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1271.【ハル視点】見事な料理
ぴったりと寄り添うようにしてソファに座った俺たちは、ゆったりとくつろぎながら色々な話をした。
話題になったのは、移動中の先行部隊の会話の内容や、ムレングダンジョンの話。それに途中で見かけた素材や鳥や魔物などの話だ。
どんな話題でも、アキトは興味深そうにしながら話を聞いてくれる。だからついつい色んな事を話してしまうんだよな。
中でも特に多かったのは、先行部隊のメンバーについての話だった。
「今回の先行部隊のメンバーは、冒険者として見ても、騎士として見てもすごい人ばかりだったんだ」
「へージーラルさんとネルバさんとダンさんだったっけ?」
「ああ。三人共、本当にすごかったよ。よくあれだけの人を探してきたなと思ったぐらいだ」
俺の言葉に、アキトはハルがそう言うぐらいなんだと大きく目を見開いて驚いていた。
「それにパーティーとしてのバランスも、相性もすごく良さそうだったよ。機会があれば、またあのメンバーとパーティーを組みたいな」
あのメンバーとアキトがいれば、ムレングダンジョンもどんどん潜っていけそうだ。
「そっか」
「ダンの魔法とアキトの魔法なら、相性が良いと思うんだよね。火魔法と土魔法だから補い合えるし。ジーラルの盾は安定感があったし、ネルバの弓も精度がすごかった。俺とウィル兄が攻撃に徹して…」
そんな予定があるわけでもないのに、思わずあれこれと戦略を考えて口にしてしまった。
これは俺の悪い癖だな。呆れているかなと心配になったが、視線を向けた先のアキトはふわりと笑みを浮かべて俺の熱弁を聞いてくれている。
これでも呆れないんだなと感動していると、不意に魔道具のベルが鳴り響いた。
ご準備が整いましたと声をかけられた俺達が移動すると、メイドたちは隣室のドアの前でぴたりと立ち止まった。
「中に全てのご用意は済んでおりますが…」
そう前置きをしたメイドは、中にあるワゴンには他にも料理や飲み物も入っているのでよろしければお召し上がりくださいねと説明を始めた。
なるほど。本当に完全に俺達二人だけで食事ができるようにしてくれたのか。あの日庭園での食事でしたのと同じように、給仕すら無しにしてくれるつもりらしい。
「ありがとうございます」
「俺からもありがとう」
二人してお礼の言葉を告げれば、二人は光栄ですと笑みを浮かべた。
「「…それでは、あとはお二人でごゆっくりとお楽しみください」」
そう言い残した二人のメイドたちは、部屋には入らずにそのまま去っていった。
じっとドアを見ているアキトの目が、好奇心でキラキラしている。ドアを開けて良いかなと考えてるんだろうな。それが分かった俺はそっと声をかけた。
「お先にどうぞ」
そう促せば、アキトはそっとドアを開いた。ドアを開いた先には、またしても重厚なドアが現れる。
「二重のドア…?」
いったいどういう部屋なのと言いたげにゆっくりと首を傾げたアキトに、俺は笑いながら口を開く。
「ああ、この部屋は秘密の会談に使う部屋なんだ。だから二重になってるんだよ」
「そうなんだ」
アキトは領主城にはそんな部屋があるんだと、ぽつりとそう呟いた。
「滅多に使わない部屋だけどね」
「でもすごいね」
そう答えたアキトは、一体どんな部屋なのかとワクワクしているようだ。好奇心が強い所も可愛いんだよな。アキトは楽しそうに、内側のドアをそっと開く。
隙間から見える室内は、壁紙から床の絨毯までかなり落ち着いた色彩でまとめられている。今はまだ見えないが、家具類も同じぐらい落ち着いたものを用意してある。
真面目な会議や会談をするために、あえて落ち着く部屋にしてあるからな。その分使われている家具類はかなり高級品だが、ぱっと見た感じはそうは感じない。
「わ、落ち着いた雰囲気で格好良いね」
嬉しそうなアキトに、俺は笑顔で答えた。
「そう?アキトが気に入ったなら良かった」
俺たちの部屋のどの家具よりも更に高級品が集まってる部屋だよなんて事は、何があっても絶対に言わない。この嬉しそうなアキトの顔を強張らせたくは無いからな。
そっと手を伸ばしてドアをしっかりと開けば、部屋の真ん中にある大きなテーブルが見えた。
「わーすごい!」
アキトの驚きの声に、俺もさっとテーブルへと視線を向ける。
大きなテーブルの上には、美しく盛り付けられた料理がずらりと並べられていた。
「本当にすごいな」
そう言いながらじっと料理を見つめてみるが、どれがアキトの手料理なのかは一見しただけではまだ分からない。 すくなくともこれがそうかもしれないと、気付けるような料理は無さそうだ。どの料理も本当に美味しそうに見える。
実はアキトは料理の腕もすごいのかもしれない。そんな事をついつい考えてしまった。
話題になったのは、移動中の先行部隊の会話の内容や、ムレングダンジョンの話。それに途中で見かけた素材や鳥や魔物などの話だ。
どんな話題でも、アキトは興味深そうにしながら話を聞いてくれる。だからついつい色んな事を話してしまうんだよな。
中でも特に多かったのは、先行部隊のメンバーについての話だった。
「今回の先行部隊のメンバーは、冒険者として見ても、騎士として見てもすごい人ばかりだったんだ」
「へージーラルさんとネルバさんとダンさんだったっけ?」
「ああ。三人共、本当にすごかったよ。よくあれだけの人を探してきたなと思ったぐらいだ」
俺の言葉に、アキトはハルがそう言うぐらいなんだと大きく目を見開いて驚いていた。
「それにパーティーとしてのバランスも、相性もすごく良さそうだったよ。機会があれば、またあのメンバーとパーティーを組みたいな」
あのメンバーとアキトがいれば、ムレングダンジョンもどんどん潜っていけそうだ。
「そっか」
「ダンの魔法とアキトの魔法なら、相性が良いと思うんだよね。火魔法と土魔法だから補い合えるし。ジーラルの盾は安定感があったし、ネルバの弓も精度がすごかった。俺とウィル兄が攻撃に徹して…」
そんな予定があるわけでもないのに、思わずあれこれと戦略を考えて口にしてしまった。
これは俺の悪い癖だな。呆れているかなと心配になったが、視線を向けた先のアキトはふわりと笑みを浮かべて俺の熱弁を聞いてくれている。
これでも呆れないんだなと感動していると、不意に魔道具のベルが鳴り響いた。
ご準備が整いましたと声をかけられた俺達が移動すると、メイドたちは隣室のドアの前でぴたりと立ち止まった。
「中に全てのご用意は済んでおりますが…」
そう前置きをしたメイドは、中にあるワゴンには他にも料理や飲み物も入っているのでよろしければお召し上がりくださいねと説明を始めた。
なるほど。本当に完全に俺達二人だけで食事ができるようにしてくれたのか。あの日庭園での食事でしたのと同じように、給仕すら無しにしてくれるつもりらしい。
「ありがとうございます」
「俺からもありがとう」
二人してお礼の言葉を告げれば、二人は光栄ですと笑みを浮かべた。
「「…それでは、あとはお二人でごゆっくりとお楽しみください」」
そう言い残した二人のメイドたちは、部屋には入らずにそのまま去っていった。
じっとドアを見ているアキトの目が、好奇心でキラキラしている。ドアを開けて良いかなと考えてるんだろうな。それが分かった俺はそっと声をかけた。
「お先にどうぞ」
そう促せば、アキトはそっとドアを開いた。ドアを開いた先には、またしても重厚なドアが現れる。
「二重のドア…?」
いったいどういう部屋なのと言いたげにゆっくりと首を傾げたアキトに、俺は笑いながら口を開く。
「ああ、この部屋は秘密の会談に使う部屋なんだ。だから二重になってるんだよ」
「そうなんだ」
アキトは領主城にはそんな部屋があるんだと、ぽつりとそう呟いた。
「滅多に使わない部屋だけどね」
「でもすごいね」
そう答えたアキトは、一体どんな部屋なのかとワクワクしているようだ。好奇心が強い所も可愛いんだよな。アキトは楽しそうに、内側のドアをそっと開く。
隙間から見える室内は、壁紙から床の絨毯までかなり落ち着いた色彩でまとめられている。今はまだ見えないが、家具類も同じぐらい落ち着いたものを用意してある。
真面目な会議や会談をするために、あえて落ち着く部屋にしてあるからな。その分使われている家具類はかなり高級品だが、ぱっと見た感じはそうは感じない。
「わ、落ち着いた雰囲気で格好良いね」
嬉しそうなアキトに、俺は笑顔で答えた。
「そう?アキトが気に入ったなら良かった」
俺たちの部屋のどの家具よりも更に高級品が集まってる部屋だよなんて事は、何があっても絶対に言わない。この嬉しそうなアキトの顔を強張らせたくは無いからな。
そっと手を伸ばしてドアをしっかりと開けば、部屋の真ん中にある大きなテーブルが見えた。
「わーすごい!」
アキトの驚きの声に、俺もさっとテーブルへと視線を向ける。
大きなテーブルの上には、美しく盛り付けられた料理がずらりと並べられていた。
「本当にすごいな」
そう言いながらじっと料理を見つめてみるが、どれがアキトの手料理なのかは一見しただけではまだ分からない。 すくなくともこれがそうかもしれないと、気付けるような料理は無さそうだ。どの料理も本当に美味しそうに見える。
実はアキトは料理の腕もすごいのかもしれない。そんな事をついつい考えてしまった。
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