアムさんは笑顔で答えた。
「褒めてくれてありがと。ファグ兄に褒められたよーってあとで隊員たちに言っておくよ。ね、ジル」
「ええ、きっとみな喜んで更に努力してくれるでしょうね」
誇らし気に笑ったジルさんは、書類にもう一度目線を落とした。
「その後、不審感を抱いた数人で倉庫内を調べたそうですが、何も発見はできなかったと報告を受けていますね」
「でも、クレットはそこで何かを見つけたんだよねー?」
ワクワクしている様子のウィリアムさんがそう尋ねれば、クレットさんははいとすぐに口を開いた。
「酒の瓶が無造作に入れられている木箱を全て動かすと、そこにドアがありました」
「…そんな所に?」
思わずと言った様子で、ハルが尋ねた。
「はい、あれは自分も生身の頃なら気づかなかったと思います」
壁を抜けられるから気付けただけだと、クレットさんはそう教えてくれた。
それにしても隠し通路内にある倉庫の中に、更に厳重に隠されているドアか。いったい、中には何があるんだろう。
「ハル。クレットが何を言ったのか…ちゃんと俺達にも説明してくれないか?」
焦れたようなケイリーさんの言葉に、ハルはハッと顔をあげた。
「すまない。その倉庫にある酒瓶が無造作に入った木箱を全て動かすと、そこにドアがあると言っている」
「ドアが…?」
「クレットは壁を抜けられるから気付く事が出来ただけで、もし生身なら気付けなかっただろうって言ってるよ」
「なるほど。つまりクレットは、しっかり中も確認したって事だよねー?」
ウィリアムさんの言葉に、クレットさんはこくりと頷いた。
「クレット、そのドアの中には、いったい何があったんだ?」
みんなを代表するようにそう尋ねてくれたケイリーさんの顔は、これ以上ないぐらい真剣な表情だった。話題が話題だから仕方ないんだけど、真剣な表情をしてると英雄感が強くなるななんて思ってしまった。
「衛兵詰め所の地下にある転移魔法陣やダンジョンの転移魔法陣に似たものが刻まれた、不審な魔道具がありました」
ハルは大きく目を見開きながらも、何とかみんなにクレットさんの言葉を伝えた。
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