8 / 23
7、暴言
しおりを挟む
朝生徒会室で仕事をしていると隣の生徒会準備室が開く音がした。何か話す声が聞こえたと思ったら扉が閉まり今度はここの扉がノックされた。
「どうぞ」
優司が返事をすると失礼しますという声と共に海斗が部屋に入ってきた。
「ああ、おはよう、海斗くん。」
「おはようございます。生徒会長。昨日は色々とありがとうございました。御言葉に甘えて今日から慣れるまで姉は隣の準備室を使わせていただきますのでよろしくお願いします。」
優司はそういって頭を下げた海斗に近寄るとその肩に手を乗せて優しくして微笑んだ。
「そんなに畏まらなくてもいいよ。僕はバディとして当然のことをしているだけなんだから。海斗くんもこれからはまず自分の居場所固めを頑張ってほしい。由梨さんの事はあまり干渉はしないけど、何かないかはちゃんと確認するから安心してほしい。」
そういうと海斗を促して廊下に出た。
「早速なんだが、由梨さんがちゃんと在室しているか今確認させてもらっていいかい?」
そう言って隣の部屋を指差すとカイトと共にノックをする。海斗の顔が引きつってる事に気付きながらも優司は少し強引にドアの前に立たせた。
「ね、姉さん、会長があいさつをしたいらしいけど今ドアを開けるよ」
海斗の声が響くと中からガタガタと音がして内側から掛かっていた鍵が外される音がしてドアから薄く開いた。
そこには期待と不安が入り混じった瞳をした無表情の由梨が立っていた。
うん、、今日も可愛い!
由梨はハーフアップの髪に白いリボンをつけてその長い睫毛をバサバサと上下に動かしながら何も言わずに優司に目線を向けた。
「おはよう、由梨ちゃん、今日からよろしくね。僕はいつでも隣にいるから何かあったらいつでもおいで。」
優司が少し目線を下げて由梨に優しく話しかけると由梨が小さく頷いた。その様子は小さな子供のようで思わず抱きしめたくなったがぐっと我慢して続けた。
「後、僕も心配なので午前中大体10時くらいに今のようにノックするから一度顔を見せてもらっていいかな?」
そういうと由梨は少し考えた後、小さく頷いた。内心やった!と思ったが顔には出さずにしおらしく良かったと頷いた。
「じゃあ、由梨ちゃん、また後でね」
そう言ってドアを閉めると中から慌てて鍵をする音がしたが、取り敢えずは海斗抜きで会うことが出来るようになったので優司は満足だった。そんな優司を胡散臭そうに見つめながら海斗が口を開く。
「先輩、、、、姉をちゃん付けで呼んでましたっけ?」
「うんまあ、折角バディになったんだし年下の女の子の事をさん付けもなんだし、君達は苗字も同じことだからちゃんの方が良いかなと思ったんだよ。その方が可愛いだろ?」
悪びれずにいう優司に何も言えず海斗は取り敢えず頭を下げて姉をよろしくお願いしますと言って教室に向かった。
悔しいが今は自分の友人を作ってこの学園の事や生徒会長の事を聞いて把握しないと何もわからないな。
海斗は一人顔を上げて気合を入れたのだった。
海斗の後ろ姿を見送った優司は生徒会室に戻り、取り敢えず10時までは仕事をしてしまおうと机に着いた。
由梨はソファに座りながら先程の優司との会話を思い出しては笑っていた。
きゃー今日も秋里様とお話ししてしまったわ!
自分は頷いただけなのだが、由梨の中ではすっかりやり遂げた感が満たしていた。
しかも、、、由梨ちゃんっですって!
キャー恥ずかしい、、、でも、お友達になったみたいで凄く嬉しいわ!お父様もお母様もびっくりするわよね。でも、10時にノックされたらどうしましょう、、、、。私ドアを開けることが出来るかしら、、、。
由梨も海斗無しで優司に会う事に不安を感じ始めるとその事ばかりぐるぐる頭を回り始めた、自分ではマズイとわかっているのだからそれに伴って緊張も高まり逃亡する事も出来ずそのレベルは由梨の中で既にレベル3に達していたのだった。
その時トントンとノックの音が響くとビクッと体が跳ねる。レベル3になった由梨は猫がフーと毛を逆立てているように攻撃的になるので朝とは逆にバンと大きな音を立ててドアを全開に開けたのだった。
そこにびっくり顔の優司がいたのだがもう由梨は止まれない。優司をキッと睨むと口を開いた。
「秋里先輩!レディが一人の部屋に来ることがどんなに失礼な事か貴方ご存知!?そのにやけたお顔ごとサッサとお戻りなって頂戴。わたくし気分が悪くなってしまいますわ!」
そう言うと優司の鼻先でバンッとドアを閉めて鍵をかけた。
ドアの向こうからやっと今現実に戻ったかのような優司の声が廊下に響いたが、由梨には聞こえず、由梨ドアの前に座り込み後悔に沈んだ。
「えっ?え?えーーー?!」
優司は10時なると意気揚々と隣のドアをノックしたまでは良かったがその後の展開についていず既に閉まったドアを見つめて声を上げていた。
確かに今由梨は出てきた。しかも思ったよりも勢い良く。そして、、、そして文句を言われて、、、追い返されたよな?俺?
由梨の言った言葉を信じられない様子で反芻し、うん、追い返された、、と結論を出した優司は一旦隣の生徒会室に戻った。
あああああああああ、、、。やってしまった。
ドアを勢い良く閉め、鍵をガチャリと閉めた後、我にかえった由梨は今の言動を思い返して頭を抱えてその場に座り込んだ。
「どうぞ」
優司が返事をすると失礼しますという声と共に海斗が部屋に入ってきた。
「ああ、おはよう、海斗くん。」
「おはようございます。生徒会長。昨日は色々とありがとうございました。御言葉に甘えて今日から慣れるまで姉は隣の準備室を使わせていただきますのでよろしくお願いします。」
優司はそういって頭を下げた海斗に近寄るとその肩に手を乗せて優しくして微笑んだ。
「そんなに畏まらなくてもいいよ。僕はバディとして当然のことをしているだけなんだから。海斗くんもこれからはまず自分の居場所固めを頑張ってほしい。由梨さんの事はあまり干渉はしないけど、何かないかはちゃんと確認するから安心してほしい。」
そういうと海斗を促して廊下に出た。
「早速なんだが、由梨さんがちゃんと在室しているか今確認させてもらっていいかい?」
そう言って隣の部屋を指差すとカイトと共にノックをする。海斗の顔が引きつってる事に気付きながらも優司は少し強引にドアの前に立たせた。
「ね、姉さん、会長があいさつをしたいらしいけど今ドアを開けるよ」
海斗の声が響くと中からガタガタと音がして内側から掛かっていた鍵が外される音がしてドアから薄く開いた。
そこには期待と不安が入り混じった瞳をした無表情の由梨が立っていた。
うん、、今日も可愛い!
由梨はハーフアップの髪に白いリボンをつけてその長い睫毛をバサバサと上下に動かしながら何も言わずに優司に目線を向けた。
「おはよう、由梨ちゃん、今日からよろしくね。僕はいつでも隣にいるから何かあったらいつでもおいで。」
優司が少し目線を下げて由梨に優しく話しかけると由梨が小さく頷いた。その様子は小さな子供のようで思わず抱きしめたくなったがぐっと我慢して続けた。
「後、僕も心配なので午前中大体10時くらいに今のようにノックするから一度顔を見せてもらっていいかな?」
そういうと由梨は少し考えた後、小さく頷いた。内心やった!と思ったが顔には出さずにしおらしく良かったと頷いた。
「じゃあ、由梨ちゃん、また後でね」
そう言ってドアを閉めると中から慌てて鍵をする音がしたが、取り敢えずは海斗抜きで会うことが出来るようになったので優司は満足だった。そんな優司を胡散臭そうに見つめながら海斗が口を開く。
「先輩、、、、姉をちゃん付けで呼んでましたっけ?」
「うんまあ、折角バディになったんだし年下の女の子の事をさん付けもなんだし、君達は苗字も同じことだからちゃんの方が良いかなと思ったんだよ。その方が可愛いだろ?」
悪びれずにいう優司に何も言えず海斗は取り敢えず頭を下げて姉をよろしくお願いしますと言って教室に向かった。
悔しいが今は自分の友人を作ってこの学園の事や生徒会長の事を聞いて把握しないと何もわからないな。
海斗は一人顔を上げて気合を入れたのだった。
海斗の後ろ姿を見送った優司は生徒会室に戻り、取り敢えず10時までは仕事をしてしまおうと机に着いた。
由梨はソファに座りながら先程の優司との会話を思い出しては笑っていた。
きゃー今日も秋里様とお話ししてしまったわ!
自分は頷いただけなのだが、由梨の中ではすっかりやり遂げた感が満たしていた。
しかも、、、由梨ちゃんっですって!
キャー恥ずかしい、、、でも、お友達になったみたいで凄く嬉しいわ!お父様もお母様もびっくりするわよね。でも、10時にノックされたらどうしましょう、、、、。私ドアを開けることが出来るかしら、、、。
由梨も海斗無しで優司に会う事に不安を感じ始めるとその事ばかりぐるぐる頭を回り始めた、自分ではマズイとわかっているのだからそれに伴って緊張も高まり逃亡する事も出来ずそのレベルは由梨の中で既にレベル3に達していたのだった。
その時トントンとノックの音が響くとビクッと体が跳ねる。レベル3になった由梨は猫がフーと毛を逆立てているように攻撃的になるので朝とは逆にバンと大きな音を立ててドアを全開に開けたのだった。
そこにびっくり顔の優司がいたのだがもう由梨は止まれない。優司をキッと睨むと口を開いた。
「秋里先輩!レディが一人の部屋に来ることがどんなに失礼な事か貴方ご存知!?そのにやけたお顔ごとサッサとお戻りなって頂戴。わたくし気分が悪くなってしまいますわ!」
そう言うと優司の鼻先でバンッとドアを閉めて鍵をかけた。
ドアの向こうからやっと今現実に戻ったかのような優司の声が廊下に響いたが、由梨には聞こえず、由梨ドアの前に座り込み後悔に沈んだ。
「えっ?え?えーーー?!」
優司は10時なると意気揚々と隣のドアをノックしたまでは良かったがその後の展開についていず既に閉まったドアを見つめて声を上げていた。
確かに今由梨は出てきた。しかも思ったよりも勢い良く。そして、、、そして文句を言われて、、、追い返されたよな?俺?
由梨の言った言葉を信じられない様子で反芻し、うん、追い返された、、と結論を出した優司は一旦隣の生徒会室に戻った。
あああああああああ、、、。やってしまった。
ドアを勢い良く閉め、鍵をガチャリと閉めた後、我にかえった由梨は今の言動を思い返して頭を抱えてその場に座り込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる