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1213.肉料理
ストファー魔道具店が、ハルの故郷である辺境領を特別扱いしてくれてるっていうのは、俺にとっても嬉しい情報だ。
しかもラスさんによると、数ねん前からストファー魔道具店の支店はあったみたいなんだ。つまりこれってクリスさんとハル、それにカーディと俺が仲良くなる前から、辺境領を評価してくれてたって事だよね。
その事実が、なんだかすごく嬉しい。ハルの家族の良さがちゃんと伝わってるって事だもんね。
「嬉しそうだな、アキト」
「はい、友人たちにも、ハルの家族の良さが伝わってるんだなって思って…」
「それでそんなに嬉しそうだったのか」
ははと笑ったラスさんは、その気持ちは俺にも分かるけどなと頷いてくれた。ラスさんも領主様一家の事、すっごく好きなんだね。
「話が反れてしまったが、クラッカーを焼いてる間に肉料理の仕込みを始めるか」
「はいっ!」
今日作る三種類の料理の中で、ハルが一番喜ぶだろうなと思ったのがその肉料理だからね。気合を入れて頑張ります。
「まず肉は何を使う?ウカの肉と、マルックスの肉、それにボアの肉も、新鮮で綺麗な所が揃ってるぞ?どれでも好きなのを選んでくれ」
それによって焼き方や調味料も変えるからなと、ラスさんは当然のように言ってくれた。さすがラスさん、すっごく頼りになる。
ハルが一番好きなのは、まるで牛肉みたいなウカの肉だ。
ちなみに俺が一番好きなのは、鶏肉みたいなマルックスの肉。もしかしたらラスさんは、そこも考えてマルックスも選択肢に入れて提案してくれたのかもしれない。
でもその三択なら、俺の答えはもう決まってる。
「ハルのための料理なので、ハルが喜んでくれるウカが良いです」
「ああ、まあそうだよな」
作る側となると、大事な人の好きな食材を優先してしまうもんだとラスさんは納得顔だ。ラスさんもそうやって食材を選んできたんだろうな。
「よし、ウカならこっちのスパイスを使ってーっと、アキト」
「はい?」
「そういえば聞いてなかったんだが、ソースもアキトが自分で作るか?一応俺が作り置いているソースもあるんだが」
「え…えっと…俺にもそのソースが作れそうなら…ぜひ作りたい、です」
ここでもちろん自分で作ります!って、即答できたら良かったんだけどな。でも、俺の料理の腕前がついてきてないからね。うかつに作りますって即答できないんだよ。
すごく情けない答えだと自分でも思うけど、その辺りの判断はラスさんにしてもらうしかない。
丸投げされたラスさんは、呆れるでもなくあっさりと頷いてくれた。
「ああ、ウカに合わせるソースはそう難しくないから、折角なら三つとも一人で作ったって言えるようにした方が良いな」
「やった!お願いします」
ふんっと力を入れなおした俺に、ラスさんはまたしてもてきぱきと指示をくれた。
確かにソースの作り方自体は、俺にも出来るぐらいの難易度で助かった。
でも果物や野菜をゆっくりとすりおろしたり、その他の調味料の量をとにかく細かく軽量したり、いちいち丁寧に混ぜ合わせたりするのが結構大変だったよ。
もしラスさんが隣で指示をくれてなかったら、メモを片手に一つずつチェックしながら入れないと駄目だろうなって感じだった。そしたら今の三倍ぐらいの時間がかかるかもしれない。
「このソース…本当に美味しいですね!」
その労力に見合うぐらい、すっごく美味しくできたよ。
「ありがとう。後でもう一回説明するから、そっちのノートにも記入しておくと良いぞ」
「え、良いんですか?」
「ああ、いつでも作れるようにして、ハル様に食わせてやれ」
絶対気に入るからと断言してくれる辺りに、ラスさんの自信を感じるよ。この美味しさだから絶対気に入るって、俺も思うぐらい美味しいんだけどね。
「あ、でも…ラスさん…一つだけ聞いても良いですか?」
「どうした?」
「このソースって…レーブンさんとローガンさんにも食べさせても…良いですか?」
俺が料理を振る舞う相手なんて、ハル以外はレーブンさんとローガンさんぐらいしかいないと思うんだよね。料理上手なあの二人に食べてもらうのもかなり緊張するけど、いつかそういう機会があるかもしれないなって思ったんだ。
でも何も聞かずに、ラスさんのレシピのものを食べてもらうのって何か嫌だ。食べてもらう機会があったら、ラスさんに教えてもらったんですって胸を張って言いたい。
「ああ、もちろん良いぞ。何なら作り方も教えて良い」
「え、良いんですか?」
思った以上にあっさりした返事に驚いたけど、ラスさんはあいつらがどんな反応をしたかは、後で教えてくれと悪戯っぽく続けた。
しかもラスさんによると、数ねん前からストファー魔道具店の支店はあったみたいなんだ。つまりこれってクリスさんとハル、それにカーディと俺が仲良くなる前から、辺境領を評価してくれてたって事だよね。
その事実が、なんだかすごく嬉しい。ハルの家族の良さがちゃんと伝わってるって事だもんね。
「嬉しそうだな、アキト」
「はい、友人たちにも、ハルの家族の良さが伝わってるんだなって思って…」
「それでそんなに嬉しそうだったのか」
ははと笑ったラスさんは、その気持ちは俺にも分かるけどなと頷いてくれた。ラスさんも領主様一家の事、すっごく好きなんだね。
「話が反れてしまったが、クラッカーを焼いてる間に肉料理の仕込みを始めるか」
「はいっ!」
今日作る三種類の料理の中で、ハルが一番喜ぶだろうなと思ったのがその肉料理だからね。気合を入れて頑張ります。
「まず肉は何を使う?ウカの肉と、マルックスの肉、それにボアの肉も、新鮮で綺麗な所が揃ってるぞ?どれでも好きなのを選んでくれ」
それによって焼き方や調味料も変えるからなと、ラスさんは当然のように言ってくれた。さすがラスさん、すっごく頼りになる。
ハルが一番好きなのは、まるで牛肉みたいなウカの肉だ。
ちなみに俺が一番好きなのは、鶏肉みたいなマルックスの肉。もしかしたらラスさんは、そこも考えてマルックスも選択肢に入れて提案してくれたのかもしれない。
でもその三択なら、俺の答えはもう決まってる。
「ハルのための料理なので、ハルが喜んでくれるウカが良いです」
「ああ、まあそうだよな」
作る側となると、大事な人の好きな食材を優先してしまうもんだとラスさんは納得顔だ。ラスさんもそうやって食材を選んできたんだろうな。
「よし、ウカならこっちのスパイスを使ってーっと、アキト」
「はい?」
「そういえば聞いてなかったんだが、ソースもアキトが自分で作るか?一応俺が作り置いているソースもあるんだが」
「え…えっと…俺にもそのソースが作れそうなら…ぜひ作りたい、です」
ここでもちろん自分で作ります!って、即答できたら良かったんだけどな。でも、俺の料理の腕前がついてきてないからね。うかつに作りますって即答できないんだよ。
すごく情けない答えだと自分でも思うけど、その辺りの判断はラスさんにしてもらうしかない。
丸投げされたラスさんは、呆れるでもなくあっさりと頷いてくれた。
「ああ、ウカに合わせるソースはそう難しくないから、折角なら三つとも一人で作ったって言えるようにした方が良いな」
「やった!お願いします」
ふんっと力を入れなおした俺に、ラスさんはまたしてもてきぱきと指示をくれた。
確かにソースの作り方自体は、俺にも出来るぐらいの難易度で助かった。
でも果物や野菜をゆっくりとすりおろしたり、その他の調味料の量をとにかく細かく軽量したり、いちいち丁寧に混ぜ合わせたりするのが結構大変だったよ。
もしラスさんが隣で指示をくれてなかったら、メモを片手に一つずつチェックしながら入れないと駄目だろうなって感じだった。そしたら今の三倍ぐらいの時間がかかるかもしれない。
「このソース…本当に美味しいですね!」
その労力に見合うぐらい、すっごく美味しくできたよ。
「ありがとう。後でもう一回説明するから、そっちのノートにも記入しておくと良いぞ」
「え、良いんですか?」
「ああ、いつでも作れるようにして、ハル様に食わせてやれ」
絶対気に入るからと断言してくれる辺りに、ラスさんの自信を感じるよ。この美味しさだから絶対気に入るって、俺も思うぐらい美味しいんだけどね。
「あ、でも…ラスさん…一つだけ聞いても良いですか?」
「どうした?」
「このソースって…レーブンさんとローガンさんにも食べさせても…良いですか?」
俺が料理を振る舞う相手なんて、ハル以外はレーブンさんとローガンさんぐらいしかいないと思うんだよね。料理上手なあの二人に食べてもらうのもかなり緊張するけど、いつかそういう機会があるかもしれないなって思ったんだ。
でも何も聞かずに、ラスさんのレシピのものを食べてもらうのって何か嫌だ。食べてもらう機会があったら、ラスさんに教えてもらったんですって胸を張って言いたい。
「ああ、もちろん良いぞ。何なら作り方も教えて良い」
「え、良いんですか?」
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