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1254.予想外の人
いつもなら馬のお世話係の人たちが集まっている仕事部屋には、今日はたったの二人しか人がいなかった。しかもその二人も、俺の顔なじみの人たちじゃなく、あまり喋った事のない一番新入りだと言う若手の人たちだ。
普段は書類を書いている人とか、備品を整理している人がいたりして賑わっている部屋なのに、ここまで人が少ないのも珍しい。
不思議に思って素直にそう尋ねてみると、なんでも他の人たちは放牧場に行ってたり、ちょうど訓練中だったり、馬の食事の用意をしていたりとそれぞれ忙しくしているらしい。
誰かがここで待機していないと何かあった時に対応できないからと、体力に自信のある若手の二人が連絡係として残されているそうだ。
もしもの場合には、自分の足で各所を駆け回る事になるらしい。馬のお世話係だけど、そういう時は馬には乗らないんだね。何か規則があるのかもしれないから、そこは突っ込まないけど。
それにしても連絡係の二人しかいないなんて。もしかして厩舎が一番忙しい時間帯に来ちゃったのかもしれない。
「そんなに忙しい時間帯なんですね。魔力を渡しに来たんですけど…もしかして出直した方が良いですか?」
そうしてくださいと言われたら、また夕方に来れば良いかなと考えながら尋ねてみると二人はぶんぶんと首を振った。
「いやいやいや。出直さなくて大丈夫です!」
「こうして魔力を渡しに毎日来てくれてるの、本当に助かってますから!」
「あのウマ様の食事に関してはアキト様頼り、世話係一同が感謝しています!出直せなんて絶対に言いません!」
「「いつでも来てくれて大丈夫ですからね!」」
二人はぴったりと声を重ねてそう断言してくれた。
「えっと…ありがとうございます」
勢いにはびっくりしちゃったけど、二人が心からそう思ってくれているのは伝わってきた。
「「こちらこそ、ありがとうございます!」」
「じゃあ、入らせてもらって良いですか?」
「もちろんです。どうぞどうぞ」
「あ、もしかしたらギュームさんもいるかもしれません。さっきウマの様子を見て回るといって出ていかれましたから」
そう教えてくれた二人にありがとうと声をかけてから、俺は奥まった場所にあるシュリくんの部屋を目指して歩き出した。
辿り着いたシュリくんの部屋のドアを開いて、俺はぐるりと部屋の中を見回した。
室内にはシュリくんとキースくん、ギュームさんと、それにもう一人。予想外の人の姿があった。
「おじゃましまーす」
そう声をかけて部屋の中に一歩足を踏み入れれば、座って話していたキースくんがパッと立ち上がった。
「あ、アキトくんだ!」
素早くこちらへと走ってきたキースくんは、俺の腰の辺りにムギュッと抱き着いてきた。最初の頃は兄弟の足に隠れてたのに、最近はすっかり俺にも気を許してくれたみたいで嬉しい。
「キースくん、こんにちは」
挨拶をしつつそっと優しく頭を撫でれば、こんにちはっ!と元気な返事が返ってきた。
うん、今日もキースくんは可愛いな。
「こんにちは、アキト」
いつの間にか近づいてきていたシュリくんは、俺の逆の手にすりすりと頭を寄せてきた。まるで撫でて欲しいと言わんばかりのその行動に、俺もこんにちはと返しながらそっと頭を撫でさせてもらう。
シュリくんも可愛いんだよな。
なでなでと両手で撫で続けていると、満足したのかキースくんとシュリくんはさっきまで座っていた場所へと戻って行った。
二人…いや一人と一頭?の挨拶が終わるのを微笑ましそうに待ってくれていたギュームさんと、挨拶を交わす。
「調査に向かっていた先行部隊が無事に戻ったと聞きました」
「あ、はい。誰も怪我なく戻ってこれたみたいです」
「ああ、それは何よりです」
ニコニコ笑顔でそう言ってくれたギュームさんに、お礼を言ってから俺はずっとだまっていた予想外の人にちらりと視線を向けた。
「アキト様、こんにちは。おじゃましています」
元騎士の幽霊、クレットさんは、ふわりと優しい笑みを浮かべながらそう声をかけてくれた。
普段は書類を書いている人とか、備品を整理している人がいたりして賑わっている部屋なのに、ここまで人が少ないのも珍しい。
不思議に思って素直にそう尋ねてみると、なんでも他の人たちは放牧場に行ってたり、ちょうど訓練中だったり、馬の食事の用意をしていたりとそれぞれ忙しくしているらしい。
誰かがここで待機していないと何かあった時に対応できないからと、体力に自信のある若手の二人が連絡係として残されているそうだ。
もしもの場合には、自分の足で各所を駆け回る事になるらしい。馬のお世話係だけど、そういう時は馬には乗らないんだね。何か規則があるのかもしれないから、そこは突っ込まないけど。
それにしても連絡係の二人しかいないなんて。もしかして厩舎が一番忙しい時間帯に来ちゃったのかもしれない。
「そんなに忙しい時間帯なんですね。魔力を渡しに来たんですけど…もしかして出直した方が良いですか?」
そうしてくださいと言われたら、また夕方に来れば良いかなと考えながら尋ねてみると二人はぶんぶんと首を振った。
「いやいやいや。出直さなくて大丈夫です!」
「こうして魔力を渡しに毎日来てくれてるの、本当に助かってますから!」
「あのウマ様の食事に関してはアキト様頼り、世話係一同が感謝しています!出直せなんて絶対に言いません!」
「「いつでも来てくれて大丈夫ですからね!」」
二人はぴったりと声を重ねてそう断言してくれた。
「えっと…ありがとうございます」
勢いにはびっくりしちゃったけど、二人が心からそう思ってくれているのは伝わってきた。
「「こちらこそ、ありがとうございます!」」
「じゃあ、入らせてもらって良いですか?」
「もちろんです。どうぞどうぞ」
「あ、もしかしたらギュームさんもいるかもしれません。さっきウマの様子を見て回るといって出ていかれましたから」
そう教えてくれた二人にありがとうと声をかけてから、俺は奥まった場所にあるシュリくんの部屋を目指して歩き出した。
辿り着いたシュリくんの部屋のドアを開いて、俺はぐるりと部屋の中を見回した。
室内にはシュリくんとキースくん、ギュームさんと、それにもう一人。予想外の人の姿があった。
「おじゃましまーす」
そう声をかけて部屋の中に一歩足を踏み入れれば、座って話していたキースくんがパッと立ち上がった。
「あ、アキトくんだ!」
素早くこちらへと走ってきたキースくんは、俺の腰の辺りにムギュッと抱き着いてきた。最初の頃は兄弟の足に隠れてたのに、最近はすっかり俺にも気を許してくれたみたいで嬉しい。
「キースくん、こんにちは」
挨拶をしつつそっと優しく頭を撫でれば、こんにちはっ!と元気な返事が返ってきた。
うん、今日もキースくんは可愛いな。
「こんにちは、アキト」
いつの間にか近づいてきていたシュリくんは、俺の逆の手にすりすりと頭を寄せてきた。まるで撫でて欲しいと言わんばかりのその行動に、俺もこんにちはと返しながらそっと頭を撫でさせてもらう。
シュリくんも可愛いんだよな。
なでなでと両手で撫で続けていると、満足したのかキースくんとシュリくんはさっきまで座っていた場所へと戻って行った。
二人…いや一人と一頭?の挨拶が終わるのを微笑ましそうに待ってくれていたギュームさんと、挨拶を交わす。
「調査に向かっていた先行部隊が無事に戻ったと聞きました」
「あ、はい。誰も怪我なく戻ってこれたみたいです」
「ああ、それは何よりです」
ニコニコ笑顔でそう言ってくれたギュームさんに、お礼を言ってから俺はずっとだまっていた予想外の人にちらりと視線を向けた。
「アキト様、こんにちは。おじゃましています」
元騎士の幽霊、クレットさんは、ふわりと優しい笑みを浮かべながらそう声をかけてくれた。
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