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1282.【ハル視点】朝食を
まるで本当に俺がそう思っているかを探るかのように、アキトはじーっと俺の目を見つめてくる。
いや、これはもしかして…単にまだ眠たいだけか?
どちらにしろ、アキトの視線から逃げたくなるような隠し事なんて何も無い。まっすぐに見つめてくる目を幸せな気持ちでニコニコしながら見返していると、不意にアキトが口を開いた。
「分かった。じゃあ、いつもありがとう、ハル」
ふわりと笑顔を見せてくれながらの言葉に、俺も自然と笑い返していた。
うん、そうだな。お礼を言われたくてやってるわけではないが、謝られるよりはその方が嬉しいな。
「どういたしまして」
へへーと笑うアキトの表情は、普段よりも少し幼いような気がする。やっぱりまだ少し眠たいんだろうな。
「ね、アキト。どうする?二度寝する?」
そう尋ねてみれば、アキトは考える間もなくふるふると首を振った。
「ううん、もう起きよう。ウィリアムさんが、今日は報告会があるって言ってたよね?」
「ああ、言ってたね。でも昼からだよ?」
最初の予定では先行部隊のパーティーメンバーと領主一家だけのはずだったが、そこにさらに冒険者ギルドの関係者に魔道具技師まで参加する事になるらしいからな。
身内だけでやる時よりも、少し遅く始めるだろう。だから正直に言えばもう少し時間の猶予はあるはずだ。
そんな事を考えていると、アキトが昼からなのは知ってるけど…と話し出した。
「今起きたら二人でご飯食べれるよ?」
「うーん、それは最高のお誘いだな」
二人でゆっくりとくつろぐのも良いと思っていたんだが、それを言われると起きるのも良いかもなと思ってしまう。アキトは説得が上手なんだよな。
「しかもね。実はラスさんが用意してくれたサンドイッチがあるんだ」
つまりこの部屋から出なくても良いって事か――最高じゃないか。
後できっちりラスにはお礼を言っておこう。それにしても、昨日から礼を言いたい事がどんどん増えていくな。
「え、朝食も二人で食べれるの?」
「うん、せっかく用意してくれたんだし、食べない?」
「食べる!」
ガバッと跳ね起きた俺に、アキトも笑いながら起き上がった。
ラスの特製だという美味しそうなサンドイッチには、どうやら色んな味があるようで、食べやすいように、それぞれが小さ目に切り分けてあった。
さっと皿を取り出したアキトは、そのサンドイッチを少しずつ取り分けてくれている。色んな味が食べられるようにと考えてくれている姿に目を細めつつ、俺は飲み物の用意に取り掛かった。
アキトのために用意するのは、毎朝飲んでいるすっきりとした柑橘系の果実水だ。色んな果実水を飲んできたけど、アキトはこれが一番好きだからな。
これは実は俺には少し酸味が強すぎて、昔は苦手だった。だがアキトの好物だと知ってからは、欠かさずに購入し続けている。
最近では、この酸味にも少しずつ慣れてきた。アキトと一緒になって飲む事が増えたからだろうか。むしろ美味しいと感じるようになってきている自分が、我ながら少し不思議だ。
うん、でも今朝は…自分の分は温かい花茶にしようかな。
花茶を淹れる時の手順は、意外かもしれないが母から教わったものだ。これが一番美味しくできるからと教えてもらったんだよな。
アキトが喜んで飲んでくれる度に、あの時面倒がらずに教わっておいて良かったと思うし、母へも感謝の気持ちが湧いてくる。
お茶を淹れながらちらりと視線を向ければ、アキトは新鮮な果物をいくつか取り出してカゴに入れてくれていた。朝は果物があると、何だか嬉しいからな。
「ああ、果物も美味しそうだね」
「これって全部生食できるやつで合ってる?」
不安そうにこちらを見ながらそう尋ねてくるアキトに、俺はちゃんと合ってるよと頷いた。安心させるために笑顔を見せれば、アキトもふにゃりと笑顔を見せてくれる。
ラスのおかげと、アキトの素早い動きのおかげで、本当にあっという間に朝食の用意は完了した。
いや、これはもしかして…単にまだ眠たいだけか?
どちらにしろ、アキトの視線から逃げたくなるような隠し事なんて何も無い。まっすぐに見つめてくる目を幸せな気持ちでニコニコしながら見返していると、不意にアキトが口を開いた。
「分かった。じゃあ、いつもありがとう、ハル」
ふわりと笑顔を見せてくれながらの言葉に、俺も自然と笑い返していた。
うん、そうだな。お礼を言われたくてやってるわけではないが、謝られるよりはその方が嬉しいな。
「どういたしまして」
へへーと笑うアキトの表情は、普段よりも少し幼いような気がする。やっぱりまだ少し眠たいんだろうな。
「ね、アキト。どうする?二度寝する?」
そう尋ねてみれば、アキトは考える間もなくふるふると首を振った。
「ううん、もう起きよう。ウィリアムさんが、今日は報告会があるって言ってたよね?」
「ああ、言ってたね。でも昼からだよ?」
最初の予定では先行部隊のパーティーメンバーと領主一家だけのはずだったが、そこにさらに冒険者ギルドの関係者に魔道具技師まで参加する事になるらしいからな。
身内だけでやる時よりも、少し遅く始めるだろう。だから正直に言えばもう少し時間の猶予はあるはずだ。
そんな事を考えていると、アキトが昼からなのは知ってるけど…と話し出した。
「今起きたら二人でご飯食べれるよ?」
「うーん、それは最高のお誘いだな」
二人でゆっくりとくつろぐのも良いと思っていたんだが、それを言われると起きるのも良いかもなと思ってしまう。アキトは説得が上手なんだよな。
「しかもね。実はラスさんが用意してくれたサンドイッチがあるんだ」
つまりこの部屋から出なくても良いって事か――最高じゃないか。
後できっちりラスにはお礼を言っておこう。それにしても、昨日から礼を言いたい事がどんどん増えていくな。
「え、朝食も二人で食べれるの?」
「うん、せっかく用意してくれたんだし、食べない?」
「食べる!」
ガバッと跳ね起きた俺に、アキトも笑いながら起き上がった。
ラスの特製だという美味しそうなサンドイッチには、どうやら色んな味があるようで、食べやすいように、それぞれが小さ目に切り分けてあった。
さっと皿を取り出したアキトは、そのサンドイッチを少しずつ取り分けてくれている。色んな味が食べられるようにと考えてくれている姿に目を細めつつ、俺は飲み物の用意に取り掛かった。
アキトのために用意するのは、毎朝飲んでいるすっきりとした柑橘系の果実水だ。色んな果実水を飲んできたけど、アキトはこれが一番好きだからな。
これは実は俺には少し酸味が強すぎて、昔は苦手だった。だがアキトの好物だと知ってからは、欠かさずに購入し続けている。
最近では、この酸味にも少しずつ慣れてきた。アキトと一緒になって飲む事が増えたからだろうか。むしろ美味しいと感じるようになってきている自分が、我ながら少し不思議だ。
うん、でも今朝は…自分の分は温かい花茶にしようかな。
花茶を淹れる時の手順は、意外かもしれないが母から教わったものだ。これが一番美味しくできるからと教えてもらったんだよな。
アキトが喜んで飲んでくれる度に、あの時面倒がらずに教わっておいて良かったと思うし、母へも感謝の気持ちが湧いてくる。
お茶を淹れながらちらりと視線を向ければ、アキトは新鮮な果物をいくつか取り出してカゴに入れてくれていた。朝は果物があると、何だか嬉しいからな。
「ああ、果物も美味しそうだね」
「これって全部生食できるやつで合ってる?」
不安そうにこちらを見ながらそう尋ねてくるアキトに、俺はちゃんと合ってるよと頷いた。安心させるために笑顔を見せれば、アキトもふにゃりと笑顔を見せてくれる。
ラスのおかげと、アキトの素早い動きのおかげで、本当にあっという間に朝食の用意は完了した。
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