神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》

8話 門での騒動

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  突き出される粗末な槍を躱し、水龍の戦斧でサハギンの胴体を切り飛ばして行きます。
  シアさんの方をチラリと見るとメイスでサハギンの頭を叩き潰していました。
  シアさんもかなり強くなっているようですね。
  20分もしない内にサハギンの群れの撃退を終えます。
  
「シンシア様!」

  護衛の冒険者達に安全が確認されたと報告を受け、甲板に現れたこの商船を任されているらしき商人さんは、シアさんの姿を見て驚いています。
  
「みなさん、お怪我はありませんか?」

「は、はい、あの、なぜシンシア様がこの船に?」

  その後、シアさんの説明により、納得した商人さんにお礼を言われたり、冒険者達と少し雑談したりとして過ごし、太陽が真上を過ぎた頃再び飛び立ちました。
  ちなみにシアさんからサハギン撃退の報酬も頂けるそうです。


  何度か休憩を挟み、飛び続けること3日、東方の島国『リュウガ王国』の王都が見えて来ました。
  船着場の近くに降り立ったわたし達は王都に入る為、門に並ぶ人達の最後尾に並びます。
  オリオンが舞い降りた事で、多少騒ぎになりましたが概ね問題なく到着しました。
  リュウガ王国の王都は海に面した場所に有り、海側からの入り口と陸側からの入り口の2つが有ります。
  シアさんと2人で順番が来るのを待ちます。
   ところで、さっきから気にしない様にしていたのですが、わたし達の前に並んで居る人がとても気になります。
  二人組で1人は10歳くらいの少女です。
  そちらは問題ありません。
  問題はもう1人です。
  恐らく男性だと思うのですが、顔を仮面で隠しているのです。
  怪人108面相の様な目元を隠す仮面ではなく、顔全体を隠しています。
  怪しいです。
  どう考えても不審者です。
  そして、とうとう怪しい仮面の男の番になりました。

「ん、なんだお前は?
  なんで仮面なんか付けているんだ?」

  獣人族の衛兵さんに問われています。
  当然です。

「趣味です」

  ふざけんな!
  仮面の男がふざけた事を言いだしました。
  そんな理由で衛兵さんのチェックを通れるはずが有りません。

「そうか、じゃあ外して」

「はい」

  外すのかよ! 
  仮面の下から出て来たのはごく普通の人族の男性です。
  初めから普通にしていれば良い物を!

「うん、入っていいぞ」

  仮面の男と少女はあっさりと王都に入って行きました。
  次はわたし達の番です。
  
「身分を証明出来るものはあるか?」

「はい、ございますわ」

  シアさんが商業ギルドのギルドカードを取り出したのでわたしもギルドカードを取り出します。
  更にシアさんは手紙の様な物を衛兵さんに見せます。
  すると衛兵さんの顔に緊張が走ります。

「し、失礼致しました。
  すぐに馬車をご用意致しますので、こちらでお待ちください」

「あ、あの、お構いなく……」

「いえいえ、すぐにご用意したしますので、どうか!」

  わたしとシアさんは、慌てた衛兵さんに門の横にある建物に案内されました。

「あまり、騒ぎにならない様に一般用の門から入ったのですが、返って気を遣わせてしまいましたわ」

「そうですね」

  よく考えれば当然です。
  要人用の門に居る人達ならば、わたし達の様な訳ありの対応も心得ているでしょうが、普段一般用の門で仕事をしている衛兵さんに同じ物を求めるのは酷と言うものです。
  さて、兎に角、リュウガ王国に到着しました。
  米を作っているこの国には、とても期待しています。
  楽しみです!
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