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「キャサリン、よく来たな。ステイルとは会わなかったのか? 婚約者なのだから仲睦まじいところを見せて欲しかったものだ」
マクラニー公爵が早速キャサリンに近づいて手を差し出した。
キャサリンはライアンの腕を掴んだまま動かない。
「リドル子爵、未来の我が娘のエスコート、感謝致します」
ライアンは軽く会釈を返している。
「キャサリン!!!」
その時、会場のドアがバーンと開かれて、ステイルが飛び込んできた。
そして、ツカツカとキャサリンへ歩み寄ると、その手を乱暴に掴もうとする。
「失礼」
ライアンが、キャサリンから離れるとステイルの肩を掴んだ。
「レディに何をされるのですか?」
「う、うるさい!! 婚約者を待たずに他人とパーティへ行くなど、あの女が無礼なだけだ!」
顔を真っ赤にして叫ぶステイルのみっともないことこの上ない。
「ステイル!! 黙れ」
流石にマクラニー公爵が嗜める。
私はキャサリンが心配でそばに行こうとしたが、後ろからジェイに止められた。
そうだ。今日は見ている約束だった。
その時、キャサリンが動いた。
ドレスの裾を摘むとハッとするほど美しいカーテシーを披露する。
ザワザワしていた会場が静まり返り、視線はキャサリンに集中する。
「公爵様に申し上げます。わたくしはこちらのリドル子爵からステイル様の未来の妻として、別の方を紹介されたと聞きました。それは本当でございますか?」
クッと目線を上げて公爵を見たキャサリンに彼は一歩後退る。
「そ、それは……じ、冗談だ。あんな男爵家ごときの娘が我が公爵家の一員になどなれるはずもない」
「ち、父上!! 話が違います! イザベラとの婚約をお認めくださったではないですか!!」
ステイルは今度は父であるマクラニー公爵に詰め寄った。
「う、うるさい。あんな愛嬌だけのものに公爵家の嫁が務まるはずがなかろうが! それならば聖女になるやも知れぬキャサリンの方が何倍もマシではないか!」
マクラニー公爵は興奮したのか言ってはいけないことを言ってのける。
それを聞いていたキャサリンは顔色一つ変えずに公爵に向かって言い放つ。
「公爵様! 今、この場でお約束ください。ステイル様はわたくし以外の令嬢とは結婚しないと」
公爵は一瞬会場を見渡すとコクコクと頷いた。
「わ、わかった。ステイルがそなた以外の妻を迎えることはないと約束しよう」
「嬉しいですわ。皆様お聞きになりまして? 皆様が証人になってくださいませ」
キャサリンの問いかけに多くの人が拍手を送る。
だが、中には今までの噂に疑問を口にする者もいた。
「しかし、公爵家はつい最近までキャサリン嬢を蔑ろにしていたではないか?」
「ええ、前のパーティでのキャサリン様はとても暗い表情でしたわ」
「この約束だって、守るかわかりませんよ」
「そうですわ。私は男爵令嬢を未来の娘と紹介されましたわ」
ザワザワとして声に会場が包まれる。
マクラニー公爵はその様子に顔を青くした。
「キャサリン、そなたにキツく当たったことなどなかろう? 我が公爵家はキャサリンを大切にしてきた。な?」
聖女候補と言われているキャサリンを排除していたのだ。その噂を否定するのに忙しい。
キャサリンは最高に綺麗な顔で笑う。
「ふふふ、ステイル様、イザベラとは愛人関係にしかなれないようですわね」
「き、貴様!! よくも!!」
「貴様だなんて酷いですわ。わたくしは貴女の婚約者ですのよ」
「誰がお前なんかと!」
ステイルはキャサリンに詰め寄る。
ライアンがステイルの前に出ようとして瞬間、会場にパーンっという音が響いた。
「みっともない真似はおやめなさい」
キャサリンは、公言通りステイルをぶん殴ったのだ。
ステイルは驚愕の表情で頬を抑えて座り込んでいる。
「な……」
キャサリンの顔から、表情が消えている。
きっと、今までのことを思い出しているのだろう。
そして、グッと手を握りしめると顔を上げた。
「でも、それしか貴方が生きる道はありませんわ。貴方はわたくしと結婚するしかありませんの」
「……くそう」
ガックリと肩を落としたステイルはその場に膝をつく。
その様子を見下ろしながら、キャサリンは満足そうに頷いた。
その顔には表情が戻り、スッキリとした顔になっている。
復讐は終わったのだ。
私はキャサリンの姿を見て、格好いいと感じた。
そう、強くて、優しくて、頭がいい。これが本来のキャサリンなのだ。
私は頭中にいた出会ったばかりの頃のキャサリンの姿を消した。
キャサリンはもうステイルには興味もないようにくるりと後ろを向くと、ライアンに声をかける。
今公爵が約束したことについて結婚約束書の用意を願い出たのだ。
この国の貴族ではなく、帝国貴族のライアンが用意した証書はこの国のものよりも上位のものとなる。
ライアンの命を受けた者が直ぐに用意していた書類を持ってきた。
ライアンはその内容を確認してから、キャサリンに手渡す。
「ありがとうございます」
キャサリンはそれをそのままマクラニー公爵に渡してサインを求める。
初めは難色を示していたが、招待客の目を気にしたのか、渋々とサインを書いた。
キャサリンの顔は晴れやかに微笑む。
「皆様、この文章の通り、ステイル様が結婚できるのは、わたくしのみとなりました」
キャサリンは手にした紙を高々と掲げる。
「そして、わたくしは今から聖女となる為に神殿に身を寄せます」
キャサリンの宣言にパーティの招待客から疑問の声が上がる。
「え?」
「今、公子様との結婚を約束したのでは?」
「聖女見習いになると?」
そうなのだ。キャサリンが選択した未来は聖女見習いになるということだった。
元々のこの制度は聖女になりたいが家が貧しくマナー等が身につけられない少女の為のものだ。
少女は神殿に身を寄せて三年間の修行期間を過ごすことになっている。
少女は神殿に身を寄せた時点で国籍をなくし、神殿の使徒となる。
そして、三年後の聖女祭に聖女候補として名乗りをあげるのだ。
もちろんキャサリンに授業などは必要ないが、彼女には時間が必要だった。
初めは私達も反対したが、彼女の意思は固かったのだ。
「キャサリン、イキイキしていますわ」
「そうですね」
「これで三年は公爵家は何もできないですね」
「はい、あの証書にはこれだけ多くの証人がいますから」
ジェイは平然と答える。
「お嬢様、そろそろ大公殿下からの贈り物を披露する時ではないですか?」
そう言ってジェイは私に封書を手渡した。
私はそれを見て、手に取るとゆっくりとキャサリン達の方へ歩いた。
「お、お前は何を言っているのだ!! いい加減にしろ! 早く公爵様に謝るのだ!!」
今は、キャサリンの父である伯爵が狂ったように喚いているところだ。
「ちょっと、よろしいかしら?」
私が声をかけると、辺りが静まり返る。
「大公女様!!! この者が折角のアスラン大公家の推薦があるにも関わらず、聖女見習いなると言っておりまして……」
マクラニー公爵は髪を振り乱して、私の前に膝をついた。
「知っておりますわ」
「ご覧になったでしょう! あの者は我が息子と結婚すると言いながら、三年も国を出ると申しているのです!! 大公女様からもお言葉を!!」
私はマクラニー公爵をはじめ、その場にいる全員と目を合わすように見回す。
そして、最後にキャサリンと目を合わすとにっこりと微笑んだ。
「我がアスラン大公家は、今後三年間のキャサリン嬢の身元を引き受けます。彼女の学びを邪魔する者は全て大公家への反逆とみなします」
「そ、そんな、馬鹿な……」
「信じられないのならば、この手紙をご覧なさい。アスラン大公殿下からのものです」
私は手紙を片手に持って天に掲げる。
これはキャサリンにも言っていなかったサプライズだ。
神殿に身を寄せる三年間は国籍をなくす為、逆に立場も弱くなる。もし、祖国から圧力があると言うことを聞かざるを得ない状況に陥る可能性も高い。
例えば、先程の結婚約束書の撤回などを強く要望されるかもしれない。
その為にジェイを通じてアスラン大公殿下へお願いしてもらったのだ。
三年の間はキャサリンの保護を大公家の名の下にお願いしたいと。
大公殿下は快く引き受けてくださり、直筆の手紙まで添えてくださった。
「ニ、ニア様……本当でしょうか?」
キャサリンが信じられないという顔で私の方に走り寄る。
「本当ですわ。だから、安心してこの国をお捨てなさい」
元々の計画では、神殿にマクラニー公爵や彼女の実家から圧力がかかる前に結婚約束書を送り返す予定だった。
キャサリンはひと時の勝利で満足だと言っていた。
でも、それは違う。そこで負けてしまったら、キャサリンはきっと傷つくし、ステイルだって反省しないだろう。
だから、キャサリンの気が済むまでは手が出せないようにしたかったのだ。
「あ、ありがとうございます」
キャサリンは、瞳から涙をポロポロ流しながら私の手を取り、額を寄せる。
「貴女の気が済むまで、その約束書は持っていたらいいのよ。貴女の婚約者は正式な結婚は永遠に出来ないわ」
正教が盛んなこの国であれば、愛人や庶子の扱いは決して良くないだろう。
その時、私は目の端でイザベラの姿を捉えた。
彼女は悪魔のような顔で私達を睨みつけていた。
「邪魔してしまったわね」
転生者の自由を侵害してしまった。これはきっと帝国の皇帝陛下へ話が上がってしまうかもしれない。
でも、もしそうなったら私の命を持って責任を取ろう。
それでもいいくらい。今、とても清々しい。
私はイザベラに向かって、満面の笑みを浮かべたのだった。
マクラニー公爵が早速キャサリンに近づいて手を差し出した。
キャサリンはライアンの腕を掴んだまま動かない。
「リドル子爵、未来の我が娘のエスコート、感謝致します」
ライアンは軽く会釈を返している。
「キャサリン!!!」
その時、会場のドアがバーンと開かれて、ステイルが飛び込んできた。
そして、ツカツカとキャサリンへ歩み寄ると、その手を乱暴に掴もうとする。
「失礼」
ライアンが、キャサリンから離れるとステイルの肩を掴んだ。
「レディに何をされるのですか?」
「う、うるさい!! 婚約者を待たずに他人とパーティへ行くなど、あの女が無礼なだけだ!」
顔を真っ赤にして叫ぶステイルのみっともないことこの上ない。
「ステイル!! 黙れ」
流石にマクラニー公爵が嗜める。
私はキャサリンが心配でそばに行こうとしたが、後ろからジェイに止められた。
そうだ。今日は見ている約束だった。
その時、キャサリンが動いた。
ドレスの裾を摘むとハッとするほど美しいカーテシーを披露する。
ザワザワしていた会場が静まり返り、視線はキャサリンに集中する。
「公爵様に申し上げます。わたくしはこちらのリドル子爵からステイル様の未来の妻として、別の方を紹介されたと聞きました。それは本当でございますか?」
クッと目線を上げて公爵を見たキャサリンに彼は一歩後退る。
「そ、それは……じ、冗談だ。あんな男爵家ごときの娘が我が公爵家の一員になどなれるはずもない」
「ち、父上!! 話が違います! イザベラとの婚約をお認めくださったではないですか!!」
ステイルは今度は父であるマクラニー公爵に詰め寄った。
「う、うるさい。あんな愛嬌だけのものに公爵家の嫁が務まるはずがなかろうが! それならば聖女になるやも知れぬキャサリンの方が何倍もマシではないか!」
マクラニー公爵は興奮したのか言ってはいけないことを言ってのける。
それを聞いていたキャサリンは顔色一つ変えずに公爵に向かって言い放つ。
「公爵様! 今、この場でお約束ください。ステイル様はわたくし以外の令嬢とは結婚しないと」
公爵は一瞬会場を見渡すとコクコクと頷いた。
「わ、わかった。ステイルがそなた以外の妻を迎えることはないと約束しよう」
「嬉しいですわ。皆様お聞きになりまして? 皆様が証人になってくださいませ」
キャサリンの問いかけに多くの人が拍手を送る。
だが、中には今までの噂に疑問を口にする者もいた。
「しかし、公爵家はつい最近までキャサリン嬢を蔑ろにしていたではないか?」
「ええ、前のパーティでのキャサリン様はとても暗い表情でしたわ」
「この約束だって、守るかわかりませんよ」
「そうですわ。私は男爵令嬢を未来の娘と紹介されましたわ」
ザワザワとして声に会場が包まれる。
マクラニー公爵はその様子に顔を青くした。
「キャサリン、そなたにキツく当たったことなどなかろう? 我が公爵家はキャサリンを大切にしてきた。な?」
聖女候補と言われているキャサリンを排除していたのだ。その噂を否定するのに忙しい。
キャサリンは最高に綺麗な顔で笑う。
「ふふふ、ステイル様、イザベラとは愛人関係にしかなれないようですわね」
「き、貴様!! よくも!!」
「貴様だなんて酷いですわ。わたくしは貴女の婚約者ですのよ」
「誰がお前なんかと!」
ステイルはキャサリンに詰め寄る。
ライアンがステイルの前に出ようとして瞬間、会場にパーンっという音が響いた。
「みっともない真似はおやめなさい」
キャサリンは、公言通りステイルをぶん殴ったのだ。
ステイルは驚愕の表情で頬を抑えて座り込んでいる。
「な……」
キャサリンの顔から、表情が消えている。
きっと、今までのことを思い出しているのだろう。
そして、グッと手を握りしめると顔を上げた。
「でも、それしか貴方が生きる道はありませんわ。貴方はわたくしと結婚するしかありませんの」
「……くそう」
ガックリと肩を落としたステイルはその場に膝をつく。
その様子を見下ろしながら、キャサリンは満足そうに頷いた。
その顔には表情が戻り、スッキリとした顔になっている。
復讐は終わったのだ。
私はキャサリンの姿を見て、格好いいと感じた。
そう、強くて、優しくて、頭がいい。これが本来のキャサリンなのだ。
私は頭中にいた出会ったばかりの頃のキャサリンの姿を消した。
キャサリンはもうステイルには興味もないようにくるりと後ろを向くと、ライアンに声をかける。
今公爵が約束したことについて結婚約束書の用意を願い出たのだ。
この国の貴族ではなく、帝国貴族のライアンが用意した証書はこの国のものよりも上位のものとなる。
ライアンの命を受けた者が直ぐに用意していた書類を持ってきた。
ライアンはその内容を確認してから、キャサリンに手渡す。
「ありがとうございます」
キャサリンはそれをそのままマクラニー公爵に渡してサインを求める。
初めは難色を示していたが、招待客の目を気にしたのか、渋々とサインを書いた。
キャサリンの顔は晴れやかに微笑む。
「皆様、この文章の通り、ステイル様が結婚できるのは、わたくしのみとなりました」
キャサリンは手にした紙を高々と掲げる。
「そして、わたくしは今から聖女となる為に神殿に身を寄せます」
キャサリンの宣言にパーティの招待客から疑問の声が上がる。
「え?」
「今、公子様との結婚を約束したのでは?」
「聖女見習いになると?」
そうなのだ。キャサリンが選択した未来は聖女見習いになるということだった。
元々のこの制度は聖女になりたいが家が貧しくマナー等が身につけられない少女の為のものだ。
少女は神殿に身を寄せて三年間の修行期間を過ごすことになっている。
少女は神殿に身を寄せた時点で国籍をなくし、神殿の使徒となる。
そして、三年後の聖女祭に聖女候補として名乗りをあげるのだ。
もちろんキャサリンに授業などは必要ないが、彼女には時間が必要だった。
初めは私達も反対したが、彼女の意思は固かったのだ。
「キャサリン、イキイキしていますわ」
「そうですね」
「これで三年は公爵家は何もできないですね」
「はい、あの証書にはこれだけ多くの証人がいますから」
ジェイは平然と答える。
「お嬢様、そろそろ大公殿下からの贈り物を披露する時ではないですか?」
そう言ってジェイは私に封書を手渡した。
私はそれを見て、手に取るとゆっくりとキャサリン達の方へ歩いた。
「お、お前は何を言っているのだ!! いい加減にしろ! 早く公爵様に謝るのだ!!」
今は、キャサリンの父である伯爵が狂ったように喚いているところだ。
「ちょっと、よろしいかしら?」
私が声をかけると、辺りが静まり返る。
「大公女様!!! この者が折角のアスラン大公家の推薦があるにも関わらず、聖女見習いなると言っておりまして……」
マクラニー公爵は髪を振り乱して、私の前に膝をついた。
「知っておりますわ」
「ご覧になったでしょう! あの者は我が息子と結婚すると言いながら、三年も国を出ると申しているのです!! 大公女様からもお言葉を!!」
私はマクラニー公爵をはじめ、その場にいる全員と目を合わすように見回す。
そして、最後にキャサリンと目を合わすとにっこりと微笑んだ。
「我がアスラン大公家は、今後三年間のキャサリン嬢の身元を引き受けます。彼女の学びを邪魔する者は全て大公家への反逆とみなします」
「そ、そんな、馬鹿な……」
「信じられないのならば、この手紙をご覧なさい。アスラン大公殿下からのものです」
私は手紙を片手に持って天に掲げる。
これはキャサリンにも言っていなかったサプライズだ。
神殿に身を寄せる三年間は国籍をなくす為、逆に立場も弱くなる。もし、祖国から圧力があると言うことを聞かざるを得ない状況に陥る可能性も高い。
例えば、先程の結婚約束書の撤回などを強く要望されるかもしれない。
その為にジェイを通じてアスラン大公殿下へお願いしてもらったのだ。
三年の間はキャサリンの保護を大公家の名の下にお願いしたいと。
大公殿下は快く引き受けてくださり、直筆の手紙まで添えてくださった。
「ニ、ニア様……本当でしょうか?」
キャサリンが信じられないという顔で私の方に走り寄る。
「本当ですわ。だから、安心してこの国をお捨てなさい」
元々の計画では、神殿にマクラニー公爵や彼女の実家から圧力がかかる前に結婚約束書を送り返す予定だった。
キャサリンはひと時の勝利で満足だと言っていた。
でも、それは違う。そこで負けてしまったら、キャサリンはきっと傷つくし、ステイルだって反省しないだろう。
だから、キャサリンの気が済むまでは手が出せないようにしたかったのだ。
「あ、ありがとうございます」
キャサリンは、瞳から涙をポロポロ流しながら私の手を取り、額を寄せる。
「貴女の気が済むまで、その約束書は持っていたらいいのよ。貴女の婚約者は正式な結婚は永遠に出来ないわ」
正教が盛んなこの国であれば、愛人や庶子の扱いは決して良くないだろう。
その時、私は目の端でイザベラの姿を捉えた。
彼女は悪魔のような顔で私達を睨みつけていた。
「邪魔してしまったわね」
転生者の自由を侵害してしまった。これはきっと帝国の皇帝陛下へ話が上がってしまうかもしれない。
でも、もしそうなったら私の命を持って責任を取ろう。
それでもいいくらい。今、とても清々しい。
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