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危険なルート
25.教会
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「……ん」
私はぼんやりとした頭を振ると起き上がった。そして、今までのことを思い出す。
「アレクサンドラ様!!」
馬車には私一人だった。しかも、馬車自体が変わっているようだ。
私は閉まっている馬車の窓にかかっているカーテンを開けた。
外には数人の騎士が立っているのが見える。
「話をきかなくちゃ!」
とりあえず外に出ようとドアを開けたが開かなかった。
「何で開かないの!!」
ドンドンと馬車の窓を叩くと外にいる騎士が近くまでやってきた。
「いかがなされましたか?」
「あのアレクサンドラ様は!?」
「……」
「外に出してください! 私には行かなくてはならない所があるんです!」
「大変申し訳ありません。貴方様を外に出すことは上から禁じられております」
そう言ってその場を離れようとする騎士に向かって更に窓を叩く。
「待ってください!! 私はどうしても教会に行かないと!! あああぁ」
「……教会へは公爵令嬢アレクサンドラ様が向かいましたのでご安心ください」
「え? アレクサンドラ様が!!」
私は驚いて聞き返した。
「はい、もちろんベルナール殿下もご一緒なのでご安心ください」
「本当にアレクサンドラ様が教会に向かったんですか!」
「はい」
そして、ようやく私は状況を理解してきた。確かにアレクサンドラの話は突拍子もない話だった。その驚きにばかり考えが言っていたが、今考えるとアレクサンドラ様が尋ねてきたことは場所と時間とキャリーのことだ。
私はギュッと手を握りしめる。
(何で気づかなかったのよ! アレクサンドラ様は様子がおかしかったじゃない。いつもいる殿下もマルセルくんもいなかったじゃない。何かを隠している証拠だわ)
私はキッと顔を上げた。
そして、もう一度ドアを叩く。
「まだ、何か?」
「今すぐ馬車を出して教会に向かいなさい! これはアレクサンドラ様、強いてはベルナール殿下の命に関わります!!」
「え?」
私はアレクサンドラ様に教えてもらった淑女教育とアレクサンドラ様の仕草を思い出しながら胸を張って騎士を見下ろす。
「し、しかし……」
「私しか知らないことがあります。まだ、アレクサンドラ様にも伝えていない大切なことです。急ぐのです!」
「…………」
「…………」
しばらくの間沈黙が辺りを支配する。
しかし、私は決意を込めて騎士を見つめ続けた。
「……かしこまりました」
騎士は一礼すると其処彼処に指示を出し始める。
私はほっとして座席に倒れ込んだ。
「流石、アレクサンドラ様の教育だわ。でも、よかった。もし、本当に先生が犯人だとすると大変なことになるわ。だって、先生の趣味は剣技だもの。前に騎士団にも入れるレベルだって聞いたわ」
ガタン
ようやく馬車が動き出した。
馬車の周りには馬に乗った騎士が四騎付かず離れず付いてくる。
(早く、早く、早く!!)
私は気持ちばかりが急いたのだった。
ガタン
次の角を曲がれば教会という所で馬車が停止した。
「何事ですか?」
「フルール」
馬車の外からマルセルくんの声が聞こえた。
「マルセル様!!!」
「おい! どうしてここに!」
騎士に詰め寄るマルセルくんに話しかける。
「マルセル様!! 私がお願いしました!」
「フルール、一体どうして……。騎士から姉さんが子供を助けに行ったと聞いただろう」
そう言いながらもマルセルくんは馬車の扉を開けると私に手を差し出してくれた。
「はい、それは聞きました。あのアレクサンドラ様は今どちらに?」
「先程フードを被って教会に入ったよ」
「そ、そんな……」
私は頭から血の気が引いた。
「大丈夫かい? フルール」
「マ、マルセル様! 私はアレクサンドラ様に言わなかったんです……。あの先生は剣が扱えますの。それこそ騎士団のレベルだと聞いています」
するとマルセルくんが私の手を取ると足早に歩き始めた。
「それは本当かい? その男は先生だろう?」
「はい、昔騎士団に入りたかったと言っていました」
「クソッ」
「え?」
「ああ、失礼。後は何か思い出したことはある?」
「い、いえ」
すると殿下の姿が見えてきた。教会から死角となる場所に騎士達と様子を伺っている。
「殿下!」
「どうした? マルセル……フルール?!」
「殿下、あの男は昔騎士団の試験を受けていたかもしれません」
「なんだと! おい、団長を呼べ」
そう命じると殿下が私の方にやってきた。
「それは本当か?」
「試験のことはわかりませんが、先生の剣の腕は騎士団レベルだと聞いたことがあります。そして、昔入りたかったと」
「それなら、試験は受けて受からなかった可能性が高いな。先生の年齢は?」
「確か二十八歳だったと……」
「殿下、お呼びですか?」
「犯人が騎士団の試験を受けていた可能性がある。多分十年前くらいだ。志願書を確認してくれ」
「はっ!」
「あの、アレクサンドラ様は?」
「わからない。教会に入ったきりだ。子供を見つけたら笛を吹くことになっている。アレクサンドラ……」
殿下の顔は苦痛に歪んでいた。いつもアレクサンドラ様とやり合っていた殿下には見えなかった。
「殿下!!!」
先程団長と呼ばれた人が慌てて走ってくる。
「どうした? 志願書は見つかったか?」
「は! しかし、これをこれをご覧ください」
団長が差し出した紙を殿下は一読すると顔を歪めてマルセルくんに渡した。
「え? 爆弾……」
私も横からその志願書を覗き見る。そこにはまだ若々しい先生の写真と経歴が書いてあった。
その特技欄に火薬の取り扱いと爆弾製作と書いてあったのだ。
「フルール、知っていたか?」
殿下が私の肩を掴んで聞いてきた。
「いいえ、先生が爆弾だなんて……。剣の腕だって、学校に不審者が侵入しようとした時に見たから話題になったくらいで……」
「殿下まさか爆弾が教会に……。姉さん!」
「まさかだがあり得ない話じゃない。そして、アレクサンドラが知らなかったとは思えない……」
「あっ! 姉さん、まさか……」
「クソッ! おかしいとは思ったんだ。何でそこまでしてアレクサンドラは自分が行くと言い張ったのか」
「僕はバカだ」という殿下の顔は真っ青だった。
「わ、私が!!」
私はマルセルくんの手を振り払って走った。後から殿下やマルセルくんの声が聞こえるが私の意識は教会の中に向かっていた。
私はぼんやりとした頭を振ると起き上がった。そして、今までのことを思い出す。
「アレクサンドラ様!!」
馬車には私一人だった。しかも、馬車自体が変わっているようだ。
私は閉まっている馬車の窓にかかっているカーテンを開けた。
外には数人の騎士が立っているのが見える。
「話をきかなくちゃ!」
とりあえず外に出ようとドアを開けたが開かなかった。
「何で開かないの!!」
ドンドンと馬車の窓を叩くと外にいる騎士が近くまでやってきた。
「いかがなされましたか?」
「あのアレクサンドラ様は!?」
「……」
「外に出してください! 私には行かなくてはならない所があるんです!」
「大変申し訳ありません。貴方様を外に出すことは上から禁じられております」
そう言ってその場を離れようとする騎士に向かって更に窓を叩く。
「待ってください!! 私はどうしても教会に行かないと!! あああぁ」
「……教会へは公爵令嬢アレクサンドラ様が向かいましたのでご安心ください」
「え? アレクサンドラ様が!!」
私は驚いて聞き返した。
「はい、もちろんベルナール殿下もご一緒なのでご安心ください」
「本当にアレクサンドラ様が教会に向かったんですか!」
「はい」
そして、ようやく私は状況を理解してきた。確かにアレクサンドラの話は突拍子もない話だった。その驚きにばかり考えが言っていたが、今考えるとアレクサンドラ様が尋ねてきたことは場所と時間とキャリーのことだ。
私はギュッと手を握りしめる。
(何で気づかなかったのよ! アレクサンドラ様は様子がおかしかったじゃない。いつもいる殿下もマルセルくんもいなかったじゃない。何かを隠している証拠だわ)
私はキッと顔を上げた。
そして、もう一度ドアを叩く。
「まだ、何か?」
「今すぐ馬車を出して教会に向かいなさい! これはアレクサンドラ様、強いてはベルナール殿下の命に関わります!!」
「え?」
私はアレクサンドラ様に教えてもらった淑女教育とアレクサンドラ様の仕草を思い出しながら胸を張って騎士を見下ろす。
「し、しかし……」
「私しか知らないことがあります。まだ、アレクサンドラ様にも伝えていない大切なことです。急ぐのです!」
「…………」
「…………」
しばらくの間沈黙が辺りを支配する。
しかし、私は決意を込めて騎士を見つめ続けた。
「……かしこまりました」
騎士は一礼すると其処彼処に指示を出し始める。
私はほっとして座席に倒れ込んだ。
「流石、アレクサンドラ様の教育だわ。でも、よかった。もし、本当に先生が犯人だとすると大変なことになるわ。だって、先生の趣味は剣技だもの。前に騎士団にも入れるレベルだって聞いたわ」
ガタン
ようやく馬車が動き出した。
馬車の周りには馬に乗った騎士が四騎付かず離れず付いてくる。
(早く、早く、早く!!)
私は気持ちばかりが急いたのだった。
ガタン
次の角を曲がれば教会という所で馬車が停止した。
「何事ですか?」
「フルール」
馬車の外からマルセルくんの声が聞こえた。
「マルセル様!!!」
「おい! どうしてここに!」
騎士に詰め寄るマルセルくんに話しかける。
「マルセル様!! 私がお願いしました!」
「フルール、一体どうして……。騎士から姉さんが子供を助けに行ったと聞いただろう」
そう言いながらもマルセルくんは馬車の扉を開けると私に手を差し出してくれた。
「はい、それは聞きました。あのアレクサンドラ様は今どちらに?」
「先程フードを被って教会に入ったよ」
「そ、そんな……」
私は頭から血の気が引いた。
「大丈夫かい? フルール」
「マ、マルセル様! 私はアレクサンドラ様に言わなかったんです……。あの先生は剣が扱えますの。それこそ騎士団のレベルだと聞いています」
するとマルセルくんが私の手を取ると足早に歩き始めた。
「それは本当かい? その男は先生だろう?」
「はい、昔騎士団に入りたかったと言っていました」
「クソッ」
「え?」
「ああ、失礼。後は何か思い出したことはある?」
「い、いえ」
すると殿下の姿が見えてきた。教会から死角となる場所に騎士達と様子を伺っている。
「殿下!」
「どうした? マルセル……フルール?!」
「殿下、あの男は昔騎士団の試験を受けていたかもしれません」
「なんだと! おい、団長を呼べ」
そう命じると殿下が私の方にやってきた。
「それは本当か?」
「試験のことはわかりませんが、先生の剣の腕は騎士団レベルだと聞いたことがあります。そして、昔入りたかったと」
「それなら、試験は受けて受からなかった可能性が高いな。先生の年齢は?」
「確か二十八歳だったと……」
「殿下、お呼びですか?」
「犯人が騎士団の試験を受けていた可能性がある。多分十年前くらいだ。志願書を確認してくれ」
「はっ!」
「あの、アレクサンドラ様は?」
「わからない。教会に入ったきりだ。子供を見つけたら笛を吹くことになっている。アレクサンドラ……」
殿下の顔は苦痛に歪んでいた。いつもアレクサンドラ様とやり合っていた殿下には見えなかった。
「殿下!!!」
先程団長と呼ばれた人が慌てて走ってくる。
「どうした? 志願書は見つかったか?」
「は! しかし、これをこれをご覧ください」
団長が差し出した紙を殿下は一読すると顔を歪めてマルセルくんに渡した。
「え? 爆弾……」
私も横からその志願書を覗き見る。そこにはまだ若々しい先生の写真と経歴が書いてあった。
その特技欄に火薬の取り扱いと爆弾製作と書いてあったのだ。
「フルール、知っていたか?」
殿下が私の肩を掴んで聞いてきた。
「いいえ、先生が爆弾だなんて……。剣の腕だって、学校に不審者が侵入しようとした時に見たから話題になったくらいで……」
「殿下まさか爆弾が教会に……。姉さん!」
「まさかだがあり得ない話じゃない。そして、アレクサンドラが知らなかったとは思えない……」
「あっ! 姉さん、まさか……」
「クソッ! おかしいとは思ったんだ。何でそこまでしてアレクサンドラは自分が行くと言い張ったのか」
「僕はバカだ」という殿下の顔は真っ青だった。
「わ、私が!!」
私はマルセルくんの手を振り払って走った。後から殿下やマルセルくんの声が聞こえるが私の意識は教会の中に向かっていた。
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