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1309.翌日は
明後日には本隊が出発するとハルから聞いてからは、びっくりするぐらいあっという間に時間が過ぎていった。
元々参加者は多い予定だったみたいだけど、隠れ家にいるのが盗賊かそれ以外の誰かなのかは現時点ではまだ分からない。先行部隊はそこには入らずに帰ってきたからね。
でもダンジョンの中ににそんな場所を作る集団なんて、絶対に普通じゃない。だからより一層警戒度を上げたらしいんだ。
それに、その隠れ家の先にまた別の魔道具が設置されてる可能性もあると、ケイリーさんたちは考えているらしい。
たしかに可能性はあるよね。
その場合はどこに飛ばされるかすら分からないんだから、出来うる限りの備えをしておきたいらしい。ちゃんと慎重にそういう所まで考えられるのが、ハルの家族のすごい所だ。
そんな色々な理由を元に、当初の予定よりもぐんっと参加人数が増えた。最初から参加予定だった騎士団の騎士さんたちや衛兵隊の衛兵さんたちの参加はもちろん、使用人さんたちからの参加者もいるぐらい本気の人数だってハルが言ってた。
使用人さんたちも本隊に参加するって聞いた時はちょっと驚いたけど、俺とキースくんを助けに来てくれた人たちみたいに、戦闘が得意な使用人さんたちもいるらしいからね。ギュームさんみたいに騎士になって欲しいと言われて断ったなんて人も、普通にいるらしい。
そうそう、ギュームさんと言えば、昨日の午前中に大事件があったんだよ。
シュリくんに教わった馬に会うためにって非番の騎士さんたちを連れて森に飛び出していったギュームさんが、二頭の馬をつれて帰って来たんだ。その時のギュームさんの表情は、それはもう見た事がないぐらいの満面の笑みだったらしい。
ギュームさんがウマ二頭と共に帰ってきた。
そんな一報を受けた時、俺とハルはちょうどウィリアムさんの執務室にいたんだ。ちょうど打合せのために一緒にいたクレットさんは、驚きすぎて大きく目を見開きながら呆然と呟いた。
「まさか…こんなに早く帰って来るとは、思いませんでした…」
うん、俺もさすがにこんなに早いとは思ってなかったよ。さすがにびっくりするよね。
「俺もびっくりしてます」
思わずそう答えれば、クレットさんは真顔のままでですよねと答えた。
「あー、まあ数日経てば一度は補給のために帰ってくるだろうと思っていたんだが…きっちり二頭とも連れて帰ってくるんだからすごいな」
呆れたような感心したようなハルの言葉に、部屋にいたウィリアムさんもまあギュームだからねーと楽し気に笑っている。
「ギュームさんの気持ちが馬にも通じたのかもしれないね」
厳密に言うならギュームさんの気持ちというか、ギュームさんの馬愛…かな。
「いやー…どちらかというとギュームの執念じゃないか?」
「あ、それですね!」
「間違いなくそれだねー」
クレットさんとウィリアムさんは、面白そうに笑ってそう言い合っていた。
当然なんだけどハルも本隊の参加者だから、今日は朝からバタバタと準備や打合せにと忙しそうだった。
だから今日も俺は、魔力譲渡のために一人でシュリくんの所に向かったんだ。
しょんぼりしながら一緒に行きたいって言うハルを説得するのは、すごく大変だったよ。何が大変って、あんな顔をされたら、じゃあ一緒に行こうかって言いそうになるんだよね。
絶対あれは分かっててやってると思う。
誘惑に負けずに何とか同行を断り一人で向かったシュリくんの部屋で、俺はそのウマたちに会う事になった。
俺がシュリくんのために魔力を渡しに来たって聞いて、二頭ともすごく懐いてくれたんだ。撫でても良いって言ってくれて、たくさん撫でさせてもらったりもした。
「もし良ければ…なんですけど、どうしてギュームさんと一緒に行こうと思ったんですか?」
好奇心で尋ねてみれば、二頭はすぐに口を開いた。
「えっとねーどこかにいきたければいつでもいっていいですから、いったんうちにきてほごさせてくださいーって、ひっしでたのまれたんだって」
人の言葉は話せない二頭の言葉を、シュリくんはすぐにそう通訳してくれた。
「うまあいてにていねいにはなすひとは、はじめてだったから、きょうみをもったんだっていってるよ」
あれ?それは俺が予想したギュームさんの気持ちが通じたって事で、ほとんど正解なんじゃないかな。
「そうなんだ。教えてくれてありがとう」
「うん、あともういっとうはね、ぼくのけはいをかんじたからきたっていってたよーずっとしんぱいしてくれたんだって」
そう教えてくれたシュリくんは照れくさそうだったけど、同時に幸せでもあった。その優しい気づかいが、本当に嬉しかったんだろうな。
良い仲間が増えたみたいで良かったと、俺も思わず笑顔になっちゃったよ。
元々参加者は多い予定だったみたいだけど、隠れ家にいるのが盗賊かそれ以外の誰かなのかは現時点ではまだ分からない。先行部隊はそこには入らずに帰ってきたからね。
でもダンジョンの中ににそんな場所を作る集団なんて、絶対に普通じゃない。だからより一層警戒度を上げたらしいんだ。
それに、その隠れ家の先にまた別の魔道具が設置されてる可能性もあると、ケイリーさんたちは考えているらしい。
たしかに可能性はあるよね。
その場合はどこに飛ばされるかすら分からないんだから、出来うる限りの備えをしておきたいらしい。ちゃんと慎重にそういう所まで考えられるのが、ハルの家族のすごい所だ。
そんな色々な理由を元に、当初の予定よりもぐんっと参加人数が増えた。最初から参加予定だった騎士団の騎士さんたちや衛兵隊の衛兵さんたちの参加はもちろん、使用人さんたちからの参加者もいるぐらい本気の人数だってハルが言ってた。
使用人さんたちも本隊に参加するって聞いた時はちょっと驚いたけど、俺とキースくんを助けに来てくれた人たちみたいに、戦闘が得意な使用人さんたちもいるらしいからね。ギュームさんみたいに騎士になって欲しいと言われて断ったなんて人も、普通にいるらしい。
そうそう、ギュームさんと言えば、昨日の午前中に大事件があったんだよ。
シュリくんに教わった馬に会うためにって非番の騎士さんたちを連れて森に飛び出していったギュームさんが、二頭の馬をつれて帰って来たんだ。その時のギュームさんの表情は、それはもう見た事がないぐらいの満面の笑みだったらしい。
ギュームさんがウマ二頭と共に帰ってきた。
そんな一報を受けた時、俺とハルはちょうどウィリアムさんの執務室にいたんだ。ちょうど打合せのために一緒にいたクレットさんは、驚きすぎて大きく目を見開きながら呆然と呟いた。
「まさか…こんなに早く帰って来るとは、思いませんでした…」
うん、俺もさすがにこんなに早いとは思ってなかったよ。さすがにびっくりするよね。
「俺もびっくりしてます」
思わずそう答えれば、クレットさんは真顔のままでですよねと答えた。
「あー、まあ数日経てば一度は補給のために帰ってくるだろうと思っていたんだが…きっちり二頭とも連れて帰ってくるんだからすごいな」
呆れたような感心したようなハルの言葉に、部屋にいたウィリアムさんもまあギュームだからねーと楽し気に笑っている。
「ギュームさんの気持ちが馬にも通じたのかもしれないね」
厳密に言うならギュームさんの気持ちというか、ギュームさんの馬愛…かな。
「いやー…どちらかというとギュームの執念じゃないか?」
「あ、それですね!」
「間違いなくそれだねー」
クレットさんとウィリアムさんは、面白そうに笑ってそう言い合っていた。
当然なんだけどハルも本隊の参加者だから、今日は朝からバタバタと準備や打合せにと忙しそうだった。
だから今日も俺は、魔力譲渡のために一人でシュリくんの所に向かったんだ。
しょんぼりしながら一緒に行きたいって言うハルを説得するのは、すごく大変だったよ。何が大変って、あんな顔をされたら、じゃあ一緒に行こうかって言いそうになるんだよね。
絶対あれは分かっててやってると思う。
誘惑に負けずに何とか同行を断り一人で向かったシュリくんの部屋で、俺はそのウマたちに会う事になった。
俺がシュリくんのために魔力を渡しに来たって聞いて、二頭ともすごく懐いてくれたんだ。撫でても良いって言ってくれて、たくさん撫でさせてもらったりもした。
「もし良ければ…なんですけど、どうしてギュームさんと一緒に行こうと思ったんですか?」
好奇心で尋ねてみれば、二頭はすぐに口を開いた。
「えっとねーどこかにいきたければいつでもいっていいですから、いったんうちにきてほごさせてくださいーって、ひっしでたのまれたんだって」
人の言葉は話せない二頭の言葉を、シュリくんはすぐにそう通訳してくれた。
「うまあいてにていねいにはなすひとは、はじめてだったから、きょうみをもったんだっていってるよ」
あれ?それは俺が予想したギュームさんの気持ちが通じたって事で、ほとんど正解なんじゃないかな。
「そうなんだ。教えてくれてありがとう」
「うん、あともういっとうはね、ぼくのけはいをかんじたからきたっていってたよーずっとしんぱいしてくれたんだって」
そう教えてくれたシュリくんは照れくさそうだったけど、同時に幸せでもあった。その優しい気づかいが、本当に嬉しかったんだろうな。
良い仲間が増えたみたいで良かったと、俺も思わず笑顔になっちゃったよ。
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