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1302.【ハル視点】参加者たち
「マルクさん。あなたのその決意に、心からの感謝を贈らせてくれ。同行を決めてくれてありがとう」
真剣な表情の父さんは、マルクさんに向かってそんな感謝の言葉を口にした。父さんの両隣に座っているファーガス兄さんとウィル兄さんも、うんうんと何度も頷いている。
他の領と比べても、ウェルマール領には魔道具技師がかなり多い。
魔物の脅威が常に近くにあるためか、住民たちは便利な魔道具に使うお金を惜しまないというのが理由の一つだろう。
そしてもう一つの理由は、ダンジョンから取れる魔道具の素材が、他領よりも簡単に手に入りやすい事だ。
素材が手に入りやすければ、必然的に魔道具技師が集まる。
これはまあ何となく想像ができるだろう。クリスが魔石を手に入れて暴走してカーディさんに迷惑をかけていたあの時のように、魔道具技師にとって素材は特別なものらしいからな。
ダンジョン産の魔道具が定期的に出回るのも、もしかしたらこの領に魔道具技師が多い事に関係があるのかもしれない。
ごく稀にではあるが、使い道が分からない魔道具がダンジョンから出る事があるんだよな。
そういう場合には高レベルの鑑定が使える商業ギルドか、もしくは魔道具の検証や鑑定ができる魔道具技師の所へと持ち込まれるのが定番だ。
魔道具技師からすれば、珍しい魔道具を見て勉強する事ができ、かつ鑑定代として利益まで出る。そんな夢のような出来事らしい。
うちに持ち込んでくれれば鑑定代は貰わないと言って、魔道具を集めている技師がいるなんて話まで聞いた事がある。
だがその中でもおそらく五本の指に入るのが、ストファー魔道具店の店主だと言われている。魔道具にも詳しく、対応も良く、鑑定の腕も信頼できる。そう言われている店主が、マルクだ。
ダンジョン内と外を繋ぐという不思議な魔道具を解析するのに、これ以上適した人はいないだろう。
父さんとファーガス兄さんとウィル兄、そして俺は、全員揃ってマルクさんの同行を歓迎していた。
「いえ…むしろ戦闘が得意では無いのに…私の同行を許可していただきありがとうございます。ご迷惑をかけないように気をつけますね」
そう答えたマルクさんの申し訳なさそうな表情からして、どうやら本当にそう思っているようだ。
驚いて思わずファーガス兄さんとウィル兄に視線を向ければ、二人も驚いた様子でまじまじとマルクさんを見つめていた。
予想外だったのか、父さんも大きく目を見開いている。
うん、今のは驚くよな。
最初に我に返ったのは、父さんだった。すぐに首を横に振った父さんは、慌てて口を開いた。
「マルクさん、戦闘面は他の参加者にまかせてくれれば良い。騎士も、衛兵も、それに冒険者たちも、戦闘が得意なものが周りに大勢いるからな。だが魔道具に関しては、俺達は専門外だ」
魔道具を使う事はできても、その魔道具の解析もできなければ移設ができるかどうかなんて事は全く分からない。そう続けた父さんは、まっすぐにマルクさんを見つめた。
「魔道具の事は、マルクさんにまかせたいんだ」
「…はい、魔道具の事なら、お役に立てる自信があります」
「ああ、よろしく頼む」
マルクさんの顔に誇らし気な笑顔が戻った所で、父さんは今度はリヤンに視線を向けた。
「リヤン、冒険者ギルドはどうするんだ?」
「うちからは信頼のできるパーティーをいくつか出すつもりだ」
「助かる」
「ムレングダンジョンに潜り慣れてる奴らから選ぶよ。ルピカのパーティーはどうする?」
「もちろん行くよ。俺達はムレングダンジョンに潜り慣れてるからな」
「…他のメンバーも、ちゃんと了承済みなんだな?」
再確認とばかりに尋ねたリヤンに、ルピカさんはすぐにこくりと頷いた。
「ああ、体がなまるからダンジョンに潜りたいなんて言ってたよ」
「あいつららしいな」
ふふと笑ったリヤンは、そこでさっきから静かに俺達のやり取りを見守っていたコーデリアさんに視線を向けた。
「コーデリアも来てくれるか?」
「ええ、もちろん参加するわ。でも…どこのパーティーに入れるつもりか聞いても良い?」
「エーリカの所を考えてるんだが…どうだ?」
「うん、エーリカの所なら良いわ」
少なくともここにいる客人全員の参加が、これで決まったわけだな。
真剣な表情の父さんは、マルクさんに向かってそんな感謝の言葉を口にした。父さんの両隣に座っているファーガス兄さんとウィル兄さんも、うんうんと何度も頷いている。
他の領と比べても、ウェルマール領には魔道具技師がかなり多い。
魔物の脅威が常に近くにあるためか、住民たちは便利な魔道具に使うお金を惜しまないというのが理由の一つだろう。
そしてもう一つの理由は、ダンジョンから取れる魔道具の素材が、他領よりも簡単に手に入りやすい事だ。
素材が手に入りやすければ、必然的に魔道具技師が集まる。
これはまあ何となく想像ができるだろう。クリスが魔石を手に入れて暴走してカーディさんに迷惑をかけていたあの時のように、魔道具技師にとって素材は特別なものらしいからな。
ダンジョン産の魔道具が定期的に出回るのも、もしかしたらこの領に魔道具技師が多い事に関係があるのかもしれない。
ごく稀にではあるが、使い道が分からない魔道具がダンジョンから出る事があるんだよな。
そういう場合には高レベルの鑑定が使える商業ギルドか、もしくは魔道具の検証や鑑定ができる魔道具技師の所へと持ち込まれるのが定番だ。
魔道具技師からすれば、珍しい魔道具を見て勉強する事ができ、かつ鑑定代として利益まで出る。そんな夢のような出来事らしい。
うちに持ち込んでくれれば鑑定代は貰わないと言って、魔道具を集めている技師がいるなんて話まで聞いた事がある。
だがその中でもおそらく五本の指に入るのが、ストファー魔道具店の店主だと言われている。魔道具にも詳しく、対応も良く、鑑定の腕も信頼できる。そう言われている店主が、マルクだ。
ダンジョン内と外を繋ぐという不思議な魔道具を解析するのに、これ以上適した人はいないだろう。
父さんとファーガス兄さんとウィル兄、そして俺は、全員揃ってマルクさんの同行を歓迎していた。
「いえ…むしろ戦闘が得意では無いのに…私の同行を許可していただきありがとうございます。ご迷惑をかけないように気をつけますね」
そう答えたマルクさんの申し訳なさそうな表情からして、どうやら本当にそう思っているようだ。
驚いて思わずファーガス兄さんとウィル兄に視線を向ければ、二人も驚いた様子でまじまじとマルクさんを見つめていた。
予想外だったのか、父さんも大きく目を見開いている。
うん、今のは驚くよな。
最初に我に返ったのは、父さんだった。すぐに首を横に振った父さんは、慌てて口を開いた。
「マルクさん、戦闘面は他の参加者にまかせてくれれば良い。騎士も、衛兵も、それに冒険者たちも、戦闘が得意なものが周りに大勢いるからな。だが魔道具に関しては、俺達は専門外だ」
魔道具を使う事はできても、その魔道具の解析もできなければ移設ができるかどうかなんて事は全く分からない。そう続けた父さんは、まっすぐにマルクさんを見つめた。
「魔道具の事は、マルクさんにまかせたいんだ」
「…はい、魔道具の事なら、お役に立てる自信があります」
「ああ、よろしく頼む」
マルクさんの顔に誇らし気な笑顔が戻った所で、父さんは今度はリヤンに視線を向けた。
「リヤン、冒険者ギルドはどうするんだ?」
「うちからは信頼のできるパーティーをいくつか出すつもりだ」
「助かる」
「ムレングダンジョンに潜り慣れてる奴らから選ぶよ。ルピカのパーティーはどうする?」
「もちろん行くよ。俺達はムレングダンジョンに潜り慣れてるからな」
「…他のメンバーも、ちゃんと了承済みなんだな?」
再確認とばかりに尋ねたリヤンに、ルピカさんはすぐにこくりと頷いた。
「ああ、体がなまるからダンジョンに潜りたいなんて言ってたよ」
「あいつららしいな」
ふふと笑ったリヤンは、そこでさっきから静かに俺達のやり取りを見守っていたコーデリアさんに視線を向けた。
「コーデリアも来てくれるか?」
「ええ、もちろん参加するわ。でも…どこのパーティーに入れるつもりか聞いても良い?」
「エーリカの所を考えてるんだが…どうだ?」
「うん、エーリカの所なら良いわ」
少なくともここにいる客人全員の参加が、これで決まったわけだな。
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