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1326.二人の男性
「そうやって探ってるんだ…?」
「ああ、これだけ人が集まっていると、さすがに気配探知で探るのは面倒だからな」
苦笑を浮かべたハルは、何でもない事のようにあっさりとそう言ってのけた。
俺は気配探知で行進の進み具合を探るのは、無理だと思った。不可能だって。
でもハルは、気配探知では面倒だって言った。
つまりハルが本気でやろうと思ったら、問題なくできるって事なんだと思う。ハルはこういう時に、誤魔化した言い方をなんてしないからね。
俺もいつかは、その域まで到達できるのかな。うーん、できるとしてもだいぶ先の話になるよね。ハルはやっぱりすごいな。
ハルの気配探知への自信と情報収集の手腕に感心しながら、俺は手を引かれるままに裏通りを進んで行く。普段よりは人が多いから仕方ないんだけど、進む速度はそれほど早くないんだよね。
俺たちは遠くに見える男たちを何となく見つめながら、歩いていく。
「あそこからなら、大通りも見えるって事だよね?」
「ああ、あの高さからならしっかり見えるだろうな。まあ木箱が崩れたら危険だから、もし近くに衛兵がいたら注意ぐらいはされるだろうが…」
あちらに聞こえないようにと小声でこっそりと尋ねてみれば、ハルは苦笑しながらそう答えた。
まあ確かに。あれはただ木箱を無造作に積み上げただけって感じだもんね。一応建物の壁で支えられるようにはしてあるみたいだけど、急いで移動している誰かがもしぶつかったりしたら大変な事になるだろう。
俺がそんな事を考えている間に、その二人の男性は突然ぴょんっと木箱から飛び降りた。
え、飛び降りちゃうんだ。
かなりびっくりはしたけど、きちんとタイミングは見計らったらしい。男の人達は何事もなく、普通に地面に降り立っている。誰とも接触はしていない事を確かめてから、俺は詰めていた息をホッと吐いた。
「びっくりした…」
思わずそう呟けば、ハルもたしかにとすぐに頷いてくれた。さすがのハルもあの高さから二人揃って飛び降りるとは思ってなかったみたいだ。
それにしてもあの二人の男の人たち、意外にも身軽なんだな。
あ、いや、意外って言ったら失礼か。でも申し訳ないけど、どちらも身軽そうには見えないんだよね。
二人ともかなりがっしりした体型だし、特に腕の筋肉なんてものすごく発達していてムキムキだ。ハルと比べても、あの二人の方が勝つんじゃないかなってぐらいの筋肉量だ。
そんな二人のあまりの身軽さにびっくりしている間に、男性たちは今度は積み上げていた木箱を魔導収納鞄へとしまい始めた。
「よし、渡すぞ」
「ああ、受け取った」
「次、行くぞ」
「もう待ってる」
「そりゃあ失礼」
そんな事を笑いまじりの軽い声で言い合いながら、二人は息の合った動きを見せている木箱がみるみるうちにしまわれていくのが見事すぎて、思わずじっと見つめてしまった。
衛兵さんが来る前に、しっかりと片づけを終えた二人は、そのまま興奮した様子で話し始めた。
この二人、ちょうど俺達の進行方向にいるんだよね。だから裏路地を進めば進むほど、距離もどんどん近づいていくわけで。二人の会話は、さっきよりもはっきりと聞こえるようになっている。
「なあ、すごかったよな」
「ああ、すごかったよな」
感動したと言いたげな二人が、同時に口を開く。
「あの鎧」
「あの剣」
同時にそう口にした二人は、大きく目を見開いたままお互いをまじまじと見つめている。
「俺は剣は見てなかったぞ」
「俺は鎧は見てなかったな」
またしても同時に声を出した二人のあまりの息の合いっぷりに、俺とハルは思わず目を見合わせてしまったよね。
「待て待て、あの鎧すごかっただろ?領主様の装備してるあの鎧、性能がすごすぎて逆に笑えてくるぐらいの上質な物だっただろうが!」
「え?防具屋のお前がそこまで言うぐらいのものだったのか?」
「あれよりも領主様にふさわしい鎧は無いだろう!」
なるほど、あの人は防具屋さんなんだな。
「それなら腰に装備していたあの剣もすごかったぞ!あれは確実にダンジョン産だろうな。一度で良いから研がせて欲しいってぐらいの上物だ」
「なんだと…武器屋のお前が言うぐらいか?」
「あれよりも領主様にふさわしい剣は無いだろう!」
それでこっちの人は武器屋さんだと。
うん、とりあえずケイリーさんの武器と鎧がすごく良い物だって事と、この二人の息がぴったりだって事だけは分かったよ。
「ああ、これだけ人が集まっていると、さすがに気配探知で探るのは面倒だからな」
苦笑を浮かべたハルは、何でもない事のようにあっさりとそう言ってのけた。
俺は気配探知で行進の進み具合を探るのは、無理だと思った。不可能だって。
でもハルは、気配探知では面倒だって言った。
つまりハルが本気でやろうと思ったら、問題なくできるって事なんだと思う。ハルはこういう時に、誤魔化した言い方をなんてしないからね。
俺もいつかは、その域まで到達できるのかな。うーん、できるとしてもだいぶ先の話になるよね。ハルはやっぱりすごいな。
ハルの気配探知への自信と情報収集の手腕に感心しながら、俺は手を引かれるままに裏通りを進んで行く。普段よりは人が多いから仕方ないんだけど、進む速度はそれほど早くないんだよね。
俺たちは遠くに見える男たちを何となく見つめながら、歩いていく。
「あそこからなら、大通りも見えるって事だよね?」
「ああ、あの高さからならしっかり見えるだろうな。まあ木箱が崩れたら危険だから、もし近くに衛兵がいたら注意ぐらいはされるだろうが…」
あちらに聞こえないようにと小声でこっそりと尋ねてみれば、ハルは苦笑しながらそう答えた。
まあ確かに。あれはただ木箱を無造作に積み上げただけって感じだもんね。一応建物の壁で支えられるようにはしてあるみたいだけど、急いで移動している誰かがもしぶつかったりしたら大変な事になるだろう。
俺がそんな事を考えている間に、その二人の男性は突然ぴょんっと木箱から飛び降りた。
え、飛び降りちゃうんだ。
かなりびっくりはしたけど、きちんとタイミングは見計らったらしい。男の人達は何事もなく、普通に地面に降り立っている。誰とも接触はしていない事を確かめてから、俺は詰めていた息をホッと吐いた。
「びっくりした…」
思わずそう呟けば、ハルもたしかにとすぐに頷いてくれた。さすがのハルもあの高さから二人揃って飛び降りるとは思ってなかったみたいだ。
それにしてもあの二人の男の人たち、意外にも身軽なんだな。
あ、いや、意外って言ったら失礼か。でも申し訳ないけど、どちらも身軽そうには見えないんだよね。
二人ともかなりがっしりした体型だし、特に腕の筋肉なんてものすごく発達していてムキムキだ。ハルと比べても、あの二人の方が勝つんじゃないかなってぐらいの筋肉量だ。
そんな二人のあまりの身軽さにびっくりしている間に、男性たちは今度は積み上げていた木箱を魔導収納鞄へとしまい始めた。
「よし、渡すぞ」
「ああ、受け取った」
「次、行くぞ」
「もう待ってる」
「そりゃあ失礼」
そんな事を笑いまじりの軽い声で言い合いながら、二人は息の合った動きを見せている木箱がみるみるうちにしまわれていくのが見事すぎて、思わずじっと見つめてしまった。
衛兵さんが来る前に、しっかりと片づけを終えた二人は、そのまま興奮した様子で話し始めた。
この二人、ちょうど俺達の進行方向にいるんだよね。だから裏路地を進めば進むほど、距離もどんどん近づいていくわけで。二人の会話は、さっきよりもはっきりと聞こえるようになっている。
「なあ、すごかったよな」
「ああ、すごかったよな」
感動したと言いたげな二人が、同時に口を開く。
「あの鎧」
「あの剣」
同時にそう口にした二人は、大きく目を見開いたままお互いをまじまじと見つめている。
「俺は剣は見てなかったぞ」
「俺は鎧は見てなかったな」
またしても同時に声を出した二人のあまりの息の合いっぷりに、俺とハルは思わず目を見合わせてしまったよね。
「待て待て、あの鎧すごかっただろ?領主様の装備してるあの鎧、性能がすごすぎて逆に笑えてくるぐらいの上質な物だっただろうが!」
「え?防具屋のお前がそこまで言うぐらいのものだったのか?」
「あれよりも領主様にふさわしい鎧は無いだろう!」
なるほど、あの人は防具屋さんなんだな。
「それなら腰に装備していたあの剣もすごかったぞ!あれは確実にダンジョン産だろうな。一度で良いから研がせて欲しいってぐらいの上物だ」
「なんだと…武器屋のお前が言うぐらいか?」
「あれよりも領主様にふさわしい剣は無いだろう!」
それでこっちの人は武器屋さんだと。
うん、とりあえずケイリーさんの武器と鎧がすごく良い物だって事と、この二人の息がぴったりだって事だけは分かったよ。
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