神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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もう少しだけブームは続きそうです。

5話 既知との邂逅

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  アカデミーに入学して3年目、今日は3年に1度の交流戦の日です。
  10年くらい前からミルミット王国の王都にある学院とお互いに訪問して学生達の交流を行なっているのです。
  今年は帝国アカデミーで開催されます。
  そして、わたし達Sクラスはミルミット王国の学院のSクラスと交流試合をする事になっているのです。
  アカデミーの訓練所の見学席にはアカデミーの生徒と学院の代表としてやって来た生徒でいっぱいです。
  生徒が座る見学席より高い場所には来賓者の席や、帝国の貴族の席などもあります。
  わたし達が待機している控え室に新たに人がやって来ました。

「失礼するわ」

  入って来たのは大きな杖を持った知的な女性に率いられたミルミット王国の学院生達です。
  
「「「「 ⁉︎ 」」」」

  わたしのパーティメンバーであるクラスメイト達は一様に緊張しています。
  彼女はミルミット王国の学院の教師なのですが、有名の方なので仕方ありませんね。

「お久しぶりです、マーリン先生」

「ええ、久し振りねユリ、相変わらずあなたはお母さんにそっくりね?」

「はい、よく言われます」

「まぁ、今日はよろしくね。
  あんた達、私は控え室に戻るけど仲良くするのよ」

「「「「「はい!」」」」」

  学院のSクラスの生徒達はマーリン先生の言葉にビシッと返事を返します。
  うーむ、何処と無く恐ろしいですね。

「おいおい、ユリ!
  さっきの方ってあの大賢者マーリン様だろ?
  知り合いなのか?」

「え、まぁ、わたしのお母さんが学院で臨時教員をしていた時の教え子らしいですよ?」

「マジ?
  ところでユリの親って……」

「それより、学院の皆さんに挨拶しましょう」

  我々はホスト側ですからね。
  それに立場のある人も居ますから、ほったらかしには出来ません。
  わたし達は学院のSクラスの5人に話し掛けます。
  
「お久しぶりです、セレスティア殿下」

  彼女はミルミット王国の第1王女、セレスティア・フォン・ミルミット殿下です。
  わたしは縁有って親しくさせて貰っています。

「ふふ、公の場ではないのですからいつも通りで良いですわよ、ユリ」

「おや、そうですか?」

  そう言うなら、とあっさり口調を変えるわたしにもう1人の学院生が呆れた様に言いました。

「相変わらずね、ユリ」

「そりゃ、1年くらいでは変わりませんよ。
  フラウは髪を切ったんですね?」

「まぁね」

  わたしはいつの間にか長かった髪を肩口くらいに切っていた従姉妹の変化を指摘しました。
  その後、わたし達はお互いに自己紹介を済ませました。
  ミルミット王国の学院から代表としてやって来たのは、王女のセレスティア、わたしの従姉妹のフラウ、ハーフエルフの青年ファルマ、狼人族の青年シギル、人族のスリャンの5人です。
  それから交流戦が始まるまで、親睦を深めるのでした。


【おまけ:人物紹介】

○マーリン
  大賢者、ミルミット王国学院副学院長。
  勇者と共に邪神を倒した英雄。
  教師として次代を担う若者の育成に励む。
  既婚者。

○セレスティア・フォン・ミルミット
  ミルミット王国国王レオンハルトと王妃シンシアの娘。
  文武に優れた才女。

○フラウ・フォン・ガスト
  アルベルト辺境伯の娘。
  セレスティアの幼馴染で、ユリの従姉妹、半魔族。

○ファルマ
  ハーフエルフの青年。
  実家は孤児院を経営している。

○シギル
  狼人族の青年。
  身体能力は高いが結構おバカ。
  英雄ランスロットに憧れている。

○スリャン
  リーブン王国からの留学生。
  魔法使いとして高い才能があり、マーリンから目を掛けられている。
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