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神々の間では異世界転移がブームらしいです。第4部《新たなる神話》
17話 俺と異世界
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「ふっ!」
砂煙の中、俺は足を引きずりながら鋭く息を吐く。
すると、風魔法が発動し砂埃を吹き飛ばす。
視界を確保した俺は再びリセルシアに対峙する。
しかし、右腕はあらな方向へ折れ曲り、左目も潰れている。
足にも違和感がある。
普通の人間ならば確実に致命傷だろう。
だが、残念ながら俺は『普通の人間』とはとても呼べない。
足下に一瞬、小さな魔方陣が現れた。
そして、折れた腕が、潰れた目が、違和感がある足が逆再生される様に元に戻って行く。
正直、自分の事ながら気持ち悪いと思う。
コレは勇者と邪神の時を止めた代償で、呪いの様な物だ。
「やはり……お前も死ねない身体なのか?」
俺の身体が元の状態に戻ったのを見たリセルシアは少しだけ哀しそうな顔をする。
「まぁな、お前も似た様なものだろう?」
「私のは我らの神からの祝福さ」
「300年経っても相変わらずの狂信っぷりだな。
アレは魔族に祝福をもたらす存在では無いと何度言えば理解するんだ?」
「くだらん、私は神より授かったこの永遠の時間を神の為に捧げるんだよ」
「そうかい、そりゃあ残念だったな」
「なに?」
パンッ!
俺は両手を打ち鳴らす。
別に錬成するわけでは無い。
そもそも俺、真理みて無いしな!
先程の戦いの中、部屋中に設置しておいた魔方陣が一斉に起動する。
「こ、これは時魔法と空間魔法の……いや、時空魔法か!!」
魔方陣を見たリセルシアが驚愕の声を上げる。
「馬鹿な、別の世界への扉を開いたと言うのか⁉︎」
「そうだよ、停止と固定の鎖」
俺の取って置きの拘束魔法がリセルシアを捕らえた。
「な、なんだ、こんな物!」
「無駄だ、時間停止と空間固定を組み合わせた魔法だ。
いくらお前でもすぐに解除は出来ない」
俺は拘束したリセルシアと共に歪んだ空間に向かって歩いて行く。
「き、貴様、本気か!
あの先がどんな世界かもわからないのだぞ!」
「ああ、まぁ、もし死んでしまったならしょうがない。
もう十分生きたしな。
それに案外楽しい世界かも知れないぞ?」
「馬鹿を言うな!
今まで世界を渡った者などいないのだぞ!」
「大丈夫さ、なんたって俺は此処とは違う世界の出身だしな」
「なに⁉︎」
「さぁ、そろそろ行こうか」
「ま、まて、放せ!」
俺は暴れるリセルシアを引きずりながら空間の歪みの中心に立った。
後は魔法を起動させれば俺とリセルシアは別の世界へと飛ばされる事になる。
俺にとっては2回目の異世界転移という訳だ。
術者も一緒でなければ別の世界へ飛ばせない不完全な魔法だが、リセルシアを退場させられるなら、俺の存在くらいは安いものだろう。
「ぐはっ!」
俺が魔法を起動させようとした時、とてつもない衝撃を受けて吹き飛ばされる。
今のはロックバレットか……
「だ、誰だ!」
不味いな、さすがに魔力が残っていない。
リセルシアの拘束長くは持たないぞ。
「お久しぶりです、大賢者様」
「お前……エレイン⁉︎」
現れたのは、かつて破門したエレインだった。
魔族の魔法を求めて協力しているとは聞いていたが此処で現れるとは……
俺が対応策を考えていると、リセルシアがエレインが現れた事に気付く。
「おお、エレイン殿!
助かった、この拘束を解いてくれ!」
「え、嫌だよ、面倒い」
「は⁉︎」
エレインはどうでもよい物を見る目でリセルシアを見る。
「ま、魔族の持つ魔法の知識が欲しくはないのか⁉︎」
リセルシアは必死に叫ぶがエレインは歯牙にも掛けずに言い返す。
「既に魔族の魔法は理解した。
もう此処に、俺の求める物は無い」
そう言いながらもエレインはリセルシアに近づいて行く。
俺はエレインを警戒しながら尋ねる。
「なら何をしに現れた?」
「決まっているじゃ無いですか、新しい知識を得る為ですよ。
新しい……異世界の知識をね」
「ま、まさか、お前⁉︎」
「ふふふ、この時空魔法は俺が頂く。
ああ、代価代わりにリセルシアは向こう持って行ってやるよ」
「お前……本当に良いのか。
この世界に戻ってこれないかも知れないんだぞ……」
「構いませんよ、未知の世界の未知の知識を得られるなら俺はどんな事でもやってやる」
そう言うとエレインは魔力を解き放つ。
「さようなら、師匠」
消え去る瞬間、エレインが笑った様な気がしたのは俺がそう思いたかったからなのか……ともあれ、部屋には静寂が戻って来たのだった。
砂煙の中、俺は足を引きずりながら鋭く息を吐く。
すると、風魔法が発動し砂埃を吹き飛ばす。
視界を確保した俺は再びリセルシアに対峙する。
しかし、右腕はあらな方向へ折れ曲り、左目も潰れている。
足にも違和感がある。
普通の人間ならば確実に致命傷だろう。
だが、残念ながら俺は『普通の人間』とはとても呼べない。
足下に一瞬、小さな魔方陣が現れた。
そして、折れた腕が、潰れた目が、違和感がある足が逆再生される様に元に戻って行く。
正直、自分の事ながら気持ち悪いと思う。
コレは勇者と邪神の時を止めた代償で、呪いの様な物だ。
「やはり……お前も死ねない身体なのか?」
俺の身体が元の状態に戻ったのを見たリセルシアは少しだけ哀しそうな顔をする。
「まぁな、お前も似た様なものだろう?」
「私のは我らの神からの祝福さ」
「300年経っても相変わらずの狂信っぷりだな。
アレは魔族に祝福をもたらす存在では無いと何度言えば理解するんだ?」
「くだらん、私は神より授かったこの永遠の時間を神の為に捧げるんだよ」
「そうかい、そりゃあ残念だったな」
「なに?」
パンッ!
俺は両手を打ち鳴らす。
別に錬成するわけでは無い。
そもそも俺、真理みて無いしな!
先程の戦いの中、部屋中に設置しておいた魔方陣が一斉に起動する。
「こ、これは時魔法と空間魔法の……いや、時空魔法か!!」
魔方陣を見たリセルシアが驚愕の声を上げる。
「馬鹿な、別の世界への扉を開いたと言うのか⁉︎」
「そうだよ、停止と固定の鎖」
俺の取って置きの拘束魔法がリセルシアを捕らえた。
「な、なんだ、こんな物!」
「無駄だ、時間停止と空間固定を組み合わせた魔法だ。
いくらお前でもすぐに解除は出来ない」
俺は拘束したリセルシアと共に歪んだ空間に向かって歩いて行く。
「き、貴様、本気か!
あの先がどんな世界かもわからないのだぞ!」
「ああ、まぁ、もし死んでしまったならしょうがない。
もう十分生きたしな。
それに案外楽しい世界かも知れないぞ?」
「馬鹿を言うな!
今まで世界を渡った者などいないのだぞ!」
「大丈夫さ、なんたって俺は此処とは違う世界の出身だしな」
「なに⁉︎」
「さぁ、そろそろ行こうか」
「ま、まて、放せ!」
俺は暴れるリセルシアを引きずりながら空間の歪みの中心に立った。
後は魔法を起動させれば俺とリセルシアは別の世界へと飛ばされる事になる。
俺にとっては2回目の異世界転移という訳だ。
術者も一緒でなければ別の世界へ飛ばせない不完全な魔法だが、リセルシアを退場させられるなら、俺の存在くらいは安いものだろう。
「ぐはっ!」
俺が魔法を起動させようとした時、とてつもない衝撃を受けて吹き飛ばされる。
今のはロックバレットか……
「だ、誰だ!」
不味いな、さすがに魔力が残っていない。
リセルシアの拘束長くは持たないぞ。
「お久しぶりです、大賢者様」
「お前……エレイン⁉︎」
現れたのは、かつて破門したエレインだった。
魔族の魔法を求めて協力しているとは聞いていたが此処で現れるとは……
俺が対応策を考えていると、リセルシアがエレインが現れた事に気付く。
「おお、エレイン殿!
助かった、この拘束を解いてくれ!」
「え、嫌だよ、面倒い」
「は⁉︎」
エレインはどうでもよい物を見る目でリセルシアを見る。
「ま、魔族の持つ魔法の知識が欲しくはないのか⁉︎」
リセルシアは必死に叫ぶがエレインは歯牙にも掛けずに言い返す。
「既に魔族の魔法は理解した。
もう此処に、俺の求める物は無い」
そう言いながらもエレインはリセルシアに近づいて行く。
俺はエレインを警戒しながら尋ねる。
「なら何をしに現れた?」
「決まっているじゃ無いですか、新しい知識を得る為ですよ。
新しい……異世界の知識をね」
「ま、まさか、お前⁉︎」
「ふふふ、この時空魔法は俺が頂く。
ああ、代価代わりにリセルシアは向こう持って行ってやるよ」
「お前……本当に良いのか。
この世界に戻ってこれないかも知れないんだぞ……」
「構いませんよ、未知の世界の未知の知識を得られるなら俺はどんな事でもやってやる」
そう言うとエレインは魔力を解き放つ。
「さようなら、師匠」
消え去る瞬間、エレインが笑った様な気がしたのは俺がそう思いたかったからなのか……ともあれ、部屋には静寂が戻って来たのだった。
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